【ネタバレなし】『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』──。それは「俺たちのスター・ウォーズ」

2019年12月20日、つまり本日! 映画『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』がいよいよ公開となった。すでにご覧になった方もいらっしゃるかと思うが、今回はスター・ウォーズを愛して止まない私、P.K.サンジュンの感想を簡潔に述べていきたい。

ネタバレになるため内容には触れられないが、私は映画を観終わった後「J・J・エイブラムス監督って天才やな」と思わずにいられなかった。むしろ『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』はJ・J・エイブラムス監督にしか撮れなかった作品であろう。

・急遽登板

まずは、これまでの「スター・ウォーズ」の歴史について軽く触れておきたい。この歴史を知っているか否かでJ・J・エイブラムス監督の印象が大きく変わってくるからだ。

エピソード1~6まで: ジョージ・ルーカス監修(ルーカスフィルム)
エピソード7: J・J・エイブラムス監督(ディズニー)
エピソード8: ライアン・ジョンソン監督(ディズニー)
エピソード9: J・J・エイブラムス監督(ディズニー)

エピソード7から本作までの新3部作はルーカスフィルムがディズニーに買収されてから制作された作品で、そのトップバッターを務めたのがJ・J・エイブラムス監督である。またエピソード9の監督は当初「コリン・トレヴォロウ」が務める予定であったが、なんやかんやで降板し、結局はJ・J・エイブラムスが急遽登板となった経緯がある。

・J・J・エイブラムスのすごさ

さて、私が思うJ・J・エイブラムスの1番のすごさは、「全方位を納得させる能力の高さ」である。スター・ウォーズは熱狂的なファンが多い作品であることは言うまでもなく、彼らを納得させつつマニアックすぎない作品を生み出すのは至難の業だ。

実際、エピソード8はファンの間で賛否両論を巻き起こし、興行収入もエピソード7を大きく下回った(ちなみにエピソード7は2016年公開の外国映画で日本第1位)。中にはその存在を拒絶し「エピソード8を正史から外せ!」というファンもいるくらいだから、いわば畑が荒らされた状態でJ・Jはエピソード9の監督を引き継いだワケだ。

ところが──。

スカイウォーカーの夜明けを観て私は率直にこう思った。これならブチギレるファンは少ないハズだ、と。それくらい本作は「スター・ウォーズとはこうあるべき」というファンの理想に沿った内容となっている。

一例を挙げるならば、前作で大した修行もなく強くなっていたレイが、本作では「なるほど、だから強くなったのね」という描写があるし、納得するかどうかは別にして「前作のアレは結局なんだったの?」という答えも用意されていた。それもなるべく自然な形で

・俺たちのスター・ウォーズ

当然、ファンは新3部作としての整合性も求めるが、何より40年以上積み重ねた「俺たちのスター・ウォーズ」にふさわしいかどうかで作品をジャッジする。そういう意味で本作はファンからの拒絶反応はかなり少ないハズ。つまり「俺たちのスター・ウォーズ」であった。

この「俺たちのスター・ウォーズ」を実現したのが監督と脚本を務めたJ・J・エイブラムスならば、やはり彼の「全方向を納得させる力」は天才的ではなかろうか。少なくとも私は「J・Jは俺たちのスター・ウォーズがわかってるなぁ」と感じた次第だ。

ちなみに私はJ・J・エイブラムスが監督を務めることが決定した時点で「J・Jならば大丈夫」という安心感があった。というのも、J・Jはスター・ウォーズよりもコアなファンが多い「スター・トレック」の監督を務めた経験があり、その作品も素晴らしかったからだ。

逆に生みの親「ジョージ・ルーカス」以外で、本作の監督はJ・J・エイブラムスにしか務まらなかったことだろう。なにせ40年以上続いたスター・ウォーズの最終作なのである。現状、これ以上のスター・ウォーズは望めない

というわけで、賛否両論を巻き起こした前作と違い、今作は概ね高い評価を得ると予測する。特に長年のスター・ウォーズファンならば、満足して劇場を後にできることだろう。俺たちのスター・ウォーズこと『スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け』は絶賛公開中だ。

参考リンク:映画「スター・ウォーズ / スカイウォーカーの夜明け」公式サイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:(C) 2019 and TM Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved. / RocketNews24.


Source: ロケットニュース24

大人も泣ける? アンパンマンの映画をガチで見た結果…悔しいくらいにウルッときた /『きらめけ!アイスの国のバニラ姫』ネタバレなしレビュー

元気100倍! 今日も多くの子供たちを笑顔にしてくれる『アンパンマン』。その劇場版31作目となる『それいけ! アンパンマン きらめけ! アイスの国のバニラ姫』が2019年6月28日(金)に公開となった。

同作は幼児向けアニメでありながら、ときに大人の心をゆさぶるガチ作品でもある。そんなアンパンマン劇場版の最新作をいい年した大人が真剣に見にいった結果……なかなか胸にささる内容! 子供そっちのけでウルッときた。

・ 『きらめけ! アイスの国のバニラ姫』あらすじ

物語の舞台はアイスの国。歴代の城主たちは魔法のスプーンでアイスを作り、それを世界中に届けていた。しかし、いま、アイスの国にはアイスがない。現・主(あるじ)のバニラ姫がアイスを作ることができないからだ。

バニラ姫は練習に励むが成果が出ず、教育係のお小言にも嫌気がさし、お城を飛び出してしまう。そこでアンパンマンたちと出会い、大切なことに気づいていく……

──というストーリーだ。「ゲストキャラが、アンパンマンたちとの交流を通し成長を遂げる」というのは、王道中の王道。また、バニラ姫の「あるはずの能力を発揮できない」という特徴は第19作『シャボン玉のプルン』や25作の『とばせ! 希望のハンカチ』を彷彿とさせ正直、既視感ありだ。

・新鮮なヒロイン像

だが、バニラ姫に注目して見ると、印象が変わってくる。バニラ姫はゲストキャラ史上1、2を争う礼儀正しさ! ワガママでも意地っ張りでもない「いい子」。彼女の本音に関する描写が少なく、表面上は問題を抱えているようには見えないのだ。

いや、単に描写がないというのではなく、彼女自身が本心を見失っているというか、「アイスの国のお姫様だからアイスを作らなければならない」という義務にがんじがらめになっているように見えた。

現実ではそんな「生きづらそう」な振る舞いをするのは、幼児というより大人だろう。アンパンマンワールドでは、なかなかお目にかかれないキャラ設定だ。それだけに、王道×日常ベースでありながら新鮮さを感じたのだった。

・大人、不覚にもウルッとくる

さて、バニラ姫はあることをきっかけに「何のためにアイスを作るのか」「何のために生きているのか」の答えを見つけ出し、アイスを作れるようになる。詳しくは映画本編をご覧いただきたいが、「魔法のスプーンが○○に○○されてしまう」という事件はなかなかのインパクトだった。

そこからは、

アンパンマン達ピンチ

バニラ姫、覚醒でナイスアシスト

「アンパンマン新しい顔よ!」

アンパンチ、からの「ばいばいき〜ん!」

と、お決まりのパターン。にもかかわらず、バニラ姫の葛藤や成長にウルッときてしまったじゃないか! 悔しいが見事にやられてしまった!

・「何のために」を考えさせられる良作

さて、バニラ姫のように、目の前にある辛さに思考を持っていかれ、物事の本質を見失うというのは誰にでも起こりうることだ。仕事や育児などで経験されたことがある人も多いのではないだろうか? 私はある。そんなバニラ姫のような悩みは、まさに『アンパンマンのマーチ』の歌詞

「何のために生まれて 何をして生きるのか 答えられないなんて そんなのは嫌だ(『アンパンマンのマーチ』より引用)」

そのものとも言える。私も今、何のために頑張ってるんだっけなぁ……一度、立ち止まると今やるべきことが見えてくるはずだ。大人にこそ見てほしい映画。アンパンマン、幼児専用みたいな顏をして、やっぱり深い。

参考リンク:『それいけ! アンパンマン きらめけ! アイスの国のバニラ姫
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.


Source: ロケットニュース24