江戸時代の味がするお米!? 「江戸米」食べてみた → 江戸時代の人々に嫉妬 / 東京・墨田『隅田屋商店』

江戸時代──今から約150〜400年も昔、戦のない太平の世。鎖国政策がとられたり、数度の飢饉に見舞われるなど決して穏やかな時代ではなかったものの、江戸時代に花開いた様々な大衆文化や、激動の幕末などに心惹かれる人は多いのではないだろうか。

現在の技術では江戸時代にタイムスリップすることは出来ないが、江戸時代からの製法で精米されたお米を食べることは出来るらしい。それは実質「江戸時代の味」じゃないのか? めちゃくちゃロマンを感じる。ということで、さっそく食べてみた!

・江戸時代の味がする「江戸米」

江戸時代には全国津々浦々のお米が江戸へ集められ厳選・ブレンド・精米されていたらしい。それにならい、東京・墨田区にある『隅田屋商店』で誕生したのが「江戸米(2合・税込648円)」だ。しかし「誕生した」と言っても、お米が採れたのが墨田区、という意味ではない。

隅田屋商店で江戸時代のように全国の美味しいお米を厳選して集め、お米の目利き「五ツ星マイスター」がそれらの特徴や季節を見極めてブレンドし、昔ながらの製法で精米したのが江戸(東京)生まれの「江戸米」だそう。

「江戸米」は通常のお米と違い、お米の風味が強くあらわれる皮直下の「米ぬか」部分がたくさん残っているらしい。そのため、炊く前に普通の白米と比べてみると「江戸米」は少し飴色っぽく見える。

米ぬか部分が多いため、「江戸米」を洗う時はお水が一瞬で真っ白になる。隅田屋の方に「江戸米」を美味しく炊くコツを伺ったところ、「軽く洗う」程度で済ませた方が良いようなので、2〜3度軽くすすぐだけにしておく。

その後、洗い終えた「江戸米」を最低2〜3時間ほどお水に浸けておくとさらに美味しく炊き上がるようなのでじっくり待ち、炊飯器の「高速炊き」モードで炊飯する。詳しい原理は分からないが、「高速炊き」で一気に沸騰させると美味しく炊き上がるらしい。

待つこと数分、ついに「江戸米」が炊き上がった〜! さぞかし飴色のご飯に仕上がっただろうと思いきや、なんだか炊く前より白く見えるような。

炊く前には白米との色の差が分かりやすかったが、炊き上がった後はどっちが「江戸米」か分からないぐらいだ。「江戸米」よ、炊飯器の中で美白したのか?

炊き上がり後の見た目が白米と変わらないようになってしまった「江戸米」だが、口に含んでみると……香りの立ち方が全然違う! ガツンと「お米」が感じられる香りだ。しかも味わい深く、香りのせいもあってか始めは香ばしさを感じるものの、噛めば噛むほど甘みが強まる。

比較用に炊いた白米はお気に入りの「青天の霹靂(せいてんのへきれき)」なため、白米の方も十二分に美味しい。にもかかわらず、「江戸米」はそれを軽々と上回るインパクトを与えてくる。口に含んだ瞬間から、これまで食べてきた白米との違いを感じるのだ。

「江戸米」を口に含むと、江戸時代の人々はこんなに美味しいお米を食べていたのか……? としばし呆然としたくなる。炊き上がり後は白米とほぼ区別がつかない見た目となるにもかかわらず、味に明確な差異を感じるのは不思議な気分だった。

・「江戸米」の味を生む「古式精米製法」

「江戸米」の美味しさを生んでいる要因の1つ・江戸時代からの「古式精米製法」。江戸時代には水車の力を利用し、明治期には機械化して精米していたという製法では、お米の皮を優しく剥き、皮直下の旨味がたっぷり含まれた部分を残すことが出来るという。

しかし昭和には、真っ白に仕上がり時間もかからないからと、お米の皮とともにそうした皮直下の部分もゴリッと削り取ってしまう精米製法が主流となっていったそうだ。皮直下の部分が削りとられたお米は白くキレイに見えるものの、実はほぼ「無味無臭」になっているらしい。

そのため隅田屋では今もなお、時間も手間もかかる「古式精米製法」にこだわり、旨味や甘味をたっぷりと残したお米を製造しているようだ。小さな米粒の薄い薄い表面がお米の風味を劇的に変えるとは、食べてみるまで実感が湧かなかった。

・江戸生まれな江戸の味

江戸時代からの、江戸(東京)生まれな味がする「江戸米」。正直パッと見ではほとんど普通の白米と変わらなかったため、口に含んだ時の衝撃は凄まじかった。

江戸時代の江戸に生きた人々へ嫉妬してしまいそうになる「江戸米」。気になった方はぜひ、食べてみて欲しい。口に含んだ瞬間、これまでお米に感じたことのないレベルの驚きが訪れるだろう。

・今回訪問した店舗の情報

店名 隅田屋
住所 東京都墨田区東駒形1-6-1
営業時間 9:00〜18:00
定休日 日祝・正月・夏季

Report:伊達彩香
Photo:RocketNews24.


Source: ロケットニュース24

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