住宅敷地の購入前に!地名や周辺環境のチェックで土地の安全性を知る

良い土地を好条件で手に入れるためには、よく観察して吟味することが大事。一見、条件がよさそうに見える土地でも、履歴を調べてみると、意外な事実が判明することも少なくありません。

土地の購入を決める前に、まずはその素性を探ってみましょう。自分でできる簡単な方法で、案外「よい土地」「悪い土地」が分かるものです。

土地の履歴を調べよう。その土地埋め立て地かも?

現在はきれいに整地された土地でも、かつてはどのように利用されていたのかは気になるところ。その履歴は、法務局の「公図」や「登記簿」で調べることが可能です。

もしくは国土地理院が防災対策や土地利用などを目的につくっている「土地条件図」を見れば、自然の地形をどのように人工的に改変(埋め立て地、造成地など)したかが分かります。特に埋め立て地は、大震災で液状化現象が生じた事例もあるので押さえておきたいところです。

防災目的の「土地条件図」

防災目的の「土地条件図」の一部。国土地理院のHPから電子版も閲覧できます。

地名に注目。使われている漢字から土地の性格がわかる

単純なことですが、地名で土地の履歴を推測することも可能。

水に関する「川・沼・池・田」などがつく地名、地形を表す「谷・浜・沢・岸・窪」などがつく地名、さらに人工建造物を連想させる「堀・濠・堤・橋」などがつく地名は、軟弱地盤の可能性が高いといわれています。

時間帯を変えて訪れよう。夜も安全な土地?

普通、業者と土地を見に行くのは昼間。ですが、朝や晩と時間を変え、さらに平日、休日とくまなく足を運びましょう。昼間静かな通りが、夜は街灯もなく物騒ということもありがちです。

例えば意中の土地の近くの近所の公園が、深夜は若者のたまり場になっていることもあるものです。日中でも時間を変えることで、採光の具合を十分に把握できます。

近隣の状況を見てみよう。水たまりや水はけは?

水たまり

はやけん / PIXTA(ピクスタ)

見学に行ったら、ついでに近隣の家の状況も観察してみましょう。それによって地盤のよしあしを知る手掛かりになることも。

例えば、基礎や外壁、サッシ周辺にひび割れはないか。玄関ポーチやベランダと建物の継ぎ目に亀裂が発生していないか。擁壁がある場合、ひび割れなどはないか。

また、雨天の翌日に行くのもおすすめ。少々の雨でも庭に水たまりができていれば水はけが悪い証拠で、カビなど湿気の弊害が考えられます。

周辺環境もチェック。地域の困りごとがあるかも?

周辺環境もよく確認したいもの。特に小さい子どもが家族にいる場合は、子どもの目線で、人けのない道、自動車の抜け道など、危ない場所がないかチェックを。治安の確認は「防犯発生マップ」を警察で見せてもらう方法もあります。

そのほか、大気汚染や騒音、悪臭などの環境の状況は、地方自治体の環境課に問い合わせれば知ることができます。もし可能なら、近隣の人に、地域の困りごとなどさりげなく聞いてみるのがいちばん役に立ちます。

一見平坦な土地が盛り土の可能性も。造成工事の有無や工事方法を確認

盛り土と切り土土地は、ひな壇造成された分譲地も多いもの。斜面を削って平坦な土地をつくるのを「切り土」といい、これは比較的安全。一方へこんだ部分に土を盛り、擁壁で押さえて平坦な土地にするのが「盛り土」で、よく突き固められていないと不同沈下を起こす原因に。

さらに盛り土は、一見平坦な土地にもあり得るので注意が必要。もとは田んぼだったら?まずは不動産会社や自治体に造成工事の有無や工事方法を尋ねましょう。

国土交通省のHPで見られる「わが家の宅地チェックポイント」も参考になるので一読を。

土地購入は、人生においてもっとも大きな買い物といえるかもしれません。利便性や周辺環境、価格も含めてできるだけいい条件で手に入れるためにも、土地のよしあしをしっかり見極めることが大切です。

●教えてくれた人/米村拓生
一級建築士、インテリアプランナー、住宅性能評価員。東海大学工学部建築学科卒。設計事務所「アトリエT+K」を主宰する

イラスト/板谷和佳子

Source: 日刊住まい

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