【コラム】なぜ男は少年時代に “武器” を作ってしまうのか?

恥ずかしがらないで欲しい。どうか自分に正直であって欲しい。世の男性にお伺いしたい、あなたは子供の頃「武器」を作ったことがありますか? 幼稚園児がダンボールで作る鉄砲レベルではなく、いざという時に使おうと思っていた “割とガチな武器” である。

心の拠り所とまでは言わないが、それを手にすると強くなれる気がした武器。誰に見せるワケでもなく、ただ1人でコソコソ作っていた武器。なぜ男は少年時代に武器を作ってしまうのだろうか?

・私が作った武器

上の質問で「武器を作ったことがある」と答えてくれた人はどんな武器を作っただろうか? 1つとは限らない、複数の武器を作った経験をお持ちの方も多いハズだ。私、P.K.サンジュンは自作した全ての武器を覚えていないが、もっとも印象深いのは「トンファー」である。

トンファーは琉球古武術で使用される打撃と防御を兼ね備えた武器で、私は「聖闘士星矢」の影響でトンファーに憧れた。様々な武器を駆使する老師(ライブラの童虎)がカッコ良くて「俺も欲しい……!」とトンファーに強烈な思いを抱いたのだ。

だがしかし、普通にトンファーなんて売っていない。もしかしたら当時でも通販などで売っていたかもしれないが、小学校中学年の私はそこまで頭が回らなかった。仮に売っていたとしても、親に「トンファーを買ってくれ」とは言いだせるハズもない。

そう、小学校中学年の当時でも「マイ武器を持つことはちょっぴり恥ずかしい」という感覚はあったのだ。だがトンファーへの憧れは日に日に大きくなっていく。ならば自分で作るしかないではないか。

・トンファーを作るために

確か小学校4年生の頃である。子供なりに考えた「トンファーになるような素材」を求めて、私は近所のオリンピック(ホームセンター)に出かけた。角材を丸く仕上げる技術はなく、あったとしても親や妹に見つかっては意味がない。秘密裏にトンファーを作るあげるため “ほぼトンファーな素材” を求めてオリンピックをさ迷い歩いた。

結果的に、私が購入したのは「すりこぎ」である。そう、調理道具のすりこぎだ。いま思うと滑稽を通り越してバカだが、当時の私は大真面目だった。サイズ的にも申し分なく、小学生でも購入できる価格も魅力的。「トンファーが作れる……!」私は興奮を抑えつつ、すりこぎを2本購入した。

あとは持ち手の部分だが、本格的な持ち手を想像するイマジネーションが私にはなく、試行錯誤の末、割り箸を使用することに。するこぎに元々空いていたヒモを通す用の穴に割り箸を突っ込んだのだ。

なんというチープなトンファーであろう──。むしろ戦闘力が下がっている気もするが、当時の私は満たされていたに違いない。部屋でコソコソと自作のトンファーを装着しては鏡の前でポーズをとっていたのだから。そして大真面目に「いざとなったらコレで戦う」と思っていた。

・強さに憧れた

刃牙ではないが、全ての男は強さに憧れる。体が小さく運動神経も悪かった私でさえも例外ではなかった。ただ、明らかに体躯で勝る友人を見て突き付けられる現実──。その差を埋めるため、サンジュン少年は必死の思いでトンファーを自作したのであろう。

ちなみに「全ての男は武器製造経験がある」と思っていたが、当サイトの全ライターに聞いてみたところ、なんと約半数は武器を作った経験がなかった。恥ずかしくて隠しているのか、それとも素手でも十分な自信があったのか? すりこぎトンファーで大満足していた私にはわからない。

また「作ったことがある」という人に武器を尋ねてみたところ、ヌンチャク・弓矢・斧・槍・エクスカリバー、……などと答えてくれた。やはり……! 少なくとも男の半数は武器を作った経験があるのだ。それにしても……剣ではなく「エクスカリバー」は情熱がスゴイ。

とにもかくにも、少年時代に強さに憧れ、結果的に武器を自作した方も多いのではなかろうか? そして世のお母さんたち、息子さんの部屋で手作りの武器を発見してもどうか怒らないであげて欲しい。その武器は人を傷つけるためのものではなく、ピュアの結晶なのだから。

Report:P.K.サンジュン
Photo:Wikimedia Commons[ 1 ] [ 2 ]


Source: ロケットニュース24