工事費2400万円の二世帯住宅、コストダウンのポイントは?北欧家具に囲まれた大満足の暮らし

オープンな2階LDK

コストダウンを実現した二世帯住宅を紹介します。2階部分の体積を抑えたり、1階&2階の天井高を抑えたりすることで、工事の手間を減らしました。加えて、親世帯との行き来がスムーズになるというメリットも。

こちらは、老朽化した母の実家を二世帯住宅に建て替えることになり生まれた注文住宅。限られた予算内で、少しずつ買いそろえてきたヴィンテージ家具が映える、おしゃれな住まいになっています。住まい手は、インテリアショップで家具の買いつけや販売の仕事をしている山本さん。

住まいの様子と、コストダウンに役立ったさまざまな工夫をレポートします。新しく家を建てたい、という人は必見!上の写真は、仕切りのないオープンな2階LDK。天井は最も高いところで3.3mあり、開放的です。

古い北欧家具に囲まれた理想の暮らしを実現

山本さんの家 東京都 家族構成/夫40代 妻40代 長男小学生 次男保育園児 母70代
設計・施工/古谷野工務店
本体工事費 2400万円

この家のこだわりポイント

  • お気に入りの家具が映える空間
  • ほどよい距離感の二世帯住宅
  • 土間のような広い玄関ホール
  • 余白を残し、手づくりを楽しむ庭

玄関ホール

北側の玄関と南側のテラスをつなぐ広い玄関ホール。左手に親世帯のスペースがあり、吹き抜けのホールと階段も2世帯をつないでいます。

切妻屋根の形がそのまま現れた天井

切妻屋根の形がそのまま現れた天井は、正面のいちばん低い部分が約1.9m。低めの家具を置いているので、スッキリとした印象です。リビングには、岡本太郎デザインのサイコロ椅子も。

手持ちの家具をすべて設計者に見せ、家具がきれいに見える家に

大きな屋根に包まれた、仕切りのないワンルームの2階LDKが印象的な山本さんの家。母の実家を二世帯住宅に建て替えることになったとき、「センスがよくてコスパのいいところ」(夫)を探して出会ったのが、古谷野工務店の古谷野裕一さんでした。

手持ちの家具をすべて見てもらい、「家具がきれいに見える家に」と依頼。

古谷野さんは2階の構造材の体積を抑えてコストダウンを図りつつ、家具や生活の背景となるようシンプルな仕上げに。1、2階とも天井高を抑えて、内・外装の面積を減らしつつ、1階の親世帯との行き来もスムーズにしています。

白を基調とした室内には、ハンス・J・ウェグナー、ボーエ・モーエンセン、フィン・ユールといった有名デザイナーによる家具の数々。じつにセンスよく配されています。

「最初に買ったのはウェグナーのひとり掛けのソファで、21~22歳頃。10万円でした。今も大切に使っています」(夫)

その後、仕事で北欧に家具の買いつけに行くようになり、少しずつ買い集めてきました。広い庭は、予算の都合でベースだけ造園屋さんに依頼し、少しずつ仕上げていく予定。

「家具もいっぺんにそろえるのは大変。最初に必要な部分にはしっかりお金をかけ、余白を残しておくのも手だと思います」(夫)

家具も住まいも時間をかけてつき合っていく。そんな北欧流の暮らしを実践しているようです。

この家のコストダウンのポイント

POINT 1 屋根の形をシンプルに(※POINTの数字は下の間取り図と連動)

天井の高さは場所により異なるため、空間に変化も生まれます

建物は凹凸のない長方形で、そこにゆったりとした勾配の切妻屋根をかけたシンプルな構成。天井の高さは約1.9~3.3mと場所により異なるため、空間に変化も生まれます。

POINT 2 仕切りのないオープンなつくり

2階は間仕切り壁のないシンプルな構成

2階は間仕切り壁のないシンプルな構成とすることで、下地材や仕上げ材などを減らすことができ、構造材も2割ほど抑えられているそう。同時に、開放感も実現しています。

POINT 3 建物の高さを抑えて仕上げを減らす

天井を低めにすることで階段が緩やかに

1階は2.25m、2階は約1.9~3.3mと全体に天井を低めにすることで、内外装の面積を減らすことができます。階段が緩やかになり、行き来がしやすくなるというメリットも。

POINT 4 キッチンは製作&手持ちの家具を使用

オリジナルキッチン

キッチンメーカーに依頼してオリジナルキッチンを製作。背面には、15年以上使っているという家具を配置しています。「いいものは長く使えるので、コスパは抜群」(夫)。

POINT 5 1、2階で配管の位置をそろえる

1・2階にあるキッチン

山本さんの家は二世帯住宅のため1階と2階にキッチンがありますが、上下階でキッチンを近い位置に配して配管を短くすることで、コストダウンにつなげています。

POINT 6 建具を省いてオープンに

建具を省いたオープンなつくり

1階の親世帯は寝室の建具を省略。来客時にはカーテンでサッと隠せます。2階の子ども部屋も、子どもが小さいうちは建具も間仕切りもなし。必要になったら設置する予定です。

POINT 7 バルコニーをなくして洗濯動線を短く

窓の外に物干しバーを設置

外観デザインもコストに影響するため、メンテナンス費用もかかるバルコニーをなくし、窓の外に物干しバーを設置。近くに洗濯機置き場を設けて、家事動線を短くしました。

POINT 8 床材は杉で統一

床材は杉フローリング

床材は家具と調和するオークが希望でしたが、単価を抑えられる杉フローリングに変更。「足触りがやわらかくヒヤッとしないので、杉にしてよかった。母も喜んでいます」(夫)。

POINT 9 ディテールはつくり込まずシンプルに

廊下と玄関との床の継ぎ目に用いられる横木や壁と床の継ぎ目に設置される幅木、建具周りなどのディテールはシンプル仕上げ1

廊下と玄関との床の継ぎ目に用いられる横木や壁と床の継ぎ目に設置される幅木、建具周りなどのディテールはシンプル仕上げ2

廊下と玄関との床の継ぎ目に用いられる横木や壁と床の継ぎ目に設置される幅木、建具周りなどのディテールは、できるだけ手間を省いてシンプルに仕上げています。

POINT 10 外回りでできるところはDIY

外回りはDIYで

既存のブロック塀は撤去すると費用がかかるので、現在の基準に合わせて高さをカットし、墨汁を水で溶いたものを霧吹きで吹きつけました。植物も少しずつ自分で植えていく予定。

ダイニングテーブルはオリジナル

ダイニングテーブルは、夫の要望に合わせて製作したオリジナル。天板に天然素材でありながらお手入れもしやすいリノリウムを使用し、小口に木を貼っています。

リビングからつながる子ども部屋を見たところ

リビングからつながる子ども部屋を見たところ。アリンコチェアの奥に置かれているのは、収納代わりに使っているデンマーク軍のトランク。

将来は建具と間仕切りを設置し、2部屋に分けて使う予定の子ども部屋。現在はお気に入りのインテリアを楽しむ空間に。

広い玄関ホールは吹き抜けにより1、2階を一体化/(写真右)階段から親世帯である母の居住スペースへ

(写真左)広い玄関ホールは吹き抜けにより1、2階を一体化し、2世帯をつなぐ役割をしています。テラスに出られる正面の窓からは、隣の家の庭に視線が抜けます。

(写真右)階段から親世帯である母の居住スペースへ。「ちょうどいい距離感。お互いのペースを大切にしつつ、ときどき一緒に食事をしています」(夫)。

(写真左)G-PLANのチーク材のキャビネット/(写真右)セルジュ・ムーユの照明器具

(写真左)イギリスの老舗ブランド、G-PLANのチーク材のキャビネット。古いレコードプレイヤーはバング&オルフセン。

(写真右)リビングテーブルの手前にはセルジュ・ムーユの照明器具。

(写真左)ウェグナーのソファ/(写真右)ダイニングの照明器具はイタリアのヴィンテージ

(写真左)奥が初めて買ったウェグナーのソファで、手前はその数年後に購入。「1960~’70年代製なので、すでに50年ほど経っていますが、子どもに渡したい。サスティナブルです」(夫)。

(写真右)ダイニングの照明器具はイタリアのヴィンテージ。剥離剤で塗装を落とし、無垢の鉄の感じを楽しんでいます。

(写真左)1階の洗面・浴室は2世帯共用/(写真右)シューズクローゼットを備えた玄関

(写真左)1階の洗面・浴室は2世帯共用ですが、洗濯機は2階にもあり、1階は母専用。

(写真右)右手にシューズクローゼットを備えた玄関。ほかには寝室にウォークインクローゼットがあるだけで、「収納スペースは必要最低限にしました。なにを大事にしてなにが必要でないかが整理できてよかった」と夫。

大きな窓を設けた1階LDK

南側のテラスに面して大きな窓を設けた1階LDK。もとの家より格段に明るくなり、庭にもすぐ出られるので、母はハーブを育てるなどガーデニングを楽しんでいるそう。

(写真左)東側外観/(写真右)南側外観

(写真左)東側外観。周囲の家と比べても、高さを抑えているのがわかります。窓のない外壁に、新たに植えたカツラ(右)とカマツカの葉が映えています。将来は雑木林のような庭にする予定で、造園家の蓑田真哉さんがデザイン。

(写真右)広いテラスのある南側外観。「デッキをやめてコストダウン。メンテナンス費用もかかるので」と夫。食事をしたり、子どもとプール遊びをしたり、パーティをしたりと、いろいろ画策中。

間取図

山本邸の間取図

DATA

敷地面積/175.82㎡(53.28坪)
延床面積/113.15㎡(34.29坪)
1階/57.97㎡(17.57坪)
2階/55.18㎡(16.72坪)
用途地域/第1種中高層住居専用地域
建ぺい率/60%
容積率/160%
構造/木造軸組工法
竣工/2020年9月
本体工事費計/2400万円
3.3㎡単価/69.5万円

素材

[外部仕上げ]
屋根/ガルバリウム鋼板縦平葺き
外壁/窯業系サイディング
[内部仕上げ]
1階 床/杉、タイル
壁・天井/ビニールクロス
2階 床/杉
壁・天井/ビニールクロス

設備

厨房機器/オリジナル(田中工藝)
衛生機器/パナソニック
窓・サッシ/LIXIL

設計・施工/古谷野工務店
1887(明治10)年の創業以来、地域の工務店として地元に貢献。現在は自社設計・施工による戸建てやマンション、店舗の新築やリノベーションを幅広く手掛けており、丁寧な仕事ぶりに定評がある

撮影/松井 進 ※情報は「住まいの設計2021年6月号」取材時のものです

Source: 日刊住まい

建てる前に話し合ってよかった!二世帯住宅に9年間住んで感じたこと

玄関は共用にした二世帯住宅

二世帯住宅にはメリットが多いと言われています。しかし生活時間帯の違いから生活音が気になったり、親世帯の要望を把握しきれなかったことが原因の不満など、注意しないといけないことが多いのも事実です。

9年前に両親が祖母と暮らす実家を二世帯住宅に建て替えたという、北欧式整理収納プランナーの安藤佳世子さんが、建てることを決めたきっかけや事前に話し合ったこと、そして実際に暮らしてみてどうだったかを語ります。

結婚をきっかけにこれからのライフスタイルを考え、二世帯住宅を決意

結婚をきっかけに二世帯住宅を考え始める
まずは、今回二世帯住宅を建てるに至った、筆者の背景を説明していきます。

結婚後スタートしたアパート生活に疑問

結婚当時はアパートに住み家賃を払い続けていた状態だったので、そこで疑問が生まれ「このまま家賃を払い続けるもったいなさ」を感じ始めていました。夫婦では家を持つことの夢も同時に持っていました。

今後の生活を考えると一緒に住むほうが安心

私自身には兄弟がおらず、私が両親の世話をすることはもともと覚悟はしていました。近くに住んでいわゆる「スープの冷めない距離」がよいのかなとも思いましたが、実際に緊急な事がある場合にはやはり一緒の家に住んでいた方がさらに安心なのではと。また両親の世話だけでなく、私達夫婦にも何かあった際には助けてもらえるのではと、そちらの安心感もあったと思います。

現実的な予算の問題からも土地があることは理想的

家を建てる際には土地も必要となってきます。なるべく広い家に住みたいという夫の希望もあったため、私の実家を建て直すことにしました。土地から購入し建物を建てることは予算もそれなりに必要ですし、家自体にかける予算も削らなければいけません。そのような願望が幸せなことにかなったことで、今の二世帯が建てられたのだと思います。

二世帯住宅への移行は親が若いうちがスムーズ

家を建てたのが2012年4月、念願のマイホームが完成しました。家族構成は夫(35歳)、筆者(33歳)、父(66歳)、母(61歳)、祖母(83歳)の5名。両親はまだ60歳代でしたので体力もあり、引っ越しや家の片付けは問題なく進みました。

今から考えると二世帯住宅を建てる時期は、両親の年齢も考慮すべきだったと思います。

家自体は玄関のみ共有の上下で分かれた二世帯住宅。土地の名義は親のままにして、家は「共有名義」にしました。

二世帯を実際に建てる前に確認しておく必要があること3つ

二世帯住宅の図面

ライフスタイルの違いから、ベストな住み方を考える

親世帯と子世帯ではライフスタイルに違いがあります。親世帯の生活は朝早く起き夜は早めに就寝すること、反対に子世帯の生活は夜型に近い生活のお宅が多いのではないでしょうか。

そうなると夕飯やお風呂の時間もずれて、生活の時間がキーポイントなってきます。そういった異なるライフスタイルを念頭に置き、二世帯の「完全同居」、「部分共用」、又は「完全分離」のどの住み方を選択すべきか決定しなければいけません。

どこに依頼するか、資料を集め両親と話し合う

最初はどのような家に住みたいのか全くイメージがわきませんでした。近所にも工務店など全く見かけることがなかったので、よくある住宅展示場に足を運び、どのような家があるのかイメージを膨らませることに決めました。

まずは夫と私だけで展示場を回り、様々な家の構造や設備を見て大量の資料をもらい、それを両親に見せながら話し合いを始めました。両親にも実際に展示場に行ってもらい夢のような家を見てもらったのです。

実際に決めたハウスメーカーは「積水ハウス」。正直、営業の方がとてもよい方でした。親身になって相談にのってくれたことが、ハウスメーカーに決めた理由の1つです。

家を建てたあとも長いお付き合いになるので、相性のよい方が営業でよかったと今では思っています。あとは建物の構造(軽量鉄骨)、二世帯住宅の実績、住宅設備の充実などを魅力に感じて決定しました。

生活音も課題として話し合うべき項目

二世帯住宅は玄関のみを共有

わが家は「部分共用」の二世帯にして、玄関のみを共有してその他は全て別に設けました。しかし最初は玄関のみ共有にすることも悩みました。仕事で帰りが遅くなった際に、ドアの開閉音や廊下を歩く音が気にならないかなど、気を使う部分があるだろうと。

建てて分かったのですが、親世帯からするとそういった音が無事に帰ってきたのだという安心感へと繋がるようです。中には少しの音でも気になる方はいると思いますので、このような生活音も課題として話し合うべき項目です。

一番大事なのは、お互いに住みやすい環境を実現すること

子世帯のキッチン

玄関以外の設備をすべて別にしたのにはやはりライフスタイルの違いがあるからでした。キッチンやお風呂、トイレなどの水回りはお互いのスタイルに合わせて設けたかったという理由もあります。

当初は1階の親世帯のキッチンは簡易なものにする予定でした。しかし子世帯も含め皆で食事をする際にはきっと1階に集まるだろうということで、しっかりとしたシステムキッチンを設置することに決めました(祖母がいるので2階まで来ての食事は辛いだろうという意見もありました)。

親世帯のリビング

共有部分が多ければコスト削減につながることはありますが、お互いに住みやすい環境をどのようにすれば実現できるのかをまずは決めることです。

わが家は最初の段階で半分同居状態として住もうという提案も出ましたが、夫と私はやはり自分達の生活スタイルが崩れるのが嫌だと思ったので、今までのスタイルを継続できるよう親世帯には話をしました。

お互い干渉しすぎることなく、助け合う時は助け合える環境にしておくことを前提に家を建てることを決めたのです。

なぜ二世帯という選択をしたのか、またそれを決定するまでの検討事項をご紹介してきました。人数が多い分決めることは多かったですし、玄関以外のスペースは全て別だったのでお互いの設備を決める時間もかなりかかりました。

しかし9年間、大きな問題も起こらず快適に暮らしています。家全体のことを考えるうえでは、とにかく話し合いの時間はおろそかにしないこと。時間をかけてお互いに満足のいく住まいづくりを目指すことが大事たと思います。

●教えてくれた人/安藤佳世子さん
北欧式整理収納プランナー、アロマテラピー1級。実家を二世帯住宅に建て直し「よりよい暮らし」をつくるため家やインテリア、生活について発信中

Source: 日刊住まい

コロナ禍の物件探し:中古住宅で理想の二世帯を手に入れた家族のリアルレポート

中古二世帯住宅の外観

コロナ禍で外出もままならない状況。マイホームを手に入れようと考えている人には、様々な影響が出てきています。

今回はそのような状況下でも、理想の住宅を手に入れた日刊住まいライターの体験談をご紹介します。

自粛最中の2020年の8月に義父母夫婦(60代)、夫(30代)、妻(30代)、子ども3人で住む中古の二世帯住宅を購入。物件探し、リアルな打ち合わせや内覧が難しい状況もプラスにとらえたリアルレポート。ぜひ参考に!

打ち合わせも少なくすみ、コスパの高い中古の二世帯住宅を選択

住宅の間取り・デザインの本とメモ
最初に、中古の二世帯住宅の購入に至った経緯をご紹介します。

予算は6000万!節約しながら建てるより充実設備の中古を選択

当初は、土地代込み予算6000万円で二世帯住宅を新築する予定でした。しかし、希望する地域で十分な広さの土地は見つかりません。また、土地代だけで2000万円近くし、建てられる住宅の設備が限られてしまうことから、新築を断念し中古の二世帯住宅を探すことに。節約しながら建てるより、設備が充実した中古物件を選ぼう!という方針になりました。

間取りも決まっている中古物件は、打ち合わせも少なくスムーズ

コロナ禍で中古物件を探すなかで、大きなメリットとなったのが、新築よりも打ち合わせが少なくすんだ点。

当時、義父母世帯は転勤中で県外にいたため、頻繁な打ち合わせが不可能でした。中古物件は間取りが決まっているため、新築より圧倒的に打ち合わせ時間が少なくてすみます。コロナの影響を受け他県との往来ができませんでしたが、電話やメールのやり取りだけでも、物件探しはスムーズに行えました。

コロナ禍で内覧は一時自粛。物件探しはネットや電話で!

中古二世帯住宅の玄関から階段

ここでは私が行った物件探しの方法を紹介します。

コロナ禍での物件探し。本格的な内覧予約はお預けに

先ほども書いたように義父母は他県に住んでいたため、コロナ禍の影響をうけ頻繁に帰って来られる状況にはありませんでした。そのため、物件探しはもっぱらインターネット。電話やメールで義父や義母と毎日打ち合わせをしながら物件探しを進めました。

さらに、4月の緊急事態宣言を受けてからは、わが家でも物件探しを一時自粛。サイトで気になる物件を見ながらも、本格的な内覧は予約せずにいました。

インターネットの不動産ポータルサイトをフル活用しイメージ固まる!

スマホでネットサイトを検索
内覧はしないものの、毎日チェックしていたのが、大手不動産ポータルサイトである「SUUMO(スーモ)」。さらに、大手メーカーの良質な住宅ばかりを取り扱う「SumStock(スムストック)」も見ていました。様々な物件が掲載されているので、情報の収集だけでなく、住みたい家のイメージも固まりやすかったです。

現地に行けなくてもグーグルアースで周辺環境をチェック

現地に行けない物件探しで活躍したのが、「Google Earth(グーグルアース)」でした。物件の外観だけでなく、周りの様子やスーパー、小学校までの距離についてもチェックでき、とても役立ちました。

気になる物件は電話で詳しく問い合わせる

自粛中でしたが、気になる物件があったら電話での問い合わせも実行。物件に関しての問い合わせはあったか、などの情報はもちろん、ほかにおすすめの物件があるのかも合わせて聞くこともありました。

いざ内覧へ!候補の中から希望の条件を満たした物件に決定

中古二世帯住宅の玄関
情報収集を行い希望の物件をピックアップしたら、ついに物件内覧です。

内覧したのはわずか3件!

本格的に物件の内覧を始めたのは、緊急事態宣言終息後の6月ごろ。初めての内覧は、160㎡の少し大きめの一戸建て。二世帯住宅に向いているような広めの物件3件に絞って内覧を行いました。もちろん内覧中は、マスク着用・ソーシャルディスタンスを保ちましたよ。

購入に至った物件の魅力は?

中古二世帯住宅のダイニング

3件の中から満場一致で決まったのが今のわが家。
第一の決め手は、とにかく広さがあったこと。そして、庭があったことです。さらに、キッチンとお風呂、トイレが2つずつ付いていたことで、ほとんどリフォームをせずに住めるという点も決め手になりました。その後無事入居し、快適な二世帯住宅ライフを送っています!

中古物件は、建売やマンションにはない、オリジナルの間取りのものも多く存在します。二世帯住宅もそのひとつ。住み替えを検討している人は、中古物件も検討してみるのもおすすめです。コロナ禍での物件探しの体験談もぜひ参考にしてくださいね。

Source: 日刊住まい

築50年アパートを丸ごと二世帯住宅にリノベ。まるでホテルみたいに!

家族が集うダイニングキッチン

長女の誕生を機に、妻の母と同居することにしたMさん夫妻。母が所有する築50年のアパートの北側半分を2階建ての二世帯住宅にリノベーションしました。子育てをしながら働く夫妻にとっては、願ってもない都心の立地。

設計を手掛けたDIG DESIGNの嶌陽一郎さんによれば、敷地は接道していないため、建て替えは不可能。また、アパートを合法的に個人住宅に変えるため、外壁だけを残して柱・梁を撤去し、構造からつくり替えるという難工事になりました。しかし、これにより新築と同等の耐震・断熱・防火性能も備える家になりました。

温かな木の色と白でまとめた上品なインテリア

充実したキッチンとダイニング

妻、母、そして祖母も建築に関心が高く、幼い頃からデザイナーズ住宅で育った妻は一時期、建築家に憧れたほどの建築マニア。新居の要望は充実したキッチンとバスルーム空間、動線の短い家事エリア、そして抜け感のある明るいLDKと庭代わりの屋上でした。

リノベ後の2階LDKは白い壁・天井にナラの床板、同色の木のキッチンを合わせ、品のいいナチュラルな空間に。スイッチプレートと照明器具のゴールドがアクセントになっています。

ダイニングには大テーブルを設置

リビングを小さくした分、家族が集うダイニングには大テーブルを造り付けました。近くに住む姉夫婦や友人とよく集まって食事をするそうです。

アールの壁に包まれたリビング

キッチンの対面奥はアールの壁に包まれたリビング。小さな空間ですが居心地がよく、ソファに座ると外に視線が抜けていきます。

家事動線を短縮、働く人のための時短キッチン

キッチンとパントリー

L+I型にレイアウトしたキッチンの後ろには、家事室兼用のパントリーを設けています。ここには冷蔵庫、洗濯機・乾燥機を置き、妻が食事の支度をする一方で、夫はアイロンがけをするなど家事分担もスムーズ。コンロ側はIH調理器とバーベキューグリルを設置し、独立させました。

広い作業スペースを確保できたので、妻と母が同時にキッチンに立っても余裕で調理ができます。L+I型のレイアウトは「シンクとコンロの位置が近いので使いやすい」と妻。

L型レイアウトのシンク

シンク側はL型レイアウト。炊飯器などの小さな家電は引き出し収納で隠し、電子レンジはLDから見えない場所に設置しています。

食洗器、IH調理器、バーベキューグリルはミーレで統一

「水回りの予算は潤沢に使う」と決めていた妻。食洗器、IH調理器、バーベキューグリルは憧れのブランド、ミーレで統一。IH調理器(左)の隣はバーベキューグリル。

鋳鉄製グリルの下に敷き詰めた溶岩石の遠赤外線効果により、炭火焼きのような焼き上がりになるそう。ショールームの試食でそのおいしさを知り、購入を決めました。

水栓金具はハンスグローエ

水栓金具もこだわりのハンスグローエに。シャワーホースは引き出せて、手が汚れていてもボタン操作できるので便利だとか。

冷蔵庫と洗濯機のあるパントリー

キッチンの隣は冷蔵庫と洗濯機のあるパントリー。戸を開け放したまま調理と洗濯が同時進行できるよう、キッチンレイアウトを検討して動線を短くしました。

右の収納は隣のバスルームと間仕切りなしでつながっていて、入浴時に脱いだ洗濯物をいちばん下のボックスに入れれば、パントリー側から取り出して洗濯できます。

I型コンロの両側に配した引き戸

I型コンロの両側に引き戸を配してシンメトリーなデザインに、引き戸を閉めればスッキリと美しく見えます。

トラバーチン貼りのホテルライクなバスルーム

ホテルライクなバスルーム

学生の頃から国内外の雑誌で様々なインテリアを目にしてきた妻は、広く明るいホテルライクなバスルームを希望。そこで嶌さんは日当たりのいい2階に、屋根の勾配に沿って吹き抜けた天井の高いバスルームを提案。

バスルームにはLDKと屋上の両方に出られるデッキを隣接させて、光が差し込む開放的な空間に仕上げました。壁と浴槽エプロンは天然石ならではの美しい縞模様が表れたトラバーチン貼り。洗面コーナーまで伸びる横長のミラーには、様々な明かりが楽しめる調光機能付き間接照明が仕込まれています。

「オーバーヘッドシャワーがとても気持ちいいんです。夏場は海外のホテルのバスルームで過ごしているみたい。リラックスできますね」と妻。

夫も「足を伸ばしてゆったり湯につかれます」と満足そう。夜は間接照明でリラックス。バスタブに浸かれば吹き抜けた大空間が楽しめ、左の窓からはデッキにも出られます。

ハンスグローエのオーバーヘッドシャワーとハンドシャワー

キッチンと同様、こちらも憧れのブランドをチョイス。特にデザインに優れ、浴び心地のいいハンスグローエのオーバーヘッドシャワーとハンドシャワーはバスタイムに楽しさを運んできてくれます。シャンプー置き場もホテルのようなトラバーチン貼りに。

浴室、洗面、トイレを一部屋にしたサニタリー

広がりを重視し、サニタリーは浴室、洗面、トイレを一部屋にしたスリーインワンスタイルに。美しい石貼りの空間をより広く見せるのは横長のミラー。トイレの前に設置したタオルウォーマーのおかげで寒い時季も快適で、デッキから差し込む光も開放的です。

洗面カウンター

曲面を描く洗面ボウルが美しい洗面カウンター。下に引き出しがついていて、ミラーの右端はキャビネットになっています。

1階の子ども室

ピンクの壁が愛らしい1階の子ども室。コストダウンのため、1階個室の壁は家族総出で塗装したそうです。

トラバーチンを使用した玄関土間と式台

玄関土間と式台にもトラバーチンを使用。「コンパクトな家こそ、狭くしがちな部分をゆったりさせると広く見えます」と嶌さん。美しいインテリアと使いやすさを両立させた住まいがリノベーションで実現しました。

設計/ 嶌陽一郎(DIG DESIGN)
施工/タツミプランニング
取材/安藤陽子
撮影/桑田瑞穂
※情報は「住まいの設計2019.04月号」掲載時のものです。

Source: 日刊住まい

築25年、完全分離型の二世帯住宅を子育てしやすい開放的な空間にリノベ

LIVING

東京・杉並区で上下階が完全に分かれた二世帯住宅の2階に暮らすTさん夫妻。子育てや家事がしやすい開放的な住まいにリノベーションしたいと、友人宅のリノベを手掛けた大塚聡アトリエ 一級建築士事務所に相談。

工事費350万円(設計料・消費税含まず)で、2LDKの間取りは変更せずに、壁をスケルトンにしてのびやかな空間を実現しました。

壁をスケルトンにして広さと開放感を演出

OUTSIDE

築25年になるこの家は、夫の両親が建てた完全分離型の二世帯住宅。

KIDS ROOM

Tさん夫妻は結婚後しばらくここで暮らしていましたが、転勤で引っ越すことになり、10年ほど賃貸に出していました。以前は夫婦ふたりでしたが、今は長男との3人暮らし。再び戻ってくるタイミングで、リノベーションを決意しました。

T邸で大きく変わったのは、LDK とその隣の和室。2つの空間に分けていた壁を骨組みだけ残してスケルトンにし、一体感のある開放的な空間を実現。「開放感と木質感が気に入っています。少しずつ手を加えて、より自分たちらしい空間に仕上げていきたいです」(妻)

手持ちのアンティーク家具を生かす

KITCHEN

LDKの中心には、もともと持っていたアンティークの食器棚を上下に分けて背中合わせに置き、天板には脚を切った大きなテーブルを載せました。キッチンの作業台兼収納として活躍しています。

KITCHEN

既存の窓の内側に設置したアイアンの格子もアンティークな雰囲気にマッチ。玄関とLDKとを仕切っていた壁と扉をなくしたことで北側の窓も見えるようになり、風の抜けもよくなりました。

KITCHEN

キッチンはシンプルでスタイリッシュなIKEA のキッチンを採用。吊戸棚をなくした代わりにシンプルな棚を設置し、モザイクタイルで明るい雰囲気に。

ENTRANCE

玄関はLDK と一体化したことで、コンパクトながら開放的な空間に。スリットの入った玄関扉を新たに製作し、独特の艶があるガラス建材の壁は既存のまま使用しています。

夜空のような神秘的な天井が出現

LIVING

ミラーガラスを使用した既存の折り上げ天井は、上部を黒くしてシーリングライトを設置。ライトがガラスに映り込み、宇宙のような不思議な奥行き感が生まれました。

KIDS ROOM

リビングと和室は、骨組みを残した壁で緩やかに仕切られつつ、つながりが感じられます。この裏は押し入れだった部分を利用したワークスペース。

KIDS ROOM

和室の壁面はIKEAのベッドヘッドとベンチを組み合わせておもちゃの収納スペースに。

WORK SPACE

子ども室となっている和室の一角に設けられた妻のワークスペース。「キッチンへもすぐ行けるし、いろんなところに目が届いて便利。こもり感もあって落ち着きます。ラーチ合板の壁も気に入っています」(妻)

CORRIDOR

廊下には木目調のフロアタイルを使用して、コストを抑えつつ気分を一新。

既存を生かしつつ、使いやすくプチリノベ

SANITARY

洗面化粧台は、カウンターはそのまま使用し、下部の扉をはずしてオープンに。ものの出し入れがしやすく、通気性もよくなりました。

SANITARY

洗濯機置き場は、上部に棚を設置して収納量をアップ。扉のないオープンな棚にすることで、明るさも確保。

TOILET

TOILET

既存の白いタイルを生かし、上部の壁に鮮やかなブルーのクロスを貼りました。コーナーも小物を使っておしゃれに演出。白とブルーの壁のコントラストが美しい、明るい空間になりました。

設計/大塚聡アトリエ 一級建築士事務所
撮影/飯貝拓司
※情報は「住まいの設計2018.01.02月号」掲載時のものです。

Source: 日刊住まい

二世帯住宅のストレスをなくすには?建てた人の本音を調査!

家を新築するとき、選択肢の1つに二世帯住宅があります。近年、経済的事情や隣居・近居といった親との暮らし方も変わりつつあり、あらためて二世帯住宅を検討する方が増加傾向にあるようです。

二世帯住宅のタイプはいくつかあり、家族の関わり方にも影響してくる大事なポイント。実際に二世帯住宅を建てた人の“本音”とは?1,097人へのアンケートをもとに、二世帯住宅のメリット、デメリットに迫ります!

二世帯住宅は「共有部分」の選択で快適さが変わる?

約10年前に家を新築した際、担当の営業マンに二世帯住宅をすすめられたことがあります。
建設予定の土地が手狭だったため、二世帯住宅にするのは見送りましたが、友人の中には二世帯住宅を選択した人がいました。

二世帯住宅のタイプはどれ?

二世帯住宅のタイプは?

工務店の業務をITでサポートする「エニワン」が行った調査では、二世帯住宅のタイプは「部分共有型(43.4%)」「完全同居型(31.3%)」「完全分離型(25.2%)」の順に多いことが分かりました。

実に4割以上の人が選んでいる「部分共有型」ですが、「どこを共有していますか?」の質問では、「玄関(46.9%)」が1位で、次いで「キッチン(28.2%)」「お風呂・トイレ(22.9%)」と続いています。

二世帯住宅共有型

友人宅も寝室、お風呂、キッチンは別々で、玄関、リビングが共有という「部分共有型」。

同居の両親との関係は良好ですが、「玄関を別にすれば良かったと後悔している」と言います。玄関からリビングまでが同じ動線で繋がっており、思ったよりプライバシーが低いのだとか。部分共有型の二世帯住宅を建てるときは、どの部分を分離・共有するかによって、また、間取りによって、快適さが異なってくるようです。

「こんなはずではなかった」をなくすために、設計段階で具体的にシュミレーションすることが大事だと感じました。

 

「完全分離型」はプライバシーの確保を重視

ちなみに、「完全分離型」を選んだ人は「プライバシーの確保」を重視する傾向が強く出ています。

二世帯住宅完全分離型を採用した理由

自分や両親の性格、生活スタイルなどを踏まえながら二世帯住宅のタイプを選択すると、建てた後の満足度が高まりそうです。

二世帯住宅を採用した理由で多かったのは“節約”

二世帯住宅完全同居型を際あ幼した理由

二世帯住宅を採用した理由を尋ねると、完全同居型と部分共有型のどちらも「建築費用が抑えられる」がトップで、次に「税金の軽減ができるため」という回答が続きました。

確かに二世帯住宅の方が家を2戸建てるよりも安くなります。両親が建築費用の一部を負担してくれることもあるでしょう。また、完全同居型と部分共有型に共通して「何か起きた際に対応できるため」という回答も多くみられました。

近年、大きな地震や風水害など、大規模な災害が起きる頻度が増しており、家族の繋がりについて改めて見直す動きが広がっています。二世帯住宅ならそうした点での安心感も高いのではないでしょうか。

二世帯住宅を建てて分かったメリット・デメリット

二世帯住宅を建てた人のコメントを、メリット・デメリット別にご紹介!

メリット

  • 「仕事が忙しい時や体調を崩した時などに子どもの面倒を見てもらえる」(北海道/40代/自営業/男性)
  • 「家族がいつもそばにいるという安心感がある」(北海道/40代/会社員/女性)
  • 「心配事があるとお互いに頼りにできる」(岐阜県/60代/会社員/男性)

デメリット

  • 「プライベート空間があまりなく、たまにストレス…」(青森県/30代/会社員/男性)
  • 「お風呂を共有しているため入りたい時間に入れないことがある」(広島県/40代/会社員/女性)
  • 「嫁姑問題が最悪な時は居心地が悪い」(愛知県/40代/公務員/男性)
  • 「夫婦喧嘩が聞こえて気を遣ってしまう」(和歌山県/50代/専業主婦/女性)

どれも二世帯住宅ならではの声ばかり。快適な部分もあれば不満に思う面もあるようです。その他に、「もうちょっとこうすれば良かったかも」という意見も見られました。

こうすれば良かったと思う点

  • 「キッチンをもう少し広くすればよかった…ちょっと手狭」(福岡県/40代/自営業/女性)
  • 「防音壁をもっと増やせばよかったと思います」(愛知県/50代/経営者・役員/男性)
  • 「部分共有型にしたが、住んでみて完全分離型にすればよかったと後悔…」(神奈川県/60代/無職/男性)
  • 「玄関が親世代が一階、子世代が二階だが、怪我や病気、将来のことを考えどちらも一階にすればよかった」(愛知県/60代/自営業/男性)

二世帯住宅を建てるならハウスメーカー?工務店?

二世帯住宅はどこを利用して建てたか?

「どこを利用し建てましたか?」の質問では「ハウスメーカー(60.7%)」「工務店(37.8%)」の順に並びました。

二世帯住宅を建てる際に重視した点

二世帯住宅を建てる際、最も重視した点は「価格設定(42.5%)」でした。デザイン性よりも価格が重視される傾向にあるようです。

家は高い買い物ですし、建ててから手を加えることが難しいので、下調べと準備が肝心です。これから家を建てることを検討している方はぜひたくさんの情報に触れて、理想の住まいを実現してください!

【参考】
【令和最新情報!】2年以内に二世帯住宅を建てた1,097人の本音!建ててわかった二世帯住宅のメリット・デメリットとは…!? 

Source: 日刊住まい

二世帯が同居すると大幅節税に?下がる仕組み&確認ポイント

二世帯が同居すると、いろいろなメリットが生まれます。
ここでは、二世帯住宅にすることで大幅な節税対策もなる優遇税制について。
小規模宅地の特例や固定資産税、不動産取得税などの減税の適用など、その仕組みとポイントを解説します。

「土地の購入費がかからない」「子育てを親に協力しえもらえる」「親の介護がしやすい」などのほか、税制面でも優遇されるのです。

1. 相続時の「小規模宅地の特例」で相続税評価額が最大8割安くなる

住宅地

mmm / PIXTA(ピクスタ)

亡くなった人が事業または居住していた宅地等のうち、一定面積までの部分については相続税の課税価格として計算される額を一定のパーセンテージで減額する制度が「小規模宅地の特例」です。

1-1 被相続人等の事業用に供されていた宅地等適用の条件は?

適用の条件は次のようになります。

a.貸付事業以外の事業用の宅地等

特定事業用宅地等に該当する宅地等 は400平米を限度に 80%減額

b.貸付事業用の宅地等

【一定の法人に貸し付けられ、その法人の事業(貸付事業を除く)用の宅地等】

特定同族会社事業用宅地等に該当する宅地等 は400平米を限度に 80%減額

貸付事業用宅地等に該当する宅地等は 200平米を限度に 50%減額

【一定の法人に貸し付けられ、その法人の貸付事業用の宅地等】

貸付事業用宅地等に該当する宅地等は 200平米を限度に 50%減額

【被相続人等の貸付事業用の宅地等】

貸付事業用宅地等に該当する宅地等は 200平米を限度に 50%減額

1-2 被相続人等の居住の用に供されていた宅地等

特定居住用宅地等に該当する宅地等は 330平米を限度に 80%減額

となっています。
詳しくは国税庁のホームページを参照してください。

もし、二世帯が一緒に暮らしていたら、自宅にこの優遇税制が適用になります。
つまり、自宅の土地の相続税評価額が最大8割安くなるのです。

ただし、二世帯で居住している場合と、玄関を別にしている完全な二世帯住宅に住んでいる場合ですと、判断が異なりますので注意が必要です。

「小規模宅地の特例」は建物には適用にならず、自ら申告をしなくてはならないので注意が必要です。

2. 二世帯住宅の場合に受けられる税制優遇措置

サニタリー

maruco / PIXTA(ピクスタ)

次に二世帯住宅の場合に受けられる優遇措置をご紹介します。

この優遇税制を受けられるのは「壁やドアで構造上二世帯に仕切られていて、台所やバス、トイレなどが2つずつあって、利用上も独立している」二世帯住宅です。

登記の方法には「共有」「区分登記」などがありますが、登記の形態に関係ありません。

2-1 不動産取得税

土地

haku / PIXTA(ピクスタ)

住宅の不動産取得税率は固定資産税評価額の3%ですが、要件を満たした新築住宅は建物価格から1,200万円(長期優良住宅は1,300万円)控除後、税率を乗じます。

二世帯住宅を購入して構造上独立していると認められたならば2戸分の控除を受けられることができます。

各戸の固定資産税評価額が3,000万円とすると
3,000万円-1,200万円×2件分×3%=18万円/年となりますが、

一世帯だと
3,000万円-1,200万円×1件分×3%=54万円/年
つまり36万円もの差があるのです。

面積の要件があり、登記上の床面積が50平方メートル以上、240平方メートル以下であることが必要です。

2-2 固定資産税

節税

土地の固定資産税に関しては、毎年1月1日に一定の要件を満たす住宅用地については、200平米までの部分を6分の1に評価額を減じて税率を乗じ、新築住宅については120平米まで、当初3年間固定資産税が半分になる特例があります。

不動産所得税同様、これらの制度も二世帯住宅と認められると2戸分が適用になります。

3. まとめ

二世帯住宅

写真AC

二世帯が同居することで、小規模宅地の特例や固定資産税、不動産取得税などにおいて、減税の適用を受けられます。
しかし、これらの優遇税制を受けるためには、土地や床面積の平米数の規定などの要件がありますので、確認すべきです。

不安な人は税理士などの専門家に相談しましょう。

Source: 日刊住まい