実家の2~3階をリノベして移り住む。家族を近くに感じるLDKに

階段のあるLDK

夫の実家である鉄骨3階建ての2~3階部分を、家族4人でのびのび暮らせる空間にリノベーション。オーダー家具やキッチンの設計などを生業とする夫が、家具だけでなく階段まで製作を手掛けています。階段のあるLDKや広いテラスなど、戸建てならではのゆとりを感じる住まいになりました。

家族を近くに感じられるLDKに

階段のあるLDKでくつろぐ家族

スケルトンにして断熱材を入れるところからスタートしたS邸のリノベーション。妻は「家族の気配を感じられる住まい」を希望し、以前は廊下にあった階段をLDKの内部に移動。外出や帰宅をした家族の様子を感じられるような間取りにしました。

さらに、リビングダイニングでは中央にキッチンを配置することで、家族がどこにいても様子が分かるように。

リビングの中心に配置したキッチン

Ⅱ型のキッチンはレンジフードを吊り棚に収めてスッキリとした見た目に。アイランドのカウンターと五徳の高さを合わせるなど、妻にとっての使いやすさが追及されています。

オーク無垢材を使ってキャビネットを夫が造作

リビングダイニングの床は、1枚あたりの幅と長さを通常の2倍のサイズで特注したオーク無垢材を張りました。テレビボードや床置きエアコンの目隠しを兼ねるキャビネットも、オーク無垢材を使って夫が造作し、統一感をもたせています。

リゾートホテルのアウトドアリビングのような雰囲気に仕上げたテラス

リビングにある木製の大きな窓を出ると、開放的なテラスに出ます。夫は今回のリノベーションで「広々としたテラスを有効活用すること」を最も重視。デッキを張り直し、特注のオーニングやグリーンを設置して、リゾートホテルのアウトドアリビングのような雰囲気に仕上げました。

親戚を招いてバーベキューをしたり、子ども達がビニールプールで遊んだり、夜には風を感じながらお酒を楽しんだりと、戸建てならではのスペースを楽しんでいます。

【この住まいのデータ】

▼家族構成
夫(38歳)、妻(34歳)、長男(5歳)、次男(2歳)

▼リノベーションをした理由
以前は夫の職場から車で10分ほどの賃貸住宅に暮らしていたが、職場の隣に建つ実家の2~3階が空いていたので、リノベをして移りすむことに。

▼住宅の築年数
築28年(平成2年築)

▼住宅の面積
延床面積/130.71㎡

玄関横には植物いっぱいの書斎を

夫の書斎に面した玄関

玄関正面のガラスの向こうには夫の書斎を設けました。シューズクロゼットにするには狭く、どう使おうか迷ったのだそう。「結果的に趣味の空間にして大正解! 今ではグリーンを育てる場所として活躍しています」と夫。

ガラス窓で仕切った書斎

書斎と玄関の間をあえてガラス窓にすることで、明るく開放的な空間になっています。

家具職人である夫造作の階段

また、玄関からは扉などの仕切りなしでLDKへとつながります。夫の造作した階段は、華奢な2本のポールで踏み板を支え、まるで宙に浮いているかのようなデザイン。

ローラー漆喰の階段横の壁

階段の壁は一面にローラー漆喰を塗り、コテで抑えることで豊かな表情に。「2階から3階にのびるこの壁で、パブリックとプライベート空間を緩やかに分けました」。

空間がたっぷりある戸建てだから、水まわりもゆったり

二種類のタイルを貼ったトイレ

水まわりは1階にまとまっています。トイレは表情の異なる2種類のタイルを壁と床に張りました。上部の鏡の内部は収納になっていて、トイレットペーパーなどがスッキリ片付きます。

洗面脱衣室横の家事コーナー

洗面脱衣室の一角には、妻のための家事コーナーを造作。「ここで洗濯物を畳んだり、お化粧をしたり。水まわりを回遊できる動線と合わせて、家事や暮らしがとてもスムーズになりました」と妻は話します。

ワイドな洗面台

洗面と家事コーナーの位置を逆にするか迷いましたが、夫が実際のサイズをスケールでシュミレーションし、より洗面台が広くなる現在の位置を選びました。

兄弟のための3階も、2階とつながりもたせて

広々としたカウンターデスク

3階に上がると、階段を見下ろせる位置にワイドなカウンターデスクがあります。長男と次男のためのワークスペースで、階段に面した壁をオープンにすることで、上下階でお互いに気配を感じられます。「下階への音の問題を心配しなくていいのも戸建てならではの良さですよね」と妻。

また、デスクの後ろ側には、兄弟それぞれの収納スペースも確保されています。

将来仕切れる子ども室

大きなクロゼットのある子ども室は、将来2つに仕切れるように計画しました。現在は三角屋根をそのまま天井として貸し、開放的な空間に。収納の上もオープンにできるのは鉄骨造ならでは。光と風、声がすっと通り抜けていきます。

子ども用の本棚

窓際には兄弟のための本棚も造作しました。小学校に通うようになったら、教科書やノートがずらりと並ぶ予定です。

大きな木製のはき出し窓

たっぷりと広さのある空間に、家族の居場所や植物が生き生きと育つ場所をつくり、どこにいても光や風を感じられる住まいになったS邸。「テラスのグリーンをきっかけに、観葉植物を育てるのにもハマってしまって。今ではいちばん日当たりのいい書斎が温室状態になっています」と夫は笑います。

間取り(リノベーション前後)

リノベーション前の間取図

リノベーション前

リノベーション後の間取図

リノベーション後

※情報は「リライフプラスvol.33」取材時のものです
設計/安江怜史建築設計事務所
撮影/水谷綾子

Source: 日刊住まい

子育て夫婦の戸建てリノベ。壁やドアを減らして明るくゆったりした家に

リビングからキッチンダイニングを眺める

子どもが生まれるのをきっかけに家づくりを決意した山田さん夫妻。予算内で好みに合った空間を実現すべく、敷地面積約21坪、築8年のコンパクトな3階建てを購入しました。

バルコニーとの段差や圧迫感のある壁など、既存の建物の問題点を改善することで、とても明るく開放的で子育てもしやすい家ができ上がりました。

壁やドアをできるだけ排除し、明るさと開放感を実現

テラスとつながるLDK

リノベする際の要望は、「壁やドアをできるだけなくして明るく、開放的な空間に」「内装はシンプルに仕上げる」等々。

2階の間取りはLDKと洋室。そこでLDKと洋室に分けていた仕切り壁を取り払って、広々としたワンルーム空間に。これならキッチンで調理をしていても、子どもに目が届きやすいので安心です。
「壁は腰壁にして筋交いを半分見せるスタイルです。デザイン的にも気に入っています」(妻)。

また、既存のバルコニーへは室内との間の段差をまたいで行かなければなりませんでした。

その不便さを解消するため、室内側に縁側を設けてバルコニーとフラットにつなげたのです。室内縁側はベンチのように腰かけてくつろいだり、下部は収納になったりと大活躍。

元々洋室があった場所は、ゆったりとしたリビングとして活用できるようになりました。

吹き抜けで明るい階段室

筋交いを表しにしたことで、1階から3階までの階段室も明るい空間に。視線が抜けて開放感も増しました。

L字型のステンレスキッチン

L字型に配されたキッチンは、シンプルでスタイリッシュなステンレス製。壁のサブウェイタイルや床のモザイクタイルは妻が選んだもの。
素材の組み合わせで、洗練された印象のキッチンに仕上がりました。

【この住まいのデータ】

▼家族構成
夫33歳 妻31歳 長男0歳

▼リノベを選んだ理由
妊娠を機に、「子育てに適した家に住もう!」と家づくりを決意。

▼住宅の面積やコスト
延床面積は約103㎡(3LDK)、コストは非公開

「子育てに適した家に住もう!」と家づくりを決意

緩やかに分けられたリビング

山田さん夫妻が以前暮らしていたのは、コンクリート打ち放しのデザイナーズマンション。妻の妊娠が分かったことで、「子育てに適した家に住もう!」と家づくりを決意します。

そこで考えたのは、中古住宅を購入してのリノベーションすること。
内装へのこだわりが強かった夫妻ですが、ゼロから建物をつくるより、中古住宅でも好みに合った空間にリノベーションするほうが自分たちらしいと考えたのです。

リノベのパートナーとして選んだのは、「リノベる。」。
妻が妊娠中ということもあって、土地探しから住宅ローン、設計・施工まで、ワンストップで任せられる便利さも大きな理由だそうです。そして、不動産に強い会社という評判も決め手となりました。

室内に飾られたグリーン

場所は、都心より自然が豊かで、趣のある鎌倉を中心に物件を探したそうです。探した期間は3か月。最終的には逗子市内の3階建て住宅に決めました。駅近で便利なうえに周囲の環境もよく、築8年と比較的新しい建物であることが大きな魅力でした。

ヴィンテージ風の照明器具

「築8年と築浅なので耐震性などを心配することなく、そのぶん内装にお金をかけられると思いました」と夫。外壁などは既存を生かし、内部のデザインに力を注ぎました。

素材にもこだわり、個性的でおしゃれな空間に

清潔な洗面コーナー

室内は、オークフローリング、ステンレスキッチン、真っ白なタイルなど、素材の色や質感にこだわった個性的でおしゃれな空間。「テーブルなどの家具は大工さんに造作してもらうことで統一感が出て、コストも抑えられました」と夫。

ダイニングのベンチ、壁際に設置したワークスペースのデスクなども造作家具です。

洗面室は、長いカウンターや窓が印象的な空間。

玄関横の大型収納

ライフスタイルに合った動線や収納計画も暮らしやすさの重要なポイント。例えば、玄関は土間を広げ、ロールスクリーンで隠せる玄関収納を設置しました。ベビーカーなども収納できて、玄関がスッキリ片付きます。

寝室の隣に洗濯機を置く

3階の寝室に洗濯機置き場を設置したのも、この家ならではのプラン。「洗面・浴室は広く、ゆったりとした空間にしたい」との妻の希望で実現しました。寝室の隣に既存のトイレがあったため配管も利用できました。

洗面・浴室のある1階から濡れた洗濯物を持って階段を上がる必要がなくなりラクになったとか。子育てで忙しい夫婦には嬉しいプラン。

リビングの家族

子どもが生まれることが分かってから中古物件探しを始め、約10か月とスピーディに家づくりを実現した山田さん夫妻。

今は2歳になった長男の子育てに追われながらも、便利になった家での暮らしを満喫しています。

間取り(リノベーション前後)

リノベーション前後の間取図

※情報は「住まいの設計2020年6月号」取材時のものです。
設計・施工/リノベる。
写真提供/リノベる。

Source: 日刊住まい

元集合住宅をまるごとリノベ、一軒家として暮らしたら快適でした

3フロアの中で最も広い2階に位置するLDK

経年変化した味わいのあるものが好き、というYさん。東京都中野区の賃貸マンションに住みながら、同じ中野エリアでリノベーション前提の中古一戸建てを探していたそう。理想の物件が出るまで数年待ち、今の住まいが手に入ったのが2012年のこと。平成6年築で延床面積は約154平米、3階建ての集合住宅でした。

各フロアにうまく機能を振り分けた、メリハリのある住まいになりました。

暮らしのメインフロアは2階に

フローリングの廃材で造られたダイニングテーブル

夫妻がリノベのデザインを依頼したランドスケーププロダクツは、夫妻がもともと好きだったインテリアショップ「プレイマウンテン」を運営する会社です。「収納をはじめ、家の話はそんなにしていないのに、設計担当の方と食事をしながら語り合った中から、私たちの嗜好や理想の暮らし方をくみ取って具現化してくれました」と夫。

「資源を無駄にせず生かす」というランドスケーププロダクツの考え方に共感し、ダイニングテーブルはフローリングの廃材で造作。既存の建具やダウンライトなども、積極的に再利用したそうです。

明るく開放的なLDK

明るく開放的なLDKは、3フロアの中で最も広い2階に位置します。木や天井の鉄骨、キッチンのステンレス、LDK 入り口の扉のガラスなど、異素材の組み合わせは夫妻のお気に入りです。

ナラ無垢フローリングの床

LDKをはじめ、洗面室やトイレ、クローゼットの中まで、床はナラ無垢フローリングで統一されています。経年変化による色落ちが起きても、ミツロウで手入れをすればあっという間にきれいな姿に。「だから木はいいよね」と夫。

大容量のキッチン収納

料理好きの妻が愛用する様々な調理器具や器がしっかり収まるように、キッチン収納はたっぷり確保。

個性豊かな植物たち

広いLDKをより魅力的に見せている理由の1つが、そこかしこに飾られた個性豊かな植物たち。気に入ったものに出会うたびに増えているとか。

1階はシャワーブースも備えた夫の趣味フロア

1階玄関と2階をつなぐ階段

既存では玄関が2階にあり、外階段を利用するつくりでしたが、玄関は1階に移動。

玄関だった名残がある階段ホール

階段の途中の壁には、玄関だった名残が見られます。

自転車がディスプレイされた1階の土間

以前はオフィスだった18平米の1階は土間に変更し、夫の趣味空間に。フローリング材を張った壁には、自転車などをディスプレーするように配置。

靴を収納したオープン棚とシャワーブース

オープン棚にはぎっしりと靴が並び、サーフボードやウェットスーツを洗えるシャワーブースまで備えています。

土間の奥は天井まで収納できる倉庫

土間の奥には、天井まで効率よく収納ができる倉庫を設け、夫のサーフィン用品や靴などを収納しています。以前の家ではサーフィン用品をバスタブで洗っていたため、サーフィン帰りに1階だけで片付けや手入れ、収納まで完結できるのはとても快適だそう。

3階は個室が並ぶ癒しのフロア

3階にある寝室

3階にある寝室。中央のローテーブルは、なんと未使用のバーベキューコンロです。

床がヘリンボーン張りの書斎

3階には寝室のほか、夫の書斎、ゲストルームとして使っている予備室など個室を中心に配置。個室はすべてフローリングの張り方が異なり、寝室はパーケット張り、夫の書斎はヘリンボーン張り、予備室は乱尺張りに。それぞれ豊かな表情が楽しめるようになっています。

大容量のウォークインクローゼット

書斎の向かい側にある大きな引き戸を開けると、夫の洋服がぎっしり、かつ美しく収まるWICが現れます。衣装持ちの夫に大容量のクローゼットは欠かせなかったといいます。

3階の北側にあるサニタリー

3階は北側斜線にかかり片側の天井が斜めになっているため、北側にはトイレとWICを配しました。

淡いブルーグレーに塗装したサニタリーのドア

トイレや個室の建具は既存を利用し、淡いブルーグレーに塗装してやさしい印象に仕上げています。

ちなみにこちらの取材・撮影を行ったのはリノベしてから約7年後。無垢フローリングやダイニングテーブルなどは経年変化して、ますます愛着が出てきたところなのだそうです。

デザイン/ランドスケーププロダクツ
撮影/山田耕司
※情報は「リライフプラスvol.34」取材時のものです

Source: 日刊住まい

築45年の戸建てを昭和レトロ感と調和したガレージ風にリノベ

天高のあるLDK

父が小学校の時に建てられ、祖母が大切にしてきたという東京都練馬区のW邸。はっきりとした築年数は分からないそうですが、築年数はおよそ45年。

Wさんが小さい頃の思い出も詰まったこの家を、ウェブサイトなどを見て感性が合うと思ったリノべーション会社の空間社に依頼し、工事費690万円(税別、設計料込み)でリノベーション。既存のものの活用やDIYによって、インダストリアル感漂うオリジナルの空間を作り上げました。

天井を30cm上げた解放感のあるLDK

天高のあるLDK

打ち合わせ初日に空間社から提案されたのは、1階にある2間の和室をつなげてLDKにするというプラン。Wさんは感激するほどに惹かれ、そのまま空間社にリノベ―ションを依頼しました。

築年数が経っていましたが、構造調査では土台部分に問題はなく、柱などの建材の質もよかったそう。コスト面も考えて外壁や窓はすべてそのままにし、1階を中心にリノベーションすることに。

1階のLDKは和室をつなげたうえ、天井を約30cm上げたことで、以前とは見違えるほどの開放感が生まれました。「以前からDIYをやりたかった」というWさんは、ダイニングテーブルやテレビ台のDIYにもチャレンジ。

黒くペイントした梁

天井を高くすることで現れた鉄骨の補強梁は、半世紀近くこの家を守ってきたもの。黒くペイントして、空間のアクセントとして残しました。構造的に残す必要があった3本の柱にも味があります。

ラフな素材感のキッチン

キッチンはステンレスフレームやグレーの壁、土間を思わせる床のタイルなどでラフな素材感を演出。壁にはモルタルのような雰囲気のフレキシブルボードを使用しています。

ガラス入りのリビング扉

LDKの入り口には大きなガラス入りの引き戸を新設しました。閉めていても玄関からの光が届き、奥のフリースペースまで視線が伸びて解放的。キッチンの一角にある気のルーバーには、冷蔵庫をさりげなく隠す役目も。

既存のレトロ感を生かした2階

有孔ボード張りの個室

父が学生時代に使っていたという2階の洋室は、寝室として活用。入居後にWさんが大工さんに依頼して建具や壁の有孔ボードを取り付けてもらい、棚などはDIYで設置したのだそう。

既存利用の床と天井

床や天井は既存のままで、昭和の雰囲気がほのかに感じられます。ガレージ感が好きなWさん。こちらの洋室や玄関に有孔ボードを多用することで、好みの空間を作り上げました。

玄関はブラックでまとめてインダストリアルに

玄関にも有孔ボードを設置

玄関の壁には黒い有孔ボードを設置。白い壁との対比で空間にメリハリが生まれています。床のタイルや懐かしい雰囲気の引き戸は既存のまま活用していますが、モダンなシューズラックとも絶妙に調和。

納戸として使うフリースペース

玄関入って左側はLDK、右側はフリースペースとサニタリーに続いています。フリースペースは現在は納戸として使っていて、季節外の衣類などを収納しているのだそう。

また、床や階段の踏み板はオークの無垢材に張り替え、木の呼吸を妨げずに自然な風合いを生かせる蜜ろうワックスで仕上げました。友人にも手伝ってもらい、ワックスがけや壁の塗装はDIYで。

モルタル風の水回り

浴室と洗面室は、以前ダイニングキッチンがあった場所に移動。洗面カウンターはWさんが支給したアイアンの脚と実験用シンクを使い、モルタルに似た仕上がりになる左官材で造作しました。

トイレは便器を新調して内装も新しく。どちらも床はモルタル風のフロアタイルで統一しました。

DIYに積極的なWさん。いずれはリビングに面した庭を整えようか、それともリビングから床続きのウッドデッキにしようか、と考えているのだそう。室内のDIYも合間を縫ってさらに進めている最中で、W邸の進化はまだまだ続きそうです。

※物件価格、工事費、ご家族の年齢等の情報は「リライフプラスvol.30」取材時のものです

設計・施工 空間社
撮影  水谷綾子

Source: 日刊住まい

築55年の戸建てリノベで耐震性と解放感を両立できた理由

たっぷりの窓があるLDK

地元である京都市内での新築の戸建ては予算的に難しいと判断した北村さん夫妻。どの施工事例も好みのテイストだったという京都のリノベーション会社・リボーンキューブに依頼することを決めたうえで、中古購入+リノベーションに絞って物件探しをスタート。

吟味して見つけた家は、窓から山の緑を望める築55年の2階建で間取りは5LDK 。妻が気がかりだった耐震性の問題がクリアできることも分かり、工事費1620万円(税別、設計料込み)をかけて、安心で快適な戸建てでの暮らしを実現させました。

2階は贅沢にもLDKオンリーの空間に

陽が当たる2階のLDK

環境や予算の希望に叶う物件に出会ったものの、築55年という古さゆえの耐震性が気がかりだったという妻。リボーンキューブに相談すると、一級建築士事務所が耐震診断と耐震工事をしてくれる『Re:100(リハンドレッド)』というプランを提案してくれました。

建物を調べてみると、やはり大地震で倒壊の可能性が高いという診断。それを現在の新築に匹敵する新耐震基準まで引き上げられることが分かったため、本格的にリノベーションをスタート。

間取りを決める際も、不要な窓を壁に替え、強度に余裕がある場所に窓を新設するなど、耐震性を高める工夫を施しました。

もともと1階にあったLDKは窓に囲まれた2階に移動。2階をまるごとLDKにすることで、約21畳の大空間を実現!バルコニーの撤去により掃き出し窓から腰窓に変更し、さらに窓を新設させて、視界が抜ける明るい空間に。

足場板がアクセントのDK

ダイニング側の窓は既存のすりガラスのまま利用し、断熱対策で内窓を設置しました。天板に足場板を使ったテーブルは、アイアン家具を手掛ける工房「albero39」にオーダーしたもの。

クールな印象のキッチンには、業務用のシンク台とコンロ台を前後に配置しています。

業務用コンロとシンク

壁には黒色のタイルをあしらい、前面カウンターはアイアンフレームと足場板で囲っています。

オリジナルの玄関扉がお出迎え

街並みと調和する黒い外壁に

外壁はモルタルを補修したうえで、街並みと調和する墨色に塗り替えました。格子の玄関扉はオリジナルで、和モダンな雰囲気に仕上げています。

また、古びたバルコニーを撤去し、2階に新たな腰窓を2つ並べることで、外観がすっきりとした印象に。屋根を軽量素材に葺き替えたり、耐震補強工事などによる地震対策も講じています。

土間スペースを広げた玄関

玄関ホールは土間スペースを広げ、自転車用フックを取り付けました。ジャーナルスタンダードの「ブレダミラー」の設置を想定し、同様のテイストでシューズラックを造作したそう。

オリジナルの格子状玄関扉

外からやさしく光が入り、穏やかな空気が流れます。玄関扉を細かい格子のデザインにしたのは、セキュリティも配慮してとのこと。玄関ホールには2階へ上る階段があります。

元々はつくり替える予定でしたが、シナベニヤを上張りするプランに変えてコストを削減しました。

隠れ家のように個室を配置

1階に配置した収納と個室

玄関ホールにある扉を開けると、通路沿いにはまずウォークインクローゼットがあります。その先を折れてさらに進むと寝室へ。回り込むような動線が隠れ家感を醸し出しています。

こもり感のある寝室

寝室はもともとは和室と押入れがあったスペース。床はグレーのタイルカーペットで仕上げました。

変形カウンターの洗面台

1階のサニタリースペースは建物の変形部分にあたり、それに合わせて洗面台カウンターを造作。「実験用シンクと大きな鏡がお気に入りです」と妻。

トイレはグレーでシックに

「よくあるユニットバスは嫌」という夫妻が選んだのが、京都の和光製作所が手掛けるブランド「スピリチュアルモード」のシステムバス。一部をタイル貼りにして、在来工法風に仕上げました。トイレは濃淡グレーでシックにまとめています。

「リビングが広くて眺めもよく、快適です」と夫妻。センスよく仕上がった洗面室や浴室などを含めて期待以上の素敵な家に仕上がりました。

設計・施工 リボーンキューブ
撮影 山田耕司

※物件価格、工事費、ご家族の年齢等の情報は「リライフプラスvol.30」取材時のものです

Source: 日刊住まい

子育て世代の戸建てリノベ。1階をワンルームにしてよかった理由

Hさん家族が住むのは、妻の実家に近い東京都練馬区の石神井公園エリアです。

家は賃貸マンションの契約更新をきっかけに購入した、昭和51 年建築、延床面積113.25平米の一戸建て。

当初は建売住宅の購入も検討していましたが、予算に合わなかったり、ピンとくる物件がみつからなかったり……。

そこで、自分たちの思いを予算内で叶えられる中古物件のリノベーションを選択しました。

工事費3000 万円(税・設計料込み)で行ったリノベでは、子育てを意識したといいます。

耐震性を高めてオープンなつくりを実現!

リノベのプロデュースと施工はワンズライフホームに依頼し、設計は同社から紹介されたシミズアトリエに決定。

「設計の清水さんは丁寧にこちらの話を聞いてくれましたし、提案されたプランを見て、暮らしやすそうだなと思いました」(夫)

外観

住宅街に位置するH邸ですが、南の前庭に向かって開口が多くとれたため、採光は十分です。

夫妻がリノベで重視したのは、1階を広いワンルームのようなLDKにすること。

そのためにはまず、広い空間を支える強い構造をつくることが必要でした。

リノベ前の外観

リノベ前の外観

床の状態があまりよくなかったこともあり、既存は柱のみを残す形で一旦スケルトンに。

そして外壁面の面材耐力壁、プラス筋交いで、耐震性の高い骨格をつくり上げました。

玄関

外壁はガルバリウムですが、その硬いイメージを和らげる木のドアが印象的です。

玄関の奥には、下駄箱とは別に収納スペースを設けました。自転車やベビーカーなども、すっきりと収められますね。

玄関ホールとリビングの間仕切りにはガラス入りの建具を使用して、明るさと開放感を演出しました。

リノベ前にあった廊下

既存では、玄関に入ると廊下があり、空間が大きく4つに区切られていました。

LDK

リノベではこの通り、1階は夫妻の希望そのままのワンルーム空間に。

ベースとして無垢材を採用しながら、サブウェイタイルや黒をポイントで使い、程よいメリハリと個性をつけています。

LDK

ダイニングには本棚を造作。長女の勉強机も兼ねた、家族皆で使えるカウンターも組み込んでいます。

家族の気配が程よく感じられるつくり!

キッチン

キッチンのワークトップには、バイブレーション仕上げのステンレスを採用。妻こだわりのチョイスです。

キッチン背面のアクセントウォールには棚を設けて、ディスプレイも楽しんでいます。

キッチン

「収納はなるべく多くしたいとお願いしました」と夫妻。

キッチン裏手には、広いだけでなく使い勝手にも配慮したパントリーを設けています。

ストック食材はもちろん、かさ張るひな人形などもここに入っているそうです。

夫妻には「1階に、床から一段下がった畳スペースを設けたい」との希望もありました。

階段下

畳スペースはキッチンからよく見える位置につくられ、長女の格好の遊び場になっています。

けれども、リビング側からはテレビ台も兼ねた造作収納などによって、その様子は見えなくなる形。

家族の気配を十分に感じながらも、それぞれが思い思いに過ごせるつくりなのです。

サニタリー

キッチンから真っすぐ畳スペースを抜けると、洗濯スペースも兼ねたサニタリーがあります。

「動線がスムーズで、家事がしやすいです」(妻)

サニタリー

洗濯機は扉で隠すことができて、来客時も安心ですね。

トイレ壁はクロス貼りですが、1階はグリーン、2階はイエロー、と一面にだけカラフルな塗装でアクセントをつけました。

トップライトで北側の階段まわりも明るく!

サニタリー

明るい南側を居住スペースとしたため、階段は北側に配置。

階段上の天井にトップライトを設けることで、階段まわりと階段下にある畳スペースにも光が届くように工夫しました。

階段を上った先に、トイレと洗面コーナーがあります。

寝室

2階はもともとあった廊下の位置を変えずに、寝室と子ども室を配しました。

寝室

寝室は、家族構成の変化によっては2室に分けて使えるように考えられています。

外壁と同じ色に塗装してある部分は、WICです。

WIC内部にはコの字型に棚やパイプを設置し、使いやすいつくりにしています。

全体に、自然素材をたっぷりと使っている点も特徴的なH邸。

「長女のために、住環境を少しでもよくしたい」との思いから、1・2階ともに、水まわり以外の床には無垢材、壁・天井には珪藻土を選んだといいます。

そんな夫妻のやさしさが伝わってくる家でした。

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※物件価格、工事費、ご家族の年齢等は取材時のものです。

プロデュース・施工/One’s Life Home

設計/シミズアトリエ 一級建築士事務所

撮影/遠藤宏

Source: 日刊住まい