『スター・ウォーズ』をイメージしたカクテルを堪能すべくBarに行ったら仰天した / 横浜関内「カクテルバーネマニャ」

真の映画ファンの中には、映画を見に行くだけにとどまらず、グッズ収集やロケ地訪問などに労力とお金を惜しまない人がいる。私(耕平)も、その1人と言っていいかもしれない。本当にハマった映画を見た後には、映画にゆかりがある場所に出かけるのが、趣味の一環だからだ。

例えば、先日私は映画『スター・ウォーズ』をイメージしたカクテルの数々を堪能してきた。折しも、2019年12月20日に「令和元年最後のヒット作」と話題の『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』が公開されたばかり。ブーム冷め止まぬ中ということもあり、どんなカクテルか気になる人も多いだろうから、以下でレビューしていこう。

・ツカミは「R2-D2」

今回、スター・ウォーズをイメージしたカクテルを披露してくれるのは、横浜関内にある「Cocktail Bar Nemanja(カクテルバーネマニャ)」のオーナーバーテンダー、北條智之さん

北條さんは、日本のTOPバーテンダーの1人と言われているメチャメチャ凄い人だ。国内外で開催された数々のカクテルコンペでグランプリを獲得しているほか、現在では全日本フレア・バーテンダーズ協会の名誉会長として世界大会の審査員も務めたりしているらしい。

そんな北條さんが、ツカミとして作ってくれたカクテルは……

「R2-D2」のカクテル!!!!!!

そもそも何が凄いって、グラスのサイズに合う「R2-D2」型の器が存在するということ。味は見た目の通りフルーティーで、「R2-D2」同様、女子ウケしそうなサッパリ風味。ツカミとしては、アルコール度もちょうど良い感じだ。

・お次は「ダースベイダーの意志を継ぐもの」

次に北條さんが作ってくれたカクテルは「ダース・ベイダーを受け継ぐ存在」として、ダークサイドに君臨する「カイロ・レン」をイメージしたカクテルだ。

グラスの蓋とストローの漆黒とカクテルの紅色の組み合わせが、ダークサイド感を十分醸し出している芸術的な作品。中でも、グラス上で存在感満載の「カイロ・レン」のインパクトが強烈すぎる!

このカクテルは見てるだけで楽しいので、カウンターの隣でこのカクテルに見惚れていた女性客に声をかけて飲んでもらい、感想を聞くことにした。

── お味はどうですか?

女性客「うん! 美味しいです!」

── …………ですよね。

急な無茶振りだったのと、私(耕平)のインタビュー力の無さも手伝い、具体的な感想はいただけなかった……。

ちなみに、こちらのカクテルはスムージータイプ。先ほどのフルーティーさとはまた違う味わいだ。「カイロ・レン」のイメージとは逸れるものの、女子ウケする味かもしれない。

・ラスボスはやっぱりこのキャラ

最後に北條さんが、奥の方から何やら暗黒感満載のアイテムを取り出した。

そう、スターウォーズと言えば私(耕平)の中で、ルーク・スカイウォーカーでもオビ=ワンでもなく、やっぱりダース・ベイダーだ。その実物大ほどの大きさのマスクの中から、煙と共に出てきたものは……

ミントが豊富に飾られたモヒート風カクテル。

そして北條さんが、小さいダース・ベイダーのマスクの頭部に刺さっている棒状のものを取り出し、カクテルの方に移動させるとなんと……!

ライトセーバーに変化した!

どうやらこれが完成形のようだ。それにしても、1つのカクテルに複数の演出を仕込むエンターテイメント精神には、本当に脱帽である。味は今までの同じ流れのサッパリ系だが、マスクの中で燻製されたスモークが効いており、個人的にはどストライクのカクテルだったぞ!

ちなみに今回は飲まなかったが、他にもヨーダが器を持って振る舞うスペシャルカクテルなどがあるらしい。

いや〜、映画より短い時間、しかもBARでスター・ウォーズの世界が満喫できるとは思わなかった!

なお、このBARには他にも本格的なクラシックカクテルから、ミクソロジーと呼ばれるトリッキーなカクテルに加えて、日本では入手困難なジンなどが豊富に揃えてあるそうだ。近くに来た際には、ぜひ立ち寄ってみることをオススメする!

・今回ご紹介した店舗の詳細データ

店名 Cocktail Bar Nemanja(カクテルバーネマニャ)
住所 神奈川県横浜市中区相生町1丁目2-1 パレカンナイ6階
時間  18:00~翌2:00(土曜日は18:00~23:00)
定休日 日曜、祝日

Report:耕平
Photo:RocketNews24.


Source: ロケットニュース24

「スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け」特別インタビュー / レイとデイジー・リドリーの重なり合うところ

2019年12月20日、映画『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』がいよいよ公開される。日本のみならず世界中でスター・ウォーズ旋風が巻き起こる予感がする中、当サイトでは特別企画として「インタビュー5連発」をお届けしてきた。

そのトリを飾るのは、主人公のレイ役を演じる「デイジー・リドリー」だ。エピソード7からの新3部作で主役を演じ続けてきた彼女は、果たしてレイにどのような影響を与えたのだろう?

・レイが何者なのか判明する

常に新3部作の中心にい続けたレイ。エピソード8の時点で彼女が何者なのかは明かされていないが、デイジー・リドリー本人は「今作でレイの出生の秘密が判明する」と公言している。

その他、カイロ・レンとの関係やジェダイの行く末などなど、気になることは非常に多いが、まとめてデイジー・リドリーに聞いてみることにした。

──まずはデイジー、完成した作品をご覧になった率直な感想を聞かせてください。

「もう最悪だったわ……というのはウソ(笑)。想像していたより遥かにスゴイ映画になっていて、もう圧倒されたわ」

──おお、良かった。

「きっとみんなが思っているよりユーモアがあふれる作品になっていると思う。レイ役を演じるにあたってダークな部分の心構えもしていたんだけど、実際の現場では笑い声があふれていたの。そういう雰囲気も出ているんじゃないかしら」

──なるほど。

「ストーリー的にはエモーショナルで感動的だし、ビジュアルもゴージャスよ。きっと全ての人たちが少なくとも1つは何かしらの魅力を感じ取ってくれると思っているわ」

──あなたの想像を超えてきましたか?

「こういう仕事をしていると、全ての作品で “最高だった” と言えないこともあるの。でも “スカイウォーカーの夜明け” は最高よ(笑)

──ふむふむ。

「現場の雰囲気が本当に良かったから、作品を気軽な気持ちで観れたことも大きかったわ。脚本も演技も撮影も音も、現場にいたときから本当に最高だったの。だから完成した作品を観る前のプレッシャーはほとんどなかったわ」

・出生の秘密

──そうでしたか。では次に話せる範囲で映画の内容について聞かせてください。

「OK」

──本作ではレイの出生の秘密が明かされるとのことですが、脚本を初めて読んだときはどう思いましたか?

「そうね…… “本当に?” と思ったわ」

──おお。

「きっとみんなも驚くと思う。ただ、前から私が思っていたのはレイというキャラクターの出自はもちろん興味深いんだけど、もっと重要なのは彼女がいまどこにいるのか? ということなんじゃないかしら?」

──なるほど。

「彼女がどんな選択をして、どんな道を選ぶのか? どんな家族を選ぶのか? レイにとってはそっちの方が大切だと思うの。でもみんなが気になる気持ちも理解できるわ。その中心にいるのは……やっぱり楽しいかもしれないわね(笑)」

──やはり1番気になるポイントですからね。

「詳しくは言えないけど “クールだと思う” とだけ言っておきましょう」

・カイロ・レンとキャリー・フィッシャーのこと

──わかりました。次にカイロ・レンについて聞かせてください。

「絶対に聞かれると思ってた(笑)。実は今朝、J・J・エイブラムス監督に “カイロの質問をされたらどう答えればいい?”って聞いたところなの。なのでそのまま伝えるわ」

──お願いします。

「レイとカイロ・レンは光と影、つまり陰陽の関係なの。どんな光の中にも少しの影があり、逆にどんな影の中にも少しの光がある。2人はそれを象徴していて、だからこそ惹かれ合う関係なの」

──わかります。

「きっとカイロ・レンに闇落ちして欲しくなかった人も多いと思うけれど、今回の彼はさらにダークな道のりを辿るわ。それに引っ張られてレイが闇落ちするのかは……見てのお楽しみね」

──なるほど。

「アダム・ドライバーは素晴らしい俳優だし、彼と光と影の関係を演じるのはとてもエキサイティングだった。スカイウォーカーの夜明けで、さらに進化した2人が観られることだけは約束しておくわ」

──それは楽しみです。では次の質問をさせてください。本作にはキャリー・フィッシャーさんが出演されます。彼女とのエピソードがあれば教えていただけますか。

「残念だけど、彼女が私に伝えてくれた言葉は言えないわ。とても悪い言葉だから(笑)

──そうなんですね。

「エピソード7でレイとレイアが初めて出会ってハグするシーンを覚えてるかしら?」

──もちろんです。感動的なシーンでしたよね。

「そう、とてもエモーショナルなシーンだったんだけど、彼女は私の耳元で “こんなに長いF●●Kなハグは初めてだわ”って囁いていたの。とてもキャリーらしいと思わない?」

・レイとの共通点

──本当ですね。映画の内容についてはこれくらいにしておきます。次の質問はやや難しいと思うので、じっくり考えてください。

「OKよ」

──あなたはエピソード7から今作まで、3度レイを演じました。レイというキャラクターはあなたに何を与えてくれましたか? そして逆にあなただからこそレイに与えられたものはなんですか?

「本当に難しいわね(笑)。そうね……。実のところ、私とレイの境界線を区切るのは簡単じゃなくなっているの。どこからが私でどこからがレイなのか? 自分でもわからなくなるときがあるわ」

──ふむふむ。

「ただ、私はレイのように世界の運命を背負っているワケじゃないから、彼女のようなヒーローである必要はないし、いつも勇気を振り絞る必要はないわよね?」

──そうですね。

「もし私がレイに何かを与えたとするなら、たぶん “intensity(インテンシティ)” だと思うわ」

※ intensity …… 苛烈、激烈、激しさ、などの意味

──インテンシティですか。

「私は何かをするとき、いい意味でも悪い意味でも常に100%全力なの。中途半端なことはしないわ。もしかしたら私のそういう部分は、レイの性格にも影響を与えたかもしれないわね」

──なるほど。実は私はあなたにお礼が言いたかったんです。私には3歳の娘がいるんですが、名前はレイと言います。

「リアリィ!?」

──本当です。フォースの覚醒のときにお腹にいて、それでレイと名付けました。あなたがレイを演じていなかったらレイとは名付けていなかったかもしれません。

「ワーオ。アリガト(日本語で)」

──ただ、きっとレイに憧れてレイと名付けられる子供も多いと思うんです。そういうことはプレッシャーになったりしますか?

「子供の名前をレイにするなんて初めて聞いて、とても感動しているわ。でもプレッシャーは感じないかな? 確かに私はレイを演じさせてもらっているけれど、レイは脚本家や衣装さん、その他大勢の人が作り上げてくれるものだし、みんなでその美しい責任を分かち合っているから」

──美しい責任、いい言葉ですね。娘がレイのように強く優しく育ってくれることを願っています。でもレイが闇落ちしたらどうしよう?

「レイがどうなるかは……見てのお楽しみね(笑)」

結局のところ、スカイウォーカーの夜明けは「レイが何者なのか?」そして「レイはどうなるのか?」が大きな焦点になることは間違いない。いわば新三部作は「レイとスカイウォーカー家の物語」なのだ。

大変なプレッシャーもあっただろうが、レイを演じきったデイジー・リドリーもまた見事である。果たしてレイの行く末は? 映画『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日公開だ。

参考リンク:映画「スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け」公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:(C)2019 ILM and Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.堤博之 / RocketNews24.


Source: ロケットニュース24

【ネタバレなし】『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』──。それは「俺たちのスター・ウォーズ」

2019年12月20日、つまり本日! 映画『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』がいよいよ公開となった。すでにご覧になった方もいらっしゃるかと思うが、今回はスター・ウォーズを愛して止まない私、P.K.サンジュンの感想を簡潔に述べていきたい。

ネタバレになるため内容には触れられないが、私は映画を観終わった後「J・J・エイブラムス監督って天才やな」と思わずにいられなかった。むしろ『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』はJ・J・エイブラムス監督にしか撮れなかった作品であろう。

・急遽登板

まずは、これまでの「スター・ウォーズ」の歴史について軽く触れておきたい。この歴史を知っているか否かでJ・J・エイブラムス監督の印象が大きく変わってくるからだ。

エピソード1~6まで: ジョージ・ルーカス監修(ルーカスフィルム)
エピソード7: J・J・エイブラムス監督(ディズニー)
エピソード8: ライアン・ジョンソン監督(ディズニー)
エピソード9: J・J・エイブラムス監督(ディズニー)

エピソード7から本作までの新3部作はルーカスフィルムがディズニーに買収されてから制作された作品で、そのトップバッターを務めたのがJ・J・エイブラムス監督である。またエピソード9の監督は当初「コリン・トレヴォロウ」が務める予定であったが、なんやかんやで降板し、結局はJ・J・エイブラムスが急遽登板となった経緯がある。

・J・J・エイブラムスのすごさ

さて、私が思うJ・J・エイブラムスの1番のすごさは、「全方位を納得させる能力の高さ」である。スター・ウォーズは熱狂的なファンが多い作品であることは言うまでもなく、彼らを納得させつつマニアックすぎない作品を生み出すのは至難の業だ。

実際、エピソード8はファンの間で賛否両論を巻き起こし、興行収入もエピソード7を大きく下回った(ちなみにエピソード7は2016年公開の外国映画で日本第1位)。中にはその存在を拒絶し「エピソード8を正史から外せ!」というファンもいるくらいだから、いわば畑が荒らされた状態でJ・Jはエピソード9の監督を引き継いだワケだ。

ところが──。

スカイウォーカーの夜明けを観て私は率直にこう思った。これならブチギレるファンは少ないハズだ、と。それくらい本作は「スター・ウォーズとはこうあるべき」というファンの理想に沿った内容となっている。

一例を挙げるならば、前作で大した修行もなく強くなっていたレイが、本作では「なるほど、だから強くなったのね」という描写があるし、納得するかどうかは別にして「前作のアレは結局なんだったの?」という答えも用意されていた。それもなるべく自然な形で

・俺たちのスター・ウォーズ

当然、ファンは新3部作としての整合性も求めるが、何より40年以上積み重ねた「俺たちのスター・ウォーズ」にふさわしいかどうかで作品をジャッジする。そういう意味で本作はファンからの拒絶反応はかなり少ないハズ。つまり「俺たちのスター・ウォーズ」であった。

この「俺たちのスター・ウォーズ」を実現したのが監督と脚本を務めたJ・J・エイブラムスならば、やはり彼の「全方向を納得させる力」は天才的ではなかろうか。少なくとも私は「J・Jは俺たちのスター・ウォーズがわかってるなぁ」と感じた次第だ。

ちなみに私はJ・J・エイブラムスが監督を務めることが決定した時点で「J・Jならば大丈夫」という安心感があった。というのも、J・Jはスター・ウォーズよりもコアなファンが多い「スター・トレック」の監督を務めた経験があり、その作品も素晴らしかったからだ。

逆に生みの親「ジョージ・ルーカス」以外で、本作の監督はJ・J・エイブラムスにしか務まらなかったことだろう。なにせ40年以上続いたスター・ウォーズの最終作なのである。現状、これ以上のスター・ウォーズは望めない

というわけで、賛否両論を巻き起こした前作と違い、今作は概ね高い評価を得ると予測する。特に長年のスター・ウォーズファンならば、満足して劇場を後にできることだろう。俺たちのスター・ウォーズこと『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』は絶賛公開中だ。

参考リンク:映画「スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け」公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:(C) 2019 and TM Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. / RocketNews24.


Source: ロケットニュース24

【動画あり】『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』の手描き看板が出来るまでが職人すぎる → 絵師「北原邦明」さんに話を聞いた

2019年12月20日、映画『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』が公開される。映画史を代表する超大作「スター・ウォーズ」の完結編だけあって、一般的な映画では無い様々なプロモーション活動が行われているが、その1つが「手描き看板」だ。

看板を手掛けた北原邦明(きたはら くにあき)さんは、1978年にも「スター・ウォーズ エピソード4 / 新たなる希望」の手描き看板の制作に携わったという絵師である。今回は、約40年の時を経て再びスター・ウォーズに導かれた北原さんの職人芸とインタビューをお届けしよう。

・数少ない手描き看板絵師

若い人はご存じないかもしれないが、ほんの20年ほど前まで、映画の看板は多くが手描きであった。日本中の映画館に設置された、例えば「スター・ウォーズ」や「男はつらいよ」などの看板は、絵師と呼ばれる職人さんが1枚1枚手で描いていたのだ。

今回話を聞かせてくれた、北原さんは、いまや日本でも数少ない “手書き看板絵師” のお一人である。多いときには1年間で200作品もの絵を手掛けていたというから「手描き看板業界の巨匠」といっても過言ではあるまい。

その北原さんは1978年、東京・有楽町の映画館「日劇」に設置されたスター・ウォーズの第1作目「新たなる希望」の看板制作にも携わっていたというから驚きだ。今回は完結編となる「スカイウォーカーの夜明け」の手描き看板を制作し終えた、北原さんに話を伺うことができた。

・手描き看板があたり前だった時代

──本日はお時間いただきましてありがとうございます。不勉強で恐縮なのですが、そもそも手描き看板の絵師さんというのは、いつくらいが全盛期だったのでしょうか?

「うーん、20年くらい前まででしょうかね?」

──なるほど、20年前までですか。当時、絵師さん自体は何名くらいいらっしゃったのでしょうか?

「うちの会社だけでも5名くらいですね。絵師の他には文字を入れる職人と、看板の取り付けを担当する大工もいました」

──ふむふむ。でも当時は全て絵ですもんね? 映画館の数だけ職人さんがいらっしゃったということでしょうか?

「複数の劇場を掛け持ちしている絵師さんもいたので、一概にそうは言えないんですが、それなりに絵師がいたことは確かですね。ただ、同じ映画の絵を描いても同じ絵にはならないんですよ」

──ですよね。例えば有楽町でAという作品の絵を描いて、新宿でもAという作品の絵を描いたとして「新宿の方が上手くいったな」なんてことはあったのでしょうか?

「それはあったかもしれませんね(笑)」

・全盛期は年間200作品を制作

──なるほど。全盛期は年間200作品もの絵を描いたと伺っていますが、北原さんご自身はどのような作品が得意だったのでしょうか?

「やはり、その絵師さんによって得意、不得意はありますよね。僕はあまり変化がない絵は得意じゃありませんでした。逆に動きのあるアクション映画などは得意でしたね」

──変化のある絵ですか。それにしても年間200本って凄まじいですね。

「当時はほぼ毎日、1日中絵を描いていました。文字入れの職人は文字ばかり入れていましたね」

──映画の公開が集中する年末なんかは大変だったんじゃないですか?

「そうですね。とてもじゃないけれど描き切れない、ということもあったんですが、そういう時は徹夜で作業をしていました。ただ不思議なもので、どこかのタイミングでスイッチが入るんですよ。そうすると描くスピードがぐんと早くなるんですね」

──へぇ~~。

「普段はそこまで早くないんですけどね。本当に不思議なものです」

──ちなみに、時間がかかる作品の特徴とかってありますか?

「やっぱり、人物が多い作品は時間がかかりますよね。今回の “スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け” は人物が多いので、比較的時間がかかった方です」

・失敗した作品とは?

──そうなんですね。では次の質問です。お気に入りの作品は特にないと伺っていますが、逆に「ちょっと失敗しちゃったかもな」なんて作品はありますか?

「それはありますよ。印象深いのは “ハンニバル” ですね」

──ハンニバルですか。でも納期があったら納品しなきゃいけないですもんね?

「そうです、そうです。ハンニバルのレクター博士は悪人じゃないですか? 怖い顔にしなきゃいけなかったんですけど、妙に可愛い顔になっちゃったんですよね。あれは失敗したな(笑)」

──なるほど。でもそれも手描きならではですね。ちなみに絵は定期的に撤去されてしまうワケですよね? 寂しさみたいなものはありませんでしたか?

「特にないですね。本当に気に入ったものは取っておいたりしましたが、それもあまり見返さないですし。“いつでも描ける” という気持ちでいるので、あまり寂しくなかったのかもしれません」

──おお、カッコいい。では好きな映画なら描きやすい、観たことがないと描きにくい、などはあるのでしょうか?

「特に意識はしていませんが、ひょっとしたら集中力は違うのかもしれませんね。スター・ウォーズは好きな映画なので、集中して描けたんじゃないかと思います」

──元々、スター・ウォーズはお好きなんですか?

「やっぱり、初めて “新たなる希望” を観たときは圧倒されました。全身に鳥肌が立ったことを覚えています」

・今回の制作で特に意識したこと

──そうですか。今回、スカイウォーカーの夜明けの看板を手掛けるにあたり、特に意識したことなどはありますか?

「レイですね」

──レイを力強く描くということですか?

「実際のポスターは、レイも他のキャラクターも背景に溶け込んでいる感じなんですが、絵では肌色を強くしてキャラクターが浮き出るようにしました

──ああ、本当だ。確かに、確かに。

「基本的に看板は遠目で見られるものですから、実際のポスターとはやや表現が違ってきます」

──絵師さんならではのテクニックですね。ちなみに北原さんはお弟子さんを取らないと伺っていますが、理由をお伺いしていいでしょうか?

「まあ、絵の仕事がないですから。インクジェットが普及してから、絵の看板を描く機会はこういったイベントの時くらいになってしまいましたね」

──なるほど。寂しい気もするし、致し方ない気もしますね。

「インクジェットが普及し始めた頃、劇場からはハケ目を無くしてくれ、などの注文がありました。実際に時間もコストもインクジェットの方がかかりませんから、絵の仕事がなくなるのは仕方ないことだと思っています」

──うーむ。

「スカイウォーカーの夜明けの看板も、今回は2週間かかって完成しました。ただインクジェットなら2時間くらいで済むしょうか」

・職人の金言

──時代の流れなんでしょうね。ということは、今回の看板は久しぶりの手描きということになりますが、勘が鈍るようなことは無いのでしょうか?

「うーん、無いですね。あくまで個人的な感覚ですが、自転車に近いと思うんですよ。自転車は1度乗り方を覚えたら、しばらく乗らなくても乗り方は忘れませんよね? 絵も同じで1度覚えたらいつでも描けるものだと思っています。1度習得した技術ですから」

──金言ですね。職人魂が垣間見えました。

「いやいや。でも僕が就職した頃は、ニカワで絵の具を作る係から始まりました。その後、下書きをさせてもらって、徐々に絵を描かせてもらうようになったんですね」

──なんかいい世界ですね。やはり、他の職人さんが描いた絵を見て、勉強したり嫉妬したりしたのでしょうか?

「それはありますね。やっぱり、そういう気持ちがないと上手くならないですから

──でも、1978年の第1作目の看板をご担当されて、さらに最後の作品の看板も描くことになるとはスゴい縁ですね。

「本当にありがたいことです。また絵の看板が描ける機会があるといいですね」

──これもフォースの導きかもしれませんね。本日はどうもありがとうございました!

言葉の節々に職人魂を感じさせてくれた北原さん。特に「自転車と同じ論」には身震いした次第だ。なお、北原さんによる『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』の手描き看板が出来るまでのタイムラプス動画も、ぜひご覧になっていただきたい。

40年以上の時を経ていよいよ完結するスター・ウォーズ。この間、社会や文化、テクノロジー、そして看板の世界も大きく様変わりしたが、変わらない大切な何かを北原さんもスター・ウォーズも教えてくれたのではなかろうか。『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日公開だ。

参考リンク:映画「スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け」公式サイト
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【保存版】現役日本人クリエイターに『ルーカスフィルムに就職する方法』を聞いた →「1番大切な能力は…」

2019年12月20日、映画「スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け」が公開される。同作の公開を多くのファンが心待ちにしていると思うが、実は数名の日本人クリエイターが同作に携わっていることをご存じだろうか?

そのうちの1人が、成田昌隆(なりた まさたか)さん──。現在、ルーカスフィルム本社に所属する5名の日本人のうちの1人で、本作ではミレニアム・ファルコン号やスター・デストロイヤーのモデリングを手掛けた超1流クリエイターである。す、すげえ……!

・ルーカスフィルムの現役社員

「CGモデラー」と呼ばれる成田さんのお仕事を和風に説明すると「CG造型師」といったところだろうか? デザイナーがデザインしたコンセプトアートに無数のパーツを組み合わせ、絵だった状態をCGで立体化させる仕事、そう思って大筋では間違いないだろう。

成田さんは現在、ルーカスフィルム内のVFX制作会社「ILM(Industrial Light & Magic)」に所属しており、いわばルーカスフィルムの社内事情を知る数少ない日本人の1人である。そんな成田さんにILMに入社する経緯や労働環境、さらにはルーカスフィルムに就職するための極意を伺ってみたのでご覧いただきたい。

・入社した経緯

──本日は貴重なお時間をいただきありがとうございます。スター・ウォーズに日本人クリエイターが携わっているという事実に感動しています。さっそくですが、そもそもスター・ウォーズはお好きだったのでしょうか?

「ええ、大好きでした。最初に観たのは高校1年生の “新たなる希望” で、特に4~6が好きですね」

──なるほど、あの時代のSWがお好きなんですね。それではルーカスフィルムに就職したきっかけを教えてください。

「実はルーカスフィルムに入社したくて入社したくてアプローチしたワケではないんですよ。ただ、CGモデラーになって4年目の頃に門を叩かざるを得ないことが起きてしまいまして……」

──というと?

「簡単に言うと、当時勤めていた会社が倒産したんですね。業界第2位の大きな企業だったんですが、イギリスやカナダなど、国を挙げてのVFX誘致合戦に敗れたんです。背に腹はかえられませんから、ILMの門を叩いたんです」

──自信はありましたか?

「正直に言うと、まだ自分には早いんじゃないかと思っていました。当時からILMは業界の中でも最先端を走る企業でしたから。漠然と “10年くらい修行してからかな?” と思っていましたね」

──それが急遽、採用面接を受けることになったと?

「そうです。ただ運良く採用されて、まずは3カ月契約をしてもらいました」

──失礼ですが、当時はおいくつでいらっしゃったんでしょうか?

「2013年ですから……50歳ですね」

──素晴らしいですね。特に日本だと年齢がネックになって転職をためらいがちじゃないですか。そのお歳で「いつかILMで働くんだ」って思えていたことが素晴らしいです。

「ずっと目標ではありました。最終的にはILMで働く、というのが夢でしたね」

──それはスター・ウォーズがお好きだということもあって?

「それはあります。あとやはり業界の中でもILMはスター・ウォーズを築き上げた実績やブランド力が特別な存在なんですね。CGモデラーである以上、いつか働いてみたいと思っていました」

・下積みとかってあるの?

──いや、すごいです。では入社してからの話なんですが、ILMの中で下積みみたいなことってあるのでしょうか?

「基本的に社内で訓練などはありません。全て実践です。最初のプロジェクトはあるテーマパークのCGだったんですが、これを2カ月間全力でやりました」

──雑用とかはないんですね。

「ないですね。運が良かったのが、僕の上司が “スター・ウォーズ / フォースの覚醒” のスーパーバイザーになることが決まっていたことです。彼が僕のことを気に入ってくれて、3カ月の契約が半年になり、そしてスタッフになり、スター・ウォーズに抜擢してくれたんです。おかげで、フォースの覚醒の4人いるCGモデラーの1人になれました」

──ひょえ~。

「1つの仕事をきっちりこなしたことが評価されたのかもしれません」

──では入社されて間もない抜擢だったんじゃないですか?

「そうですね。入社して1カ月後にはスター・ウォーズのプロジェクトを担当することになっていました」

──実力や仕事ぶりはもちろんのこと、運も必要なんですね。

「そうですね。彼が上司ではなく、またフォースの覚醒の担当をしていなかったら3カ月で契約が打ち切られていたかもしれませんね」

・1日の流れ

──なるほど。では次の質問です。ルーカスフィルムでの1日の流れを教えてください。

「9時 – 18時のような縛りはありません。1日8時間労働が基本ですね。ある程度の幅があって10時出社のメンバーもいれば、12時出社の社員もいます。私は7時前には出社しちゃいますね」

──それは早いですね。

「通勤ラッシュを避ける意味もあるんですが、仕事が楽しくて仕方ないので早く職場に行きたいんですね。朝5時には目が覚めてしまうので、起きたらそのまま7時前に出社して、ジムで汗を流し、会社で朝食をとります。17時には帰宅。あとは家で妻と夕食を食べる感じです」

──理想的ですね。素晴らしいです。ちなみに社内でランチをとるとするじゃないですか? ルーカスフィルムの社内に社員食堂的な施設ってあったりするんですか?

ありますよ

──ええええ! あるんですか!? ルーカスフィルムに社員食堂が!?

「ええ、あります。カフェテリアがありますよ。僕はビジターのお客さんを連れて行くくらいでしか利用しませんが」

──それはロマンがありますね! 行ってみてえ……!! ついでに聞いちゃうんですが、社内にスター・ウォーズのアイテムとか飾ってあるもんなんですか?

「飾ってありますよ。実際に使ったものが結構展示されてますね。というのも、ルーカスフィルムはビジターの方がいらっしゃる頻度が高い会社なんです。もちろん一般公開はされていないんですが、社員が手配すればご覧いただくことはできますよ」

──えええええ! 夢のようなツアー!! ちなみに僕が成田さんを訪ねてサンフランシスコまで押しかけたら見学させてもらえますか?

「ええ、特別にやりましょう!

・1番のモチベーションは?

──行くしかねえ! では次の質問です。成田さんはミレニアム・ファルコン号のモデラーを担当されたとのことですが、特に気を付けていることはありますか?

「スター・ウォーズの世界観を守るということですが、結構 自分なりのエッセンスは入れてますよ」

──ですよね。でもスター・ウォーズってコアなファンも多いですし、ミレニアム・ファルコン号の型って基本は決まってるじゃないですか? そこに自分のエッセンスを入れていく作業って難しいと思うんですよね。

「そこが一番難しいところですよね。“俺のファルコンに何してくれてんだ!” みたいな声もあり得ますし。ただ、ある程度はモデラーの色が出てくるんじゃないでしょうか。私は戦艦大和が好きなので、パーツをファルコンに組み込んだりしてますよ」

──なるほど。ではモデラーをされていて、1番の喜びはどういうことなのでしょうか?

「1番のモチベーションは、自分が手掛けた作品を全世界の人に見ていただけること、そして喜んでいただけることですよね。そう考えると手は抜けませんし、妥協もできません

──カッコいい。では成田さんの代表作というか、会心の出来だった作品はなんでしょうか?

スター・デストロイヤーですね。フォースの覚醒のとき、1人でやらせてもらったので非常に印象深いです」

──スター・デストロイヤーは目にした瞬間から圧倒的な強さがありました。勝てねぇええええ! ……みたいな。

「僕らの仕事は、アートディレクターが起こしたコンセプトアートを具現化することです。大まかな見栄えは決まっているんですが、細かいところは何も決まっていません。それを自分で作り込んで形にしていくのがモデラ―の作業ですね」

──パーツの1つ1つまで1人でデザインするんですか?

「ええ、1人でやりますよ」

──ええええ! 気が遠くなりますね……。

「ミレニアム・ファルコン号から流用しているパーツもあるんですが、スター・デストロイヤーの場合は全部で2万5000パーツくらいですかね。それを1つ1つ張り付けていくんです」

──2万5000! そうか、スター・デストロイヤーですもんね……!! いやー、でも大変ですけどいいお仕事ですね。だって、スター・デストロイヤーが自分の手で完成していくんですもん。もちろんメチャメチャ大変だと思いますが。

「そうですね。楽しいですし、やり甲斐はあります。スター・デストロイヤーのブリッジは、前から見ると戦艦大和のようなシルエットになってるんですよ」

──へぇえええ。ちなみに、上司からダメ出しされたりすることはあるんですか?

「もちろんありますよ。ただ、完成してから見せてダメだったらシャレにならないので、段階的に承認を取りながら作業は進めています」

・必要不可欠な能力とは?

──すごいな……。ただただ、感動しております。ちょっと話は変わるんですが、ルーカスフィルムには現在5人の日本人スタッフがいるそうですが、英語力と何が大切なのでしょうか?

「うーん、英語力はそこまで大切じゃないです

──え! そうなんですか?

「例えばモデラーなら造形の能力が1番大切です。コミュニケーションはもちろん必要ですが、要するにアウトプットでわかりますよね。こいつはこんなにスゴイものが作れるんだ、と」

──なるほど。

「僕らの肩書はCGプログラマーではなく “CGアーティスト” なんですね。極端な話、CGソフトが使えなくても英語が話せなくても大した問題ではないんです」

──アーティストとしての能力が評価されると?

「そうですね。そこがないと厳しいと思います。とはいえ、たまに全く英語が出来ない人が採用されていますが、それはそれで大変そうですね」

──そうなんですね。ちなみに、初対面で本当に失礼なことをお聞きするんですが、やっぱりメチャメチャ給料もいいんですか?

「いや、日本の企業の駐在員だった頃の方がサラリーは良かったです

──ええええええええ! そうなんですね!!

「ただ、やりがいは何倍にもなりました。CGモデラ―自体は比較的需要のある職種で、私のところにも給料3倍の条件で、他業種の世界的企業(マジで世界的だった!)からヘッドハンティングがありましたね。もちろんお断りしましたが」

──もったいないような気もしますが、でもルーカスフィルムだもんなー。僕もいずれ入社できますかね?

「アメリカの会社は入ること自体はそこまで難しくないんですよ。ただ、使えないとすぐクビになっちゃうだけで」

──とにかく実力を磨いておけってことですね。あと、以前キャスリーン・ケネディ社長が “とにかく情熱が欲しい” と仰っていました。

「そうですね。仮に不採用だと言われても自分のやりたいことを猛アピールするといいかもしれません。意外と “こいつは情熱があるな、じゃあ1回やらせてみるか” と採用されることもあるようです。ただ、実力が見合ってないと1週間でクビになったりしていますが」

──うーん、なんて実力主義。でも夢のあるお話でした! 本当にサンフランシスコまで押しかけますので、その際はぜひよろしくお願いいたします!!

というわけで、いつかルーカスフィルムに就職したい人にとっては、有意義な情報もりだくさんな内容ではなかろうか。とにかく実力と情熱、そして多少の運が必要だが、もしあなたに実力と情熱があればあとはフォースが導いてくれる……かもしれない。

なお、今作でも成田さんはミレニアム・ファルコン号を始め、数々のモデリングを担当している。映画「スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け」は2019年12月20日公開だ。

参考リンク:スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け
Report:P.K.サンジュン
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【不安すぎ】歌舞伎見たことないけど「スター・ウォーズ歌舞伎」に行ってみた

どうか自分の気持ちを偽ることなく教えて欲しい。あなたは『スター・ウォーズ歌舞伎』と聞いてどんな印象を受けるだろうか? 「スター・ウォーズ」でも「歌舞伎」でもなく『スター・ウォーズ歌舞伎』である。正直、クスっと来てしまう人が多いのではないだろうか?

2019年11月28日、世界初となる『スター・ウォーズ歌舞伎』が都内某所で開催された。主演はなんと市川海老蔵──。果たして未知すぎるスター・ウォーズ歌舞伎とはどんなものだったのか? 大のスター・ウォーズファンである私、P.K.サンジュンがお伝えしよう。歌舞伎見たことないけど。

・真面目な舞台

まずは『スター・ウォーズ歌舞伎』の概要を説明しよう。スター・ウォーズ歌舞伎は大のスター・ウォーズファンとして知られる市川海老蔵さんと、ルーカスフィルムが大真面目に企画したガチ歌舞伎である。

もちろん本国の公認付きで、脚本もルーカスフィルムが監修したというから本気度はMAX。ストーリー的にはエピソード7と8がベースとなっており、市川海老蔵さん演じる「カイロ・レン」が主役の舞台となっている。

・ぶっちゃけ小馬鹿にしてた

さて、ここで『スター・ウォーズ歌舞伎』を観る前の、正直な気持ちをお伝えしておきたい。ハッキリ言えば、多少なりとも小馬鹿にした気持ちがあったことは事実である。事前情報にあったカイロ・レンは「魁煉之介(かい れんのすけ)」、ルーク・スカイウォーカーは「皇海大陸琉空(すかいおおおかるくう)」などは、完全に笑わせに来ているではないか。

とはいえ、市川海老蔵さんとルーカスフィルムは大真面目に『スター・ウォーズ歌舞伎』に挑むのだろう。このギャップ──。ぶっちゃけ、私は「笑ってはいけないスター・ウォーズ歌舞伎」になることを覚悟しながら舞台の幕開けを見守った。

ところがどうだろう──。

舞台中、私は1度もニヤつくことはなかったし、その世界観に完全に引き込まれてしまった。1度も歌舞伎を観たことがないド素人であるにもかかわらず「とても良い舞台だった」と心から言える。それくらい『スター・ウォーズ歌舞伎』は上質なエンターテインメントであった。

・3つの素晴らしさ

まず良かったのは「ライブ感」である。舞台の両袖にいる音楽舞台の迫力たるや、それはそれは凄まじかった。特に「ツケ打ち」と呼ばれる四角い板(棒?)で舞台を叩いて出す音は大迫力の一言。生演奏の三味線や太鼓、鼓(つづみ)もライブ感満載で、それだけでも歌舞伎の凄さを思い知った次第だ。

次に「歌舞伎」そのものの素晴らしさが、素人にも良く伝わってきた。歌舞伎は拍手も掛け声もOKなので、そこまでかしこまる必要もない。スター・ウォーズという味付けの濃ィィイイ題材でも “歌舞伎力(かぶきぢから)” が削がれることはなかったのではなかろうか? 何百年もの間、脈々と受け継がれた文化の底力を感じずにはいられなかった。

最後に、市川海老蔵がすごかった。『スター・ウォーズ歌舞伎』には他の歌舞伎役者さんも何人か出演していたが、目を引く力は海老蔵さんがブッチギリ。主役力とでも言うべきか、舞台上で視線を集める力はエゲツない。ノーメイクの市川海老蔵より、舞台の市川海老蔵の方が数倍カッコ良かった。

上記の理由で私は「スター・ウォーズ歌舞伎は素晴らしかった」と断言できる。じゃあ、普通の歌舞伎ファンになるかと言われたらそこまでではないが、誰かに「歌舞伎ってどうなの?」と問われたら「おもしろいよ!」と即答するだろう。それくらいエンターテインメントとして完成していた。

・歴史の重みがすごかった

このご時世、長く1つのことを続けることは割に合わないという風潮がある。寿司屋で何十年も修行するのはナンセンス、というヤツだ。私もまったく同意見なのだが、歌舞伎には歴史の重みが凝縮されていた気がする。生まれながらに歌舞伎役者としての人生が定められた男たちの覚悟と凄みがそこにはあった。

この日の舞台はYouTubeにて全世界へ配信されていた。舞台前の会見で海老蔵さんは「歌舞伎がそうなるといいですね」と語っていたから、海老蔵さんなりにも挑戦的な意味合いがあったのだろう。このクオリティならば「アベンジャーズ歌舞伎」や「アラジン歌舞伎」があってもいいと感じた次第だ。

というわけで、スター・ウォーズ歌舞伎は上質なエンターテインメントであり、おそらく普通の歌舞伎を素人が見ても楽しめることだろう。生ほどの感動はないかもしれないが、スター・ウォーズ歌舞伎の様子はYouTubeでも確認できるから、興味がある人はぜひチェックしていただきたい。

参考リンク:「スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け」公式サイトYouTube
Report:P.K.サンジュン
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【残り2カ月】「スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け」最終予告編が公開される → レイとカイロ・レンの共闘がまたキタァァアア!

2019年は何かとトピックの多い年である。5月には元号が「令和」に改められ、10月は日本中がラグビーワールドカップに熱狂した。だがしかし、2019年最大級の衝撃はまだ始まっても終わってもない。そう、12月20日公開の『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』が控えているのだ。

1977年公開の「新たなる希望」を皮切りに、映画史に革命を起こし続けてきた一大スペースオペラも、いよいよ本作で1つの区切りを迎える。そして映画公開まで2カ月を切った10月22日、ついに『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』の最終予告編が公開となったのでお知らせしよう。

・公開まで残り2カ月

本作は2015年公開の「フォースの覚醒」から始まった、いわゆる “続3部作” の最終作というだけではない。冒頭でもお伝えした通り、1977年から始まったスター・ウォーズ9部作のフィナーレであり、さらに言うならば「スカイウォーカー最後の物語」でもある。

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Sith Lord and son. Happy #FathersDay!

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SF・アクション・哲学・ヒューマンドラマ……などなど、様々な側面を持つスター・ウォーズは同時に「スカイウォーカー家の物語」でもあった。アナキン、ルーク、レイア、カイロ・レン。そしてダース・ヴェイダー。スター・ウォーズは全宇宙を巻き込んだ「スカイウォーカー家の物語」とも言い換えられる。

それに加え「ランド・カルリジアン」や「パルパティーン皇帝」など、旧3部作の主要キャラの登場までも予告されているから、本作はまさに “スター・ウォーズの集大成” と呼ぶにふさわしい。主人公のレイとスカイウォーカー家はどのような化学反応を起こすのか? 注目せずにはいられない。

さて、公開されたばかりの本予告編の最大の注目は、前作に続く「レイとカイロ・レンの共闘シーン」だろう。これまでも敵でありながら微かに心が通い合う様子が見て取れた2人だが、カイロ・レンもまた続3部作の主人公の1人ということを忘れてはならない。なにせカイロ・レンは、スカイウォーカーの血を受け継いでいるのだ。

とはいえ、予告編の中で2人が幾度となく対決を繰り返していることもまた事実。果たしてフォースはレイとカイロ・レンをどこへ導くのか? スカイウォーカー家は宇宙に何をもたらすのか? ルークの「フォースと共に。どんなときも」が実に意味深だ。

なお、前作の「スター・ウォーズ / 最後のジェダイ」は一部のファンが強烈な拒絶反応を起こしたが、本作でメガホンを執るJ・J・エイブラムは全方位を納得させることに長けたプロ中のプロである。SW同様、コアなファンが多いスター・トレックさえも華麗に仕上げたその手腕に期待しよう。

とにもかくにも、ついに『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』の公開まで残り2カ月を切った。いよいよ、いよいよ、伝説が幕を閉じる。映画『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』は12月20日公開だ。

参考リンク:映画「スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け」公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:(C)2019 ILM and Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. / RocketNews24.


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【特報】最新作「スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け」の初ビジュアルポスターが解禁! パルパティーン皇帝の登場が確定!!

2019年12月20日、今世紀最大級の衝撃作が公開される。そう、スター・ウォーズ全9部作の大トリを飾る『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』(原題はザ・ライズ・オブ・スカイウォーカー)だ。

そして日本時間の24日深夜からアメリカはロサンジェルスで開催されたディズニー究極のファンイベント「D23 Expo 2019」にて『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』のビジュアルポスターが初解禁された。ヤバい……これはヤバい。

・ディズニーのファンイベントにて

当初はコリン・トレボロウが監督を務める予定だったものの、方向性の不一致から急遽J・J・エイブラムスが監督を務めることになった本作。J・J・エイブラムスは「フォースの覚醒」でもメガホンを執ったハリウッドきってのスゴ腕であることから、ファンにとっては安心できる制作陣なのではなかろうか。

さて、つい先ほど終了したばかりの「D23 Expo 2019」には、そのJ・J・エイブラムスを始め、レイ役のデイジー・リドリーや、フィン役のジョン・ヴォイエガらが登場し、会場に集まったファンたちを熱狂の渦に巻き込んだ。そんな中、初披露となったのが「ビジュアルポスター」である。

4月に公開された予告編動画でもっとも注目されたのは、終盤に響き渡った「パルパティーン皇帝らしき笑い声」だ。しかもその直前には「誰ひとり消え去っていない」とのナレーションがあったためファンは大混乱! 世界中で様々な憶測を呼んでいた。

今回公開されたポスターは、その秘密に踏み込んだ内容となっており、背面にはなんと「パルパティーン皇帝」の姿が……! スター・ウォーズシリーズ最大の悪「パルパティーン」は、本作にどう関わってくるのか? 今まで何をしていたのか? 興味は尽きない。

ちなみに、今作ではランド・カルリジアン役のビリー・ディー・ウィリアムズも復帰。さらには2016年に亡くなったレイア役のキャリー・フィッシャーも、撮影済みの未使用シーンを利用して登場する。まさに……ま・さ・に! 「スター・ウォーズの集大成」と言うべき作品になりそうだ。

とにもかくにも、公開まで残り4カ月を切った『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』。果たして40年以上に及ぶ壮大なスペースオペラはどんな結末を迎えるのか? 『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日公開だ。

参考リンク:映画「スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け」公式サイト
執筆:P.K.サンジュン
Photo:© 2019 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.


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