キャットウォーク、食事&トイレ専用スペース…猫が喜ぶ工夫がいっぱいの家

2面バルコニー&角部屋のメリットが活かされたリビング

2人目の子どもが生まれたことで賃貸マンションが手狭になり、住み替えを考えたSさん夫妻。「賃貸でペット可の広い物件となると、家賃が割高になると思って、マンションを購入することにしました」(夫)。

駅近で角部屋、ルーフバルコニーつきで富士山も望めるという好条件のマンションを購入し、キャットウォーク、食事スペース、トイレの定位置などを設け、2匹の猫たちが快適に暮らせる住まいを実現しました。

シンプルモダンな空間に、猫と人にうれしい機能を盛り込む

設計・施工は、住宅のプロに出会えるマッチングサイト「SUVACO」の専門家紹介サービスで条件に合った会社を探してもらい、施工事例を見て自分たちのイメージに合うと感じた古谷野工務店に依頼しました。

「話しやすさと、私たちの細かなリクエストを受け止めたうえで全体のバランスを考えたプランを一緒に考えていきましょう、と言ってくれたことが依頼した理由です」(夫妻)。

内装と設備は一新しましたが、個室と水回りの間取りは変更せずに、工事費 880万円(税・設計料込み)で満足のいくリノベを実現しました。LDK全体を見渡せるダイニングキッチン

壁に囲まれていたキッチンは向きを変え、LDK全体を見渡せ、眺めも楽しめるオープンタイプに。和室を取り除いてLDKを広げることで、2面バルコニー&角部屋のメリットがより生かされています。

右奥はスタディスペース兼、猫がキャットウォークへ上り下りする際の足場になっており、同居する猫たちが喜ぶ機能もしっかりと盛り込まれています。

スタディスペース兼キャットウォーク

キャットウォークの端材でつくった右端の台は、猫たちの食器を置くためのもの。スタディスペースのカウンターに置いてあり、猫にとって重要とされる上下運動が自然にできる工夫も。キャットウォークへの上り下りにも使われています。

カーテン上の木枠の幅を伸ばして設置したキャットウォーク

キャットウォークはカーテン上の木枠の幅を伸ばす形で設置。正面から見ると普通の木枠に見え、LDKに違和感なくとけ込みます。梁がある部分は少し狭いですが、狭いところが大好きな猫の習性にはぴったり。

明るいうえに広く感じられるリビング

2面バルコニーの角部屋は内装の白も手伝って、LDKは明るいうえに広く感じられます。キャットタワーはデザイン性が高く、インテリアにも馴染んでいます。

キャットインテリアタワー「NECOTA」

キャットウォークに上るための足場にもなるキャットタワー

キャットタワーはカインズホームのキャットインテリアタワー「NECOTA」。キャットウォークへ上るための足場の役割も果たします。

冷蔵庫もすっぽり隠れる、大容量のキッチン収納

キッチンの背面収納

キッチンの背面は収納になっており、冷蔵庫から調理家電、食器、食材、リビング回りで使う雑貨まで、すっぽりと収まる大容量。内部には手持ちの収納家具も設置し、コストを抑えました。

スライド式の建具で隠す背面収納は猫が入り込めない

背面収納はスライド式の建具ですべて隠せるようになっていて、猫が入り込んでしまうのを防いでいます。建具を閉めていると壁のようでもあり、LDK全体をすっきりと見せる要因のひとつになっています。

和室を取り除き、便利な収納スペース設置

子どものクローゼット兼次女のおむつ替えスペースとなっているリビング収納

既存では和室の収納だった部分をリビング収納として継承し、布団などが置けるようにしました。今は子どものクローゼット兼次女のおむつ替えスペースとしても使っています。

「最初はなくてもいいと思ったのですが、古谷野さんの提案で残しました。とても重宝しています」と妻。

壁の角を丸くしたリビング収納

リビング収納の壁は角を丸くし、空間のつながりがより感じられるよう工夫。キッチンからリビングへの見通しもよくなりました。

猫のトイレスペース

パイプスペースを囲むようにつくられた扉つきの収納の下をオープンにし、猫のトイレスペースにあててます。ほどよいこもり感があり、猫も落ち着いてトイレができているそう。

奥行きが十分にあるため、トイレ自体は人の視界に入らず、言われないとその存在に気づかないほど。上部の収納には日用品のほか、猫用品も入っています。

水回りはナチュラルな色調で爽やかさを演出

爽やかな色調の洗面所

タンクレスに見えるTOTO「リフォレ」

水回りはナチュラルブラウンの木目と黄緑色をアクセントウォールとすることで、爽やかさを出しました。便器は後方にキャビネットがあり、タンクレスに見えるTOTO「リフォレ」。夫が「すっきり見えるように」と選んだもの。

ランドリースペース

洗濯機の上部まで無駄なく使えるよう収納とハンガーがかけられるスペースに。

猫が自力では開けられないようにレバーハンドルを垂直に

猫が外へ出てしまうのを防ぐため、玄関ホールの正面にドアを取り付けました。

以前の住まいでは、猫が飛びついてレバーハンドルを下げ、ドアを開けてしまうことがあったそう。そこで、新居ではすべてのドアのレバーをあえて垂直に立てて、猫が自力では開けられないように工夫しました。

猫たちの食事スペース

猫も人も心地よく過ごせる、機能性とデザインのバランスが取れた住まいとなったS邸。「これまでも猫と暮らしてきましたし、何回か賃貸で住み替えたことで、リノベでかなえたいことが具体的だったのもよかったと思います」とリノベ成功の秘訣を教えてくれました。

設計・施工/古谷野工務店
撮影/水谷綾子
※情報は「リライフプラス vol.35」掲載時のものです。

Source: 日刊住まい

リビングが花見の特等席。ルーフテラスでBBQもできる3階建て

リビングから花見

東京目黒区、都心の静かな住宅街。桜並木の続く緑道沿いの土地に出会ったときから、Tさんの家づくりが始まりました。敷地面積27坪とコンパクトながら、環境の良さを生かし設計された3階建ての家。春にはテラスやリビングから咲き誇った桜が楽しめるのも自慢のひとつです。Tさん家族は、日々移り変わる景色に季節を感じながら暮らしています。

家のどこからでも光や風、緑を感じられる3階建て

キッチンからの眺め

「緑道の景色を生かしてアウトドアリビングのような雰囲気が楽しめる、そんな開放的な家に住みたいと思いました」(妻)。
設計は「光の取り入れ方が素敵で、気持ちよさそう」(妻)と感じたスタジオCYの堀内雪さんに依頼することに。
緑道を見下ろす 2 階は、両開きのガラス扉で室内と一体化するバルコニーとLDK。桜が咲く季節には窓の外が一面ピンク色に まり、夏には緑に包まれます。

3階建ての外観

設計の堀内さんはコンパクトな敷地を有効活用しつつ全体のボリュームを抑えるため、建物は半地下を含む3層構造にしました。
1階は妻が自宅で開いているデトックスサロンと寝室、緑道を見下ろす2階にはLDKと洗面浴室、そして2つのバルコニーがあります。3階には、長男の部屋と広く、気持ちのいいルーフテラスをつくりました。

【この住まいのデータ】
▼家族構成
50代夫婦+子供1人
▼家を建てた理由
「当時住んでいたエリアの近くで売りに出ていた緑道沿いの土地が気に入ったので。
また近くに住む高齢の両親のことも気になっていたので、この場所に家を建てたいと思いました」(妻)
▼敷地・住宅の面積
敷地面積/81.58㎡(24.72坪)
延床面積/116.16㎡(35.20坪)

家事動線も抜群の2階LDK

オープンタイプのキッチン

キッチンは大勢で料理や食事を楽しめるオープンスタイル。
その奥には洗面、浴室と洗濯物が干せるバルコニーも設置されました。
「キッチンからの眺めは抜群です。四方からの光の入り方もきれいでとても気に入っています」(妻)

マードレのキッチン

スッキリとしたⅡ型のキッチンはオーダーキッチンメーカー・マードレで製作したオリジナル。
正面の3階へ続く軽やかなスチール製の階段や窓も開放感をもたらしています。

洗面

キッチンの裏側には洗面・浴室を配置。浴室の隣にはサービスバルコニーも設けました。
「家事動線が短くて便利です。サービスバルコニーのおかげで緑道側のバルコニーに洗濯物を干さなくていいのもうれしい」(妻)

ルーフテラスでバーベキュー、妻のサロンも併設

バーベキューもできるルーフテラス

夏に撮影した3階ルーフテラスの様子。
「緑が生い茂る夏の景色も大好き。クーラーボックスに飲み物を入れて持っていき、お友達とバーベキューをしたりします」(妻)。
ここに水道栓とミニシンクも設置したのも大正解。何度もキッチンを行き来することなく食事が楽しめます。

3階の子ども室

小屋裏のような雰囲気が楽しい3階の子ども室。ドアと窓が向かい合ってついているので、それを開ければ通風も抜群。

妻のデトックスサロン

1階は落ち着いた雰囲気の女性専用デトックスサロン「Bare foot(ベアフット)」。完全予約制なのでゆったりとした施術を受けることができます。

家の様々な場所から眺められる美しい景色を取り込んだ暮らし。そのうえ妻の仕事場まで確保できて大満足のTさん家族。成功の秘訣は、立地選びと設計者選び、そして何より自分の欲しい家のイメージをしっかりと設計者に伝えられたことかもしれません。

設計/スタジオCY
撮影/水谷綾子
※情報は「住まいの設計2020年4月号」掲載時のものです

Source: 日刊住まい

天体観測台のある家。原点は子どもの頃に見た満点の星空

長野の高原に新築

その昔、星を見に行った長野の高原。満天の星空に北斗七星が大きく見えた。
子どもの頃から天体観測が好きだったAさんは、いつかは思う存分に星を眺められる暮らしをしたいと思っていたといいます。

「都市のマンション暮らしをしている間は無理なので、仕事を引退したら天体観測のための住まいをつくりたいと考えていました」。
60代になった今、Aさんはその思い出の地で、夢をついに実現。
有名な天体観測所もある長野県の高原に土地を購入し、屋根の上に天体観測台をいただいた住宅を新築してしまったのです。

月明かりのない新月前後は観測のために「単身赴任」

周りの景色と馴染む外観

若き日に強烈な印象を植え付けられた長野の高原に、天体観測をするための土地を求めたAさん。 当初は建物付きの中古別荘も検討したそうですが、「そういう建物はたいてい森の中で、星を見るのに適していなかった」そうです。

あちこちを探して、見つけた土地は回りに空を遮るものがない、天体観測には最適な場所でした。
設計は、物見台付き住宅の作例から見初めた若原アトリエ・若原一貴さんに依頼。

Aさんの要望は「友人を招ける広さの確保と、観測台は星座の位置がすぐわかるように四辺が正確に東西南北を向くようにしてほしい」ということ。
そうして観測台は建物の東端、屋根の上にかぶさるように設置されました。

「雨じまいを考えて観測台は屋根から独立させています。天体観測はとても精緻な作業なので、台が揺れないように梁も通常より太いものを用いました」と若原さん。

広さ4畳半ほどの天体観測台

望遠鏡を持って階段を上れば、広さ4畳半ほどの観測台があります。
「観測をするときは、こんなふうに中腰でのぞき込むんですよ」。

長い時間滞在することや妻や友人と過ごすこともある場所なので、造り付けのベンチも設置されました。
ちなみに、反射式の望遠鏡はセレストロン20㎝シュミットカセグレンを愛用しているとのこと。

Aさん自身が撮影した天体写真

取材時にはAさん自身が撮影した天体写真も見せていただきました。
「観測台で星を眺めていると時を忘れますね。現在のデジタル写真技術では様々な天体を美しく撮ることができます。まだ未熟ですが撮れた写真を整理するのも楽しみの一つです」。

バラ星雲の天体写真

上は「バラ星雲」を撮影した一枚。本当に真っ赤なバラのようです。

夫は新月前後は観測のため長野に「単身赴任」し、満月の時期は都心のマンションで妻と過ごしています。1年のうちの半分くらい、天体観測のためこの家に訪れているとか。

【この住まいのデータ】
▼家族構成
60代夫婦
▼家を建てた理由
「天体観測するための拠点となる家が欲しかった」(夫)。
「仕事をするための家とは別に、自然の中で暮らせる家があってもいいかなと思いました」(妻)
▼敷地および住宅の面積
敷地/958.69㎡(290.51坪)
延床面積/89.40㎡(3LDK)

この家の心臓部は望遠鏡を収めた書斎

ロフトのような書斎

1階ダイニングと寝室の上にはロフトのような書斎があり、そこがAさんの望遠鏡を収めた、いわばこの家の心臓部。天体関係の書籍と望遠鏡が3台収まっています。

玄関から伸びる階段

その書斎は、玄関から伸びるこの階段を半階ほど上った右手にあり、正面の扉の向こうに観測台が続いています。
「観測台へは機材を運び入れることから階段で出入りできることにこだわりました。書斎は機材や防寒着等を収めています。またここでは天体観測の計画や整理をしています」。

自然に囲まれてオフの時間を夫婦で楽しむ

リビングから同じ高さで出られる広いデッキ

回りの環境ともよくなじむ板張り仕上げの外観。リビングから同じ高さで出られる広いデッキは食事をしたり、丹精込めて世話をしている庭を楽しむのにも最適。
仕事があるため夫ほど頻繁にここに来られるわけではない妻も、自然に囲まれて過ごす時間を楽しみにしているそうでうす。

「ここではゆっくり過ごしたいのですが、結局家事などで忙しくなってしまうんですよ」と妻は笑っていました。

天井と壁に杉を、床はクリを使用したリビングダイニング

板材が張られた外観と同様、内部も木で統一。リビングダイニングは、天井と壁に杉を、床はクリを使用。家の中にいても、大きな掃き出し窓から外の雄大な景色を感じられます。

家の中央にある薪ストーブ

家のほぼ中央にある薪ストーブを焚けば、家じゅうがほんのりと暖まります。正面に見える障子の向こうは来客用の和室。障子が空間のアクセントにもなり、奥行きを感じさせます。

こもり感があるダイニング

ダイニングは頭上に書斎があるので、テーブルが置かれた部分の天井高は2150㎜と低めに抑えました。ベンチに腰掛けると適度なこもり感があり、落ち着けるそうです。

小さなデスクスペース

ダイニングの北側にはパソコンが置かれた小さなデスクスペース。ここは天井高1800㎜とさらに抑えられています。

6畳の和室

6畳の和室は旅館のような穏やかな空間で、客間として使っています。こちらの壁には、珪藻土クロスが貼られ、ほかの空間とはまた違った雰囲気に。

自然に近い庭づくり

Aさん夫妻が観測台の他にこだわったのが庭でした。「庭のないマンション暮らしなので、自分なりの庭づくりを楽しみたい。土地に根付いた自然に近い庭をつくりたいと思っていました」。

庭に植えたアザミ

寒さの厳しい高原なので、庭には越冬できるキキョウやアザミ、アサマフウロ、カワラナデシコを植えました。春、草木が芽吹いた庭をデッキから眺めるのが楽しみだとか。
「ほかにも様々な植物を植え、この土地に根付くかどうか試しているところです」。
都市部と地方を行き来しながら、自分の好きなことに熱中できる暮らし。ある意味、リタイヤ後の理想の暮らしなのではないでしょうか。

設計/若原アトリエ
撮影/松井 進

※情報は「住まいの設計2020年4月号」取材時のものです。

Source: 日刊住まい

「飲みに来て」と誘いたくなる家。お店みたいなキッチンで待ってます

バーカウンターのようなキッチン

家に友人を招いて、お酒を飲みながら料理をふるまうのが好きなTさん。「ゲストと話しながらキッチンで作業をしたい」との思いから、自分好みの空間を自由につくれるリノベーションでの家づくりを決意します。

リノベーションは、相談会で意気投合した会社「リノベる。」に依頼。工事費1500万円(税・設計料込み)をかけて、プロの厨房を思わせるハイスペックキッチンが主役の空間をつくり上げました。

マットな黒が引き締める無骨な空間

現しの壁

以前住んでいた賃貸マンションは独立型キッチンだったので、料理をするときにゲストと話せないのが不満だったTさん。それゆえに「料理をしながらゲストと話したい」、「広いワンルームのLDKにしたい」という希望はありましたが、好みのテイストは特に決まっていなかったそう。

リノベ雑誌やネットで見て「いいな」と思った画像をどんどんデザイナーに送ってイメージを固めていきました。

「最終的にこんなことになるとは思っていなかった(笑)」というT邸は、キッチンが主役のクールで無骨な空間。リビングの壁は既存のクロスをはがしてみたらいい雰囲気だったので、一面のみを現しのままにしています。

家具は高さを抑え、同じトーンで揃えて、落ち着いた雰囲気に仕上げました。

空間を引き締める黒い照明

LDKを引き締めるのは、ライティングレールや照明に使われている「マットな黒」。白い壁で囲われたスペースはサニタリーで、引き戸にして出入りしやすくしています。

厨房のようなハイスペックキッチン

バーカウンターのようなカウンターキッチン

リビング側からキッチンを眺めると、カウンターにハイチェアがずらりと並び、まるでバーカウンターのような雰囲気。ステンレスのキッチンを基準にリノベイメージを固めていくうち、ここまでスタイリッシュな内装になったのだそう。

オールステンレスのキッチンで作業をするTさんはまるで厨房で働くシェフ!

15人収容のLDK

多い時はこのスペースに15人も集まることもあるとか。ダイニングとリビングは床の素材の違いでゾーニングしています。

Ⅱ型のステンレスキッチン

数人でもスムーズに作業ができるように、キッチンの通路幅は広めに確保しました。

ASKOのガスコンロは雑誌を見て一目ぼれしたという商品。業務用につくられた本格派で、T邸のキッチンに似合っています。右手前下にはワインセラー、また正面に見える冷蔵庫の右横にはパントリーがあります。

パントリー

Tさんがリクエストしたパントリーにはアルミラックを入れて、天井まで効率よくモノを収納しました。

バックカウンター下部はオープン棚

バックカウンターは予算の都合で下部をオープンにし、あとからステンレス製の棚を入れました。中華鍋やせいろなど、様々な種類の鍋類が並びます。上部のオープン棚もステンレス製で、キッチン全体をクールに統一。

キッチン下のワイングラス収納

そしてキッチン下の引き出しはワイングラス収納に。ワインの種類に合わせて使うグラスを変えているので、引き出し内はグラスでぎっしり。

寝室は落ち着きのあるプライベートスペースに

現し風クロスを貼った寝室

唯一の個室である寝室は、オープンスペースのLDKと対照的に完全なプライベート空間。壊せない構造壁があったため、広さは変更できなかったそう。正面の壁は上部を現しにし、下部は「躯体現し風」のアクセントクロスをあしらっています。

こもり感のある寝室

落ち着いた雰囲気にするため、間接照明を希望しました。

大容量のウォークインクローゼット

洋服類は寝室の向かいに配置したウォークインクローゼットにまとめて収納。大容量なので、洋服以外にも持ち物のほとんどをこちらに収められます。

廊下まわりには豊富な収納と水まわりを

大きな靴収納

L字型の玄関はタイル貼り。一面に大きな靴収納を設けました。

収納豊富な玄関

靴収納には観音開きの扉をつけ、普段は扉を閉めてスッキリと。正面のオープン収納の下部には、趣味のテニスラケットがピッタリ収まります。

片側のみすりガラスのリビング扉

LDKにつながるリビング扉は片側にだけすりガラスをはめ、LDKからの光を廊下まで届けています。

高級感ある洗面台

高級感のある洗面台はオリジナルで作ってもらったもの。

シャワーブース

構造壁があるため広くできなかったバスルームは、思い切ってシャワーブースのみに。当初はやや心配でしたが、「湯舟につかりたいときはジムやスーパー銭湯に行けば十分。掃除がしやすくて大正解のチョイスでした」とTさん。

T邸に訪れたゲストからの第一声はいつも「すごーい!」だといいます。ガス検査に来た検査員の方からも「ここは料理教室ですか?」と聞かれるなど、本格的すぎるキッチンに驚く人多数。

意気投合した「リノベる。」の担当者とは今ではすっかり飲み友達になり、T邸でのホームパーティーにも参加しているそうです。

設計・施工 リノベる。
撮影 水谷綾子
※情報は「リライフプラス vol.33」掲載時のものです。

Source: 日刊住まい

既存活用リノベ。普通のシステムキッチンが家具みたいに美しく

室内窓のあるLDK

ふたりともインテリア好きで、いつか家を買ってリノベーションしたいと思っていた、というAさん夫妻。

妻の仕事内容が変わるのを機に、かねてより計画していたマンション購入を決意し、妻の高校の同級生だったエムデザインの藤原さんに相談。

夫がランニング中に見つけたという世田谷区のリノベ済みマンションの一室を購入し、大好きな家具が映える空間をつくり上げました。

上品な空間になじむ家具調キッチン

家具のようなキッチン

夫妻ともにインテリア好きで凝り性だというAさん夫妻。シンプルで品のある、落ち着いた空間をイメージしながらプランニングを進めていきました。

もともとリノベーション済みで売り出されていた物件のため、キッチンは新品でした。

そこで、カウンターの腰壁と扉側に同じ板を張って、設備っぽさを感じさせないデザインにカスタマイズ。圧迫感のあった吊り戸棚ははずして、スッキリとさせています。

グレイッシュなキッチン

キッチンに張った板は、バランスよく見えるように厚みを上手に処理。真鍮の取っ手と相まって、家具のような印象に仕上げています。

コンパクトサイズですが、ふたりで立っても問題ない広さは確保されており、週末にはふたりで料理をすることも。

大容量パントリー

キッチンの背面にはキッチンと同じくらいの幅がある大容量のパントリーを設置しました。

もともとほぼ同じ大きさのパントリーがありましたが、壁の位置をずらしてさらに広くしています。

可動棚のパントリー

パントリー内の二面に付いている可動棚は既存を活用。ストックや調理器具などを置いていますが、まだまだスペースには余裕があります。

ガラス張りの建具

廊下とキッチンの間の建具はガラス張りに。妻がアンティーク関係の仕事をしていたときに見たフランスの家をイメージしたそう。

玄関から入ってきたときに解放感があり、部屋を広く見せてくれる効果も。

キッチンから見たリビングダイニング

リビングダイニングはふたり暮らしにちょうどいいミニマムな広さです。

隣接する寝室との間には室内窓を設置。室内窓を含め、建具や窓枠などにはカラーワークスの塗料のなかでもよりグレイッシュな色をセレクトし、同じ色にすることで統一感を出しました。

シンプルな個室はグレイッシュな塗装をアクセントに

シンプルな寝室

リビングに隣接する寝室はシンプルなインテリアに。チェストは妻がひとり暮らしのときにオーダーしたものですが、塗装した建具とほぼ同じ色なので空間にスッとなじみます。

クロゼットはルーバー扉

奥行きの深いウォークインクロゼットを新設し、二面にハンガーパイプを取り付けました。クローゼットを含め、収納の建具はすべてルーバー扉で統一しています。

室内窓越しのLDK

寝室の室内窓からはキッチン、ダイニングが見渡せます。開閉できる折り戸をチョイスし、開放的な空間に。

多目的に使える洋室

また、廊下沿いには仕事部屋や客間として使っている洋室があります。

扉だけを替えて既存利用したクロゼットの奥の壁面には、ブックシェルフを造作。窓側は板を渡してテーブルにしました。

オリジナルのこだわりと既存設備を上手にミックス

視界が抜ける廊下

玄関に入るとガラス入りの建具が目に飛び込んできて、広々とした印象を受けます。

廊下の床は、妻が勤める会社でカーペットのレクチャーを受けて惚れ込んだという堀田カーペットの商品を取り入れました。

黒いフレームの建具と相まって大人っぽい印象になりました。左側の扉はシューズクロゼット。

シューズクロゼット

もともとウォークインタイプの大きなシューズクロゼットが付いていたので、棚などはそのまま利用。

パントリーを広げた分、少しサイズが小さくなりましたが、2人分の靴をしまうには十分の広さがあります。

広がりを感じる廊下

こちらは洋室前の廊下からLDK方向を見たところ。ガラスの先まで視線が抜けるので、窮屈になりがちな廊下にも開放感を感じられます。

右手前のドアは洋室で、左側の引き戸はトイレ。

ツートーンのトイレ

トイレはタイル貼りの床と上下2色に塗り分けた壁でシックな雰囲気に。便器は状態が良かったので既存のものを利用しています。

デザイン性の高い洗面台

既存の洗面台は入口の横にあって使いにくそうだったため、洗濯機が置いてあった場所に移動し、空間を広く使えるようにしました。

洗面台は好みのイメージを伝えて藤原さんから提案してもらった、T-formのペデスタルシンクに。

洗面室の収納

洗面室のドアの横には奥行きが浅めの棚を造作しています。リネンや日用品ストックなどがたっぷり収納でき、引き戸でスッキリ隠してしまうことも可能です。

インテリア選びは「職業柄色々なインテリアを見ているからやりたいことが多すぎて」という妻中心に、そして素材や塗料はふたりで相談して決めていったというAさん夫妻。

高級感のある塗装や床のダークな無垢材など、あとから変えられないものに優先的に予算を費やし、好みの空間に仕上げていきました。

「今後はこの空間に似合うものを少しずつ揃えていきたい」と話してくれました。

設計・施工 エムデザイン
撮影 山田耕司
※情報はリライフプラスvol.33当時のものです

Source: 日刊住まい

「空に近い暮らし」をLDKの高床リビングと空中バルコニーで実現

LDKの「パレット」

東京・世田谷区の自邸を建て替えた加納さん。その設計をステューディオ2アーキテクツの二宮博さんと菱谷和子さんに依頼しました。以前の住まいは、中庭を挟んでLDKと夫の仕事場が向き合うプランだったそうです。

その家は建物が密集するエリアにあっても「中庭越しに空が見える開放感と、向かいの家が視界に入らない点が気に入っていた」と夫。そのお気に入りポイントを引き継ぎながら、新たなアイデアが加味された住まいになっています。

LDKの高床「パレット」と空中バルコニー「空庭」

キツチンからリビングをのぞむ

希望したのは、育ち盛りの子どもたちが遊ぶ広い2階リビング。この希望を叶えると以前のように中庭を置くプランは難しい。

そこで二宮さんと菱谷さんは、立体的な発想で、中庭に代わる外部空間を取り入れようという試みました。それがLDKの「パレット」と「空庭」です。

「パレット」はダイニングキッチンよりも70㎝高くした舞台のような床座のリビングで、「空庭」は勾配天井の一部を欠き取って設けた空中バルコニー。両者高さを近づけることで、視線が自然に高窓に向かい、空を眺めて暮らす開放感が楽しめるようになったそうです。

「キッチンに立つと正面の空庭を通して月や星、ときには虹も見えます。空模様の移り変わりがおもしろいですね」と妻。

「パレット」の奥にあるワークステーション

「空庭」の下にあたる「パレット」の奥は、夫の仕事場を兼ねた家族全員のワークステーションになっています。「空庭」では食事やプール遊びを楽しんでいるそうです。

外壁で空庭を隠してプライバシーを確保

「空庭」は外壁で隠されているため、以前の住まいと同様にプライバシーも守られています。

高低差を生かした立体的な空間使い

「パレット」の床下の収納スペース

ワークステーションに向かうときは、「空庭」の下に潜っていくような感覚です。「パレット」の床下はすべて収納スペースとして利用できるようになっています。また「空庭」の反対側、DKの上部はロフトで、ここも子どもたちの遊び場になっています。

寝室と子ども室

1階にはコピー機などを置いた夫のワークブース、寝室と子ども室、WICがあります。寝室と子ども室はワンルームになっていますが、子どもたちの成長に合わせて間仕切ることも可能です。

外部空間の取り入れ方がいかにも建築家らしい発想。2階LDK中央の床面レベルを上げて視線をコントロールする方法や「パレット」「空庭」などのネーミングもそのスペースをイメージしやすいですね。建築家住宅の見どころはタテの空間構成なのかもしれません。

設計/ステューディオ2 アーキテクツ
取材/安藤陽子
撮影/大槻夏路
※情報は「住まいの設計2019年10月号」掲載時のものです。

Source: 日刊住まい

パワフルキッチンと完璧収納で時短。家事効率を優先したリノベ

ニッチ付きキッチン

東京・目黒区内の賃貸マンションに住んでいた坂東さん夫妻は、長男の出産を機に住み替えを検討していました。当初は戸建てを探していましたが、条件に合うものがなかなか見つからないなか第二子の妊娠が発覚し、急遽戸建てからリノベーションへと方針転換。

妻の会社の先輩がリノベーションを依頼していた縁でリノベーション会社・空間社に連絡を取り、物件探しが始まりました。希望通していた目黒区内のマンションを購入し、工事費1130万円(税・設計料込み)をかけて「こうだったらいいな」を叶えた効率最優先の住まいをつくり上げました。

多忙な日常を支えるパワフルキッチン

明るいLDK

既存の間取りは細切れでしたが、「家族がいちばん長い時間を過ごすリビングダイニングを開放的に」と希望して間取りを大胆に変更。

LDKはバルコニーに面した窓からたっぷりの日差しが入る、明るくて広々とした空間になりました。桜並木に面しているため、春は至近距離でお花見ができるのだそう。また、存在感のあるキッチンはリビング側の腰壁をモルタルにして、ニッチを設けています。

フローリングは全室幅広のシベリアンウォールナットで統一していて、少し節のある自然な風合いが無垢材らしく、おおらかな空間を演出しています。

窓際のダイニング

キッチンのすぐ横にはダイニングテーブルを配置。距離が近いので配膳がしやすく、家族とのコミュニケーションが取りやすいそう。

作業台が広いキッチン

キッチンからはリビングダイニングを一望できるので、家族を見守りながら料理ができます。ハンズフリー水栓やワンタッチのオート調理機能を搭載したガスコンロ、広い作業スペースなど便利な設備と機能を備えたキッチンが、夫妻の忙しい毎日を力強くサポート。

タイルデザインのフロアタイル

キャビネットはIKEAのもので、扉や引き出しの面材をグレーのメラミン化粧板で造作して、LDKの雰囲気に合わせました。メンテナンス性を考慮してキッチンの床はタイルのようなデザインのフロアタイルに。カウンターのモルタルとも好相性です。

キッチンバックカウンター収納

そしてバックカウンターの中は収納ケースを活用してスッキリ整頓。ラベリングをしているのでどこに何があるのか一目瞭然です。

子ども室は引き戸を開ければLDKとひとつづきに

LDK隣接の子ども部屋

6畳の和室があったリビングの一角は4畳半の子ども室に。サイズダウンした分、リビングを広げています。また、引き戸を開放すればリビングとつなげて使うことも。キッチンのモルタル壁とのマッチングを考えて、扉には明るいグレーをチョイスしています。

4畳半の子ども室

押し入れをそのまま子ども用のクローゼットに転用し、奥行きのある収納を確保しました。

LDKとフラットにつながる子ども室

お子さまがまだ小さい現在はおもちゃや絵本の収納場所として使っていますが、将来的にはベッドや机を置いて、兄弟でシェアする予定。

引き戸が開放できる子ども室

子ども室とLDKの床をフラットにつなげたおかげで、引き戸を開放すればひとつながりの空間かのように感じられます。

書斎を兼ねたウォークインクローゼット

子ども室から廊下を挟んで向かいには、ウォークインクローゼットがあります。もともと4畳ほどの納戸があった場所ですが、半分をキッチンに、半分をウォークインクロゼットにしています。収納の一部にカウンターを組み込み、プチ書斎としても活用。

内装はナチュラルな白×木で統一

モルタル土間

玄関ドアを開けるとモルタルの土間があり、シベリアンウォールナットの廊下がLDKまで続きます。既存のシューズボックスは背が低かったので、天井まで拡大。市販のユニットを組み立て、面とハンドルを取り替えて雰囲気を合わせました。

白で統一した寝室

廊下沿いにある寝室は、内装もファブリックも白で統一して清潔感のある印象に。二面採光のおかげで明るい空間です。

内装一新のトイレ

トイレはブラスとブラックのペーパーホルダーとタオルバーをアクセントに。

トイレのサイン

ドアにはサインを取り付けて遊び心をプラスしています。

夫婦のこだわりを込めたサニタリー

サニタリーには夫妻のこだわりがたっぷり詰まっています。洗面台の下にランドリーバスケットを置きたい、洗濯機の上にハンガーで洗濯物を干したいなど、使い方を具体的にイメージしながらプランニングをしたそう。

ミラーキャビネットの中にはアクセサリー置き場もあり、「帰宅したら、ここですぐにアクセサリーを外します」と妻。

広いキッチンや家事効率を上げてくれる適所適量の収納、モルタルや無垢材の素材感など、「こうだったらいいな」をすべて実現できたという坂東邸。住みやすく効率的な新居で、チームワークを生かしながら子育てと仕事を両立しているようです。

設計・施工 空間社
撮影 山田耕司
※情報は「リライフプラスvol.33」掲載時のものです。

Source: 日刊住まい

大人は1階でパーティ、子どもは2階で自由に遊ぶ。居場所がたくさんある家

ダイニングキッチン

東京に住んでいたとき長女の保育園入園待ちの人数が120人だったことがきっかけで、「東京暮らしはもういいかな」(夫)と、妻の実家のある岐阜に移り住んだ川口さん一家。しばらくは戸建ての賃貸住宅で生活していましたが、妻の実家近くに土地が見つかり購入。

設計は、妻同士が〝ママ友〞だった安江怜史建築設計事務所の安江怜史さんに依頼しました。「子どもが同い年だから子育てのことも分かっているし、過去の作品を見たらデザインが素敵で、こういう家になるのならすごく楽しみだなと思ってお願いしました」(妻)。

洗練された造作家具とシステムキッチンを融合

手持ちの家具のトーンに合わせた造作家具のようなキッチン

共働きで多忙な川口さん夫妻のために安江さんが提案したのは、手持ちのダイニングテーブルなどの家具とトーンを合わせてデザインしつつ、手元を隠してすっきり見せる造作家具のようなキッチン。

内部には、機能性に富むシステムキッチンを採用しました。玄関から荷物をサッと出し入れできる裏動線と、冷蔵庫も隠せるパントリーも備えています。

キッチン背面の壁は施主がDIYで塗装

ダイニングから見えるキッチン背面の壁は、オーストラリア生まれの高級塗料、ポーターズペイントを採用し、施主がDIYでペイント。独特の色みと質感が、インテリア性を高めています。

ダイニングから見たキッチンとリビング

ダイニングから見たキッチンとリビング。床やダイニングテーブル、テレビボートとキッチンをオークで統一し、一体感のある空間に仕上げています。

造作の収納棚

キッチンカウンターのダイニング側とキッチン背面に造作の収納棚を設置。見た目の美しさと片付けやすさを両立しています。キッチンカウンターのダイニング側には、奥行きの浅い収納を設置。お酒のボトルがちょうど収まるので、晩酌にもピッタリ。

玄関からキッチンへつながる裏動線

キッチンから玄関への動線

正面のカーテンの向こうはパントリーで、その奥は玄関収納につながっています。ダイニング側を通らなくても荷物をサッと片付けられるので、冷蔵庫に買ってきた食品をしまうのもスムーズです。

キッチン背面の腰高の収納棚

キッチン背面には、ダイニングから見えない腰高の収納棚を設置。引き出し式なので、食器の出し入れもラクラクです。

キッチンの奥のパントリー

キッチンの奥にはストック食品や冷蔵庫を収納するパントリーを設置。玄関収納とつなげて、裏動線も確保しました。

カワジュンのキッチンハンガーを設置

カウンターの内側にはマルチに使えるカワジュンのキッチンハンガーを設置し、キッチンペーパーなどをスマートに収納できるようにしました。

熱源が3つ横並びになったIH調理器

IH調理器の手前スペースで料理を盛り付け

「特に気に入っているのが、熱源が3つ横並びになったIH調理器。手前のスペースが広いので、お皿をバーッと並べて盛り付けられます。片付けが苦手なので、キッチン内が見えないのもいいですね」と妻。朝食を担当する夫も使い勝手に大満足だといいます。

家のいろいろなところに、楽しい遊び場を確保

リビングの一角にある遊び場

「楽しい家にしたい」(妻)との要望に応えて、リビングの一角に床を2段下げた遊び場を設置。小さな子どものいる家では段差はNGなケースも多いですが、「面白いことを優先。ソファから飛び降りて遊んでいます」(妻)と、楽しい遊び場として大活躍。箱状の階段は可動式で、テーブルにも椅子にもなって便利です。

玄関側から見たLDK

玄関側からLDKを見たところ。リビングの木製サッシを開けると、玄関に風が抜けます。

リビングにあるハンモック

リビングとつながる中庭は、夫の念願だったBBQが楽しめるスペース。ハンモックも子どもたちに大好評。

リビングの吹き抜け上部にあるロフト

リビングの吹き抜け上部には、2階子ども室から行き来できるロフトも設けました。こちらも子どもたちに大人気のスペース。壁面は石灰入りのポーターズペイントで、こちらもDIYで塗りました。

フレキシブルに仕切ることができる子ども室

子ども室は、将来は仕切って使うこともできるフレキシブルな空間。右上に見える電動のトップライトで通風、採光を確保しています。

リビングの吹き抜け

リビングの吹き抜けを介して2階子ども室の気配が伝わります。

中庭に面した洗面室

中庭に面した洗面室。シンプルで洗練された洗面台もミラーキャビネットも造作しました。

上品な内装のトイレ白×木の内装が上品なトイレ。木を用いたタオルハンガーとペーパーホルダーは設計の安江さんによるデザインです。

浴室の脇にある家事室

浴室の脇に設けられた家事室。窓の外は物干し場で、室内干しも可能。左手奥には洗濯物を畳んだりアイロンを掛けたりできるL字型のデスクも設置されています。

シンプルな三角屋根のかわいい外観

三角屋根がかわいい外観

敷地は、間口6.7mに対して奥行きが26mと南北に細長く、南には3階建ての住宅があり、西側は駐車場に面しています。そこで安江さんは、窓を最小限に抑えて周囲からの視線を避けつつ、中庭やトップライトから光と風を取り込む開放的な住まいを提案しました。

シンプルな三角屋根がかわいい外観は、妻のリクエスト。内部にも屋根の形状がそのまま表れていて、「2階の寝室は山小屋のよう。天窓から入る朝日もとても気に入っています」(妻)

半透明のガラスと木製引き戸で開放感を感じさせる玄関

半透明のガラスと木製引き戸が開放感を感じさせる玄関。

「この家ができてから、友人たちを招く機会が格段に増えました。招きたくなるし、自然とみんなが集まってくる。それがうれしいですね。子どもたちは2階で勝手に遊んでくれるので、親たちは1階でゆっくり飲めるんです(笑)」と夫。バーベキューも楽しめる中庭と一体化したLDKは、大人数でのパーティもラクラク。いろんな居場所があって、大人も子どもも楽しい住まいが実現したようです。

設計/安江怜史(安江怜史建築設計事務所)
施工/丸桂和田木材
取材/松浦美紀
撮影/日紫喜政彦
※情報は「住まいの設計2019.04月号」掲載時のものです。

Source: 日刊住まい

築50年アパートを丸ごと二世帯住宅にリノベ。まるでホテルみたいに!

家族が集うダイニングキッチン

長女の誕生を機に、妻の母と同居することにしたMさん夫妻。母が所有する築50年のアパートの北側半分を2階建ての二世帯住宅にリノベーションしました。子育てをしながら働く夫妻にとっては、願ってもない都心の立地。

設計を手掛けたDIG DESIGNの嶌陽一郎さんによれば、敷地は接道していないため、建て替えは不可能。また、アパートを合法的に個人住宅に変えるため、外壁だけを残して柱・梁を撤去し、構造からつくり替えるという難工事になりました。しかし、これにより新築と同等の耐震・断熱・防火性能も備える家になりました。

温かな木の色と白でまとめた上品なインテリア

充実したキッチンとダイニング

妻、母、そして祖母も建築に関心が高く、幼い頃からデザイナーズ住宅で育った妻は一時期、建築家に憧れたほどの建築マニア。新居の要望は充実したキッチンとバスルーム空間、動線の短い家事エリア、そして抜け感のある明るいLDKと庭代わりの屋上でした。

リノベ後の2階LDKは白い壁・天井にナラの床板、同色の木のキッチンを合わせ、品のいいナチュラルな空間に。スイッチプレートと照明器具のゴールドがアクセントになっています。

ダイニングには大テーブルを設置

リビングを小さくした分、家族が集うダイニングには大テーブルを造り付けました。近くに住む姉夫婦や友人とよく集まって食事をするそうです。

アールの壁に包まれたリビング

キッチンの対面奥はアールの壁に包まれたリビング。小さな空間ですが居心地がよく、ソファに座ると外に視線が抜けていきます。

家事動線を短縮、働く人のための時短キッチン

キッチンとパントリー

L+I型にレイアウトしたキッチンの後ろには、家事室兼用のパントリーを設けています。ここには冷蔵庫、洗濯機・乾燥機を置き、妻が食事の支度をする一方で、夫はアイロンがけをするなど家事分担もスムーズ。コンロ側はIH調理器とバーベキューグリルを設置し、独立させました。

広い作業スペースを確保できたので、妻と母が同時にキッチンに立っても余裕で調理ができます。L+I型のレイアウトは「シンクとコンロの位置が近いので使いやすい」と妻。

L型レイアウトのシンク

シンク側はL型レイアウト。炊飯器などの小さな家電は引き出し収納で隠し、電子レンジはLDから見えない場所に設置しています。

食洗器、IH調理器、バーベキューグリルはミーレで統一

「水回りの予算は潤沢に使う」と決めていた妻。食洗器、IH調理器、バーベキューグリルは憧れのブランド、ミーレで統一。IH調理器(左)の隣はバーベキューグリル。

鋳鉄製グリルの下に敷き詰めた溶岩石の遠赤外線効果により、炭火焼きのような焼き上がりになるそう。ショールームの試食でそのおいしさを知り、購入を決めました。

水栓金具はハンスグローエ

水栓金具もこだわりのハンスグローエに。シャワーホースは引き出せて、手が汚れていてもボタン操作できるので便利だとか。

冷蔵庫と洗濯機のあるパントリー

キッチンの隣は冷蔵庫と洗濯機のあるパントリー。戸を開け放したまま調理と洗濯が同時進行できるよう、キッチンレイアウトを検討して動線を短くしました。

右の収納は隣のバスルームと間仕切りなしでつながっていて、入浴時に脱いだ洗濯物をいちばん下のボックスに入れれば、パントリー側から取り出して洗濯できます。

I型コンロの両側に配した引き戸

I型コンロの両側に引き戸を配してシンメトリーなデザインに、引き戸を閉めればスッキリと美しく見えます。

トラバーチン貼りのホテルライクなバスルーム

ホテルライクなバスルーム

学生の頃から国内外の雑誌で様々なインテリアを目にしてきた妻は、広く明るいホテルライクなバスルームを希望。そこで嶌さんは日当たりのいい2階に、屋根の勾配に沿って吹き抜けた天井の高いバスルームを提案。

バスルームにはLDKと屋上の両方に出られるデッキを隣接させて、光が差し込む開放的な空間に仕上げました。壁と浴槽エプロンは天然石ならではの美しい縞模様が表れたトラバーチン貼り。洗面コーナーまで伸びる横長のミラーには、様々な明かりが楽しめる調光機能付き間接照明が仕込まれています。

「オーバーヘッドシャワーがとても気持ちいいんです。夏場は海外のホテルのバスルームで過ごしているみたい。リラックスできますね」と妻。

夫も「足を伸ばしてゆったり湯につかれます」と満足そう。夜は間接照明でリラックス。バスタブに浸かれば吹き抜けた大空間が楽しめ、左の窓からはデッキにも出られます。

ハンスグローエのオーバーヘッドシャワーとハンドシャワー

キッチンと同様、こちらも憧れのブランドをチョイス。特にデザインに優れ、浴び心地のいいハンスグローエのオーバーヘッドシャワーとハンドシャワーはバスタイムに楽しさを運んできてくれます。シャンプー置き場もホテルのようなトラバーチン貼りに。

浴室、洗面、トイレを一部屋にしたサニタリー

広がりを重視し、サニタリーは浴室、洗面、トイレを一部屋にしたスリーインワンスタイルに。美しい石貼りの空間をより広く見せるのは横長のミラー。トイレの前に設置したタオルウォーマーのおかげで寒い時季も快適で、デッキから差し込む光も開放的です。

洗面カウンター

曲面を描く洗面ボウルが美しい洗面カウンター。下に引き出しがついていて、ミラーの右端はキャビネットになっています。

1階の子ども室

ピンクの壁が愛らしい1階の子ども室。コストダウンのため、1階個室の壁は家族総出で塗装したそうです。

トラバーチンを使用した玄関土間と式台

玄関土間と式台にもトラバーチンを使用。「コンパクトな家こそ、狭くしがちな部分をゆったりさせると広く見えます」と嶌さん。美しいインテリアと使いやすさを両立させた住まいがリノベーションで実現しました。

設計/ 嶌陽一郎(DIG DESIGN)
施工/タツミプランニング
取材/安藤陽子
撮影/桑田瑞穂
※情報は「住まいの設計2019.04月号」掲載時のものです。

Source: 日刊住まい

昭和風情を生かしてリノベ。コレクションも現役で使ってます

昭和風情あふれる居間

「大正から昭和初期のものが好き。デザインが均一でなく、人間の味がにじみ出ている。材質も木が多く、職人の技も生かされるから」。こう話すのは大阪市内に暮らす光岡大介さん。

光岡さん夫妻はこれまで一軒家を借りて暮らしていましたが、一念発起して、築約60年の家を購入してリノベーションすることに。40歳手前での決断でした。残せるものは大切にして、耐震・断熱など家の性能は向上させ、大好きな昭和風情あふれる住まいをつくりあげました。

「ガレージをつくりたい」から、一軒家にこだわる

賃貸派だった大介さんが、家を持とうと思い立ったのは38歳のときでした。

そのきっかけになったのが「ガレージをつくりたい」という思い。愛車をゆっくりと愛で、メンテする空間が欲しかったので、マンションではなく一軒家にこだわったそうです。

築約60年の家の外観

もともと暮らしていた賃貸の一軒家と同じエリアでの家探しから数年後、立地・建物ともにベストな物件に出会いました。それは築約60年という店舗付き住宅。

1階のガレージ兼ギャラリー

手芸屋だったその店舗併用住宅は、1階は店→居間→キッチンが縦に並ぶ間取り。この店と居間部分を大介さん念願のガレージ兼ギャラリーに改修することに。

ガレージと入口右手の階段

大介さんの愛車はトヨタのパブリカ。ガレージの壁に貼られた昭和の映画ポスターやホーローの看板がより、レトロ感を感じさせます。

ガレージは、立派な梁を生かして耐震補強のみで仕上げたそうです。1階はガレージ兼ギャラリーのほか、作業場、そして浴室・洗面室で構成。生活空間は入口右手の階段で上がります。

2階の居間と台所

2階に上がると、そこには落ち着いた雰囲気のLDKが広がっています。

大正から昭和初期の家具やグッズが馴染む空間

大正から昭和初期の家具がある台所

レトロなものが好きな大介さんは、小学生時代のジュース瓶に始まり、大正から昭和初期の生活骨董を長年収集してきました。だから、これらの家具やグッズが馴染むような家になることもリノベーションの要望でした。

昭和レトロな生活骨董

設計を依頼したのは大阪市のリノベーション会社「美想空間」です。「マンションを扱う会社が多い中、一軒家リノベが得意なこちらに決めました」と妻のあゆみさん。

昭和の扇風機が現役

改修にあたって、状態がよい障子や建具、欄間などは既存のものを使用し、建物がもつ味わいを生かすことにしました。その結果、大介さんのコレクションは、あたかも前からそこにあったかのように空間にしっくり馴染んでいます。

壁に飾られた昭和の時計も現役

「設計者も同年代で好みを理解してくれて。ぼくが古いほうへ走りすぎると折衷案を出してもらえたのもよかったですね」(大介さん)。

古い建物のよさを生かしつつ機能性を高める

築60年ほどの建物ですから、やはり現代の生活に合わせて機能性を高める必要がありました。

そこで耐震性をあげるため構造の補強、屋上の防水といった機能面を向上させ、安全性を確保しました。

寝室

また、暮らしやすい家にするためにウォークインクロゼットをはじめとした収納を多くつくりました。もともとは昭和の家らしく、置き家具主体だったようです。

昭和の卓上電気スタンドも現役

最後に、これらのコレクションは「飾り」ではないことをお伝えしておきましょう。

「ものは絶対に実用主義」という大介さん。この家にあるものは今も使われていて、驚くことに昭和の家電まで現役だそうです。扇風機も時計も、卓上電気スタンドも。氷を入れて冷やす昭和初期の冷蔵庫は調味料入れとして活用しています。

骨董品として愛でるのではなく、使うことにこだわる。だから博物館的な雰囲気ではなく、しっかりと時間が動いているのです。

建物がもつ味わいを生かしたガラス窓
念願のマイホームを手にし、大介さんは今「都会で自給自足をしたい」と話します。屋上で家庭菜園したり、せっけんを手づくりしたり。やりたいことのイメージが広がるこの家での暮らしは、まだまだ変化していきそうです。

設計・写真提供/美想空間
取材/町田佳子
※情報は「住まいの設計2020年04月号」掲載時のものです。

Source: 日刊住まい