「枳殻」読める?作曲家・山田耕筰はこの木の思い出を名曲にしました

読めそうで読めない「枳殻」
まだブロック塀が多くなかった時代、生垣によく使われた木です。

さて何と読むでしょう?

中国原産のミカンの仲間。アゲハの幼虫が大好物です

アゲハ蝶

鋭い刺(トゲ)があることから、まだブロック塀や、メッシュフェンスが登場する前は、家や畑を囲む生垣としてよく使われた木です。

4月ごろに白い可憐な花をつけます。アゲハ蝶は好んでこの木に卵を産み付け、幼虫はトゲに守られながら成虫へと育っていきます。
ひょっとしたら、夏休みの自由研究で観察した人もいるかもしれません。

今では見ることも少なくなってきましたが、寒さに強く土の中にたくさんの根を張ることが注目され、かんきつ類の接ぎ木として大活躍している木です。

さて、何の木か分かりましたか?

北原白秋と山田耕筰のコンビで日本を代表する童謡にも

枳殻の花

正解は「からたち」です。

「からたちの花」という童謡をご存じでしょうか?
北原白秋作詞、山田耕筰作曲。のちに文部省唱歌、日本の歌百選にも選出された名曲です。

からたちの花が咲いたよ
白い白い花がさいたよ

からたちのとげはいたいよ
青い青い針のとげだよ

からたちは畑の垣根よ
いつもいつもとおる道だよ
(略)
この歌詞からも昔はとても身近な木だったことが分かります。

好評だったNHKの朝ドラ「エール」では志村けんさんが山田耕筰役で登場しましたから、記憶に残っている方も多いと思います。

耕筰は、10歳のときに父を亡くし、自営館という施設に入り、併設の活版工場で働きながら夜学で学んだそうです。工場で辛いことがあると、枳殻の生垣の陰で泣いたそう。そして大作曲家となりました。その話を聞き、白秋が詩を書いてできたのがこの童謡です。

枳殻(からたち)が2人の巨匠の手で名曲となって生まれたという話。感動的ですね。

この漢字にもチャレンジ!

読めそうで読めない蜃という字
「蜃」読める?蜃気楼をつくり出す妖怪の名前だけど、おいしそうです

画像/PIXTA(漢字画像を除く)

Source: 日刊住まい

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