鮮度を落とさずクール便を有効に活用するコツ、元宅配ドライバーに聞く

ここ数日、急激に暑さが厳しくなってきましたね。

夏の強い日差しは、人間だけでなく宅配の荷物、特にクール便の荷物にもかなりのストレスを与えます。

せっかくの心のこもった夏のおくりものが台無しになってしまわないためにも、元宅配ドライバーの筆者が、クール便を有効に活用するコツをご紹介したいと思います。

クール便の予冷はしっかりと

宅配便

EKAKI / PIXTA(ピクスタ)

宅配便のクール便には、冷蔵と冷凍の2タイプがあります。

参照/ヤマト運輸HP

上記の表は、クール便の輸送時の設定温度および予冷時間の目安です。(ヤマト運輸の基準値ですが、他の宅配業者もほほ同じです)

輸送時の設定温度に目が行きがちですが、ここで重要なのは予冷です。

予冷時間とは、荷物を出すまでの冷蔵庫・冷凍庫での保存時間です。

冷凍ではあまりありませんが、冷蔵の場合、常温の状態で出し輸送中に冷やそうと思って出される方がいます。

予冷が十分でない状態で荷物を出した場合、その荷物が輸送中に配送機材内の冷気を奪って保冷温度を上げ、クール便としての品質が保てなくなります。

結果、まわりの荷物に損害を与えることになります。

他人の荷物、そしてもちろん自分の荷物を守るためにも、予冷をしっかりとする必要があります。

配達することを前提としたサイズで送ろう

宅配便

freeangle / PIXTA(ピクスタ)

クール便にはさまざまなサイズがありますが、サイズを決める際に考慮して欲しいのが、配達する時のことです。

クール便

kinpachi / PIXTA(ピクスタ)

宅配ドライバーがクール便を配達するときは、クールバック(保冷バック)に蓄冷剤やドライアイスを入れて配達します。

クール便規定サイズ内であったとしてもイレギュラーな形、例えば縦長の荷物や横長の荷物はクールバックには入りません。

そのような荷物は、不完全な状態で配達されてしまう恐れがあります。

配達のことを考え、クール便の荷物は小分けに出来るものは小分けにし、また規定の段ボールサイズに収まるような詰め方をするのが理想的です。

なんでもかんでもクール便という考えは危険

メロン

あんみつ姫 / PIXTA(ピクスタ)

夏の暑い時期、生鮮食品はどうしても傷みやすくなります。

また生鮮食品はすべてクール便で送ることがベストというわけでもありません。

フルーツや野菜類は、クール便ではなく常温便で送ったいいものもあります。

メロン、すいか、桃、バナナ、キウイ、マンゴー、枇杷などのフルーツやイモ類、根菜類、夏野菜などは常温便がおすすめです。

フルーツも野菜も温かい地方が産地のものは冷蔵保存すると低温障害を起こす恐れがあります。

フルーツの種類によっては常温保存中に熟成が進み、甘みを増すものもあります。これを「追熟」といいます。

追熟は常温で進むため、追熟が必要なフルーツを保存するときは冷蔵保存ではなく、常温保存にした方が美味しく食べることができます。

夏野菜

Table-K / PIXTA(ピクスタ)

また、夏野菜も冷蔵の環境では低温障害を起こしてしまうので注意が必要です。

荷物を送る際には、産地、性質など考慮に入れた荷造りをするとよいでしょう。

クール便の配達は、夜間指定がベター

最近の宅配は、車での配達より台車配達やスリーター(台車付き自転車)での配達が増えています。

配達員は、その台車の荷物の配達が終わるまで、営業所や車に戻ることはありません。

真夏

geru / PIXTA(ピクスタ)

荷台に積まれた荷物は、その間必然的に夏の強烈な日差しのもとにさらされてしまいます。

クールバックの中の温度も上昇し、品質が保てなくなる可能性もあります。

したがって、クール便の配達時間は、日の当たらない、夜の時間の配達が得策です。荷物にかかるストレスを軽減することができます。

荷物を出す時のちょっとした工夫が思いやりとなり、より一層美味しさを増して送り先に届けられることでしょう。

Source: 日刊住まい