マンション管理組合の理事長に、現役ビジネスマンが最強なワケ

「サラリーマンこそマンションの理事に最適!」と説くのは、日刊住まいライターでもあるサラリーマン理事長。忙しい現役世代でありながら管理組合の理事長を引き受けた理由と、サラリーマンが理事長をする意義についてお話を伺いました。

ビジネスマンこそ理事長を経験すべき?

会議室

セーラム / PIXTA(ピクスタ)

マンションの管理組合の役員については、「面倒な仕事」というイメージを持つ人が多いようです。

輪番制で役が回ってきてしまったらどうしよう、その上、くじ引きで理事長になんてなってしまったら?と不安に思うのも無理はありません。
マンションの管理についてはほとんどの人が全くの素人。もしも、少しは専門知識があるという人がいたとしても、自分の住むマンションとなるとまた別の問題です。

月に一度の理事会、管理会社との慣れないやり取り、クレームへの対応もしなければいけないかもしれません。日々忙しい現役世代にとってはかなりの負担。「そういう仕事は暇な人がやってくれれば…」と考えてしまいがちですよね。

しかし、サラリーマン理事長さんは言います。

「それは違います! これからスキルをどんどん磨いていきたいと考えるビジネスマンこそ、理事長を経験すべきなんです!」。

45歳で資本金1億円以上の会社の社長になる!

サラリーマン

sasaki106 / PIXTA(ピクスタ)

力説をするサラリーマン理事長さんですが、「現役世代こそ理事長をすべき」というのは一体どういうことなのでしょうか?

現在、40歳の理事長さん。30歳になった時にビジネスマンとしての目標を立てたそうです。それは「45歳になったら年商1000億円以上の会社の社長になること」。
その大きな目標のために、仕事を変えながらスキルアップしてきました。

「マンションの理事長とは、会社のトップのようなもの。プランをつくり、みんなの意見をまとめ、お金を回す。社長がする仕事を疑似体験できる絶好の機会です」。

確かに、自分がスキルアップできるチャンス、とポジティブにとらえることもできますね。

「サラリーマンの仕事って、やや他人事ですよね。でも、マンションの理事長は、自分や家族が住んでいる場所なので、住み心地や資産価値に直結する。もちろん、会社の仕事のような報酬をもらえるわけではありませんが、若いうちに人の上に立つ貴重な経験ができる場なんです」と理事長さんは言います。

ビジョンを明確にすることの大切さ

マンション

まりも / PIXTA(ピクスタ)

また、会社は事業領域が決まっていて、取引相手やお客さんとも向いている方向が近いものですが、マンションに住んでいる人は年齢や性別、家族構成も住む目的もみんなバラバラの人たちばかり。

「初めからまとまったコミュニティではない分、大変さはもちろんあります。しかし、そういった人たちに同じ方向を向いてもらい、意見をまとめ上げていくことはすごく有意義だし、自分の将来のためにもとても良い経験ができていると思います」と理事長さん。

理事長に就任してから、住民の共通の目的を持とうと「100年間、安心安全で、代々木で最も美しく住まえるヴィンテージマンションへ」というマンションのビジョンを提唱したそうです。
会社であればあって当たり前のビジョンですが、確かにマンションにビジョンを持つというのは新しい発想ですね。

そして、このビジョンを持ったことで住民が同じ方向を目指し、意見もまとまりやすくなったそうです。

マンション理事長の仕事がスキルアップにつながり、社長となるための経験にもなる、という視点は新しいですね。また、ビジョンを持つことの大切さを実感するお話でもありました。

Source: 日刊住まい

マンションの資産価値を上げるのは、年収アップより簡単?

「サラリーマンこそマンションの理事に最適!」と説くのは、日刊住まいライターでもあるサラリーマン理事長。管理組合の努力によってできる「ビジネスマンが年収アップするより簡単に資産価値を上げる方法」があるというのですが、いったいどんなものなのでしょうか?

あなたの住むマンションはいくらで売れる?

検索する人

Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)

突然ですが、あなたの住んでいるマンションは今いくらで売りに出されているかご存知ですか?
ポータルサイトなどで自分のマンションを検索して、現在売りに出されているほかの部屋の価格を調べれば、だいたいの相場は把握できるはずです。

当然のことながら、ほとんどが購入した時と比べて下がっていると思いますが、その下がり幅が緩やかな物件と激しい物件の差はどこにあるのでしょうか?

「マンションの資産価値向上には、修繕と管理、この二つがカギです」とサラリーマン理事長さんは言います。

エレベーターを修理しただけで資産価値が大幅アップ!

エレベーター

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サラリーマン理事長さんが理事長になった年、エレベーターの修理を実施しました。これはずっと懸案になっていた劣化に対する修理で、前理事長さんは「エレベーターはみんながきれいに使えば大丈夫」と修理をしないまま放置していたそうです。

理事長として予算の使い方を考える立場に立ったサラリーマン理事長さんは、真っ先にこのエレベーターの修理をすることに決めました。
やはり機械ですから「きれいに使えば大丈夫」というわけにはいかず、劣化した箇所は修理する必要があると考えたからです。

修繕積立金の残高のうちから、2200万円を拠出して修理を実施。

一見、相当な金額に思えますが、総戸数100戸のマンションなので、単純計算だと戸当たり22万円の出費で済みます。もちろん、修繕積立金からの拠出なので追加徴収などはナシ。

その後、マンションの売り出し価格を調べたら、修理前よりなんと100~200万円値上がりしていたそうです!

マンションの資産価値をグッと上げる方法

宅配ボックス

Graphs / PIXTA(ピクスタ)

「効果的に修理や改修をすれば、マンションの資産価値を上げることは簡単です。エレベーターの場合でも、支出した額より5倍から10倍近く価値が上がりました。投資で考えると、22万円が100万、200万になる投資なんてそうそうありませんよ。修繕は、とても効率的な方法なんです」と理事長さん。確かにその通りです。

マンションの資産価値を上げる修繕には、エレベーター以外にもイロイロあるそう。

「一番安い投資は、オートロックや宅配ボックスなどを設置すること。中古マンションを探すポータルサイトで、検索の条件に上がるような人気の項目をつけると、価格がグッと跳ね上がります」。

そのほか、AEDを設置したり、防災設備や備蓄品を充実させたりするなど、不動産会社がセールスポイントにしやすい設備などを導入するのも効果的だとか。AEDの導入であれば、月額数千円程度でリースやレンタルもあるようなので、簡単にできそうです。

また、防災に力を入れるなら、問われるのは管理力。マンション管理組合としてどれだけ防災に取り組んでいるかが、資産価値にも影響するといいます。

ちなみに、サラリーマン理事長さんは、最近お引越しをされたそうです。お子さんが大きくなり手狭になったためとのことですが、もちろん、住んでいたマンションは売りに出しました。
約4700万円で購入した渋谷区内のマンションを、現在約6900万円での売却を検討中とのこと。なんと、2000万円以上アップです!

エントランス

ABC / PIXTA(ピクスタ)

「資産価値を上げる」という観点でお話を伺いましたが、よく考えるとそれらはマンションの快適性や防犯・防災力を上げることにも役立つものばかり。
住民がより安心・安全、快適に暮らせ、そのうえ資産価値も上がることなら、積極的に取り入れたいものですね。

Source: 日刊住まい