【コラム】お茶に虫が浮いてる! 異物混入でクレームを入れるまでに考えたこと / 画像閲覧注意

みなさんは企業に対してクレームを入れたことはありますか? 質問しておきながらいきなり自分の話をして恐縮ですが、私はあります。つい4カ月ほど前に、人生で初めてクレームを入れました。

理由は異物混入です。ネット通販で買ったお茶(ティーバッグ)の大容量パックに、小さな蜂(ハチ)のような虫が紛れ込んでいたのです。いや、正確には「紛れ込んでいたっぽい」と表現する方がいいでしょう。

というのも「確実に虫が商品に紛れ込んでいたのか?」と聞かれたら、正直なところ絶対にそうとは言い切れない部分があるからです。ただ、95%くらいの確信はあります。100%ではないので悩ましく、今でも心がモヤついているのですが……みなさんなら、こんな時どうしますか?

最初に言っておきたいのですが、本記事は「異物混入がありました」と告発する主旨のものではありません。ただ、「異物混入でクレームを入れるまでにこんなことが頭をよぎりました」的なことを紹介しているだけです。

そもそも、先に述べた通り95%くらいの確信ですので、本記事ではメーカーの名前等を一切公開しておりません。それにもし仮に100%の確信があったとしても、はっきり言ってそんな大した話ではないのです。誤って虫を食べたわけではないですから。

その虫が正確に蜂かどうか私は分からないのですが、それっぽいのでここでは「蜂」として、説明していきたいと思います。もしかしたら蜂ではないかもしれませんが、素人の私に言わせればほぼ蜂です。

・ことの起こり

さて、2020年1月下旬のこと。妻からこんなLINEがありました。

「買ったお茶に虫入ってたみたいなんだけど、これはクレームにすべき? 結構衝撃映像 (中略) いつの段階で入ったのか分からないけれど、明らかに都心には少なそうな感じだし冬だし」

なんでも、買ったばかりのお茶パックの中から妻がティーバッグを1つ取り出し、マグカップにセットしてお湯を注いだら……小さな蜂がプカプカと浮いてきたようなのです。ちなみに、私は虫が嫌いなので家には侵入防御対策を施しており、夏場でも室内で蜂を見たことはありません。その時は1月。真冬ですから、部屋の中に蜂がいたとは考えにくいのです。

おそらくですが、工場かどこかでパック詰めする際に紛れ込んでしまったのでしょう。その商品は、ティーバッグが大量に詰まっていましたから(個包装されておらず裸のままで)、1つのティーバッグに蜂が付着していたものと思われます。

サイズが大きくなかったことから妻はその存在に気づかず、マグカップにティーバッグを放り込んだら蜂がプカプカ……ということのようです。ただし、季節はずれの蜂が部屋に迷い込んでマグカップにダイブした可能性だってゼロではありませんし、キッチンの天井に蜂が貼り付いており、ポトリと落ちた可能性だってゼロとは言えません。

なんなら、隣人が密かに養蜂業を始めてた可能性だって、ゼロに限りなく近いかもしれませんがゼロではないのです。妻も私も、お茶パックの中に蜂がいるところを確認したわけではありませんから。つまり、状況を考えたらほぼ異物混入だとは思うけれど断定はできないのです。

しかもです。そのお茶が安いものだったら諦めもつきますが、大容量パックで買ったために、1000円以上はかかっています。このあたりの金銭感覚は人によると思いますが、私としては運が悪いと思って諦めるには少々高かったのです。

・ジレンマ

その時の気持ちを正直に書くならば……

「1000円以上してるし、出来れば他の商品に変えて欲しいなぁ……。返金でもいいけどなぁ……。でも、100%異物混入とは言い切れないしなぁ。おそらく、そうだと思うんだけどなぁ……」

──といったところですが、私がもっとも心配していたことはコレです。

「クレームを入れたら “でっちあげ” だと思われるのではないか?」

もっと言うなら……

「“でっちあげ” で企業を脅す「悪質クレーマー」と思われるのではないか?」

──というのも、私に証拠と言えるほどの証拠はありません。マグカップに浮かぶ蜂の写真は押さえていますが、異物混入の証拠とまでは言えないでしょう。もし私に悪意があれば捏造可能だからです。

NHKのドラマ『フェイクニュース』でもありましたが、実際に虫が入ってなくても、入っているように見せる写真なんていくらでも撮れます。その写真が真実かフェイクかが分からなければ、メーカー側としてもクレームが本当か “でっちあげ” かを判断しようがないはずです。

そしてもし、メーカー側に「でっちあげじゃないか?」と疑われたら、私としては たまったものではありません。そうなったらおそらく、「1000円ちょっとのお金なんて諦めればよかった」となるでしょう。

・悩んだ末に

うーん、どうすべきか。さんざん悩んだ結果、私はメーカーに連絡をしました。「100%異物混入だとは言い切れないんですが恐らくそうかなと思いまして……」と担当者に説明したところ、「写真を送ってください」とのこと。そのまま先方に送付したら、購入分を返金してくれました

メーカー側の対応はいたって丁寧で、私としては何の不満もありません。むしろ感謝しかありません。ただ……! 私はどうしてもこう思ってしまうのです。

「メーカーの担当者は私のことをどう思ったのだろう? もしかしたら、悪質クレーマーの1人だと思われたのではないか? いや、むしろカスタマー対応のプロなんだから、その可能性は絶対に考えただろう。最終的には信じてくれたのかもしれないけれど……証拠がない以上、完全に信じるのは無理だったのではないか?」

──そんなことを想像すればするほど、お金が返ってきても心がモヤモヤしてしまいます。だから結局のところ、クレームを入れるのが正解だったのかどうか、自分でもよく分からないのです。

私が分かったことと言えば、『フェイクニュース』でも描かれた悪質クレーマーが企業にとって害悪なだけでなく、一般消費者にとっても大迷惑な存在であるということだけです。

執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.


Source: ロケットニュース24