取り戻せる!?空き家の実家を10年ぶりに訪問…知らない人が勝手に住んでた

取得時効は善意・無過失で10年

「この話、もう時効だと思うから話しちゃうけど…」。世間話をしていると、必ずと言っていいほど出てくるフレーズです。

この時効、不動産の所有権でも適用されることをご存じでしょうか?

土地の取引をするための国家資格・宅地建物取引士の試験問題から、知っておいて損はない!問題を出していきます。
さて、あなたは正解できるか!

【今回の問題】
空き家になった実家。そのままにしていたら、知らない間にアカの他人が平穏・公然・善意・無過失で占有していた。最初の3年間は自分で住み、そのあと7年間にわたり賃貸に出し収入を得ていた。この場合、取り戻せるか?

空き家となった実家

占有者は善意・無過失なら10年で所有権!途中で悪意になっても関係なし

正解は…取得時効10年を経過しているので、取り戻せない!

不動産の所有権には「取得時効」というものがあります。
正式な売買契約をしていなくても、一定期間、占有していると、権利(所有権)が取得できるというもの。具体的な条件と期間は以下の通りです(注意:善意…ある事実を知っていること。悪意…ある事実を知らないこと。法律の世界では、一般的に言う善意&悪意と意味が異なる)。

  • 所有の意思をもった占有
  • 平穏かつ公然と占有を継続
  • 善意無過失なら10年、善意有過失・悪意なら20年

このケースでは、アカの他人が平穏かつ公然・善意・無過失で占有をスタートしたので、仮にその後、悪意に転じたとしても、そのまま平穏かつ公然と占有していれば、人に貸したりしても10年で取得時効を迎えます。

この占有者は、タダで住み続け、おまけに人に貸して家賃まで稼いでいますが、法律的には合算で10年を経過したところで、晴れて所有権を取得できます。

たとえ、占有者が賃貸ではなく、第三者に売ったとしても、合計で10年が経過すれば、占有者から買った第3者に取得時効が発生します。

本来の所有者にとっては納得しがたい事と思いますが、所有権を主張しても時すでに遅し。
もし、所有している実家が空き家になっていて、何年も見に行っていないとしたら…ぜひ確認して行ってください。

時効には取得時効と消滅時効の2種類がある

お金の貸し借りにも時効がある

ちなみに時効には説明した取得時効と消滅時効の2つがあります。

よく会話に出てくる「もう時効だと思うから話すけど…」は消滅時効のことです。

例えばお金を貸して、10年間催促もせずに放置していると、消滅時効となってしまいます。仮に返す期限を設定していた場合でも、その期限が到来した時点から10年で時効に。それ以降に「返せ!」と言っても遅しです。

借りた人は返さなくても罪に問われることはありません。
土地や建物の所有権は、この消滅時効にかかることはありませんが、取得時効があることお忘れなく。

画像/PIXTA

Source: 日刊住まい

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