“完全栄養食の油そば” が日清から発売されたので食べてみた /「栄養食もとうとうここまで来たか」感がすごい

健康志向の高まりとともに注目を集めつつある完全栄養食。健康の維持に必要な栄養が凝縮されている点が特徴で、急速に研究が進められている分野だが、なんとこのたび日清食品から「完全栄養食の油そば」が発売された

その情報を聞いた時の筆者の心境を一言で表すなら、「魔法を使ったのか?」である。ジャンクの中のジャンク、極限ジャンク食のイメージが強い油そばをヘルシーに仕上げるなど、魔術的手段に訴えない限り困難に思える。さっそく実際の食べ心地を確かめてみることにした。

・このジャンクぶりはまさしく

日清食品は2019年3月に完全栄養食のパスタ「All-in PASTA」を発売し、話題を呼んだ。そして8月19日、満を持して油そばやまぜそばを含む新シリーズ「All-in NOODLES」を世に送り出した。業界をリードする同社らしい先駆性である。

「All-in NOODLES」には麺のみの袋タイプと、具材とセットになったカップタイプの2種類あり、後者には「ごま香る濃厚担々まぜそば」「パクチー香るトムヤムまぜそば」「卵黄だれとラー油をきかせたコク旨油そば」の3品がある。

購入はいずれも公式オンラインストアかLOHACOからとなっており、今回はカップタイプの油そばを注文した。価格は税抜600円(袋タイプは400円)。インスタント麺の中ではかなり値が張る部類だが、価格に対する感じ方は品質によって変わるものだろう。

そんなこちらの心を見透かしたかのように、パッケージには「この一食で、すべての栄養、全部どり」の文字があった。

ビタミン13種やミネラル13種などの「1日に必要な栄養素」、その約3分の1以上の量が1食に詰まっている。しかも糖質40パーセントオフときている。

目が覚めるようなヘルシー具合を可能にしているのは、「栄養ホールドプレス製法」と呼ばれる独自の新技術だ。小麦ベースの層で麺を包み、栄養素を麺の中心に閉じ込めたという。魔法などではなく純然たる企業努力と判明したわけだが、素人目にはもはや魔法と変わらない。

ともあれ、気になるのはやはり味だ。実食に移るべく封を開けると、出てきたのは麺やたれ、かやくなど、他のインスタント麺を食べる際にもよく顔を合わせるいつものメンツだった。

骨の髄に染みついた手順に従い、かやくと麺をカップに入れ……

内側の線まで熱湯を注ぎ、6分待ってから湯切りをする。

少し他と違うのは、専用のオイルで麺をほぐす必要がある点だ。

ほぐし終えたら液体だれと卵黄だれを投入し、十分に混ぜ合わせれば完成。

ほどよく混ざったところで、いざ実食。どんなものかと麺を口に含んだそばから、ラー油のテイストが力強く広がった。かなり辛めで味も濃い。醤油もしっかり効いている。卵黄だれのとろみも、まろやかというよりこってりの方に寄っている感じだ。

しかし、しつこくて食べづらいかと言えば全くの逆だ。この濃厚なジャンクぶり、紛れもなく油そばのそれである。お店のものと比べても遜色ない。美味しい。こってり系を好む筆者は夢中になるまでに5秒もかからなかった。

ただ、全体としてあらゆる点において油そばかと言えば肯定しにくい。前述のコーティングのためか、麺は少しボソッとしたクセのある食感だ。また小麦の風味の奥に、ほんのりと栄養食独特の苦味が個人的に感じ取れた。油そばとそっくりそのまま重なり合わない部分もあるように思う。

だがそれを塗りつぶすほどに、「栄養食もとうとうここまで来たか」という感慨が強い。これだけ美味しくて栄養も豊富なら、「油そばを食べたいけど健康面が気になる」という方にも自信をもっておすすめできる。価格がややネックであるものの、文句は言えないクオリティだ。

・この調子なら間違いなく

というわけで、日清発「All-in NOODLES」の油そばは、進化の余地を残しつつも価値の高い一品だった。技術がさらに進歩すれば、より完成度の高いものが食べられるに違いないと思える。

欲を言えば、進歩に応じたプライスダウンにも期待したいところだ。「完全栄養食の油そば」が栄養以外の部分でも完全になった時、また新たな魔法が見られることだろう。

参照元:日清食品「All-in NOODLES」日清食品グループ オンラインストア
Report:西本大紀
Photo:Rocketnews24.


Source: ロケットニュース24