【どう思う?】「席が空いてるのに客を通さない店」vs「それに食ってかかる客」

できることなら何事も、白黒ハッキリつけてサッパリと生きていきたいものだが、世の中にはどうしたって白にも黒にもならないことがある。いわゆる “グレー” というヤツだ。グレーは見方によって色が変わりやすいためモヤモヤすることが多いが、こんなケースはどうだろう?

今回みなさんに聞いて欲しいのは「席が空いてるのに客を通さない店」vs「それに食ってかかる客」である。さあ、どちらが悪くてどちらが正しいのか? それともやはりグレーなのか? あなたはどう思うだろうか?

・さっきあった実話

この話はまさについさっき、私が目撃した実話である。ランチをしようと比較的最近できた小綺麗な店に出かけたところ、「席が空いてるのに客を通さない店」vs「それに食ってかかる客」が目の前で繰り広げられたのだ。

お店に到着したのは営業開始の5分ほど前。すでに10人ほどが並んでおり、私もその最後尾に1人で並んでいた。とはいえ入店できるかの心配はナッシング。なぜならこの店は座席数が多く(70席以上)、開店直後なら余裕で入店できると思っていたからである。

いよいよ店が開店し「4名様ですね、あちらの席へどうぞ」とか「2名様、窓際のテーブル席へどうぞ」なんて客が続々と入店する中、私の前の2名が「少々お外でお待ちください」と止められた。まだまだ席には余裕があるハズなのに……である。

ただ、飲食店でこんなことはしょっちゅうあるので、実際に私はいささかも気にしていなかった。オペレーションを行き届かせるためスタッフが対応できる席数のみ解放する店もあるし、何より店のルールがあるのだろう。どうせすぐ通される……と思っていたところ、やはり1分ほどで着席できた。

・食ってかかる客登場

んでもって、問題はここからである。注文を済ませカウンター席に座っていたところ、今回のある意味で主役「クリエイター風の男性(40代くらい)」が入店してきたのだ。店員さんが「申し訳ありません、お声がけするまでお外で少々お待ちください」と告げたところ……

「え、なんで? 空いてるじゃん? 座れるじゃん?」

……と食ってかかったのである。にぎやかな店内でもそれなりにハッキリ聞こえるくらい、男性の声はボリューム大きめ。店員さんが「すぐにお席を用意してお声がけしますので……」と告げても「なんで外なの? 放り出されてるみたいじゃん」などと食い下がっている。

結局、店員さんが折れる形で空いているカウンター席にお客を通し、この件はとりあえず終わったのだが、「席が空いてるのに客を通さない店」と「それに食ってかかる客」、果たしてどちらに落ち度があったのだろうか?

・個人的な見解

私の考えをごくごく柔らかく、妖精風のニュアンスで表すならば、

「およよ~? 変なお客さんですねぇ~? ちょっとだけ待てばすぐに座れますから怒らないでくだちゃい~☆ なんか変な空気になっちゃってまちゅよ~☆ 怒り虫さん、飛んでいけ~☆」

……となる。口汚く言うならば、

「すぐ座れるんだから黙って従えや。お前のせいでメシがマズくなるだろ。イヤなら帰れ、カス

……となる。つまり、私としては「確かに席は空いてるけれど、店のルールがあるんでしょ。イヤなら帰ればいいじゃん。入りたいなら店に従おうよ」という意見だ。

ただ1点だけ男性に同情するならば、待つのは “お外” じゃなくてもいい気がした。開店直後ということもあり、店の入り口は男性以外にいなかったし、ましてや冬場は室内の方がイイに決まっている。店側が「行列を演出したい思惑」があったかどうかは知らないが、少なくともお客さんに優しくはない

・思い出したい言葉

最終的には、男性の物の言い方と態度の問題も含まれてくるのだろうが、これは白黒つけられる案件なのだろうか? 私はお客側に落ち度があると思ったが、店側も完璧な対応だったかはやや疑問の残るところだ。つまり、グレー……なのだろうか?

もう1点、こうした接客絡みの話になったときは、有吉弘行さんの名言「お客様は神様です……って客が言うな、バカ」を思い出したい。店員さんに食ってかかった男性の心中に、少なからず “お客様は神様です精神” はなかっただろうか? 人のふり見て我がふり直せ──。ともあれ謙虚に生きていきたいものだ。

というわけで、この場で白黒ジャッジはできないが、あなたならどう思うだろうか? 私は客側の目線で話しているが、もしかしたら店側の立場なら「席が空いてるのにお客さんを待たせるなんて言語道断!」なんて意見もあるかもしれない。それも含め、きっとこの件はグレー……なのだろう。モヤモヤ。

執筆:P.K.サンジュン
イラスト:マミヤ狂四郎
Photo:RocketNews24.


Source: ロケットニュース24

マンションの配管が土の中に!? 仮住まいを余儀なくされた深刻なトイレトラブル

「サラリーマンこそマンションの理事に最適!」と説くのは、日刊住まいライターでもあるサラリーマン理事長。
1977年築のヴィンテージマンション1階の住戸をフルリノベーションして住んでいましたが、トイレに大きな問題があったそうで…。どんなことあったのでしょうか。

トラブル発生。トイレが詰まった!

トイレ

Graphs / PIXTA(ピクスタ)

サラリーマン理事長さんのお宅では、ある日突然トイレが詰まって使えなくなってしまったといいます。

慌てて管理会社に報告し、現状を見てもらうと、トイレの配管の勾配が適正にとれていないことが原因でした。しかも、配管は土の中に埋まっています。

理事長さんの住まいはマンションの1階。築年数の古い旧耐震のマンションでは、1階の住戸の配管が土の中に埋まっているケースもままあるそうです。

経年劣化によって鉄の管が錆びて腐って穴が開き、土の中に生活排水や汚物がたまってしまうことも。さらに、それが原因で周辺の地盤が沈下して管が折れ曲がり、排水が逆流してしまうというわけです。

修理してもらったのに、また…!?

マンション

撮るねっと / PIXTA(ピクスタ)

サラリーマン理事長さんの部屋は、管理会社が間に入って早速修繕工事をしてもらうことになりました。床の2か所を剥がして、人の手でトンネルを掘るように修繕していく地道な作業です。
当然、日常生活が困難になり、仮住まいを探す必要がありました。

工事費にプラスして、仮住まいの分の費用についても管理組合から拠出してもらうことにはなったのですが、管理会社が探してきた仮住まい用のホテルはどれも15~30平米ほどの広さで、とても家族4人が暮らせるものではありませんでした。
理事長さんは仕方なく、マンスリーで借りられる部屋を自分で探したそうです。

さらに、工事は3週間ほどかかるといわれていたのですが、思ったより土が硬かったのか、結局1か月半もかかってしまいました。

しかし、これでやっと新居での生活!と思ったのもつかの間、3日経ったらまたまたトイレが詰まったのです。
「もう、ここまでくると自分は『持ってる』としか思えない…」とサラリーマン理事長さんもげんなり。

配管は見えないところにあるからこそ、トラブル時に怖い

配管点検

ABC / PIXTA(ピクスタ)

2度目の故障の原因は、管の勾配がしっかりとれていないことでした。でもこれって、前回の原因と同じですよね?

「管に沿ってトンネルのように穴を掘り、鉄管ではなく錆びない素材の管に変えたのですが、セメントを入れて埋め戻す時に勢いよく入れ過ぎてしまったらしく、管が浮いてしまったんです。工事のやり方を聞いた時に、セメントを入れる時に気をつけないと浮いちゃいますよね?と注意しておいたのに。素人の私でも分かることですよ!」と憤る理事長さん。

管理会社も工事状況をきちんと確認していなかったようで、結局また工事をやり直し、何とか使えるようになったそうです。

配管工事

「人間でも血管と骨が大事なように、マンションは配管がすごく怖いんです。見えないところに張り巡らされているので、どこかに不具合が出ると1つの部屋だけの問題ではなくなる可能性もある。土の中に配管があるのは新しいマンションでも絶対にない話ではないので、注意が必要です」と理事長さんは言います。

中古マンションの購入を考えている方は、配管の修繕履歴なども見せてもらうといいですよ、とも教えてくれました。

Source: 日刊住まい

サラリーマン理事長が語る、マンショントラブル・珍事件集

「サラリーマンこそマンションの理事に最適!」と説くのは、日刊住まいライターでもあるサラリーマン理事長。サラリーマンでありながらマンション管理に奔走する日々に起きた珍しい出来事、トラブルについてお話を伺いました。

バイク置き場の白線をはみ出してハーレーがドーン!

ハーレーダビッドソン

ワイエス / PIXTA(ピクスタ)

マンション内にあるバイク置き場に、ある日ハーレーダビッドソンがドーンと置かれていました。サイズが大きいためバイク置き場を表す白線からは、思いっきりはみ出してしまっています。

しかもバイク置き場は、駐輪場の出入り口となる場所。ハーレーに雨除けのカバーをかけると、ほかの人の自転車が動かせません。

困ったサラリーマン理事長さん。さっそく管理会社を通じてバイク置き場の借主にその旨を告げると、一通の手紙が届きました。そこには、大変達筆な文字で「このバイクを持つのが主人の昔からの夢で…」といった内容が。

聞けば、ご主人は外国の方で、手紙の主はその奥様でした。結局、雨除けのカバーは全てかけずに、途中で止めた形でかけてもらうことで、自転車の出入りができるように交渉。
すこーし通りにくくはありますが、お互いが使いやすいように配慮し合って利用しているとのことです。

大規模修繕の足場が建てられない?

足場

PIXTOKYO / PIXTA(ピクスタ)

「バイク置き場や駐車場がらみのトラブルといえば、こんなこともありました」と話したサラリーマン理事長さん。

出入り口付近の一番便利な場所に駐車場を借りていた住民のQさん。大規模修繕のため足場を建てることになり、Qさんが借りる駐車場はその要になる場所でした。

車を止めるのには支障はないけれど、念のためQさんに確認をとったところ、「あの駐車場は私の場所。私が借りているのだから私に権利がある。足場を建てるのは困る」と言うのです。

よくよく話を聞くと、以前に駐車場をめぐって理事会とトラブルになったことがあったのだそう。
出入り口にあるため、業者や来客に勝手に車を置かれて困ったことが何度もあったようで、理事に話をしても誠実に対処してもらえなかった、という思いが積もり積もっていたのです。

サラリーマン理事長さんは、何度もQさんと話し合いの場をもち、真摯に対応したそう。そのうちQさんも理事長さんを信用してくれるようになって、無事足場を建てて大規模修繕に取り掛かることができたということです。

駐車場

YNS / PIXTA(ピクスタ)

マンション暮らしにトラブルはつきもの。でも、サラリーマン理事長さんのように、責任感をもって誠実な対応をすることで、小さいうちにトラブルを解決するのが大事なんですね。

ちなみに、Qさんが主張した「お金を払っているんだから、あの駐車場は私のもの」という考え方は間違いです。駐車場は共有部分なので、「誰かのもの」にはなりません。

エントランスから部屋の前まで、ポタポタと血が!?

エントランス

Hyde / PIXTA(ピクスタ)

「あれは忘れもしないクリスマスの夜。したたかお酒をたしなんで帰り、マンションのエントランスに着いたら、床に点々と血が…」。

なんだかホラーみたいなお話ですが、サラリーマン理事長さんがある年のクリスマスに実際に経験されたことです。エントランスからエレベーターの中まで続く血痕を見て、理事長さん、すっかり酔いがさめてしまいました。

「理事長としての仕事を果たさなくては」

責任感の強い理事長は、ポタポタと続く血痕を追いかけます。そして、ある階のとある部屋の前まで続いていることを確認。その後、住み込みの管理人さんをたたき起こし、部屋の前まで同行してもらうと、呼び鈴を押します…が、応答がありません。

その後、再度管理人と警察が確認に行くと…「へっ、何ですか? 血ぃ~? まさか~」。出てきた男性は全くの健康体で、血が出るような傷を負っている様子もなかったそうです。

実は、エレベータの前で転んだ際に彼がポケットに入れていた赤いペンからインクがポタポタとこぼれていた、というオチでした。「いやぁ、一瞬血の気が引きましたよ」とサラリーマン理事長さん。何事もなくて、本当によかったです!

Source: 日刊住まい

築50年の築古マンションのメンテナンス費用は5年で約650万円だった!

ヴィンテージマンションは人気物件のひとつですが、快適に住み続けるには築古ならではのメンテナンスが不可欠です。

東京・世田谷で大家をしているアサクラさんは、50年前に祖父が建てたマンションの経営を引き継いでから5年あまり経過。この間にマンション設備のメンテナンスに費やした維持管理費について教えてもらいました。

2015年は細かいメンテナンス工事が中心

では、2015年から見ていきましょう。

2015年一覧ごらんのとおり、細々とした修理が中心です。とくに換気扇の修理が目立ちますが、これには理由があります。マンションを引き継いで最初の年だったため、各部屋に挨拶に行った際「何か困っていることはないか?」と聞くようにしていました。

そのときもっとも多かったのが、換気扇に対する不満の声。

古い換気扇

見にくい写真で申し訳ありませんが、うちの換気扇は50年前のマンション建築時に造り付けられたもので、それ以来ずっと稼働していました。決して悪い造りではないのですが、経年の劣化もあって換気の力がだいぶ弱まってしまっているものもありました。
中には「料理をしていたら(煙がきちんと換気されないため)火災報知器が鳴ってしまった」なんていう声も。

ということで、状態の悪い4部屋で換気扇を補修しました。

2016年は漏水と屋上防水の劣化で出費がかさむ

この年、修繕費がどかっと増えました。

2016年一覧

漏水事故が発生し、対応に追われました。
漏水元となった部屋の水まわりは、案の定、建てられた当時のままの仕様。浴室ドア周辺の防水加工が劣化し、水が階下に漏れたのでした。

劣化した防水

劣化してボロボロになった浴室の壁

運悪く、下の階はリノベーションしたばかりの部屋。壁には漏水の跡が残ってしまいました。

漏水の跡

漏水元の部屋では浴室の修理を、下の階の部屋では内装の復旧工事をおこない、出費のダブルパンチ。
…と思ったら、今度は屋上防水の劣化も判明。台風や雪の日に、最上階の一部の部屋に漏水していたことが分かりました。

天井裏の漏水跡

はがれた天井には漏水の跡が

このとき初めて気づいたのですが、うちのマンションはこの10年間、屋上防水のメンテナンスをかなり怠っていたのでした。

屋上防水工事

屋上の防水工事におよそ240万円かかりました。
不幸中の幸いだったのは、建物に致命的な影響が出る前だったことでしょう。併せて、雨ざらしになっていた廊下の防水工事もおこないました。

2017年は水道ポンプの交換が響いた

前年に引き続き、この年も水難が続きます。

2017年一覧

水道ポンプの故障です。

水道ポンプ

通常、水道ポンプは2台が対になって作動しており、どちらかが故障しても片方が動作し続けている間に補修や交換ができるという仕組みになっています。
ところが、うちのポンプは片方が故障しているにもかかわらず、故障を知らせる警報音がオフになったまま使われ続けていたのです。もし残ったポンプが故障してマンション中が断水になっていたらと思うとゾッとします。

150万円近い出費は痛いですが、仕方ないとしか言えません…。

同じ年には水道管が故障していることを考えると、水道まわりの劣化は明らか。漏水も含め、築古マンションは水道管をどう維持していくかがポイントだと分かってきました。

また、自転車の盗難事件が起きたのもこの年でした。

対策のため、目かくしの柵を作り、ダミーの防犯カメラを設置しました。そのほか、ご近所への騒音を配慮して屋外洗濯機を室内に移設したのもこの年。

何も知らずにマンションを引き継いだこともあってか、どれも初めての経験ばかりで、古いマンションってお金がかかるなと実感した1年でした。

2018年は共用部の配電盤を更新

昨年までで大きな山を越えたのか、2018年は比較的少ない出費で済みました。

2018年一覧

しかし、ヒューズが切れたことによる停電が起こったのがこの年。

ヒューズは一度切れてしまうと新規に交換する工事が必要になり、とにかく手間がかかります。このときの停電は冬の夜に起こったため、入居者さんには寒い夜に、灯りと暖房のない数時間を強いることになってしまいました。

二度と同じ事態を引き起こさないために、共用部の配電盤を更新し、ヒューズ式からブレーカースイッチ式に変更。

ブレーカースイッチ

交換工事の必要なヒューズとちがい、スイッチなら戻すだけで復旧が可能です。電気・水道・ガスは生活に直結するだけに、しっかりとメンテナンスしなければいけませんね。

2019年も細かい出費は続く

この年も大きなトラブルはなかったものの、細かい出費が続きます。

2019年一覧

「屋上の脱気筒」というのは聞きなれない言葉ではないでしょうか。
これは2016年の屋上防水の際に敷いたシート防水と、既存の躯体の間に湿気が溜まってしまっていためにおこなった工事です。文字通り空気を抜くための「脱気筒」を数か所立て、ここから湿気を逃がします。

屋上に設置した脱気筒

そのほか、これまで2年に一回だった受水槽の点検と清掃を毎年に変更しました。

受水槽の清掃

うちのサイズだと法令上は2年に一度で問題ないのですが、水は口に入るものですからきちんとメンテナンスしたいという思いから毎年に変更しました。

5年間で600万円を超えるメンテナンス

以上を合計すると、5年間でなんと「6,430,094円」もの金額をメンテナンスに費やしたことになります。

5年間の合計

ご注意いただきたいのは、この中には「空室発生時のリノベーション費用」や「足場を組んでの外壁修繕の費用」は入っていないという点。いわば「メインどころ」を抜いた上での「その他のメンテナンス費用」です。

築古マンションの維持管理にはいかに手間とお金がかかるかが、お分かりいただけたのではないでしょうか。2020年は大きな出費がないことを祈ります。

Source: 日刊住まい

足元が寒いと高血圧の通院リスクが1.51倍!古い家に気をつけて

「暖冬」と言われる今年の冬。洗濯物がよく乾いたりお出かけしやすかったりと嬉しいことが多い反面、朝晩の冷え込みが油断しがちに。特に高齢者のいる住まいでは、冬に気をつけなければいけないことは少なくありません。

東京ガス株式会社都市生活研究所から、寒さによる住まいの健康リスクに関するレポートが発表されました。その内容を詳しくご紹介します。

住まいと健康に関して国交省が新たなガイドラインを策定

2019年3月、国交省が策定した「高齢期の健康で快適な暮らしのための住まいの改修ガイドライン」。高齢期に起こりやすくなる住宅内でのヒートショックやけが、病気などの健康リスクを防ぐため、既存住宅の改修に関する8つの配慮事項がまとめられました。中でも、「温熱環境」に関しては特に重要な項目として挙げられています。

このガイドラインが策定された背景には、高齢者の住む世帯の7割を占める持ち家戸建住宅の半分が、1980年以前に建築されたという実態があります。これらの住宅は断熱性の現行基準を満たしておらず、多くの住まいで健康に関するさまざまなリスクが潜んでいることが危険視されているのです。

東京ガス都市生活研究所が20~74歳男女を対象に「今後の生活で重視したいこと」について行ったアンケート調査では、高齢になるほど健康への関心が高まっていましたが、住まいそのものへの関心は決して高いとは言えない結果となりました。外で運動をしたり食事の栄養を考えたりする上での健康には関心が高いものの、住まいの健康リスクについては認知度が低い可能性もあります。

国交省がガイドラインを策定したばかりの今だからこそ、住まいの温熱環境に関わる健康リスクについて知り、高齢期の住まいを賢く備えることが大切ではないでしょうか。

なぜ、部屋の温度を適切に保たなくてはいけないのか

今回のガイドラインで特に重要視された温熱環境については、すでに国内外でさまざまな知見が得られています。それは、室温が人体への健康リスクを左右するということです。

たとえば、2015年に出されたイングランド公衆衛生庁の指針では、室温は最低でも18度と設定されています。18度未満だと、徐々に循環器系疾患、呼吸器系疾患、低体温症などのリスクが生じると同指針は伝えています。

また、2018年11月にWHO(世界保健機構)が「強い勧告」と位置付けて策定した「住まいと健康に関するガイドライン」でも、「室温は、寒さによる健康被害から居住者を守るために 十分高くなければならず、 寒い季節に安全な温度として18度以上を提案する。」としています。健康のために部屋の室温を18度以上に保つことは、もはやグローバルスタンダードとなっているのです。

リフォームで床暖房にすると、老後も安心?

一方、約9割が低断熱・無断熱住宅である日本の住宅。こうした事実から国交省では数年前に、スマートウェルネス住宅等推進事業調査を行いました。調査の結果、「就寝前の居間の室温が低い住宅ほど、過活動膀胱症状を有する人が多い」ということがわかっています。

別の調査では、「暖かい家」の高血圧の通院リスクを1とした時に、「足元の寒い家」ではリスクが1.51倍、「全体が寒い家」では1.53倍に。

さらに、足元が温かいことで高血圧リスクを軽減できる可能性が示唆されたのは、この調査だけではありません。健康長寿医療センターが行った研究では、低断熱住宅を暖めるために床暖房改修を行ったところ、床付近の温度上昇とともに、最高血圧(24時間連続測定の全日の平均値)が低下。居間の断熱・床暖房改修で血圧を低減できる可能性が示されました。

筆者の親せきの家では、数年前にリビングをリフォームした際に床暖房を設置しました。高齢夫婦のみの暮らしのため、足元が温かいことで10月頃から4月頃まで続く秋から春にかけての季節はクオリティオブライフが高まったと感じているようです。床暖房の設置やリフォームを考えている人は、老後の快適な暮らしという点で考えてみてもいいかもしれませんね。

■参考

これからの寒い季節は要注意!高齢者が安心して住める家とは?

Source: 日刊住まい

お正月にガス漏れ発生!原因はガスストーブのあの部分だった

このお正月、東京・世田谷で大家をしているアサクラさんが事務所として使用している部屋でガス漏れが発生したそうです。ガス漏れの発生から、業者に依頼・点検して原因を突き止めるまでをレポートしてくれました。

1日部屋を留守にして戻ったらガスの臭いが……

築浅の高気密なマンションとちがい、うちのような築古マンションではガスコンセントにヒーターやストーブを接続して使用することができます。
入居者さんとお話すると半分くらいの方がガス暖房を使っている印象です。

今回ガス漏れが起こったのは、僕がマンション内で事務所として使用している部屋。親戚への正月の挨拶を終えて帰宅し、ちょっとした事務仕事をしようと部屋に入ると「なんだかガス臭い」気がします。

デスクが置いてある奥のリビングに入るとますます臭います。ガス機器を見ても栓が開いていたり、ホースが外れている様子もありません。これはガス漏れかもしれん…あせる気持ちを抑えて東京ガスのホームページで対応方法を確認しました。

それによると、まず「①窓の戸を大きく開け」、次に「②機器栓・ガス栓を閉め」、続いて「③メーターガス栓も閉め」るように書いてありました。早速、この手順を済ませたのち、④の手順=東京ガスに電話をしました。

実を言うと、すぐに電話するか迷いました。まだ三が日でしかも夜の10時過ぎ。事務所ですからガスが止まっても大した支障は出ないですし、翌日でもいいかなと。でも、メーターガス栓を閉めたときに目に入った注意書きが気になりました。「すぐに下記のガス漏れ専用電話にご連絡ください」

このままにして爆発事故など起きたら大変なので、申し訳ない気持ちを抱きつつ電話をかけて見に来ていただくことにしました。

ガス漏れは緊急性が高いため、お正月の夜中でも対応してもらえる

1時間足らずで東京ガスの方が到着。こんな夜遅くに申し訳ありませんと伝えると「消防・警察と同じで365日24時間対応だから大丈夫です」と気持ちよいお返事。ありがたやありがたや。

さて、我が家のガス機器はというと、給湯器と

ガス給湯器

ガスヒーターのみ。

ガスヒーター

事務所仕様になっているためキッチンは撤去してあり、ガスコンロもありません。東京ガスの方はテキパキと検査器具でガス栓やメーターをチェックしていきます。

こちらは悪い事態が起こっていないことを祈りつつ見ていることしかできません。悪い事態というのは「壁や床の中のガス管が劣化してガスが漏れている」という事態。うちのような築50年を超えたマンションでは十分に起こりえる話です。

検査の結果、やはりリビングのガス栓付近でガスが漏れているとわかりました。

ガスコンセント

幸いなことに、ガスコンセントのあるパネルまでの配管には問題がないことが判明。ここでぐっと気持ちがラクになりました。ガス栓から先なら、接続しているガスヒーターを取り替えればいいだけの話ですからね。

検査の結果、原因はガスコードの接続部分だと判明!

続いてはガスヒーター本体のチェックです。東京ガスの方のお話によると、ガスコード内の圧力を測ると、漏れがあるかないかがわかるそう。

ガスヒーターの検査

こんなふうに検査機器を接続して測ります。検査の結果、ガスヒーター本体には問題がないとわかりました。ということは、犯人はヒーターとコンセントをつなぐガスコードということになります。

ガスコードを検査してもらうと、

ガスコードの検査

やはり異常が認められました。東京ガスの方が圧力の数値を説明してくれました。

圧力数値の比較

左が正常値/右がガス漏れ

左がガスヒーターを調べたときのメーター部分で「3」のところを指し示しています。これが正常な圧力の状態。一方、右が問題のガスコードで圧力を示す針がぐんと下がっています。

コードからガスが漏れていることを意味します。「原因はガスコードの接続部分の劣化ですね」。接続部分とはここだそう。

ガスコードの接続部分

ガス栓とコードをつなぐ箇所からガスが漏れているというのです。そんなことがあるんだ…。

ガスコードの接続部分の劣化

こちらはガスコードの接続部の写真ですが、中にある黒いゴムの輪っか(パッキン)が問題の箇所。ごらんのとおりだいぶ汚れていますが、プロの目からするとかなり劣化した状態だそうです。

ガスコードの故障は、大抵の場合はこの接続部分で起こるとのことで、コード本体の破損で漏れるという例は少ないそうです。

使用禁止のテープ

というわけで、このコードはもう使えませんから、「使用禁止」の黄色いテープが貼られ、処分されます。

ガスコードは耐用年数や保管方法に気をつけよう

「昨日まではガス漏れの臭いもなくふつうに使えていたのに急に壊れるものなんですね」と僕が言うと、東京ガスの方はコードに記された数字を見せてくれました。

ガスコードの製造年

「これはこのガスコードが2006年に作られたという意味なんです」聞けば、ガスコードの耐用年数は10年が目安。すでに14年目となると故障しても不思議はないそう。

「もし今回のような事態が心配な場合は、正常に動作していても10年経ったら買い替えたほうがいいですよ」というアドバイスをいただきました。

こういう製品って、何も起きないとついつい延々と使い続けてしまいますが、ガスコードのようにトラブルが怖いものについてはちゃんと買い直すほうがいいんですね。

もうひとつ勉強になったのは、ガスコードの保管方法。先ほども書いたとおり、ガスコードの故障は接続部で起こりやすいのです。原因は、接続部に入りこんだホコリやゴミ。

夏の間など長期間使わないときにはコードをはずし、しっかりキャップをかぶせてビニール袋などに入れて保管したほうがいいそうです。

ガスコード付属のキャップ

正直に言いますが、なんでこのキャップがあるのか、前から気になってたんですよ。「コードを外したら中にはガスが入ってないんだからキャップする必要なんてないのに」って思ってたので。

このキャップには保管時にコードに埃やゴミが入らないようにする大事な役目があったのですね。大変、勉強になりました。

僭越ながら、マンション内の入居者さんにも連絡し、ガス漏れに気をつけていただくよう情報共有しました。エアコンとくらべて足下からポカポカと暖まり真冬には重宝するガス暖房ですが、万一の事故には気をつけたいものです。

【参考】

東京ガス「あれ? ガス臭い・・・」ガス臭いと気づいた時のNG対処法&正しい対処法

Source: 日刊住まい

まさかの消火器詐欺!? 驚きの事実が判明

消火器詐欺といえば、「消防署のほうから来ました」でおなじみの昭和的手口の定番ともいえる詐欺。
「令和となった現在でも形を変えて健在なのかと驚かされました」と話すのは、東京・世田谷区の賃貸マンションを管理・経営しているアサクラさん。

自身のマンションでリース契約を結んでいる消火器の支払いをめぐって、詐欺に遭いそうになったとか。どんな手口だったのでしょうか。

しかも詐欺電話をきっかけに実際にリース契約を結んでいる会社を調べてみると、こちらはこちらで問題を抱えていることも発覚。「消火器のリース契約ひとつでもあなどれない」と実感したそうです。

「消火器のリース料金が支払われていない」と電話が

電話

EKAKI / PIXTA(ピクスタ)

事の発端は、携帯にかかってきた非通知電話。

この時点でイヤな予感がしていましたが、出てみると相手は聞き覚えのある社名を名乗ります。僕がまだマンションを引き継いだばかりの頃、消火器のリース契約を更新した会社の名前でした。

消火器ボックス

相手がきちんとした話し方をする女性だったこともあり、まさか詐欺とは思いませんでした。

電話の要件は「今年分のリース料金が支払われておりません」とのこと。マンションの引継ぎでバタバタなときに契約更新したので記憶もおぼろげだったのですが、数年分のリース料金を一括で支払った記憶がありました。

もしそれが5年だったとすると、ちょうど更新の時期かもしれない……そう思いつつ「いつからいつまでの料金か」を尋ねてみましたが、相手は「今年の分です」としか答えません。

このあたりから「おかしいぞ」と思い、一転、戦闘モードに。「今年というのは、何月何日からの契約でしょうか?」と問いただしても「ですから、今年の分です」の一点張り。

おいおい、電話してきたのはそっち側なのに、よく分かっていないのはおかしいぞ?

「何年の何月の契約についての請求か、この場で確認してくれ」と問い詰めると、相手は「担当者から連絡させます」と言って電話を一方的に切ってしまいました。それから二度と電話はありませんでした。

消火器からリース元の社名を調べて詐欺電話をかける手口

書類

Graphs / PIXTA(ピクスタ)

電話を切ったときには「これは消火器会社を騙った詐欺だな」と確信していたのですが、引っかかることもあります。

「なんで、あの詐欺電話の主は、うちのマンションがあの会社と消火器のリース契約を結んでいていたと知っていたのか」という疑問です。電話の相手ははっきり会社名を名乗っていました。
うちが消火器のリース契約をしている事実を知らなければ、できない電話です。

「ひょっとしたら、消火器の会社から名簿が流出しているんじゃないか……」と心配になり、今度はリース契約書にあった本物の電話番号に電話して聞いてみることに。
担当者に確認してもらったところ、案の定、支払いには問題なかったということでした。

ひとまずは詐欺だったということで納得しましたが、気になる情報流出の件についても聞いてみました。
すると、「実は、そういった詐欺はたくさんあるんです。そちらのマンションに設置された消火器を確認していただければ、うちの社名が分かるようになっています。詐欺業者はそれを見て電話をしているんですよ」

なるほど、そんな手口があるのか。早速、受話器片手に廊下に出て消火器を確認します。

消火器のトビラを開ける

トビラを開けると、

消火器本体

隠した部分が社名です

たしかに、消火器本体にははっきりリース元の会社名が記されていますから、だれでも確認することが可能です。オートロックではない築古マンションはこういうところが悩みどころですね。

なんとリース元の会社も業務停止命令を受けていた!

スマホ

Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)

それにしても、こんな詐欺電話がかかってくるなんて本当に厄介です。心配になってネットでいろいろと情報収集をしていると、さらに驚きの事実が発覚します。

なんと、本物のリース元の会社のほうも、消火器の押し売り販売で業務停止処分を受けていることが分かったのです!

なんでも、競合他社と契約している消費者に対し「社名が変わった」と偽って自社に契約を変更させるというやり口で、本当なら相当悪質です。これはさすがに確かめるしかあるまい、と再び消火器の会社に電話し、思い切って聞いてみました。

「御社は消火器の押し売りで業務停止を受けているそうですが、それについてご説明願えますか」すると、先方の回答は「業務停止自体が違法ということで争っている」とのことでした。

裁判所

Dachs / PIXTA(ピクスタ)

聞くところによると、この会社は裁判が起きた地域で市民オンブズマンに協力しており、それが原因で行政から「嫌がらせ」として処分を受けた、という主張でした。電話の向こうの担当者は憤慨したような様子で話していました。

う~む、こう言われてしまうと、一介の大家に過ぎない僕には判断しづらい問題ですが……。

警備会社からのリースという選択肢もある

消火器

先方の言い分が信用できないわけではないのですが、こちらとしては「安心して仕事を頼める」という信頼感が第一です。これを機に、消火器のリース契約について再検討してみてもいいと思うようになりました。

でも、契約を確認するとリース期間はまだ残り半分、5年もあるのが難しいところ。

解約してお金がムダになるのも考えものだし……と悩んでいるとき、うちでお世話になっている警備会社の担当営業さんと話していたら「ウチでも消火器のリースはやってますよ」という話を聞きました。

警備会社から消火器をリースするという選択肢もあるのですね。今すぐにというわけにはいきませんが、次にリース契約が終わるときには、しっかり比較して決めようと思います。

最後に、くりかえしになりますが、みなさんも消火器の詐欺にはくれぐれもお気をつけくださいませ。

Source: 日刊住まい

マンション大家が語る。雨漏りの発覚から防水工事まで

「マンション屋上の防水工事」というと地味な印象を受けるかもしれませんが、マンションの維持管理においては非常に大事なポイントのひとつ。防水塗装が劣化して水が階下に漏れてしまえば、向かう先は……そう入居者の部屋のなかです。

防水工事にはどのような種類があり、実際の工事はどのような工程でおこなわれるのでしょうか。今回は賃貸マンションの大家をしているアサクラさんに、自身のマンションで起きた漏水の発覚から補修工事までを説明してもらいます。

退去する入居者さんからまさかの雨漏りを指摘される!

天井

Graphs / PIXTA(ピクスタ)

雨漏り発覚のきっかけは、マンションから退去される方の指摘でした。退去に伴う手続きなどでお話をしている最中、入居者さんから「今だから言いますけど」みたいなかたちで「実は、天井からは雨漏りがしていて」という話が出てきたのでした。

雨漏りといえど、立派な「漏水トラブル」。内心はかなりのショックでしたが、その方はとくに深刻な様子もありません。聞けば、台風や積雪のあとに天井から水滴が落ちてくる程度だったので放っておいたそうです。

天井裏の雨漏り跡

こちらは23年ぶりに空室になった別の部屋ですが、退去後に雨漏りの跡が見つかりました。雨漏りがした程度では大家に相談もしなければ、苦情も言わないものなのか……。大家業をはじめて間もない僕には驚きでした。

築古マンションではメンテナンスはおろそかにされがち

屋上

hiyopapa / PIXTA(ピクスタ)

うちのマンションの屋上はふだん施錠されていて使用されていないため、大家の僕ですらほとんど立ち入ることがありません。

雨漏りを指摘されたのはマンションを引き継いで間もない頃だったこともあり、恥ずかしながら屋上防水については考えてもいませんでした。そもそも、うちのマンションで屋上の防水塗装を最後にやったのが、いつなのかも分からない……。

先代の大家に連絡を取って確認してみたところ、「防水塗装?ずっとやってないよ。6、7年前に補修したくらい。このマンション、取り壊すんだと思ってたし」的なことをサクッと言われてしまいました。

先代が経営していた頃は、家賃を下げても入居者が決まらなかった時代。親戚一同でマンションを所有していましたから、まとまった修繕費を投入する決断も難しかったようで、屋上防水まで手が回らなかったのが本音かもしれません。

安価な「ウレタン防水」と高価な「シート防水」、どっちを選ぶ?

屋上

mits / PIXTA(ピクスタ)

このとき、すでに4月も半ばでした。あと1か月もすれば梅雨という時期でしたから、時間の猶予はありません。

防水屋さんにお願いして来てもらい、屋上の状態を確認してもらいました。すると、防水塗装のあちこちにふくらみやクラック(ヒビ割れ)ができてしまっていると分かりました。

劣化した防水塗装

※写真は工事の際に業者さんが撮影したもの

テープで印がついているのが劣化した箇所で、数えきれないほどでした。

早速、補修工事をお願いしたのですが、防水屋さんから提示された選択肢は2つ。
・これまでうちのマンションでおこなってきたのと同じ塗装による防水=「ウレタン防水」
・ゴムシートを貼って水を防ぐ「シート防水」

前者は安価ですが劣化が早くまめに塗り直しや補修が求められるのに対し、後者はシートによって水を遮断するので防水能力に優れて長持ちしますが施工にお金がかかるのが難点です。

業者さんが勧めるのはやはり「シート防水」でした。

具体的な理由は、「現在の防水塗装の上から上塗りすると、既存のヒビが広がった際に上塗りした防水も裂けてしまう可能性があるから」だそうです。いただいた「シート防水」の見積もりは「240万円」。

シート防水の見積もり

ちなみに、うちのマンションの昔の資料を引っ張り出してみると、過去の「ウレタン防水」の工事費はおよそ「150万円」でした。

過去のウレタン防水の見積もり

このとおり「シート防水」はお高いのですが、今回は耐久性と安心感を取ることにしました。だって、この時点で最上階のお部屋のいくつかはリノベーションしたばかり。

リノベーション済みの部屋

リノベーションした部屋は費用をかけて手に入れたマンションの財産です。それをみすみす雨漏りにさらすなんてありえません。入居者さんだって、せっかくきれいな部屋に引っ越したのに雨漏りに遭ったらすごくショックですよね。

なんとか梅雨前に「シート防水」が完成

というわけで、スケジュール調整をおこない「シート防水」を施工していただくことになりました。工事業者さんからいただいた写真をもとに工程をざっくり紹介いたしましょう。

まず、不良になっている箇所の防水塗装を撤去し、

防水塗装の撤去

※写真は工事の際に業者さんが撮影したもの

プライマー(コーキングの下地)とコーキング(充填剤)で補修施工します。

防水塗装の補修

※写真は工事の際に業者さんが撮影したもの

下地の準備ができたところに、ゴムシートの下地用プライマーを塗って、

プライマー塗装

※写真は工事の際に業者さんが撮影したもの

上からゴムシートを貼って、

ゴムシート貼り付け

※写真は工事の際に業者さんが撮影したもの

仕上げにトップコートを塗ったら、完成です。

トップコート塗装

※写真は工事の際に業者さんが撮影したもの

きれいになりました。なんとか梅雨入りまでに工事も完了し、ひとまず屋上のことは安心できる状態になりました。この工事以来、何度か積雪や台風を経験しましたが、雨漏りは発生していません。

「築古マンションはメンテナンスが命」と実感した次第でした。

Source: 日刊住まい

原状回復費用の過剰な請求にご用心!退去時に気をつけるべきこと

賃貸物件を引き払う際に必ずおこなうのが、原状回復費用の計算(と差額を差し引いた敷金の返却)です。
でも「原状回復」って一体どこまでを指すのでしょう?
入居者はどれだけ負担すればいいのでしょうか?

賃貸マンションの大家をしているアサクラさんに、自身のマンションでの具体例をもとに原状回復費用について教えてもらいました。
アサクラさんは古い友人との会話で、驚いたことがあったといいます。

原状回復費用が14万円って高すぎない?

マンションの部屋

maruco / PIXTA(ピクスタ)

友人は最近、転職をきっかけに地方都市から東京に戻ってきました。
3年間住んだ賃貸マンションを退去する際、原状回復費用として約14万円を請求されたというのです。

聞けば、料理もほとんどせずタバコも吸っておらず、部屋には寝に帰るだけの生活。
室内の汚れなどは、たかが知れています。
しかも、入居時の初期費用で「退去時のクリーニング費用」はすでに支払い済みだったそうですから、14万円はかなり高額。
というか、過剰な請求と言ってしまっていいでしょう。

賃貸の事情に詳しくない友人もさすがにこれは高いと思ったらしく、小一時間ほど交渉した末に3万円(!)に下がったということです。
「汚れた壁紙を取り替える費用に11万円ほどかかる」というのが不動産会社の言い分だったので、交渉の結果、その分は支払わないということで3万円に落ち着いたのだとか。

だれでも知っている大手の不動産会社が管理する物件だったといいますから、本当に驚きです。

原状回復の基本的なポイントをおさらい

業社のチェック

freeangle / PIXTA(ピクスタ)

まずは原状回復のルールについて、「東京都住宅政策本部」のホームページを参考に基本的なポイントを確認してみましょう。

「貸主の費用負担」については「賃貸住宅の契約においては、経年変化及び通常の使用による損耗・キズ等の修繕費は、家賃に含まれているとされており、貸主が費用を負担するのが原則」とされています。
一方「借主の費用負担」については「借主の責任によって生じた、または故障や不具合を放置したことにより発生・拡大した汚れやキズについては、借主が負担するのが原則」と書かれています。

より分かりやすくまとめると、
・ふつうの生活で汚れた分は大家さん側の負担
・故意や不注意で汚した分は入居者さん側の負担
という感じでしょうか。

この基本ルールに加えて、賃貸契約書に「ハウスクリーニング費用を入居者さんが負担する」という「特約」を設けるのが一般的です。
(先に挙げた友人の例でいえば、入居時の初期費用に含まれていたクリーニング費です)
「特約」については契約書に必ず記載されていますので、賃貸に住まんでいる方は確認しておくといいでしょう。

うちのマンションの場合は「専門業者による室内全体のハウスクリーニング費用は室内の使用状況・使用年数・借主の清掃状況に関わらず、借主の通常の使用によるものであっても借主の負担とする」と記されていました。

「ハウスクリーニング費用」のみの請求がふつう

では、うちのマンションの例を見ながら、具体的に説明しましょう。
まずは、ある部屋の敷金返却明細をごらんください。

原状回復費用はハウスクリーニングのみ

「原状回復費」はいたってシンプル。
「特約」に記された「ハウスクリーニング費用=32,400円(税込)」のみです。
うちのマンションの場合、ほとんどのケースがこれにあてはまります。

先日、23年ぶりに空室になった部屋の驚きの汚さをご紹介しましたが、

23年ぶりに空室になった部屋

あの部屋でさえ、同じ32,400円(税込)でした。
そうなんです。「ふつうに」暮らした範囲ならば、いくら汚くなろうが破損しようが、余分にお金を払う必要はありません。

23年ぶりの空室では、風呂場の湿気で木製ドアがボロボロになっていました。

風呂場の湿気でボロボロになった木製ドア

それでも、入居者さんの使い方に問題があるというより「お風呂の木製ドアを23年間ふつうに使えば、あんな風になっても仕方ない」という判断で、入居者さんに修理費は請求していません。

「部屋が汚くなったから原状回復費用も高くなる」と思われる方も多いようですが、必ずしもそうではないことを覚えておくといいと思います。

タバコのヤニ汚れは原状回復費用が高額に

タバコ

h9images / PIXTA(ピクスタ)

では「故意や不注意による汚れって何?」という話になりますね。

ここ数年でひと部屋だけ「ハウスクリーニング費用」以外に別途、原状回復費用をいただいたケースがありました。
こちらのお部屋にお住まいだった方は、かなりのヘビースモーカー。
ドアを開けた途端に強烈なヤニ臭さが漂ってくる状態でした。
見ればクロスやアコーディオンカーテン、エアコンに至るまでタバコによるヤニ汚れが付着していたのです。

また、お風呂もヘアピンが長期間置きっぱなしになっていたりして、サビ汚れがひどい状態。
これらはまさに故意や不注意による汚れに該当します。

タバコについては室内で吸わないようにすることで汚れを避けることはできたはずですし、お風呂についても常識的な頻度で掃除をしてさえいればサビは付かなかったでしょう。

原状回復費用の明細

その結果、ふだんの「ハウスクリーニング費用」とは別途に計3万円(税別)を請求させていただきました。

先ほど挙げた「東京都住宅政策本部」のホームページによれば、「引越し作業で生じた引っかきキズ、借主が結露を放置したために拡大したシミやカビ」なども、借主負担となる例として挙げられていますのでご注意ください。

基本的なルールをしっかり理解して身を守ろう

パソコン

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「大家負担か、入居者負担か」のラインは分かりましたか?

ご紹介したのは、あくまでうちのマンションの一例なので、ひとつの目安と考えていただければ幸いです。
もちろんグレーゾーンとなるような領域もありますし、大家さんの方針や契約によって判断が変わってくることもありえます。
ただ、世の中には原状回復についてよく知らない入居者さんに法外な金額を「ふっかける」タチの悪い大家が存在するのも事実です。

賃貸物件を借りている方は、原状回復についての基本的な知識を踏まえたうえで、おかしいと思ったらきちんと説明を求めるといいですね。

 

【参考】

「東京都住宅政策本部」ホームページ内「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン(第3版)~概要~」

Source: 日刊住まい

ベランダ喫煙、違法駐車…。困ったマンション隣人への正しい対応は?

近頃、マンションなどの集合住宅の近隣トラブルが多く報告されています。

その原因のひとつとして、近所付き合いの希薄化が挙げられます。

また働き方が多様化してきているため、活動する時間帯がずれるのもトラブルが増加している原因と思われます。

今回はマンションのトラブルをどのように防止すればよいかを考えましょう。

1.トラブルの事例

マンションに多いトラブルの例を紹介します。

1-1 ベランダでの喫煙

たばこ

砂肝大好き / PIXTA(ピクスタ)

近年、タバコの受動喫煙が体に及ぼす影響について、認識している人が増えています。

そのために家族のいる室内ではなく、マンションのベランダでタバコを吸う人が増えています。

しかし、ベランダでタバコを吸うと煙を周りに拡散し、隣の部屋へ煙が入ってしまったり、洗濯物にタバコの臭いがついてしまったりするなどのトラブルになるケースも少なくありません。

1-2 違法駐車

路上駐車

yamahide / PIXTA(ピクスタ)

入居者が違法駐車している人に直接注意することからトラブルになるケースがあります。

マンションに来客用の駐車場がない場合などに、マンション脇の路側帯に駐車する人がいます。

路側帯は、基本的には歩行者が通行する場所なので、車両が路側帯をふさいでいれば駐車違反となりますが、警察以外の人が注意すると、違反している人が腹を立てるケースが多いようです。

2.騒音トラブルが起こった時の相談先

トラブルが起こってしまったときの解決法は、おもに

  • 管理会社に相談する
  • 警察へ相談する
  • 弁護士へ相談する
  • 市役所へ相談する

の4つです。

2-1 管理会社に相談する

マンション

【IWJ】Image Works Japan / PIXTA(ピクスタ)

マンションの入居者同士のトラブルならば、まずは管理会社へ相談をしましょう。

とくに、騒音やタバコの煙は、どの部屋が原因か特定できない場合も多いです。

そのために、日頃から巡回している管理会社の人に力を貸してもらいましょう。

希望すれば、誰から苦情がきているか分からないように、注意を促すチラシなどを管理会社名でポスト投函することもしてくれるでしょう。

トラブルの原因となっている人は、意外に自分が当事者だと気づいていないものです。

そのため、この方法は効果があり、事を荒立てずに解決できます。

2-2 警察に相談する

警察

mits / PIXTA(ピクスタ)

警察は基本的に「民事不介入」です。

たとえば「覗き」の被害にあって通報したとしても、「プライバシーの侵害」は民事扱いとなり、警察では対処できないことが多いです。

しかし、洗濯物を汚したり盗んだりされると「犯罪行為」として扱われ、警察の捜査対象となります。

マンションのトラブルで警察に介入してもらった方がいいのは

  • 車に傷をつけられた
  • 敷地内にゴミを捨てられた
  • 脅された
  • 暴力を振るわれた

場合などです。

身の危険を感じたら、ためらわずに警察に通報しましょう。

物的証拠があるとより早く解決できます。写真や動画、音声など、自分に危険が及ばない範囲で用意できると理想的です。

2-3 弁護士に相談する

マンション

baphotte / PIXTA(ピクスタ)

起こったトラブルが法律的にはどのような扱いになるのか、どう解決できるのかなどを弁護士に相談することも選択肢の1つです。

しかし、相談するだけでもある程度の費用がかかりますし、裁判に持ち込むと、費用だけでなく精神的負担が大きくなるなどのデメリットもあります。

相談料は、30分5,000円、1時間10,000円程度が相場のようです。

実際に弁護士へお願いをする場合は、1時間1万円前後の相談料のほか、着手金、内容証明作成代、成功報酬などで、数十万円の費用がかかります。

2-4 市役所に相談する

自治体によりますが役所の「苦情処理係」的な部署に相談を持ちかけると、役所は「実態調査」として、聞き取り調査などを行います。

警察ほど抑止力はありませんが、相手に指導をしてくれるケースも多いようです。

3.改善策を考えて行動を

マンション

yuyayo / PIXTA(ピクスタ)

トラブルが解決せず、精神的な疲弊が続いて日常生活に支障をきたすようでしたら、思い切って引っ越しするのも1つの手です。

また、近隣の人とコミュニケーションを持つ機会を積極的に増やすことで改善できるケースもあります。

トラブルが起こる前に手を打っておけば、もしトラブルが発生しても早期に解決する可能性は高くなります。

ファイナンシャルプランナー(AFP)/宅地建物取引士一般社団法人/家族信託普及協会®会員 吉井希宥美

Source: 日刊住まい