サラリーマン理事長が語る、マンショントラブル・珍事件集

「サラリーマンこそマンションの理事に最適!」と説くのは、日刊住まいライターでもあるサラリーマン理事長。サラリーマンでありながらマンション管理に奔走する日々に起きた珍しい出来事、トラブルについてお話を伺いました。

バイク置き場の白線をはみ出してハーレーがドーン!

ハーレーダビッドソン

ワイエス / PIXTA(ピクスタ)

マンション内にあるバイク置き場に、ある日ハーレーダビッドソンがドーンと置かれていました。サイズが大きいためバイク置き場を表す白線からは、思いっきりはみ出してしまっています。

しかもバイク置き場は、駐輪場の出入り口となる場所。ハーレーに雨除けのカバーをかけると、ほかの人の自転車が動かせません。

困ったサラリーマン理事長さん。さっそく管理会社を通じてバイク置き場の借主にその旨を告げると、一通の手紙が届きました。そこには、大変達筆な文字で「このバイクを持つのが主人の昔からの夢で…」といった内容が。

聞けば、ご主人は外国の方で、手紙の主はその奥様でした。結局、雨除けのカバーは全てかけずに、途中で止めた形でかけてもらうことで、自転車の出入りができるように交渉。
すこーし通りにくくはありますが、お互いが使いやすいように配慮し合って利用しているとのことです。

大規模修繕の足場が建てられない?

足場

PIXTOKYO / PIXTA(ピクスタ)

「バイク置き場や駐車場がらみのトラブルといえば、こんなこともありました」と話したサラリーマン理事長さん。

出入り口付近の一番便利な場所に駐車場を借りていた住民のQさん。大規模修繕のため足場を建てることになり、Qさんが借りる駐車場はその要になる場所でした。

車を止めるのには支障はないけれど、念のためQさんに確認をとったところ、「あの駐車場は私の場所。私が借りているのだから私に権利がある。足場を建てるのは困る」と言うのです。

よくよく話を聞くと、以前に駐車場をめぐって理事会とトラブルになったことがあったのだそう。
出入り口にあるため、業者や来客に勝手に車を置かれて困ったことが何度もあったようで、理事に話をしても誠実に対処してもらえなかった、という思いが積もり積もっていたのです。

サラリーマン理事長さんは、何度もQさんと話し合いの場をもち、真摯に対応したそう。そのうちQさんも理事長さんを信用してくれるようになって、無事足場を建てて大規模修繕に取り掛かることができたということです。

駐車場

YNS / PIXTA(ピクスタ)

マンション暮らしにトラブルはつきもの。でも、サラリーマン理事長さんのように、責任感をもって誠実な対応をすることで、小さいうちにトラブルを解決するのが大事なんですね。

ちなみに、Qさんが主張した「お金を払っているんだから、あの駐車場は私のもの」という考え方は間違いです。駐車場は共有部分なので、「誰かのもの」にはなりません。

エントランスから部屋の前まで、ポタポタと血が!?

エントランス

Hyde / PIXTA(ピクスタ)

「あれは忘れもしないクリスマスの夜。したたかお酒をたしなんで帰り、マンションのエントランスに着いたら、床に点々と血が…」。

なんだかホラーみたいなお話ですが、サラリーマン理事長さんがある年のクリスマスに実際に経験されたことです。エントランスからエレベーターの中まで続く血痕を見て、理事長さん、すっかり酔いがさめてしまいました。

「理事長としての仕事を果たさなくては」

責任感の強い理事長は、ポタポタと続く血痕を追いかけます。そして、ある階のとある部屋の前まで続いていることを確認。その後、住み込みの管理人さんをたたき起こし、部屋の前まで同行してもらうと、呼び鈴を押します…が、応答がありません。

その後、再度管理人と警察が確認に行くと…「へっ、何ですか? 血ぃ~? まさか~」。出てきた男性は全くの健康体で、血が出るような傷を負っている様子もなかったそうです。

実は、エレベータの前で転んだ際に彼がポケットに入れていた赤いペンからインクがポタポタとこぼれていた、というオチでした。「いやぁ、一瞬血の気が引きましたよ」とサラリーマン理事長さん。何事もなくて、本当によかったです!

Source: 日刊住まい

マンション管理会社の変更は、検討だけでも意義あり。当事者が理由を語る

「サラリーマンこそマンションの理事に最適!」と説くのは、日刊住まいライターでもあるサラリーマン理事長。「理事長として、マンションの管理業務を委託している管理会社を変更する「リプレイス」を検討したことがあるそうです。その顛末を伺いました。

管理会社には「デベロッパー系」と「独立系」がある

調べもの

KY / PIXTA(ピクスタ)

代々木にある築40年超のヴィンテージマンションに住んでいたサラリーマン理事長さん。「100年間、安心安全で、代々木で最も美しく住まえる、ヴィンテージマンション」に向けて、管理体制も見直す必要がありました。というのも、理事長として日々管理会社のフロントマンとやり取りをする中で、不満が募っていたからです。

「議事録の間違いは日常茶飯事。過去の対応を把握していないし、やっておいてくれと言ったことを忘れているなど、サラリーマンである私の感覚からは信じられないことが続きました」。

そこで、理事長さんはそのほかの管理会社のことも調べてみることに。すると、管理会社には大きく分けて「デベロッパー系」と「独立系」があることを知りました。

デベロッパー系とは、建設会社をグループ企業に持ち、その建設会社が施工・販売したマンションの管理を自動的に請け負うことが多い管理会社です。

もう一方の独立系とは、系列グループを持たない管理会社のこと。系列会社のしがらみがなく、管理費が安めであるともいわれています。

別の管理会社と相見積もりをしてみたら…

マンション群

まちゃー / PIXTA(ピクスタ)

サラリーマン理事長さんはさっそく、管理実績が上位の管理会社3社について調べ、現在の管理会社と比較してみました。比較項目として挙げたのは、管理組合数、管理戸数、系列(デベ系か独立系か)、有資格者の人数などです。

ちなみに、現在の管理会社は業界20~30位の中堅で、建設会社が親会社となっているいわゆるデベロッパー系でした。

さらに、理事長さんは調べた3社に相見積もりを依頼。提案された見積もりを業務項目ごとに並べて比較してみました。

結果は、独立系とデベロッパー系の2社は、現在の会社よりも7~8割程度費用を抑えることができ、残りの1社は現在と費用がほとんど変わらないながらも業務内容が優れていると感じるところが多くありました。
「これは管理会社を変更することも前向きに考えるべきでは?」とサラリーマン理事長さんが思うのも無理はありません。

リプレイスを検討する意義とは?

話し合い

psisa / PIXTA(ピクスタ)

この結果を理事会ではかったところ、理事たちからは反対の声も上がりました。40年以上一緒にやってきて、このマンションを知り尽くしている会社がやった方がいい、と考える人が案外多かったそうです。

理事の間で意見が割れてしまったため、結果的には管理会社を替えるには至らなかったとのことですが、比較検討してみたことには意義があったと理事長さんは言います。
「マンションをつくった会社のグループだからと、これまで当たり前のように管理を任せ、なれ合いでやってきましたが、リプレイスを検討していることを伝えたことで、お互いにしっかりやろうという意識が生まれたことは良かったと思います」と理事長さん。

結果的に変更しなかったとしても、比較検討することで管理組合としても相場感などが分かってきますし、管理会社も「比べられているから、しっかりやらなければ」という意識が芽生えます。

マンション

スイマー / PIXTA(ピクスタ)

サラリーマン理事長さんの場合は、リプレイスには至らなかったそうですが、実際にリプレイスをしたことで、管理の質を変えずに管理委託費が下がったマンションも世の中には数多くあります。管理組合と管理会社は「ベストパートナー」であることが理想。なれ合いになってしまうのを避けるためにも、リプレイスを検討するのもアリかもしれません。

Source: 日刊住まい

ラクしたつもりで「マンション管理会社に丸投げ」実は大損の場合も

「サラリーマンこそマンションの理事に最適!」と説くのは、日刊住まいライターでもあるサラリーマン理事長。マンション管理組合の理事長としての経験から、マンションの管理業務を委託する管理会社に対して言いたいことがいろいろとあるそうです。まずは、そもそも管理会社って? というところからお話を伺いました。

「管理会社がやってくれるからマンションのほうがラク」は間違い?

掃除

Ushico / PIXTA(ピクスタ)

戸建てでは自分でやらなければいけない家の管理。毎日家の周りを掃除して、雨漏りがしたら業者を手配し、修繕のための急な出費も頭に入れておかなくてはいけません。

それに比べてマンションはラク。管理費と修繕積立金を払っているから、あとは管理会社が自分たちの代わりに全部やってくれる…そう思っている人は多いのでは。

「それ、間違いですよ」と、真剣な表情のサラリーマン理事長さん。「管理会社に全部お任せ、なんてありえません。自分たちのマンションは自分たちで管理しなくては!」。でも、それってどういうことなのでしょうか?

「管理会社はマンション管理のプロ」のはずが…

議事録

Ushico / PIXTA(ピクスタ)

マンションの住民でつくる管理組合は、正直、マンション管理の素人。それを補うために組合が管理を委託しているのが、管理会社です。つまり、管理会社はマンション管理のプロ。

しかし、サラリーマン理事長さんのマンションでは、「とてもプロの仕事とは思えない」ようなミスが散見されたそうです。

管理会社に委託している業務は、管理人を雇う、清掃員を派遣する、議事録をまとめるなどが主ですが、例えば議事録ひとつとっても満足のいくものではなかったと理事長さん。

「まとめ方がよくない、数字の間違いがある、挙句の果てには自分たちに都合のいいように内容を変えてしまっていました」。議事録修正のために毎回、担当者と5回も6回もメールのやり取りをしなければならなかったそうです。

管理会社は、管理組合から委託されてマンションの管理を代行するサービスを提供する会社なのですが、「サービスを提供している、という認識が低いのでは?」とサラリーマン理事長さんは疑問に思ったと言います。

マンション管理は「自分ごと」。管理会社をしっかりチェックしよう

腕組みする人

hanack / PIXTA(ピクスタ)

「もちろん、きちんと対応してくれる人もいますが、普通の会社のサラリ―マンならできることができない担当者もいる」そうで、「どんな担当者に当たるかは運」と理事長さんは言い切ります。

この話を聞くと、「管理費を出してあとはお任せ」で本当にいいのか? と疑問に思ってしまいますね。

最終的には、何度注意しても変わってくれない担当者にしびれを切らして、管理会社の社長を呼び出して注意をしたこともあるそうです。そして、その担当者は引継ぎも挨拶もなしに突然やめてしまったとか。

自分たちのマンション、やはり管理は「自分ごと」と考えて、管理会社の仕事をしっかりチェックするのが正解のよう。つまり、あくまでも管理の主体は管理組合側にあるということです。

お金を出して委託している以上「あまり言うと、うるさいと思われるのでは」と遠慮せず、また「面倒くさい」と放置せずに、自分たちのマンションをしっかり守っていく必要がありそうです。

マンション

haku / PIXTA(ピクスタ)

業務を任せられる分、戸建てよりマンションのほうが管理がラクなのはその通りだと思いますが、「ノーチェックのまま全部お任せ」はダメ、ということがよく分かりました。

管理組合がしっかりと機能し、管理会社に適切な指示が出せると、自分たちが本当に住みやすい環境を作っていけます。管理を丸投げしないことで、きちんとマンションの資産価値を守るだけでなく向上させることもできます。

サラリーマンの給料を毎年上げ続けるよりは、格段に少ない時間の投資で、大きなリターンがあるかもしれません。

Source: 日刊住まい