家具職人がオーナー。北欧の椅子専門店「サボファニチャー」ってこんなお店

日本でも定番となった北欧インテリア。とりわけ名作と呼ばれる椅子の数々は有名です。北欧の椅子専門店「サボファニチャー」で「初めての一脚をどう選んだらいいのか」聞いてみました。

巨匠ウェグナーの名作椅子の数々がならぶ店内

「サボファニチャー(Sabo Furniture)」は北欧の椅子を専門に扱うお店です。

サボファニチャー外観

店主の小松義樹さんは北欧で家具製作を学んだ経験を活かし、自分が本当に良いと思える椅子だけを取り扱いたいと2014年にこのお店をオープンさせました。わずか25平米の小さな店舗ですが、選び抜かれた美しい椅子がならびます。

サボファニチャー店内

インテリアの世界では定番の北欧デザインですが「気になるけれど自分には敷居が高いかも」という方もいるのではないでしょうか。かく言う僕も、初めて「サボファニチャー」を訪れたときは「北欧デザイン」について何も知りませんでした。

サボファニチャー店内

でも、そんなビギナーも心配ご無用。小松さんが穏やかな口調で基本から丁寧に説明してくれます。

Yチェア

CH24(仕様:チェリー材、オイル仕上げ、ナチュラルペーパーコード)

「初めてお店にいらっしゃった方には、まず「この椅子、ごぞんじですか?」とお声がけさせていただくことが多いですね」というのが「Yチェア」。背もたれを支える「Y」のデザインで、数ある北欧の椅子の中でも1、2を争う知名度を誇ります。

手がけたのは、生涯で500脚もの椅子をデザインしたというデンマークの巨匠、ハンス・J・ウェグナー。家具製作を学んだ小松さんがウェグナーの椅子にこだわるのにはわけがあります。

「家具づくりでは「どうやって耐久性を担保できるようなデザインをするか」がすごく重要です。ウェグナーは椅子の構造を知り尽くした人で、見た目だけではなくて座り心地や耐久性にもすごく重きを置いて椅子をデザインしています。だから、何十年も使い続けることができるんです」

ウェグナーのポートレートと「ザ・チェアー」

PP503(仕様:ヨーロピアンチェリー材、オイル仕上げ、レザー座面)

たしかに、ウェグナーの椅子からはシンプルでムダのない機能美を感じます。

とにかく座って試してくらべてみるのが大事

初心者はどうやって椅子を選んだらいいんですか?

「とりあえず座っていただくのがいちばん重要です。一脚一脚座り心地がちがうので、なるべく多くの椅子に座ってくらべていただいて、どれがいちばん自分の体にしっくりくるかを試してください」

店内に飾られた椅子

人気の「Yチェア」を目当てに来ても、他の椅子を選ぶ方もいらっしゃるとか。

「Yチェアは独特のデザインを気に入られる方が多いんです。でも、「背中の当たりが気になる場合には背もたれが幅広な椅子を選ぶといいですよ」とか、「長時間座る場合には張地の椅子のほうがお尻には優しいと感じるかもしれません」ということも説明するようにしています」

たとえば、インタビュー中に座らせていただいたこの椅子。

CH33に座ったところ

背もたれが背中に優しくフィットして、とてもいい座り心地でした。

CH33

CH33(仕様:オーク材、オイル仕上げ、レザー座面)

「CH33という椅子です。後ろ姿もきれいな椅子で、女性にも人気があります。長時間座るなら、やっぱりウレタンのクッションがおすすめです」サボファニチャーでは、どういった用途でどれくらいの時間座るのかを細かくヒアリングしてくれるので、遠慮せずにどんどん相談しましょう。

素材の組み合わせ次第で印象はガラリと変わる

木材や座面をどう組み合わせたらいいかもビギナーが迷うところ。展示品や素材サンプルを見ながらじっくり選びましょう。

PP68とPP58

左:PP68/右:PP58

「このPP68とPP58も、すごく人気がある椅子です。PP68がペーパーコード、PP58がウレタンクッションで、座面を支える木材の形状は異なりますが、背もたれなどのかたちは同じです。仕様によってガラリと印象が変わります」

こうやってくらべるとちがいがわかりやすいですね。

PP68

PP68(仕様:オーク材、ソープ仕上げ、ナチュラルペーパーコード)

「このPP68は色の薄い木材にペーパーコードを組み合わせて単色に仕上げました。「ザ・北欧」という感じですね」

PP58

PP58(仕様:オーク材、オイル仕上げ、ファブリック座面)

「個人的には座面と木材の色でコントラストをつけるのが好きです。張地にお店のカラーでもあるブリティッシュグリーンを選んでみました」

木材と生地の組み合わせを考えるのも楽しいですね。

「最近は「北欧=明るい木材」という印象をお持ちの方も多いです。たとえばこの「タンバリンハリンダル」という張り地と組み合わせたりすると、モダンで女性らしい椅子になりますよ」

PP58

写真提供:サボファニチャー

生地が変わっただけで、このちがい。小松さんによれば、北欧の椅子だからといって必ずしも北欧のインテリアにこだわる必要はないそうです。

CH88

CH88(仕様:スモークオーク材、オイル仕上げ、ブラックフレーム、ファブリック座面)

このCH88は「ブルックリンスタイルを意識してオーダーした」んだそうです。黒く塗装されたフレームと濃い色の背もたれの組み合わせにブルックリンテイストを感じます。

「北欧の家具は木材の使い方がうまいので和室にも合わせやすいですし、旅館に置いてあったりすることもありますよ。カスタム次第で、どんなお部屋のインテリアにも合わせられます」

僕が選んだ「サファリチェア」は税込みで約10万円!

実は、僕も最近「初めての北欧の椅子」を「サボファニチャー」で手に入れました。ウェグナーよりも一世代前のデザイナー、コーア・クリントによる「サファリチェア」です。

サファリチェア

KK47000(仕様:スモークオーク材、オイル仕上げ、キャンバス)

名前のとおり、もともと屋外で使われることを想定して作られ、分解して運ぶことも可能だという個性的なデザインが、初めてお店を訪れたときから気になっていました。

お値段が「13,1000円」ということで購入に踏み出せないでいたのですが、メーカーの仕様変更に伴い展示品が30%オフのセール価格になったことに背中を押され、妻と相談して思い切って購入しました。

サファリチェア展示価格

税込みだと「100,100円」。キャッシュレス決済による5%還元を含めると95,000円強でしたが、高価な買い物にはちがいありません。北欧の人たちって、こんなふうに家具にお金をかけるのが当たり前なの?なんて素朴な疑問も湧いてきます。

スマホより椅子に10万かけるほうがトク?

小松さんによると、デンマークでは物価は日本の倍くらいなので、10万円の椅子でも半額くらいに感じるのではないか、とのこと。

当然、人件費も高いのでそのぶん椅子の価格も高くなり「日本で作られて日本で売られている家具よりも、どうしても高くなってしまう」んだそうです。人件費の安いアジアで量産された家具と比較すると言わずもがなですね。

サボファニチャー店内

「でも、北欧の椅子がべらぼうに高いとは思わないんです。携帯電話とかいわゆるガジェットと言われるものって、新しいモデルに買い替えると10万円くらいかかりますけど、2年から3年でまた買い替えなければならないですよね。どんなにもっても5年くらいがマックスです。でも、ウェグナーの椅子は何十年経ってもずっと使い続けることができます。はたしてどっちが出す金額に見合ってるのかって思うんです。あくまで個人的な意見ですけどね」

言われてみると、妻が最近買い替えたスマホはサファリチェアよりも高価でした。

スマホとサファリチェア

う~む。今やスマホは僕たちの生活に欠かせないものではありますが、椅子だって毎日座る生活の一部。同じくらいの予算をかけてもおかしくないし、一生ものの椅子が手に入るなら得とすら言えるのかもしれません。

僕もせっかく手に入れた「サファリチェア」を大切にしていきたいと思います。

サボファニチャー店内

みなさんもサボファニチャーで一生ものの一脚を探してみてはいかがでしょうか。

【サボファニチャー(Sabo Furniture)】
東京都目黒区緑が丘2-6-13
営業時間:11:00~19:00 定休日:水曜
電話番号:03-3725-0886

Source: 日刊住まい

自衛隊から看板屋へ。移住した茨城県・石岡市で理想の村づくりを

廃材を使って世界にふたつとない作品を作る看板屋たけちゃん。妻はキーボードの弾き語り、絵本の読み唄いライブなどを行なうミュージシャン・りりぃさん。様々な回り道をしたり悩んだりしながら、本当に自分に合った現在の仕事にたどり着いたといいます。

「ワクワクする気持ちを大事に、やりたいことを続けていたら、道は開けた」。今そう語るふたりの暮らしをのぞいてきました。

流木や廃材、スクラップに新しい命を吹き込む

たけちゃんこと、福島毅さんの職業は看板屋。看板の材料とするのは、海岸で拾ってくる流木や廃材など。いわばスクラップです。

「このゴミがどうやったら生き返るだろうと考えるのが楽しいんです。打ち捨てられていた廃墟に新しい命を吹き込んで、周りの人に喜んでもらいたい」。

例えば、こんな看板を作っています。

こちらは建設会社からのオーダー。鉄で組み立てた文字の表面に廃材のビスや金物を隙間なく取り付けていきます。

 

「金属が錆びたらもっといい味が出ますよ」。

即興演奏のようにいろいろな素材を組み合わせ、世界にふたつとないものをつくるのです。

たけちゃんは看板の他に家具制作もすれば、空間施工も手掛けています。

創意あふれる作品を見ていると、きっと子どもの頃からモノづくりが好きだったのではないかと思いますが、たけちゃんからは意外な返事。

「それが全然。習字や図工の授業では、人の失敗作をもらって提出していました(笑)。全然楽しくなかった」。楽しくなかったのはモノづくりじゃなくて、型にはめられることだったのです。そのことに気がつくまで、たけちゃんは長い長い回り道をすることになります。

15年の自衛隊生活にピリオド。そして旅へ

たけちゃんは高校を卒業後、陸上自衛隊に入隊。志望動機は地元を離れ、違う世界が見たかったから。

プライベートではサーフィンやスキーなどの遊びも楽しんでいましたが、その一方で時間を切り売りするような人生に疑問も感じていたそうです。そうした中、封じ込めていた本当の自分が暴れだしたかのように、うつ病になってしまいました。

そして15年の自衛隊生活にピリオドを打ち、旅に出ることに。

修行するように日本全国を回りました。旅先でいろいろな人と触れ合い、仕事を手伝ったりするうちに、「やっぱり自分はモノづくりが好きなんだ」と気づいたといいます。

2年間の旅から戻り、とにかく何かしようという思いで流木のオブジェをつくり始めました。そんなとき、後に妻となるうたうたい・りりぃさんに出会います。出会ったのはクラフト市のワークショップ。

当時、りりぃさんは福祉施設の職員として働いていたけれど、自分の好きな音楽を突き詰めたいという思いを抑えきれず悩んでいました。だから、たけちゃんのこれまでの話を聞いて、とても興味を持ったそうです。

その後東日本大震災の支援活動を機にふたりの距離は縮まり、2015年に結婚。

「大人はできない言い訳ばかりをするけれど、心は正直。やりたいことに向かってとにかく行動すれば、なんとかなるんですよ」とたけちゃん。バイトをしながら音楽活動をしていたりりぃさんにも「バイトする時間があるなら、音楽で稼ぎなよ」とミュージシャンへの背中を押しました。

またまったくの独学で始めたたけちゃんの独創的な作品にも、注文が相次ぐようになったそうです。今では誰もが知っている東京のショップからもオファーが来ているとか。

石岡市八郷地区に移住し、「村づくり」の夢に一歩近づく

ふたりは2年前に茨城県の鉾田市から石岡市の八郷地区に移住。今住んでいる借家は水田地帯から少し上がった丘の上にあり、目の前には畑や田園風景が広がり、遠くには里山も見えます。

ネットで見つけたこの場所の、やさしい風景がふたりとも気に入ったそう。

ふたりが借りている家は昭和の薫りが漂うこちらの民家。元ブドウ農家だった家の離れで、ほとんど改修せずに暮らしています。

少しだけ家の中をご案内しましょう。

手の込んだ欄間が造り付けられた玄関。左手のガラス扉を開けるとリビングです。リビング内にもたけちゃんの作品が。

たけちゃんが廃材を利用して制作したダイニングテーブル。天板は欠き込みがあるラフな木材なので、鉄パイプを加工した脚と組み合わせ、絶妙な表情になりました。右奥に見えるオルガンは、昔の小学校にあったような趣。古道具店で購入したそうです。

昔の民家にはほぼある2間続きの和室もどーんと。

さて、たけちゃんには自衛隊時代から温めていた夢がありました。その夢がこの土地に来てに一歩近づいたといいます。

「茨城は人がいいですね。特に八郷は創作活動をしている人や有機農家とか、コアな部分を持っている人が大勢います。人間的に自立した人が集まっている感じがするんです」。

たけちゃんの夢、それは村づくりです。集う人がそれぞれの強みや可能性を発揮していける、「生きるためのキャンプ場」をつくりたいと。

元ライスセンターだった建物は、現在はたけちゃんの看板づくりの工房。ここを拠点に「村」の構想を膨らませているのです。

今後、モノづくりができる場所やイベントスペース、畑などをこの場所の周囲に整えていく予定とか。

「世の中にはどこに向かっていいか分からない人が多い。自分も経験してきたように、個性を伸ばせば人生が楽しくなるし、そういう人が増えれば子どもたちの目標になると思います」。

自分を縛る必要なんて、これっぽっちもない。たけちゃんの快進撃は、八郷に来てから加速しました。

りりぃさんはキーボードの弾き語りを中心に絵本の読み唄いライブや、子ども向けライブなど幅広く活動。たくさんの寄り道をしながら、「村づくり」というふたりの夢は大きく動き出しています。

※この記事の情報は「住まいの設計2019年10月号」取材時のものです。
撮影/山田耕司

Source: 日刊住まい

収納力を上げたい人におすすめのベッド2種

「部屋にもっと収納スペースがあればいいのに…と悩んでいる方におすすめなのが、収納付きベッドです」と話すのは、インテリアコーディネーターのタクミさん。
家具を置くスペースを増やすことなく、部屋の収納力をグンと上げることができる2種類のベッドを紹介してもらいました。

収納付きベッドは大きく分けて2種類

収納が少ない部屋

Shadowman / PIXTA(ピクスタ)

引き出し付き収納ベッド

収納付きベッドでよく目にするのが、引き出しが付いているタイプです。横幅100cm×奥行30cmほどの引き出しスペースには、シーツやカバー類を2セット以上収納することができます。

跳ね上げ式収納ベッド

跳ね上げ式ベッドはリフトアップベッドとも呼ばれています。ガス圧式のスプリングを使うことでマットレスを文字通り跳ね上げて、ベッドの下全面を収納スペースにするものです。数十kgもあるマットレスを女性でも簡単に上げ下げできます。

コスパが良く、ちょっとした収納が欲しいなら「引き出し付きベッド」

引き出し付きベッド

引き出しベッドの良さは以下の2つです。
・価格が安い傾向にある
・3段カラーボックス程度の収納力を増やすことができる

引き出しが浅いタイプが一般的なので収納できるものが限られてしまいますが、収納力を少しでも上げたいという人におすすめです。跳ね上げ式に比べて比較的価格が安いため、気軽にワンポイント収納を増やすことができます。

しかし注意してほしいのは、ベッドフレームのサイズが大きくなっても引き出しの収納力はそれほど変わらないということ。1人用のシングルサイズも2人用のダブルサイズベッドフレームでも、引き出しのパーツだけは全サイズ共通して同じ物を使っている場合が多いからです。

あくまで、このベッドは補助的な収納として使うことを念頭においてくださいね。

抜群の収納力と使い勝手を求めるなら「跳ね上げ式ベッド」

跳ね上げ式ベッド

跳ね上げ式ベッドのメリットは、マットレスの下すべてが収納スペースになること。さらに、跳ね上げ式ベッドはベッドサイズに比例して収納スペースも広がる特徴があります。

小さいものでもシングルサイズ・横幅100cm、一番大きいものではクイーンサイズ・横幅160cmとなり、アタッシュケースやゴルフバッグ、スノーボード、羽毛布団など比較的大きな物を収納できるのは大きなメリットです。収納スペースをたくさん欲しいけど、家具は増やしたくないと考えている人には、この跳ね上げベッドがおすすめです。

ベッドフレームの使い勝手は抜群ですが、跳ね上げ式ベッドにも欠点があります。
・価格が引き出し付きベッドの1.5~2倍くらい高い
・引き出し付きベッドと比べるとデザイン、カラーバリエーションが少ない

製作しているベッドメーカーが限られいて、なかには価格が引き出し付きベッドの2倍以上というケースも…。ちょっとした収納やデザイン性を求める人には合わないかもしれません。

ご自身の収納したいものを一度整理して、ぴったりのベッドフレームを見つけてみてください。

Source: 日刊住まい

重厚なレンガ倉庫に偶然出会い、古道具店ごと群馬へ移住

東京の福生で「古道具・熊川」を営んでいた西原大希さん・ジーインさん夫妻。建物オーナーの都合で店舗移転を余儀なくされていました。そして新たに古道具店を開いたのは群馬県の下仁田町。

重厚なそのレンガづくりの倉庫との出会いは、偶然で運命的なものでした。ひと目で気に入った西原さん夫妻は、その日のうちに建物の持ち主に交渉。短時間で大きな決断をした大希さんはこう話します。「縁を感じたらその気持ちを大事にしたい」と。

福生で営んでいた古道具店を下仁田へ移転

大希さん・ジーインさんは、長女が生まれたのち、福生に移り住み古道具の店を開きます。こうした決断に至ったのは、ジーインさんとの出会いがあったからだそうです。

大希さんは東京・世田谷生まれの横浜育ち、若い頃は街での遊びが中心。いっぽうジーインさんは山や川に囲まれた自然の中で育ちました。彼女と出会ったことで、大希さんの中に田舎暮らしという選択肢が芽生えたといいます。

古い道具に魅力を感じていた二人が福生で「古道具・熊川」を開業したのは、2012年のこと。古い鉄工所を改修した建物でした。古道具店の経営は順調でしたが、建物オーナーの都合で移転を余儀なくされることに。

そんな折、ジーインさんが群馬の南牧村の空き家バンクのことを知り、家族でドライブがてら見学へ。その帰りに偶然見つけたのが下仁田駅前のレンガ倉庫でした。

「重厚なたたずまいに圧倒されました」と大希さん。その日のうちに近所で教えてもらった管理人の家を訪ねて交渉。帰り道にはOKが出たそうです。驚くべきスピードで下仁田への移住が決まりました。

古道具を美しく際立たせる、大正15年建築のレンガ倉庫

その日のうちに決めたというレンガ倉庫。どのような建物なのでしょうか。

レンガ倉庫は世界文化遺産「富岡製糸場」のそばで、地元産業を支えた歴史ある建物。大正15年に建築されたもので、「蚕の繭」の保管に使われていたそうです。

出会った時の建物は、簡単には触らせない、そんな雰囲気を漂わせていたとか。

「福生の店は廃墟だった鉄工所を改装したけれど、ここは店舗としてどういう路線でいくかも決めかねていて。カッコいい言い方をすると、最初は建物と会話するというか、自分をここに馴染ませることから始めました」。

しっかりした木組みと漆喰が美しい壁。「前の店はジャンクな雰囲気だったので、そこに置いても良さが伝わらない商品もあったのです。ここはレンガ、漆喰、木で構成されて、本当に扱いたいものが映える空間になりました」。

「持ち主の手入れが行き届いていて、建ってから100年近いのに手を入れなければならないところは少なかった。内装の床を張り替えたり、一部の壁を塗っただけで十分に使えるようになりました」(大希さん)

驚いたのが2階に注ぐ光。光の織りなす陰影が、古道具をより美しく際立たせます。

普段は照明をつけずに、この光の加減を楽しみます。昭和初期の道具が並ぶ店内を見渡せば、どこを切り取っても、古いもののよさを深く理解し、それをいかに見せるかを熟知したキュレーションがなされているのが分かります。

コークスを使っていた時代のストーブ台にフジツボを載せたり、ガラスの写真板を入れる現像用瓶をフラワーベースに見立てたり。

古道具を単に並べるのではなく、配置、異素材との組み合わせなどで生み出される新しい価値。それは多分アートに近い感覚であり、アートを飾る空間ともいえます。

ところで気になる改修ですが、なんと大希さんが一人で行ったそうです。

「毎回家族で福生と往復すると交通費や宿泊費もバカにならない。そこで住むところが決まるまで、テントと寝袋持参で泊まり込み、作業を進めました」。

古道具、建物、土地…。出会いは一期一会

レンガ倉庫は2017年の秋に見つけ改修、翌年の4月には店をオープンさせました。

家族で移住し、当初は町営住宅で暮らしていましたが、1年後の2019年、ついに家を購入します。店のある敷地内の平屋住宅です。

店は週末だけのオープンで、いつもは作業着でほこりにまみれた道具をきれいにする作業に追われているそいう大希さん。

「遅くまで作業した日は店で軽くビールを引っ掛けるんです。すると車には乗れないから自宅まで歩くことになる。心地よい夜風に吹かれ、美しい星空を眺めながらてくてく歩く」。そんな都心では味えなかった感覚を楽しんでいます。

台湾出身のジーインさんは、タイで大希さんと出会って東京へ。しかし気がつけば、山や川の風景が台湾に似ているというこの地に暮らすことに。

「将来的にはカフェを併設したゲストハウスもオープンするつもり。若い人たちを呼んで、できれば移住してもらって。娘が成長したとき、この場所が安心して帰ってこられる場所になればいい」と大希さん。

店の前にある木造倉庫では、近所のこんにゃく店主が不定期営業のレコード屋を始めたとか。西原さん家族の移住とふたりの活動が人に町にも刺激を与えているようです。

「以前から面白い物件に出会ったら、すぐにアクションを起こすのが習慣で。福生のときの店も、今にも解体されそうな雰囲気だったので、すぐ持ち主を探して交渉したんです」(大希さん)。思えば古物商という仕事も、古いものとの出会い方やタイミングが大切。

ものとの出会いは一期一会。それは建物や土地も同じなのかもしれません。

※情報は「住まいの設計2019年10月号」取材時のものです。
古道具・熊川
撮影/松井 進

Source: 日刊住まい

ベッドをオーダーで作ったら…想像以上に快適!価格や納期は?

ホテルライクな寝室を目指していた日刊Sumaiライターのhanaさん。寝室のメインになるベッドは時間をかけて選びたいと思っていたそう。いろいろと検討した結果、オーダーで作るのがベストという考えに至りました。オーダーメイドでベッドをつくるプロセスを、プランから搬入まで詳しく紹介してもらいました。

目指すは眠りの質を上げる寝室

年々疲れやすくなっているにも関わらず、子どもが大きくなるにつれて就寝時間が遅くなり、それでいて朝は早く起きなくてはならず、睡眠時間の確保が難しくなっていることが最近の悩みでした。

限りある貴重な睡眠時間を無駄にしないためにも、リラックスできて睡眠に集中できる空間を作りたい、そんな想いを実現してくれたのがオーダー家具やリノベーションの実績が豊富なFILEです。

FILEのことはインテリアブロガーさんの記事で知り、製作をお願いすることにしました。マットレスはエアウィーブ社製を百貨店にて購入。運搬費、設置費を含むベッド一式とマットレスの費用で約95万円でした。

一戸建て、完全予約制のショールームで打ち合わせ

FILEの東京ショールームは閑静な住宅街にあります。オーナーが実際に住まわれている家がそのままショールームとなっているのでイメージもわきやすいです。

家具はもちろんのこと、厳選されたセンスの良い生活雑貨を見るのも楽しみで、行く度にテンションが上がる素敵な空間でした。

そのショールームでは、どんな雰囲気のインテリアが好きか?といったところからこちらの希望を聞いてもらい、その後ヘッドボードの高さなど詳細を詰めていき、京都の工場で製作が始まりました。

待ちに待った完成の日!

約2か月間の製作期間を経て、京都の工場から筆者宅にベッドが運ばれてきました。ヘッドボードと箱型の枠組みが4つ、引き出しなどがバラバラの状態で搬入されて筆者宅で組み立てます。

マットレスを置くすのこを設置して完了です。部屋の中は真新しい木の香りでいっぱいになりました。

ベッドの片側には、引き出しをつけてもらいました。シーズンオフの寝具などを収納するのにぴったりです。

ヘッドボードは仕上がりがとても綺麗で手触りが良く、丁寧に作られていることがわかります。ベッド幅よりも長いヘッドボードを設置したことで、部屋の印象がガラリと変わりました。

サイドテーブルにはスツールを採用

ベッドサイドのテーブルには、FILEオリジナルのスツールを採用しました。ベッドと同じくウォールナット材で作られていて姿の美しいスツールです。スツールの上には、ルイスポールセンのテーブルランプを置いています。

オーダー家具は敷居の高いイメージがありましたが、結果としてとても満足しています。マットレスも気に入った固さのものを取り入れたので眠りの質が格段に上がりました。

睡眠でお悩みの方や、寝室にぴったりのサイズ、デザインのベッドが見つからない、という方はオーダーという選択肢も検討してみてはいかがでしょうか。

Source: 日刊住まい

オアシスのような東京の花屋/BUTTERFLY DECO(バタフライ デコ)

外観

東京には、オアシスのような花屋がたくさんあります。
なぜ仕事として花屋を選んだのか、日々どんな思いで草花や客と向き合っているのか。

都内でも注目の花屋を作家・エッセイストの大平一枝さんがたずね歩きます。

(取材・文/大平一枝 撮影/佐々木孝憲

同系色をシックに。パリの花店の美意識を日本に

店内

店名は「蝶が探す」の意。かつて和菓子屋だった店舗をリノベ。天井を抜き、開口部を入れ替えた。白のキャビネットを自分で黒色に塗装

大学卒業後、就職したブライダル会社での気づきが、人生の分岐点になった。
「花を扱う人たちを見て、あ、お花って職業にできるんだと新鮮な驚きでした」

YOCOさんは働きながら、起業のために花の学校に通い、4年間花屋で修業した後、フランスに渡った。そこでまた新たな発見をする。
「日本の花屋は市場みたいに、お客さまが好きそうな花を全部並べるのですが、フランスの多くの花屋は『カマイユ』 といって同系色の自分の好きな色しか扱わない。どの店も、道から見える窓辺のディスプレイにこだわり、個性やセンスがひと目で分かる。そういう美意識がすごいな、と衝撃でした」

色水を使ったディスプレイ

色水が印象的なディスプレイは、従師ダビッド・ミドルジュの影響から

1年半後帰国。表参道から探し始めた店は、パリの街に似ている清澄白河で見つかった。

古いビルの1階の小さな一角だが、私は通りがかるたび、シックで少し暗めのこの花屋が気になっていた。扉を開けると、決して押し付けがましくないが、独特の美意識に彩られた空間に、一度で魅了された。

赤い色水に白いコチョウラン。セロファンではなく、風合いのある紙で包む花束。赤いケイトウや紫のトルコキキョウがどこか妖艶で、気持ちが高揚する。一言で形容するなら、「大人の花屋」だ。

トルコキキョウ

大好きなトルコキキョウ。淡い紫の濃淡がエレガント

ひとりで始めた店は今年で12年めになる。スタッフは今や5人に。パリのまねではない。唯一無二の彼女の世界観があるからここまでこられたんだろう。
「いつか映画の中のお花をアレンジしてみたいです」と語る。彼女の花が登場する映画なら私も見てみたいと思った。

フレグランス

「香りつながり」で、フレグランスとアロマキャンドルも少量置いている。「ヨーロッパの花屋は、香水とキャンドルを置いている店が多い」とYOCOさん

鳳凰木

大きな枝豆状のドライは、鳳凰木(ホウオウボク)

赤、紫系でまとめられた一角

中央の紫のカラー、左端の薄ピンクのトルコボヤージュもバンダとともに通年、必ず置いているそう。赤、紫系でまとめられた一角

天井

天井のむき出しの配管には、造花をデコレーション。隅々からYOCOさんの美意識が伝わる

バンダは必ず仕入れる定番。ランの一種。

バンダは必ず仕入れる定番。ランの一種。「暑さに強く長持ちする。タイが原産なのですが特別アジアっぽくもなく、フランスの人たちからも愛される華やかなお花です」(YOCOさん)

※この記事は「リライフプラスvol.26」掲載時のものです。

BUTTERFLY DECO
adress 東京都江東区白河2-9-4
open 10:00 〜19:00(業務によっては早く閉店することもあります)
不定休
telephone*03・6913・0808

Source: 日刊住まい

人気ドラマのセットにも採用。フィンランドの貴重な苔を使った「サンモス」って?

フィンランドの自然の中で育まれた100%天然の苔「レインディアモス」が素材のインテリアアイテム「SUNMOSS(サンモス)」を知っていますか?天然苔が素材となったインテリアアイテムで、話題のドラマ「おっさんずラブ~in the sky~」のオフィスセットにも採用され、注目を集めました。

フィンランドの貴重な苔を使用

苔は近年、ガラス容器の中で育てて飾る「苔テラリウム」なども人気。他の植物にはない、繊細さやシックな雰囲気を醸し出せるとして注目されています。「サンモス」は、そんな人気急上昇中の苔にフィーチャー。北欧の大自然にはぐくまれた天然の苔を特殊加工しています。

フィンランド

フィンランド

使われているのは北極圏近くのフィンランドで育つ貴重な「レインディアモス(トナカイコケ)」。名称の通りトナカイが好む苔で、人工栽培できない希少な品種であるのみならず、採取できる大きさに育つまで5年~10年かかるのだとか。日本では「ミヤマハナゴケ」という名で知られています。

フィンランド

製品はマジックテープで簡単に貼り付けできるシートタイプ、

掛け時計のフレームベースに苔を貼り付けたアイランドタイプ、

モコモコとした丸みのあるフォルムがかわいいボールタイプの3種類。

フリーデザインの製品を作ることも可能だそう。また、深緑やオリーブグリーンなどの緑系はもちろん、鮮やかな赤や青、黄色、ブラウンなど16色ものカラーバリエーションを展開しています。

フィンランド

素材が植物だから、木製家具との相性は抜群! 貼り方によってお部屋がポップになったり心地よい空間になったりと、さまざまな表情を見せてくれるはず。思わず触ってみたくなる質感なので、ベビーベッドの上に吊るしたり子ども部屋の壁に飾ったりすると子どもの五感を刺激しそうですね。

調湿、脱臭、防音性能も

すべての製品が採取から乾燥、着色、加工まですべて職人による手作業で行われている、安心で安全なサンモス。特徴は見た目のデザイン性だけではありません。

フィンランド

フィンランド

サンモス

選べるカラーバリエーションは16色

室内の湿度が高いと空気中の水分を吸収し、湿度が低いとコケに含まれる水分を発散するという調湿性能も。室内の湿度が一定に保たれやすくなるので、水回りでも重宝しそうですね。

また、ホルムアルデヒド、アンモニア、アセトアルデヒドを吸収、浄化する脱臭性能や、音を吸収する防音性能、下地に燃え広がるまでの時間を遅らせる難燃性も。汚れにくく、水やり等の定期的なメンテナンスは不要です。

サンモス

手軽にお部屋の雰囲気を変えて楽しみたい、という方は検討してみてはいかがでしょうか。

【参考】みはしショップ

 

Source: 日刊住まい

オアシスのような東京の花屋/鶴仙園(カクセンエン)

外観

東京には、オアシスのような花屋がたくさんあります。
なぜ仕事として花屋を選んだのか、日々どんな思いで草花や客と向き合っているのか。
都内でも注目の花屋を作家・エッセイストの大平一枝さんがたずね歩きます。
(取材・文/大平一枝 撮影/佐々木孝憲

ブームに乗らないタニク・サボテン専門店、老舗の信条

多肉植物

都内でもこれだけハオルチアが揃う店は少ない。1500 〜1万円。「顔」といわれるフォルムやつや、希少性で価格に差が出る

とにかく今、タニクは世界的に大ブームなのである。特にハオルチアと呼ばれるおもに手のひらサイズのタニクが、場合によっては100万円で取引されることもあるらしい。

創業85年、3代目の靍岡秀明さんは、ブームになる約20年前からハオルチアに力を入れていた。代々祖父や父が大事にしてきたサボテン・タニク植物専門店にさらに、自分のカラーを加えたいという発想からだ。

ハオルチア

ハオルチア。タニクの一種。「種ひとつから掛け合わせてオリジナルをつくっていくのが楽しい」と靍岡さん。独特のつや、透明感が魅力。鶴仙園オリジナルの品種もあるそう

これがここ数年、中国、台湾、タイ、ヨーロッパなどでも大人気に。日本人が交配させたタニクやサボテンは世界トップレベルだという。案の定、取材時も、店内に中国人バイヤーと見られる男性が1時間以上、真剣な目で品定めをしていた。

ただ、3代目は意外に冷静だ。「ブームは終わってしまいますから」と笑うが、真意はそこにはない。インテリアの一種として室内で雑貨のように扱われ、正しい知識もないまま日に当てず枯らしてしまうようなブームならば、望んでいないのだ。

靍岡さん

3代目取締役の靍岡秀明さん。海外への仕入れは市場調査も含め年4回と多忙

「光合成ができないと、葉緑素が足りず色が薄くなったり、変形してしまいます。タニクは日にしっかり当てなければ成長しないのです。私たちは自社の栽培場でしっかり育てたものだけをお客さまにバトンタッチする。育て方はお教えするので、しっかり育てていただき、綺麗な形を長く楽しんでいただきたいと願っています」

真っ直ぐなまなざしで熱く語る。西武池袋本店開店以来、屋上で顧客から支持され続けている老舗の秘密が垣間見えた。

亀甲竜

亀甲竜(キッコウリュウ)。亀の甲羅を思わせるかのような姿が魅力。店のシンボルマークにもなっている。「うちの守り神です」(靍岡さん)

兜丸

兜丸(カブトマル)。不動の人気のサボテンで、刺が退化しウニのような姿がユニーク。日本の愛培家により進化し続けている種類

緋牡丹

緋牡丹(ヒボタン)。葉緑素を持たないため、多くはほかの柱状サボテンを台木にし、先端に接ぎ木される人工的につくり出された品種

万象

高価だが人気の高いハオルチアの代表格、万象(マンゾウ)。水平に切り取ったような不思議な形をした葉の窓に、綺麗な模様が。成長とともに模様が変化する様が神秘的と評されている

太閤秀吉

その名も太閤秀吉。勢いよく扇状に広がる形から命名。南アフリカ産の巨大球根植物

※この記事は「リライフプラスvol.22」掲載時のものです。
鶴仙園
adress
東京都豊島区南池袋1-21-1 西武池袋本店9F屋上
open 10:00〜17:00 年末年始、仕入れ時は臨時休業あり
telephone*03・5949・2958

東京都豊島区駒込6-1-21(本店)
open 10:00〜17:00(冬季午後4時まで)火曜定休
telephone*03・3917・0667

Source: 日刊住まい

漫画家・田中圭一さんの本棚を拝見!「人生の軸に漫画がある」

クローゼットや机の引き出しと同様、なんだか覗いてみたくなる他人の本棚。各界の大の本好きに、普段は見せない「奥の院」を見せていただきます。(取材・文/大平一枝  撮影/本城直季

『うつヌケ』の大ヒット後も、いたって冷静

ギャグ・パロディ漫画家の田中圭一さんは、自身のうつ病体験に着目したドキュメンタリー風コミック『うつヌケ』が2年前に大ヒット。今なお売れ続けている。2年間で34万部、流行語大賞にノミネートと話題をさらったが、ご本人はいたって冷静。都内の自宅兼仕事部屋はこぢんまりとした2DKで、穏やかな口調から地に足の着いた生活がうかがい知れる。

うつを患っていたときに出会った。本書をきっかけに、うつのトンネルから脱出。ベストセラーの自著『うつヌケ』が誕生するきっかけに

作者別に整理している。田中さんは『子連れ狼』の作者として知られる小池一夫劇画村塾の第1期生でもある

手塚治虫作品は、保存用と資料用に2 冊買うことも。『ブッダ』のように、年代による細かい絵柄の変化にも魅了されている

「20年前に買った『三つ目がとおる』は今でも、ぶれそうになると開いては模写をしています」。上の写真とともに“ 神”の棚

「学生時代にデビューし35年の間に、いろんな同業者を見てきました。浮き沈みの激しい商売。パッと売れてすごいマンションに住んだけど人気が陰って、でももう狭いところに住めないという人も。暮らしをダウンサイズするのはきつくて苦しいんだなあと、気づかされましたね」。だから、家賃は10万円以下と決めている。特任准教授として働く京都の大学近くで借りている家も、シンプルでコンパクトだという。

初版は1996年、湖川友謙著。学生時代に購入。第一線で活躍するアニメーターの作画解説本は初。多くの漫画家が本書で学んだ

手塚作品のキャラクターリストと、名作の第1話が収まる。たった18ページで濃厚なドラマを描く『ブラック・ジャック』に心酔

長い間、会社員との兼業で土日に漫画を描いた。つまり1日も休みがない。それは今も変わらない。「漫画を描いて、読者がいて、原稿料までもらえる。こんなありがたいことはないです」

人生の軸に漫画がある。衣食住やレジャーの優先順位は、それよりずっと下かもしれない。けれども、好きなことを生業にしている人の表情は感謝に満ちていた。

本宮作品の真骨頂。「熱血ものの漫画家だと思っていましたが、本書で優れたギャグ漫画家でもあると気づきました」

「ボクらの世代の漫画家の間違いなくバイブル。特に第20 巻の絵柄はとてつもないオーラを放ち、神がかっています」

人生を変えた10代の2大ショック

小学校4年か5年で読んだ。第5巻で絵が神がかり、子ども心にすさまじい完成度に震えた。「本書は漫画史の金字塔です」

小4で『デビルマン』を読み、大どんでん返しのストーリー漫画のすごさに目を見張った。また、高1で、女子の会話に入りたくて試しに読んだ『おしゃべり階段』で、くらもちふさこの描く人間ドラマの深さに衝撃を受けた。

「男子が木刀持って河原でケンカしているような漫画に夢中なときに、女子はこんな深い大人な世界で盛り上がっていたのかと」

現在はアシスタントが使っている机は両親からの就職祝い

いわく「デビルマンショックとくらもちショック」を、まるで昨日のことのように目を輝かせて語る。迷ったときは今も模写をするという名作漫画と、仕事用の机3台と、漫画の資料と、過去の自作に囲まれたこの部屋で、彼は10代の衝撃から始まった夢の続きを今日も紡いでいる。休みがあろうとなかろうと、まことにに幸福な生業である。

資料や表紙を担当した作品などを分類して収納。コンテナボックスは通販で購入した

いちばんよく使うペンは約10年愛用。世界堂かロフトで買うことが多い

アシスタントによる試し描きの跡

田中さんへのQ&A

Q この本棚は?
A 大阪のホームセンターで買いました。仕事のため東京と京都の二拠点で、週に半分ずつ生活しています。

Q 本はどこで買いますか?
A 今はもっぱらキンドルで、月に10冊ほど買います。毎週往復する新幹線の移動時間を、読書にあてています。数年前までは、池袋のジュンク堂の漫画の品揃えが充実しているのでよく通っていましたね。あとはヴィレッジヴァンガード。

Q どんな本を買いますか?
A ほぼ漫画です。仕事柄、最先端の作品も知っておかねばならないので資料としても読みます。初対面の人にはベストワンを必ず聞きます。思わぬ出会いがあるので。そのほかはノンフィクションが好きで小説はあまり読まないですね。

 

田中圭一さん
漫画家。1962年、大阪府生まれ。近畿大学法学部卒業。在学中、小池一夫劇画村塾に通い、22歳でデビュー。卒業後は会社員と兼業しつつ、漫画家として活躍。『うつヌケ』は‘18年、手塚治虫文化賞「マンガ大賞」の最終候補に。京都精華大学特任准教授。最新刊は『若ゲのいたり』(角川書店)。公式ツイッターアカウントは@keiichisennsei

※情報は「リライフプラスvol.33」取材時のものです

Source: 日刊住まい

安くて高品質なIKEAのスピーカーで音楽とインテリアを楽しむ毎日を!

リビングで思いっきり音楽を楽しみたい!そんなケースでは、スピーカー選びが大切です。

「音がいい。デザインがいい。値段が手頃。そんなわがままをかなえてくれるスピーカーが、IKEAにありました」と教えてくれたのは、インテリアライターとして活躍する遠藤舞衣さん。おすすめポイントのほか、スピーカーのデザインを引き立てるディスプレーも紹介します。

棚とスピーカーとグリーン

IKEAのスピーカー「ENEBY」がおすすめなワケ

これまで、音楽はタブレットで聞くしかなかったわが家。リビング全体に音を届けようとボリュームを上げると、キンキンとした音が耳につき、音楽を心から楽しめないでいました。

スピーカーを欲しいとは思っていたものの、スピーカーメーカーのものはどれもデザインが気に入らず、たまにいいデザインがあっても高い…と悩む日々。そんなとき、ふとIKEAに立ち寄った際に見つけたのが「ENEBY」というスピーカー。デザインも値段も音も納得の品でした。

低価格なのに音質がいい

ENEBYは正方形のデザインで、カラーは黒と白、20cmサイズ(5999円・税込み)と30cmサイズ(9990円・税込み)があります。この値段の安さで、モノラルスピーカーとしての音質は満足いくものでした。また、高低音の調節もできるので、より音質にこだわりたい方にもおすすめです。

一般的なリビング(12〜20畳)に使うのであれば、30cmサイズを設置位置に気をつけて取りつけることで、部屋の隅々まで音が行き渡ります。

20サイズと30サイズの音の差は?

両方の音を店内で試したのですが、何せIKEAは広い…。広い空間では、やはり、30サイズのほうが音の広がりを感じました。しかし、場所によっては20サイズでも問題なさそうです。

たとえば6畳程度の書斎で一人で聞くというのであれば20サイズで十分でしょう。わが家はリビングで使うのが大前提のため、30サイズを購入しました。

壁掛けと直置き、スタンド置きが選べる

「ENEBY」の魅力は、音や価格だけでなく、置き方のバリエーションにもあります。棚などに直に置くほか、スタンド(別売り)に置いたり、専用のブラケット(別売り)で壁掛けにもできます。

スピーカーを設置してみると…

壁にスピーカーを取りつけてみました。わが家の壁は真っ白なため、あえて黒をチョイスしてアクセントに。取りつけた場所は、部屋の一番奥側。長方形のリビングなので、奥に取りつけることで部屋全体に音が行き渡ります。

壁掛けを選んだ理由と取りつけ位置

ENEBYを壁に取りつける場合、8mm程度の穴を開ける必要があります。壁を傷めることになりますが、それでも壁掛けを選んだ理由は、子どもが倒したり、持ち運んだりしないようにすることと、高い位置にあったほうが音がよさそうと思った結果です。

棚をプラスしておしゃれなディスプレーに

スピーカーを取りつけたものの、単品だけではどこか殺風景…。そこで、オークカラーの棚をつくることに。スピーカーと合わせて、黒のアイアンバーと棚受けを選びました。棚板も合わせて材料はすべてカインズで購入。材料費はおよそ4000円でした。


スピーカーと棚の間はわずかに隙間をあけています。これは、万が一スピーカーが落ちてきたときに、棚がワンクッションになりスピーカーが壊れにくくなるのでは…と期待してのことです。

棚をプラスすることで、ENEBYを素敵に彩ることができるようになりました。基本は実用性を考え本を置いています。スピーカーと本の相性がとてもかわいいと思いついたアイデアです。洋書や背表紙のかわいい本なら、もっと素敵になるはず。

子どものおもちゃやお絵かきを飾って、思いっきりポップな雰囲気にしてもしっくりきます。スピーカーのデザインがスッキリしているので、どんなテイストとも合わせやすいです。

グリーンを添えて書斎にも合いそうなディスプレーに。黒がグリーンを鮮やかに見せてくれて、さわやかな印象になりました。


ドライフラワーやキャニスターなど、かわいらしい小物を置くと、やさしいカントリースタイルに仕上がります。おしゃれで高品質なスピーカーが欲しい!という方に、ENEBYはおすすめ。毎日の音楽とインテリアを、素敵に楽しみましょう。

Source: 日刊住まい