77.5㎡の平屋建て!家族4人が仲よく、のびのび暮らせる仕掛けを詰め込みました

建物南面のLDK

今人気の平屋のお宅を紹介します。延べ床面積は、77.5㎡とコンパクト。仕切りがほとんどないのが特徴です。たとえば、この家の庭に面した心地よいLDKには、居室を仕切る建具がありません。

こちらの家は、設計者と二人三脚で建てた注文住宅。建主支給とDIYでコストダウンをはかっています。仕切りをなくしたのは、コストダウンが理由でもありますが、仲よく暮らす親子4人にとって、扉はそもそも必要なかったのかもしれません。

今回は、家の様子とともに、さまざまなコストダウンの工夫についても解説していきます。ぜひ、家を建てる際の参考に。上の写真は、建物南面のLDK。奥には、子ども部屋と一体になった大空間見えます。天井と床の仕上げが連続しているうえに、扉がないのがその秘密。家族の仲がいいから実現できたプランです。

家族の仲がいいから、部屋も間仕切りもいらない

Aさんの家 大分県 家族構成/夫40代 妻30代 長女小学生 次女小学生
設計/蒲牟田健作(COGITE)
本体工事費 1600万円

この家のこだわりポイント

  • 使わなくなる上階は不要の平屋建て
  • ローン支払額から逆算した総建築費
  • 猫が逃げ出さないように敷地を囲う
  • 壊れないものを使ってメンテコストを下げる

明るく日当たりのいいダイニングキッチン

建物の南側にあるから明るく日当たりのいいダイニングキッチン。

家族の憩いの場となっている庭

飼い猫が脱走しないように壁で囲った庭は家族の憩いの場。

機能を兼ねることで、広さとコストダウンを両立

「予算の上限をはっきり決めていたので、こんな広くて豊かな家ができ上がるとは思っていませんでした」

そう語る、Aさん一家。床面積77㎡は夫婦と子ども2人の住まいとしては決して広いわけではありませんが、建物の南面を占めるLDKは奥行きもあって広々とした印象。しかし、よくよく見るとリビングの奥には子ども用ベッドが左右に振り分けて置かれています。

「間仕切りがないから、どこまでがLDKでどこからが子ども部屋か、ぱっと見には分からない。広々と暮らす秘密はこれです」(夫)

設計者の蒲牟田健作さんいわく、「機能を兼ねることで広さとコストダウンを両立した」のだそう。確かにトイレや浴室、クロゼットを除けばAさんの住まいはどこもLDKといえそうです。ちなみに寝室にも扉はありません。

「娘が幼いうちは家族揃って楽しく暮らすために間仕切りは不要ですし、必要になったら家具で仕切ろうかな、と。いずれ娘たちは巣立っていくので、そのあと夫婦2人で暮らすことを考えると、十分な広さがあります」(妻)

ずっと住む家だから、珪藻土塗りの壁や木の床など、こだわるところは妥協しないのがAさんの考え方。「最初に妥協して安価なものをつくると、結局あとでメンテナンスコストがかかるんですよ」という夫の言葉は、住まいのコストダウンを考える人には大きなヒントになるのではないでしょうか。

この家のコストダウンのポイント

POINT 1 効率的な長方形の平面と建主が塗った壁(※POINTの数字は下の間取り図と連動)

珪藻土塗りの壁面はDIYで

シンプルな長方形の平屋と素材の共通化でコスト効率を実現。また、珪藻土塗りの壁面はすべてAさん夫妻が左官仕事をして、職人の手間代を省いています。

POINT 2 廊下のない「兼ねる」プラン

独立した「廊下」がないため面積以上の広がりが感じられる

間仕切りと建具がないため、LDK空間と子ども部屋、寝室などの境界をあいまいにすることで、面積以上の広がりが感じられます。独立した「廊下」はAさん宅にはありません。

POINT 3 使いたい機器は建主が支給

照明機器やコンセント、スイッチ類などは夫がインターネットで気に入った製品を手配

コストダウンの一環でもありますが、照明機器やコンセント、スイッチ類などは夫がインターネットで気に入った製品を手配しました。約100万円分の機器は建主手配です。

POINT 4 室内の建具はトイレとクローゼットだけ

LDKの奥の小学生の長女、次女のスペース

小学生の長女、次女のスペースはLDKの奥。北側の壁につくりつけの机も設置されていますが、間仕切りや扉はなし。その隣はベッドが置かれた寝室でここも建具は省かれています。

POINT 5 天井を張らないことで圧迫感もなし

構造材が表しになった天井

梁などの構造材が表しになった天井。構造材をおおう天井がないことで頭上の高さを稼ぐことができ、コストダウン以外に圧迫感を感じさせない効果も生んでいます。

POINT 6 床は構造合板張りで掃除も楽々

床材を温かさを感じる木に変更

当初は床全面を左のようなモルタル塗りにする案もありましたが、温かさを感じる木に変更。「溝がない分、普通のフローリング材よりも掃除が簡単なんですよ」(妻)。

この家に暮らしてから、必要なものだけを置くようになりました

外部から閉じた庭は家族の憩いの場に

飼い猫が逃げないように壁を立てたいというAさん一家の要望で外部から閉じた庭には、手入れが必要になる植物は植えず、もっぱら家族の遊びの場として使われています。

玄関

建物南面の土間は一部が玄関となっています。構造合板のついたてのような箱は、ゲタ箱としての機能はもちろん、玄関からダイレクトに中が見えないようにする役割も担っています。「ニッチのようなスイッチボックススペースは鍵なども置けて便利です」(夫)。

造作したキッチン

キッチンを造作したのは、必要な機能を吟味したかったから、と妻は言います。「コンロに炊飯機能があるので、炊飯器は処分しました。食器もそのときに必要なものだけを棚に置いています」(妻)。コンロはリンナイの上級グレードをチョイス。コストをかけるところ、かけないところのメリハリが豊かな暮らしを実現しています。

土間空間が室内と室外をあいまいにつなぐ住まい

モルタル敷きの土間空間が室内と室外をあいまいにつなぐAさんの住まい。土間の突き当たりは玄関ですが、段差はなく土足の領域も緩やかになっているところが、なにごとも大らかなこの住まいの性格を物語っています。

洗面、洗濯スペース、浴室の水回り

玄関とは反対側の突き当たりにあるのが洗面、洗濯スペース、浴室の水回り。キッチンを中心に洗濯機とウォークインクローゼットがあるので、家事動線も効率的です。

収納兼ミニ書斎スペースとトイレ

(写真左)冷蔵庫の横に設けられた収納兼ミニ書斎スペース。小さなデスクが造りつけられていて、家族共用のパソコンスペースになっています。
(写真右)トイレの手前にある収納スペース。本棚や猫のトイレなどが収まります。「唯一の心残りは収納スペースの少なさかな。収まらないものは処分するようにしていますが、収納場所はもう少し必要だったかも」(夫)。

ウォークインクローゼットと子ども室

(写真左)家族全員の衣料品などをしまうウォークインクローゼット。
(写真右)子ども部屋のつくりつけ机の下は市販のストッカーを用いた収納スペースになっています。机の上の棚は夫が角材と板を置いてしつらえた簡易棚。

Aさんの住まいの外観

幹線道路の角地にあるAさんの住まい。敷地を囲った壁は前面道路を通る車の騒音を遮る役割もあります。

間取図

間取図

DATA

敷地面積/205.49㎡(62.27坪)
延床面積/77.50㎡(23.48坪)
用途地域/第1種中高層住居専用地域
建ぺい率/60%
容積率/200%
構造/木造軸組工法
竣工/2018年4月
本体工事費計/1600万円
3.3㎡単価/68.1万円

素材

[外部仕上げ]
屋根/ガルバリウム鋼板
外壁/窯業系サイディング
[内部仕上げ]
床/構造用合板
壁/珪藻土
天井/躯体表し

設備

厨房機器/オリジナル
衛生機器/TOTO
窓・サッシ/LIXIL

設計/蒲牟田健作(COGITE)
1975年千葉県生まれ。’96年国立都城工業高等専門学校卒業後、ごとう計画・設計勤務。’97年メイ建築研究所宮崎勤務。2001年COGITE設立。12年より都城工業高等専門学校非常勤講師

撮影/中村風詩人 ※情報は「住まいの設計2021年6月号」取材時のものです

Source: 日刊住まい

工事費2400万円の二世帯住宅、コストダウンのポイントは?北欧家具に囲まれた大満足の暮らし

オープンな2階LDK

コストダウンを実現した二世帯住宅を紹介します。2階部分の体積を抑えたり、1階&2階の天井高を抑えたりすることで、工事の手間を減らしました。加えて、親世帯との行き来がスムーズになるというメリットも。

こちらは、老朽化した母の実家を二世帯住宅に建て替えることになり生まれた注文住宅。限られた予算内で、少しずつ買いそろえてきたヴィンテージ家具が映える、おしゃれな住まいになっています。住まい手は、インテリアショップで家具の買いつけや販売の仕事をしている山本さん。

住まいの様子と、コストダウンに役立ったさまざまな工夫をレポートします。新しく家を建てたい、という人は必見!上の写真は、仕切りのないオープンな2階LDK。天井は最も高いところで3.3mあり、開放的です。

古い北欧家具に囲まれた理想の暮らしを実現

山本さんの家 東京都 家族構成/夫40代 妻40代 長男小学生 次男保育園児 母70代
設計・施工/古谷野工務店
本体工事費 2400万円

この家のこだわりポイント

  • お気に入りの家具が映える空間
  • ほどよい距離感の二世帯住宅
  • 土間のような広い玄関ホール
  • 余白を残し、手づくりを楽しむ庭

玄関ホール

北側の玄関と南側のテラスをつなぐ広い玄関ホール。左手に親世帯のスペースがあり、吹き抜けのホールと階段も2世帯をつないでいます。

切妻屋根の形がそのまま現れた天井

切妻屋根の形がそのまま現れた天井は、正面のいちばん低い部分が約1.9m。低めの家具を置いているので、スッキリとした印象です。リビングには、岡本太郎デザインのサイコロ椅子も。

手持ちの家具をすべて設計者に見せ、家具がきれいに見える家に

大きな屋根に包まれた、仕切りのないワンルームの2階LDKが印象的な山本さんの家。母の実家を二世帯住宅に建て替えることになったとき、「センスがよくてコスパのいいところ」(夫)を探して出会ったのが、古谷野工務店の古谷野裕一さんでした。

手持ちの家具をすべて見てもらい、「家具がきれいに見える家に」と依頼。

古谷野さんは2階の構造材の体積を抑えてコストダウンを図りつつ、家具や生活の背景となるようシンプルな仕上げに。1、2階とも天井高を抑えて、内・外装の面積を減らしつつ、1階の親世帯との行き来もスムーズにしています。

白を基調とした室内には、ハンス・J・ウェグナー、ボーエ・モーエンセン、フィン・ユールといった有名デザイナーによる家具の数々。じつにセンスよく配されています。

「最初に買ったのはウェグナーのひとり掛けのソファで、21~22歳頃。10万円でした。今も大切に使っています」(夫)

その後、仕事で北欧に家具の買いつけに行くようになり、少しずつ買い集めてきました。広い庭は、予算の都合でベースだけ造園屋さんに依頼し、少しずつ仕上げていく予定。

「家具もいっぺんにそろえるのは大変。最初に必要な部分にはしっかりお金をかけ、余白を残しておくのも手だと思います」(夫)

家具も住まいも時間をかけてつき合っていく。そんな北欧流の暮らしを実践しているようです。

この家のコストダウンのポイント

POINT 1 屋根の形をシンプルに(※POINTの数字は下の間取り図と連動)

天井の高さは場所により異なるため、空間に変化も生まれます

建物は凹凸のない長方形で、そこにゆったりとした勾配の切妻屋根をかけたシンプルな構成。天井の高さは約1.9~3.3mと場所により異なるため、空間に変化も生まれます。

POINT 2 仕切りのないオープンなつくり

2階は間仕切り壁のないシンプルな構成

2階は間仕切り壁のないシンプルな構成とすることで、下地材や仕上げ材などを減らすことができ、構造材も2割ほど抑えられているそう。同時に、開放感も実現しています。

POINT 3 建物の高さを抑えて仕上げを減らす

天井を低めにすることで階段が緩やかに

1階は2.25m、2階は約1.9~3.3mと全体に天井を低めにすることで、内外装の面積を減らすことができます。階段が緩やかになり、行き来がしやすくなるというメリットも。

POINT 4 キッチンは製作&手持ちの家具を使用

オリジナルキッチン

キッチンメーカーに依頼してオリジナルキッチンを製作。背面には、15年以上使っているという家具を配置しています。「いいものは長く使えるので、コスパは抜群」(夫)。

POINT 5 1、2階で配管の位置をそろえる

1・2階にあるキッチン

山本さんの家は二世帯住宅のため1階と2階にキッチンがありますが、上下階でキッチンを近い位置に配して配管を短くすることで、コストダウンにつなげています。

POINT 6 建具を省いてオープンに

建具を省いたオープンなつくり

1階の親世帯は寝室の建具を省略。来客時にはカーテンでサッと隠せます。2階の子ども部屋も、子どもが小さいうちは建具も間仕切りもなし。必要になったら設置する予定です。

POINT 7 バルコニーをなくして洗濯動線を短く

窓の外に物干しバーを設置

外観デザインもコストに影響するため、メンテナンス費用もかかるバルコニーをなくし、窓の外に物干しバーを設置。近くに洗濯機置き場を設けて、家事動線を短くしました。

POINT 8 床材は杉で統一

床材は杉フローリング

床材は家具と調和するオークが希望でしたが、単価を抑えられる杉フローリングに変更。「足触りがやわらかくヒヤッとしないので、杉にしてよかった。母も喜んでいます」(夫)。

POINT 9 ディテールはつくり込まずシンプルに

廊下と玄関との床の継ぎ目に用いられる横木や壁と床の継ぎ目に設置される幅木、建具周りなどのディテールはシンプル仕上げ1

廊下と玄関との床の継ぎ目に用いられる横木や壁と床の継ぎ目に設置される幅木、建具周りなどのディテールはシンプル仕上げ2

廊下と玄関との床の継ぎ目に用いられる横木や壁と床の継ぎ目に設置される幅木、建具周りなどのディテールは、できるだけ手間を省いてシンプルに仕上げています。

POINT 10 外回りでできるところはDIY

外回りはDIYで

既存のブロック塀は撤去すると費用がかかるので、現在の基準に合わせて高さをカットし、墨汁を水で溶いたものを霧吹きで吹きつけました。植物も少しずつ自分で植えていく予定。

ダイニングテーブルはオリジナル

ダイニングテーブルは、夫の要望に合わせて製作したオリジナル。天板に天然素材でありながらお手入れもしやすいリノリウムを使用し、小口に木を貼っています。

リビングからつながる子ども部屋を見たところ

リビングからつながる子ども部屋を見たところ。アリンコチェアの奥に置かれているのは、収納代わりに使っているデンマーク軍のトランク。

将来は建具と間仕切りを設置し、2部屋に分けて使う予定の子ども部屋。現在はお気に入りのインテリアを楽しむ空間に。

広い玄関ホールは吹き抜けにより1、2階を一体化/(写真右)階段から親世帯である母の居住スペースへ

(写真左)広い玄関ホールは吹き抜けにより1、2階を一体化し、2世帯をつなぐ役割をしています。テラスに出られる正面の窓からは、隣の家の庭に視線が抜けます。

(写真右)階段から親世帯である母の居住スペースへ。「ちょうどいい距離感。お互いのペースを大切にしつつ、ときどき一緒に食事をしています」(夫)。

(写真左)G-PLANのチーク材のキャビネット/(写真右)セルジュ・ムーユの照明器具

(写真左)イギリスの老舗ブランド、G-PLANのチーク材のキャビネット。古いレコードプレイヤーはバング&オルフセン。

(写真右)リビングテーブルの手前にはセルジュ・ムーユの照明器具。

(写真左)ウェグナーのソファ/(写真右)ダイニングの照明器具はイタリアのヴィンテージ

(写真左)奥が初めて買ったウェグナーのソファで、手前はその数年後に購入。「1960~’70年代製なので、すでに50年ほど経っていますが、子どもに渡したい。サスティナブルです」(夫)。

(写真右)ダイニングの照明器具はイタリアのヴィンテージ。剥離剤で塗装を落とし、無垢の鉄の感じを楽しんでいます。

(写真左)1階の洗面・浴室は2世帯共用/(写真右)シューズクローゼットを備えた玄関

(写真左)1階の洗面・浴室は2世帯共用ですが、洗濯機は2階にもあり、1階は母専用。

(写真右)右手にシューズクローゼットを備えた玄関。ほかには寝室にウォークインクローゼットがあるだけで、「収納スペースは必要最低限にしました。なにを大事にしてなにが必要でないかが整理できてよかった」と夫。

大きな窓を設けた1階LDK

南側のテラスに面して大きな窓を設けた1階LDK。もとの家より格段に明るくなり、庭にもすぐ出られるので、母はハーブを育てるなどガーデニングを楽しんでいるそう。

(写真左)東側外観/(写真右)南側外観

(写真左)東側外観。周囲の家と比べても、高さを抑えているのがわかります。窓のない外壁に、新たに植えたカツラ(右)とカマツカの葉が映えています。将来は雑木林のような庭にする予定で、造園家の蓑田真哉さんがデザイン。

(写真右)広いテラスのある南側外観。「デッキをやめてコストダウン。メンテナンス費用もかかるので」と夫。食事をしたり、子どもとプール遊びをしたり、パーティをしたりと、いろいろ画策中。

間取図

山本邸の間取図

DATA

敷地面積/175.82㎡(53.28坪)
延床面積/113.15㎡(34.29坪)
1階/57.97㎡(17.57坪)
2階/55.18㎡(16.72坪)
用途地域/第1種中高層住居専用地域
建ぺい率/60%
容積率/160%
構造/木造軸組工法
竣工/2020年9月
本体工事費計/2400万円
3.3㎡単価/69.5万円

素材

[外部仕上げ]
屋根/ガルバリウム鋼板縦平葺き
外壁/窯業系サイディング
[内部仕上げ]
1階 床/杉、タイル
壁・天井/ビニールクロス
2階 床/杉
壁・天井/ビニールクロス

設備

厨房機器/オリジナル(田中工藝)
衛生機器/パナソニック
窓・サッシ/LIXIL

設計・施工/古谷野工務店
1887(明治10)年の創業以来、地域の工務店として地元に貢献。現在は自社設計・施工による戸建てやマンション、店舗の新築やリノベーションを幅広く手掛けており、丁寧な仕事ぶりに定評がある

撮影/松井 進 ※情報は「住まいの設計2021年6月号」取材時のものです

Source: 日刊住まい

予算内で理想のマイホームを実現!コストダウンのためのテクニック

建築業界は、円高や輸送費の高騰から建材が値上がりし、公共事業などによる人材不足で人件費も上がっています。

限られた予算内で理想の家をつくるためには、できるだけコストダウンを図りたいもの。

そこで、おすすめのコストダウンのテクニックをご紹介します。

1. 施工面積(床面積)を減らす

住宅の価格は坪単価で表されます。床面積が大きければ、費用がかかります。

小さい家を作れば大きな家に比べてコストがかからなくなります。

LDK

ツネオMP / PIXTA(ピクスタ)

1-1 同じ面積なら部分2階建てよりも総2階建ての方がお得

1階と2階の床面積がほぼ同じ建物を「総2階建て」、1階の床面積より2階を小さくした建物を「部分2階建て」と言いますが、床面積がまったく同じならば、総2階建てのほうが建築コストは安くなります。

部分2階建ては1階の建坪がどうしても広くなるので、基礎工事やコーナー処理などにお金がかかります。

1-2 床面積を減らす際の注意点

コスト調整のために床面積を減らすと、バランスの悪い家になってしまいますので、床面積を減らすのであれば、図面を引く段階で行うようにすべきです。

2. 家の形をシンプルにする

家の形に、面や核が多いと、その分材料代が増えるので、コストがかかります。

屋根

ABC / PIXTA(ピクスタ)

2-1 ローコストな屋根の形は、切妻屋根か片流れ屋根

屋根の形はシンプルで勾配が緩いもののほうがコストダウンできます。

シンプルな形の方が部材がかからず、屋根の傾斜があると、面積が増えます。

おすすめの屋根の形は、単純な片流れや切り妻屋根です。

2-3 建物の形は、箱型に

家の角、つまりコーナーの建材はフラットな面に使う建材に比べ、割高で手間もかかります。

つまり、同じ床面積でもコーナーの数が少ないほうが、コストをかけずに済むのです。

3-3 階段は箱型が一番安い

クロス張りの壁に囲まれた箱型階段は、ほかの壁と仕上げを統一できるので、材料や手間の種類が増えず、ローコストに仕上げることができます。

3. オープンな間取りにする

最近人気の部屋数を少なくし、開放的な空間を作る手法は、コストダウンを考える上で大変有効です。

室内

ABC / PIXTA(ピクスタ)

3-1 設備の設置数や材料費が少なく済む

部屋が多いということは、壁を設けるために、材料費がその分かかります。

また、部屋ごとに照明や建具も必要になります。

3-2 和室は障子の代わりに和紙ブラインドを

和室は、造作材に白木を使うことが多く、材料費は洋室の仕上げ材に比べて、最低でも3割アップするといわれます。

床の間などのつくり込みをやめて壁や天井はシンプルな洋室仕上げにし、障子のかわりに和紙ブラインドを使い、開放的にすることでコストダウンが図れます。

4. まとめ

家づくりイメージ

buritora / PIXTA(ピクスタ)

コストダウンのポイントは「床面積を少なくする」「住宅のデザインをシンプルにする」「間取りをオープンにしてあまり仕切らない」です。

限られた予算内で理想の家をつくるためには、優先順位を決めて、お金をかけるところ、コストダウンするところのメリハリをつけるようにしましょう。

Source: 日刊住まい