冷房後はエアコン内部のカビに注意。点検員が語った対策と意外に知らない便利機能とは

エアコンをつける

真夏はいちばんエアコンを使う季節。ただ、毎日使用しているとエアコン内部の汚れや湿気によるカビの発生も気になります。エアコンから異音がしたため、点検員の方にきてもらったという日刊住まいライターは、そのタイミングでカビ対策について質問。なかなか気づきにくいエアコン内部の湿気のことや、意外に知らない便利な機能について教えてもらいました。

エアコンの点検員に、自分でできるカビ対策を質問

動作確認とほこりの清掃をかねてエアコンを動かす

筆者宅のリビングではパナソニック製のエアコンを使用しています。先日、動作確認とホコリの清掃のためにエアコンを動かしてみると、エアコンから嫌な音がしたので、念のため点検員に点検をしてもらうことにしました。

どうやらホコリを外に排出するダストボックスがスムーズに働いていなかったようで、エアコン内にホコリがたまっている状態とのことでした。じつは筆者宅のリビングのエアコンは、家づくりを依頼したハウスメーカーからのサービス品。そこで、ハウスメーカーに相談すると、エアコンの部品交換とエアコン内のクリーニングを無料でしてもらえることに。

プロの方に直接質問できるいい機会でもあるので、自分でできるエアコンのカビ対策について聞いてみました。

冷房運転後のエアコン内部は多湿状態。「内部クリーン運転」で乾燥を

内部クリーン運転中のリモコンの画面

点検員によると、冷房運転後のエアコン内部は多湿状態。どうしてもカビが成長しやすい環境になってしまうので、エアコン内部の湿気を逃がすことがとても重要だそうです。筆者宅ではこの内部乾燥をあまり意識したことがなく、エアコン停止後のお手入れをほとんどしていませんでした。

多湿状態のエアコン内部を乾燥してくれるのが「内部クリーン運転」機能。設定しているという方も多いかもしれません。フィルターの自動お掃除機能とは別の機能で、冷房や除湿後のエアコン内部を乾燥してくれるとても重要な機能です。

筆者宅のエアコンの取扱説明書で内部クリーン運転の内容を確認してみると、冷房や除湿使用後に送風→暖房→送風の順に自動で運転。運転時間は40分から120分ほど。エアコン内部を自動で乾燥してくれるので、常にオンにしておくと安心です。

取扱説明書をよく確認してみるとおやすみタイマー時は「内部クリーン運転」が働かないエアコンが多いようです。ですので、おやすみタイマーを使用したあとは自動で「内部クリーン運転」を設定するようにしています。

エアコンに「内部クリーン運転」運転機能がない場合は、冷房や除湿後に送風運転を30分から1時間ほどするといいそうです。送風運転機能もない場合は、冷房で設定温度をいちばん高くして運転すると、内部の乾燥になるとのことでした。

カビ対策機能がついているなら、冷房を頻繁に使う時期だけでも設定を

カビみはり中のリモコンの画面

また、メーカーによって名称は違うものの、カビ対策機能がある場合も多いので、冷房を頻繁に使う時期だけでも設定しておくといいそうです。

筆者宅のエアコンには「カビみはり」という機能があります。カビが成長しやすい条件が続くと、自動でエアコン内部の乾燥をしてカビを防止してくれます。3年ほど使用していますが、今回点検員の方に教えていただいて初めて設定しました。

お掃除機能があっても掃除しなくていいわけではない

エアコンのダストボックス

エアコンのお掃除機能があると自分で掃除する必要がないと思いがちですが、ホコリをためるダストボックスがついている場合は、ダストボックスの清掃が必要です。それ以外にもルーバーやエアコン本体にも汚れやホコリが付着するので、こまめに手入れをするようにしています。

せっかく優れた機能があっても、しっかり理解して使わないと意味がありません。今回、点検員の方に直接話を聞いたことで、よりそのことを実感しました。便利な機能をうまく使いつつ、こまめに手入れをして、エアコンをいつもいい状態にしておけるとといいなと思っています。

Source: 日刊住まい

木製家具の手入れ「金属による黒ずみにはレモン汁」「ゴムとの長時間の接触は避ける」

リビングボード

引き出しや扉が開けづらくなったり、板が反ったり、天板にシミができたり…。しっかりと考えて、丁寧につくられたものであっても、キッチンや家具は暮らしていくための道具なので、使い続けるうちに何らかのトラブルが起きたり、ダメージを受けたりするのは仕方のないことです。

ですが、きちんとつくられたものであれば、適切な手入れや修理をすることで、ずっと使い続けていくことができます。

「お客様には、使い方やメンテナンスについてのお話をさせていただくことが多いです」
そう話す家具工房「フリーハンドイマイ」の代表・今井大輔さんに、具体的なメンテナンス法について教えていただきました。

納品後、意外によく聞かれるのは引き出しの外し方

オリジナルキッチンとバックカウンター

オーダーキッチンやオーダー家具というのは、つくって納品したら終わりではなく、そこからお付き合いが始まるものです。ですので、納品してしばらく経ったタイミングで、写真撮影を兼ねてお客様のお宅に伺うようにしています。

なぜそのタイミングかというと、家具を使っている様子を写真に納めたいという気持ちももちろんありますが、お客様から実際の使い心地を伺うには、時間をおいたほうがいいから、という理由もあります。

新居の引き渡しのタイミングで納品すると、よく「家全体のボリュームが大きいので、そちらで頭がいっぱいになってしまって、キッチンや家具の使い方まで頭に入ってこなかったです」と後から言われることもありました。

たしかに私が自宅を建てた時もそうでした。住み始めてから慌てて取扱説明書を読み始めたりして…。

引き出しを開けたところ

たとえば、引き出しの外し方。写真撮影に伺ったタイミングで、どのように外すかをお伝えします。

引き出しの隙間からビニール袋や紙、輪ゴムといった細かいものが奥に落っこちてしまい、その際引き出しが外せなくて困る、と相談されることがよくあるからです。

どのレールもワンタッチでロックが解除できるのですが、その解除の方法がレールによっていろいろあるので、使い始めてしばらくしたタイミングでお伝えすると、すんなり頭に入りやすいようです。

ウレタン塗装は基本メンテナンスフリー。傷や輪ジミには注意を

ダイニングキッチン

家具表面のお手入れ方法についても同じタイミングでお伝えするようにしています。私たちのつくる家具は、おもにオイル塗装かウレタン塗装で仕上げることが多いです。

ウレタン塗装の場合は、しっかりした塗膜が表面にできあがっているので、基本的にメンテナンスフリー。水や洗剤をつけたふきんでしっかり掃除していただいて大丈夫です。

ただ、ウレタン塗膜も10年くらい経つと少し劣化してくるので、熱い湯飲みなどを置いておくと、うっすらと白い輪ジミが残ってしまうことも。ですので、茶托やコースターなどを使ったほうが、長くきれいに使うことができます。

また、ウレタンは樹脂ですので、引っかき傷などがつくと白く跡が残ることがありますので、気を付けて使いたいところです。

とくにチェリーやウォールナットなど、元々の木の色が濃いものをウレタンクリアで仕上げると、引っかき傷は案外白く目立ちます。軽い傷の場合は蜜ロウなどを擦り込むと、目立たなくなることもあります。

オイル塗装でも水拭きして大丈夫。濡れた台拭きやゴム製品には注意を

ダイニングテーブルと椅子

オイル塗装の場合は、ウレタンよりも塗膜が薄い分、無垢材そのものの手触りが楽しめるというメリットがあります。ですが、その分どうしても汚れはつきやすくなります。

それを味わいととらえるのも良いのですが、なるべくお手入れをしながらきれいに使い続けたいものです。

もし汚れが付いてしまったら、水拭きしても大丈夫です。固く絞ったふきんで拭くのが理想ですが、たとえば小さなお子さんが納豆や油ものをこぼしてしまったという場合は、多少水気の多いふきんで拭いても大丈夫です。

さらに落ちにくい食べ物汚れの場合は、少し中性洗剤などを含ませて拭き、そのあとはしっかり水拭きをして洗剤を取り切ってください(アルカリ性洗剤が残ると黒ずみの原因になるので)。

また、濡れた台拭きなどをうっかり置きっぱなしにしてしまうと、黒ずんでしまうことが多いのでお気を付けください。基本は濡らしたら良く乾かすことで、木の表面にあまり負担をかけずに済みます。

また、ゴム製品を置いておくと、乾燥したオイルと反応するのか、黒く跡が残ることがあります。これはなかなか消えないので、ゴム脚の付いたものなどはそのまま置かずに何かを敷いたり、ゴムの部分にフェルトを張ったりすると良いです。

いろいろと書きましたが、ごく自然に使っていれば、それほど汚れはつかないと思います。

金属製品による黒ずみはレモン汁できれいになることも

金属製品による黒ずみにレモン汁を垂らす

お客様からよく相談されるのは、金属製品による黒ずみです。金属製品の内訳は缶ジュース、缶ビール、海苔の缶、茶筒、ホーローが剥げて金属が露出した器やトレイなどなど。

濡れた金属製のものが木の表面に直接触れていると、木の中のタンニンと反応して、黒く跡になってしまうのです。早いと40分くらいでうっすら黒くなることもあります。

そうなってしまったとき、私はレモン汁を使ってきれいにすることが多いです(お酢だとあまり良い効果が見られませんでした)。

黒くなった部分にレモン汁を垂らして、そのまま3、4時間放置すると黒ずみが中和されて、色が抜けていきます。

そのあとにレモンのべたつきを水拭きして、その上から軽くペーパーで研磨をして、蜜ロウを塗ってあげるときれいになることが多いです(樹種や放置した時間、範囲によっては効果が見られない場合もあります)。

肌の手入れと同じように、家具が乾燥してきたらオイルや蜜ロウを

ダイニングテーブル

先ほど、オイル塗装の場合でも、もし汚れが付いてしまったら水拭きしても大丈夫と書きましたが、水拭きすると、オイルが少しずつ除去されてしまいます。

ですので、オイル塗装仕上げの家具は、定期的にオイルを塗ると表面が保護されます。また、エアコンの風や直射日光が当たるところも、木の表面がストレスを受けてザラつくので、やはりオイルをまめに塗ってあげると良いです。

ただ、油分をしみこませるだけだとザラつきは取れませんので、ザラつきが気なる場合はサンドペーパーをあてることをおすすめします。

400番~600番のサンドペーパーで軽く撫でるようにこするだけでザラつきが取れますので、それからオイルや蜜ロウを塗ってあげると、ツヤが出て、手触りも良くなります。

お客様には、「ウレタン塗装はお化粧品でいうとファンデーションのようなもので、外からのストレスをしっかり防ぎます。オイル塗装は内部に浸透して保湿する化粧水のようなイメージです」とお伝えしています。

風が強かったり、寒かったり暑かったりすると、肌は乾燥してカサついてしまいます。木も、オイルが摩耗してくると乾燥して汚れが付きやすくなったり、ザラつきが出たりします。お肌の保湿をするようにオイルや蜜ロウを塗ってあげることで、心地よく使い続けることができます。

家具やキッチンを納品して終わりではなく、お客様が家具やキッチンとともに心地よく暮らしていくためのお手伝いができる。
写真撮影に伺ってお話をするたびに、そうしたお客様が増えていくことを嬉しく感じています。

●教えてくれた人/今井大輔さん
暮らしに寄り添うオーダーキッチンやオーダー家具を手掛ける家具工房「フリーハンドイマイ」代表。神奈川県高座郡に工房とショールームがある。
※フリーハンドイマイのブログ「輪染みを消す方法 テーブルメンテナンス(オイル塗装の木のテーブルの場合)」にレモン汁を使って輪染みを消す方法が詳しく書かれています

Source: 日刊住まい

築50年の築古マンションのメンテナンス費用は5年で約650万円だった!

ヴィンテージマンションは人気物件のひとつですが、快適に住み続けるには築古ならではのメンテナンスが不可欠です。

東京・世田谷で大家をしているアサクラさんは、50年前に祖父が建てたマンションの経営を引き継いでから5年あまり経過。この間にマンション設備のメンテナンスに費やした維持管理費について教えてもらいました。

2015年は細かいメンテナンス工事が中心

では、2015年から見ていきましょう。

2015年一覧ごらんのとおり、細々とした修理が中心です。とくに換気扇の修理が目立ちますが、これには理由があります。マンションを引き継いで最初の年だったため、各部屋に挨拶に行った際「何か困っていることはないか?」と聞くようにしていました。

そのときもっとも多かったのが、換気扇に対する不満の声。

古い換気扇

見にくい写真で申し訳ありませんが、うちの換気扇は50年前のマンション建築時に造り付けられたもので、それ以来ずっと稼働していました。決して悪い造りではないのですが、経年の劣化もあって換気の力がだいぶ弱まってしまっているものもありました。
中には「料理をしていたら(煙がきちんと換気されないため)火災報知器が鳴ってしまった」なんていう声も。

ということで、状態の悪い4部屋で換気扇を補修しました。

2016年は漏水と屋上防水の劣化で出費がかさむ

この年、修繕費がどかっと増えました。

2016年一覧

漏水事故が発生し、対応に追われました。
漏水元となった部屋の水まわりは、案の定、建てられた当時のままの仕様。浴室ドア周辺の防水加工が劣化し、水が階下に漏れたのでした。

劣化した防水

劣化してボロボロになった浴室の壁

運悪く、下の階はリノベーションしたばかりの部屋。壁には漏水の跡が残ってしまいました。

漏水の跡

漏水元の部屋では浴室の修理を、下の階の部屋では内装の復旧工事をおこない、出費のダブルパンチ。
…と思ったら、今度は屋上防水の劣化も判明。台風や雪の日に、最上階の一部の部屋に漏水していたことが分かりました。

天井裏の漏水跡

はがれた天井には漏水の跡が

このとき初めて気づいたのですが、うちのマンションはこの10年間、屋上防水のメンテナンスをかなり怠っていたのでした。

屋上防水工事

屋上の防水工事におよそ240万円かかりました。
不幸中の幸いだったのは、建物に致命的な影響が出る前だったことでしょう。併せて、雨ざらしになっていた廊下の防水工事もおこないました。

2017年は水道ポンプの交換が響いた

前年に引き続き、この年も水難が続きます。

2017年一覧

水道ポンプの故障です。

水道ポンプ

通常、水道ポンプは2台が対になって作動しており、どちらかが故障しても片方が動作し続けている間に補修や交換ができるという仕組みになっています。
ところが、うちのポンプは片方が故障しているにもかかわらず、故障を知らせる警報音がオフになったまま使われ続けていたのです。もし残ったポンプが故障してマンション中が断水になっていたらと思うとゾッとします。

150万円近い出費は痛いですが、仕方ないとしか言えません…。

同じ年には水道管が故障していることを考えると、水道まわりの劣化は明らか。漏水も含め、築古マンションは水道管をどう維持していくかがポイントだと分かってきました。

また、自転車の盗難事件が起きたのもこの年でした。

対策のため、目かくしの柵を作り、ダミーの防犯カメラを設置しました。そのほか、ご近所への騒音を配慮して屋外洗濯機を室内に移設したのもこの年。

何も知らずにマンションを引き継いだこともあってか、どれも初めての経験ばかりで、古いマンションってお金がかかるなと実感した1年でした。

2018年は共用部の配電盤を更新

昨年までで大きな山を越えたのか、2018年は比較的少ない出費で済みました。

2018年一覧

しかし、ヒューズが切れたことによる停電が起こったのがこの年。

ヒューズは一度切れてしまうと新規に交換する工事が必要になり、とにかく手間がかかります。このときの停電は冬の夜に起こったため、入居者さんには寒い夜に、灯りと暖房のない数時間を強いることになってしまいました。

二度と同じ事態を引き起こさないために、共用部の配電盤を更新し、ヒューズ式からブレーカースイッチ式に変更。

ブレーカースイッチ

交換工事の必要なヒューズとちがい、スイッチなら戻すだけで復旧が可能です。電気・水道・ガスは生活に直結するだけに、しっかりとメンテナンスしなければいけませんね。

2019年も細かい出費は続く

この年も大きなトラブルはなかったものの、細かい出費が続きます。

2019年一覧

「屋上の脱気筒」というのは聞きなれない言葉ではないでしょうか。
これは2016年の屋上防水の際に敷いたシート防水と、既存の躯体の間に湿気が溜まってしまっていためにおこなった工事です。文字通り空気を抜くための「脱気筒」を数か所立て、ここから湿気を逃がします。

屋上に設置した脱気筒

そのほか、これまで2年に一回だった受水槽の点検と清掃を毎年に変更しました。

受水槽の清掃

うちのサイズだと法令上は2年に一度で問題ないのですが、水は口に入るものですからきちんとメンテナンスしたいという思いから毎年に変更しました。

5年間で600万円を超えるメンテナンス

以上を合計すると、5年間でなんと「6,430,094円」もの金額をメンテナンスに費やしたことになります。

5年間の合計

ご注意いただきたいのは、この中には「空室発生時のリノベーション費用」や「足場を組んでの外壁修繕の費用」は入っていないという点。いわば「メインどころ」を抜いた上での「その他のメンテナンス費用」です。

築古マンションの維持管理にはいかに手間とお金がかかるかが、お分かりいただけたのではないでしょうか。2020年は大きな出費がないことを祈ります。

Source: 日刊住まい