初めての土地探し。「チェックしたい5項目」とは?

マイホームづくりに欠かせないのは、自分にピッタリの土地探しです。でも、初めての土地探しでは何をチェックすればいいのか戸惑う人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は宅地建物取引士で現役不動産営業マンの高幡和也さんに、初めての土地探しで「チェックしたい5項目」について、チェックする順番ごとに解説してもらいます。

1.販売パンフレット(マイソク)

不動産チラシ

Graphs / PIXTA(ピクスタ)

不動産会社等から入手できる物件の販売パンフレットは「マイソク」などとも呼ばれますが、これにはさまざまな情報が記載されています。

この販売パンフレットは、一般消費者の手に渡った時点で「不動産広告」となるため、記載される内容については宅地建物取引業法と不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)の2つで定める厳しい表示ルールが課せられており、正確な情報を得ることができます。

例えば、土地の面積が正味(実際に使える面積)なのかセットバック部分(※1)や私道部分を含んでいるかどうかや、都市計画・用途地域の種類、建ぺい率・容積率、交通の概要など。
他にも、その土地が利用の制限(主に建築制限等)を受けているような場合も、販売パンフレットに記載されています。

まずは販売パンフレットをしっかり読み込んで、その土地が自分のニーズに合っているかどうかを確認しましょう。

※1 幅員4m未満の「2項道路」に接している場合は、原則として道路の中心線から2m後退した線が道路と敷地の境界線とみなされ、その後退(セットバック)する部分は、道路として取り扱われます。

2.土地の高低差

道路

haku / PIXTA(ピクスタ)

物件と道路、もしくは隣地に高低差がある場合は、車の乗り入れや人の出入りに支障があるかないかだけではなく、土地が崩れないための擁壁などの土留めが必要になる場合があります。

擁壁等が必要な場合は、建築する際にその分の費用がかかるだけではなく、高低差が大きい場合は特別な許可等(宅地造成許可、工作物申請など)を取らなければならない場合がありますので要注意です。

また、高低差がある土地は「水の流れ」がどうなるかも重要なポイントです。特に道路や隣地よりも土地が低い場合は、雨水がどう流れるか、下水が排出できるかなどもチェックしましょう。

3.隣地の利用状況

売地

スムース / PIXTA(ピクスタ)

隣地の利用状況のチェックは重要なポイントです。まずは、目視できる範囲で越境物(隣地の塀など)の有無を確認しましょう。もし越境物がある場合、その土地を購入する前にその越境物をどうするか事前に取り決めておきましょう。

隣地が事業者(商店、工場など)の場合は、騒音、臭気、振動などがあるかどうかも事前に確認しておかなければなりません。

また、将来的に隣地の利用状況が変わることもあり得ますので、将来の可能性もある程度予想しておくことも重要です(隣地が空き地若しくは広大地の場合など)。

4.周辺の環境

gandhi / PIXTA(ピクスタ)

周辺環境のチェック方法としておすすめなのは、対象となる土地から生活関連施設までの道のりを実際に徒歩や車などで通ってみることです。

販売パンフレットに駅まで10分(800m)と記載されていても、道にアップダウンがあったり信号が多かったりするとそのとおりにはいかない場合もありますし、最短ルートだと夜間に人通りがなく街灯が少ない道だったりする場合もあります。

これは、駅だけではなく最寄りの小中学校、スーパー、病院などについても同様です。

また、実際に生活道路を通っていると思いがけず嫌悪施設を発見したり、逆に素敵な景色やお店を発見し、その地域の魅力を再発見することもあります。物件の購入を決める前に一度は周辺を「自分の足で」確認してみましょう。

5.法制限、権利関係

説明

kou / PIXTA(ピクスタ)

土地購入前(契約前)には、宅建業者による重要事項説明が義務付けられています。とはいえ、気に入った土地の購入契約を目前にして「思っていた内容と違った」となってしまうと、せっかくのマイホーム計画を一から練り直すことになってしまうかもしれません。

例えば、用途地域や建ぺい率・容積率による制限だけではなく、自治体ごとに定める地区計画や条例によっても建築や土地利用が制限されたり、土地に地役権等(通行、使用など)が設定されている場合にも、建築や土地利用が制限される可能性があります。

また、その土地が接する道路が私道の場合、私道持分を持っていなかったり、道路の使用承諾をとっていなかった場合、私道所有者から車両の通行や私道の掘削工事(水道工事など)を禁止される可能性もあります。

不動産会社

Fast&Slow / PIXTA(ピクスタ)

実はこれらの内容は、物件の販売パンフレットに記載されている場合が多く、万一記載がなくてもその土地を取り扱っている不動産会社は事前に調査している場合がほとんどです。

気に入った土地が見つかった場合は、紹介してくれた不動産会社に「この土地に地区計画や条例など、特別な建築制限や利用制限はありますか」と聞いてみましょう。
そして、前面道路が私道の場合は、持ち分の有無や私道の使用承諾書の有無を確認しましょう。

この2点を確認しておけば「思っていた内容と違った」は最小限になるはずです。

まとめ

土地に求める優先順位は人それぞれです。今回ご紹介したチェック項目以外にも、自分の優先順位を考慮して「独自のチェック項目」をつくって土地探しを楽しみましょう。

【参考】
※ 公益社団法人 首都圏不動産公正取引協議会HP

Source: 日刊住まい

土地選びの決め手は?購入者が語った3つのポイント

どれだけ建物にこだわっていても、選んだ土地によっては住みづらくなることもある家づくり。それだけに、土地選びの妥協はできません。
人それぞれとはいえ、決め手はどこにあるのでしょうか?27歳にして一軒家を建てた土地購入者に話を聞いてみました。語ってくれたのは、子育てと暮らしをテーマに執筆する、ライターの堀本一徳さんです。

ポイント1.会社までの通勤ルートと所要時間

幹線道路

adigosts / PIXTA(ピクスタ)

私自身は自宅勤務なので通勤はないのですが、妻は毎日通勤しています。自宅から会社までが遠いと妻の負担になりますし、帰りが遅くなれば家族で過ごす時間も短くなるので問題です。

では、具体的にどうしたのかというと、2つのポイントを意識しました。

  1. 主要な道路へのアクセスがいい
  2. 会社まで車で30分圏内にある

主要な道路とのアクセスが良ければ、会社のあるところとは別の市に住んでも通勤ルートに困ることはまずありません。それこそ隣の市程度の距離であれば、車で30分ほどで行き来することも可能です。

ポイント2.子どもの学校と病院までの距離

小学生

EKAKI / PIXTA(ピクスタ)

我が家の家族計画は子どもが2~3人。子どもたちがのびのびと過ごせる環境なのはもちろん、学校が近くにあって通学に支障がないこと、病気のときにはすぐ病院にかかれることも必須です。

そこで、以下の3つのポイントを意識しました。

  1. 小学校まで子どもの足で15分圏内
  2. 通学路の側に車通りの多い道路がない
  3. 病院まで車で20分圏内にある

ちなみに、市によって子どものいる家庭へのサポート体制が異なるので、気になる土地があれば管轄する役所に聞くのがおすすめです。医療費や教育費など、サポートの手厚いところもあります。

ポイント3.災害リスクと万が一の被害予想

標識

Road17 / PIXTA(ピクスタ) ※写真はイメージです

阪神淡路大震災、東日本大震災をはじめ、私たち日本人はこれまでに何度も大きな震災を経験しています。

また、大震災だけでなく、台風や豪雨よって各地に甚大な被害を及ぼすこともありました。

まさに「災害大国」と呼べる日本。いつ、どこで、大きな災害に遭うかわかりません。

我が家では2つのポイントを意識しました。

  1. ハザードマップ(防災マップ)を確認する
  2. 市役所や図書館で過去の災害を調べる

ハザードマップとは市区町村が提供する豪雨や河川の氾濫によって、想定される浸水の範囲や深さ、避難場所などを記したマップです。これを確認すれば浸水のリスク、万が一の避難方法が分かります。

また、市役所や図書館に行けばその土地に起きた過去の災害も調べることも可能です。ハザードマップと合わせることで浸水だけでなく地震や台風、その他の災害のリスクも把握した上で土地探しができます。

結局のところは「住みたい」と思えるかが重要

宅地

ABC / PIXTA(ピクスタ)

今回、私が土地探しで重要視した大きな柱が以下の3つです。

  1. 利便性…通勤のしやすい立地にあること
  2. 育児環境…学校や病院が近くにあること
  3. 安全性…浸水や地震のリスクが少ないこと

とくに私は心配性なので、我が家の土地については治安から災害のリスクまでとことん調べました。それでも、実際に住むといろいろな問題があるので、土地探しは本当に難しい。

結局のところは、自分が「住みたい」と思える土地であるかがいちばん重要なのでしょう。

一軒家を購入するとその土地で10年、20年と長い期間を過ごします。今はよくても、老後になったらどうだろうか、などと将来の自分を想像しながら「住みたい」と思える土地を探すのがいいのではないでしょうか。

Source: 日刊住まい

家づくりで知っておくべき「土地」に関わる用語集

土地の専門用語は建築と並んで難しい言葉が多いです。

土地を購入する際は様々な法律が関わる建築士や不動産業者からで説明されたときに、理解ができるように基礎知識程度でよいので覚えておきましょう。

1. エリアを選ぶときに知っておきたい知識と用語

住まいをどのエリアに選べばよいか、検討しているときに知っておくと良い用語を紹介します。

1-1 地目

畑

tantan / PIXTA(ピクスタ)

土地の現況や利用目的に応じて行政が決める区分。

田、畑、宅地、学校用地、鉄道用地など23種類あります。

土地の登記事項証明書(=土地謄本)を法務局で取得すると、地目が記載されています。

地目によって建物が建てられるところと、建てられないところがあります。

たとえば宅地には建物が建てられますが、田、畑は所定の手続きを踏まないと建物が建てられません。

また、登記簿上の地目と実際の利用状況が一致するとは限らないので注意が必要です。

1-2 市街化区域、市街化調整区域

駅前

Ryuji / PIXTA(ピクスタ)

「市街化区域」は市街化を促進させようとする地域、「市街化調整区域」は市街化を抑制しようとする地域で、都道府県ごとに定められています。

市街化調整区域では宅地などの開発が制限されるため、原則として住宅を建てることは不可能です。

ただし、条件を満たし、所定の手続きを踏めば建てられる場合もあります。

1-3 二項(にこう)道路とセットバック

狭い道路

ばりろく / PIXTA(ピクスタ)

建築基準法42条2項に定められている道路を「二項道路」と言います。

一般的に道路の幅が4メートルに満たない道路に指定され、この道路に接した敷地に家を建てる場合は、道路の中心線から2メートル後退したところまで道路境界線を後退させる必要があります。

このことを「セットバック」と言います。

1-4 用途地域

都市計画法で定められた地域の区方法で、次の13種類に分類されます。

・第一種低層住居専用地域
・第二種低層住居専用地域
・第一種住居地域
・第二種住居地域
・第一種中高層住居専用地域
・第二種中高層住居専用地域
・準住居地域
・田園住居地域
・近隣商業地域
・商業地域
・準工業地域
・工業地域
・工業専用地域

住宅系の用途地域は7種類あり、低層住宅が中心の地域、中高層住宅向けの地域などに区分されます。

地域ごとに建てられる建物の用途や規模、高さなどが定められています。

1-5 防火地域・準防火地域

国内の土地は、防災の観点からみると「防火地域」「準防火地域」「それ以外の地域」に区別することができます。

防火地域では、地階を含む3階建て以上または延床面積100平方メートル超の建物、準防火地域では、地階を除く4階建て以上または延床面積1500平方メートル超の建物は、鉄筋コンクリート造などの耐火建築物を建てなくてはなりません。

木造住宅の場合は、準耐火建築物であれば

  • 防火地域の準耐火建築物
    地階を含む2階建て以下、延床面積100平方メートル以下
  • 準防火地域の準耐火建築物
    地階を除く3階建て以下、延床面積1500平方メートル以下

の範囲内で家を建てることが可能となります。

2.住みたいエリアが決まったら、知っておきたい用語

住みたいエリアが決まったら、今度は物件選びです。検討する物件周辺の土地の特徴を確認しましょう。

道路標識

blackie0335 / PIXTA(ピクスタ)

2-1 位置指定道路

複数区画の宅地を1つの場所に造る際に、住宅を建てられるように敷地に接する位置に新たにつくる道路のことを位置指定道路と言います。

位置指定道路を造るには、役所に申請し、認定が必要です。認定されて初めて建築基準法上の道路として認められることになります。

2-2 すみ切り

角地にある土地の角を切り取って道路にすることを「すみ切り」と言います。

車で通るときに曲がり角を通りやすくする、または、見通しを確保することが目的です。

幅が6メートル未満の道路に面し、角度が120度未満の角地の場合、底辺が2メートルの二等辺三角形で囲まれた部分は敷地面積には加えられますが、建物や壁は建てられません。

この規定は自治体により規定が異なります。

2-3 建ぺい率

建設中

ABC / PIXTA(ピクスタ)

用途地域ごとに定められる、敷地に対する建築面積の割合です。

建築面積は建物を真上から見たときの面積で、通常は1階の床面積と同じです。

敷地面積が100平方メートルで建ぺい率が50%の土地なら、建築面積は50平方メートルが上限です。

2-4 容積率

敷地に対する延床面積(各階の床面積の合計)の割合で、建ぺい率とともに指定されます。

敷地面積が100平方メートルで建ぺい率が50%、容積率100%の土地なら、1階の床面積が50平方メートルまで、延床面積は100平方メートルまでです。

2-5 建築基準法

建築基準法とは、建物を建築するうえで最も基本となる法律で、「国民の生命、健康および財産の保護」を目的に、1950年に制定されました。

都市計画法、宅地造成等規正法、消防法などの、ほかの法律と関連しながら、建築に関する守るべき最低限の基準を示しています。

建築物、建築物の敷地、構造、設備、用途が規制対象となりますが、文化財や保安施設などは対象外となっています。

住まい選びをする際に、どんな場所に家を建てるかによって、使える土地の面積や、建てられる建物が決まってきます。

このことを頭に入れて土地選びをするようにしましょう。

Source: 日刊住まい

<親の土地に家を建てる>考えうる相続トラブルと対策は?

実家の親の土地に一戸建ての住宅を建てたり、二世帯住宅を建てたりするのは、費用の面をはじめ何かとメリットが多いでしょう。

しかし、きちんとした知識がないと将来相続でトラブルになる可能性も考えられます。

ではどうすればトラブルを防止することができるのでしょうか。

1. 親には生前にやっておくべきことがある

お葬式

kuro3 / PIXTA(ピクスタ)

親の土地に子どもが家を建てると、親が亡くなったあとに問題が生じる場合があります。

不動産は遺産分割がしにくい財産のため、均等に分けることが難しく、相続人に不公平が生じることが多いです。

 

1-1 不動産を売却して換金しなくてはならないケースがある

遺産分割は相続人同士で協議を行い合意できれば、どんな割合で分割しても問題ありません。

しかし、合意に至らない場合は、家庭裁判所において調停による分割が行われ、調停でも解決しないときは、家庭裁判所の審判によって法定相続分に基づいた分割が行われます。

親が亡くなり、相続人が子ども2人(AとB)だった場合で、住宅の評価額が1,500万円、現金が500万円、計2,000万円の相続財産がある家庭の場合、法定相続では2分の1ずつ財産を相続することになります。

親の土地に住宅を建てた子どもAが、土地をもらいたい場合は、法定相続に従うと、500万円の現金をもう1人の子どもBに渡さなくては土地を取得できません。

もし、Aが500万円を用意できない場合は不動産を売却して換金せざるを得なくなり、土地を取得することが困難になります。

 

1-2.親を中心に相続について話し合う

実家

つむぎ / PIXTA(ピクスタ)

相続トラブルにならないために、親は自分が元気なうちに子どもたちを交えて相続について話し合っておくことが大切になります。

最も理想的なのは、日頃から兄弟同士で仲良くし、親子間でも会話をしてそれぞれの家族の事情などを共有することです。

親が中心になって、相続に関する考え方やその理由などについて話をし、子どもに理解を求めておくことが必要です。
何よりもお互いの信頼関係を築いておくことが大切です。

2.相続トラブルを防ぐための手続きは?

実家

5x5x2 / PIXTA(ピクスタ)

遺産分割協議書は、誰が何を相続するのかを証明する書類ですが、親が亡くなったあとのものしか有効ではありません。

つまり親が亡くなる前に遺族同士で遺産分割協議をして取り決めをし、書面を作っておくことはできないのです。

では、生前にどんなことをしておけばいいのでしょうか。

 

2-1 生前に親が財産を再構成しておく

親が元気なうちに自分の資産を法定相続分通りに遺族が相続できるよう再構成する方法があります。

先の例の場合なら、親は自分の不動産「1,500万円」を子どもに相続させるために、Bにも1,500万円の相続をさせることができるよう、現在保有している500万円の金融資産を生前に増やして1500万円にするという方法です。

Bが相続する予定の資産は、現金だけでなく、生命保険など、ほかの資産でも構いません。

こうすることによって兄弟間の不公平を解消することができます。

 

2-2 代償分割によって遺産を分割する

親の自宅を子どもの誰かが必要とするケースでは、「代償分割」という方法で遺産を分割することが可能です。

代償分割とは、不動産のように単純に分割できない財産を、特定の遺族が一人で相続する代償に、他の遺族に相応の代償金を支払って遺族の不公平を解消するやり方です。

A:土地1,500万円
B:金融資産500万円

と相続をしますが、不公平を解消するために、Aが自分の財産からBに別途「代償金500万円」を支払います。

代償金は一括払いでなくても構いません。代償金は何も手続きをしないと贈与とみなされてしまいます。

贈与税がかることがないようにするためには、遺産分割協議書に代償分割に関する記載が必要となります。

ただし、先に述べたようにAに500万円の支払いができない場合はこの方法はできません。

3.相続トラブル回避にも親は今からできることをやっておくこと

思考の整理

makaron* / PIXTA(ピクスタ)

 

このように、実家の土地に子どもが家を建てる場合、将来親の家や土地を相続する際に、不公平だと兄弟同士でトラブルが発生する可能性があります。

子ども同士でトラブルになるのを良く思う親はいないでしょう。

親は自分が亡くなった後のことも考えて、今からできることをやっておくべきです。

 

ファイナンシャルプランナー(AFP)/宅地建物取引士一般社団法人/家族信託普及協会®会員  吉井 希宥美

Source: 日刊住まい

「用途地域」の基礎知識。家が建てられない地域があるって本当?

「用途地域」は行政による都市計画により定められています。街づくりのための具体的な指標ともいえます。

自分が家を建てようと思っている土地に、建物の高さや種類などが決められていたり、住宅が建てられない地域があったりするのをご存知ですか?

1.なぜ用途地域は必要なの?

病院

Mugimaki / PIXTA(ピクスタ)

家を建てるために土地探しをするときは、「日当たりがいいところ」「学校や病院、スーパーが近いところ」など、なるべく環境や立地いいところを探すでしょう。

将来的に自分の家の周りに大きい建物が建って著しく環境が悪化しないようなところを選びたいものです。

1-1 「用途地域」は将来を予測するのに有効な判断材料

住宅地

gandhi / PIXTA(ピクスタ)

将来的な環境がどうなるかを予測する手がかりとなるのは「用途地域」です。住宅を建てられる大半のエリアが「市街化区域」の中にあります。

市街化区域とは、街づくりの観点上、建物をどんどん増やそうとするエリアです。そこには必ず用途地域が定められています。

1-2 どのように将来を予測するの?

都心

ABC / PIXTA(ピクスタ)

「工業エリア」「商業エリア」「住宅エリア」などに分類され、さらに細分化されています。それぞれに建ててよい建物、建ててはいけない建物があります。

第一種低層住居専用地域には、何百坪もある大きな工場やタワーマンションは建てられませんので、大きな建物が建って日陰になる可能性は少なくなりますし、商業地域にあるマンションなら、現在は隣に何も建っていなくても、敷地のぎりぎりに高層マンションが建つ可能性があることが分かります。

2.用途地域は13種類ある

まちゃー / PIXTA(ピクスタ)

用途地域は13種類あります。住宅を建てる場合に選ぶ用途地域は、住居系がメインとなりますが、ほかの用途地域でも住宅が建てられるケースがあります。

2-1 用途地域の種類

用途地域の種類をまとめたものを表に示します。

【住居系】

【商業系】

【工業系】

2-2 「容積率」「建ぺい率」を調べることでさらに家づくりが具体的に

用途地域のほかにも住宅を建てる際に大切になのが「容積率」「建ぺい率」です。

「建ぺい率」は、敷地面積に対する建築面積の割合のことで、「容積率」は、敷地に対して、どれだけの延床面積の建物が建てられるかを示すものです。

隣の建物がどの位近くに建てられるのか、何階までの建物が建つ可能性があるのか、より具体的な予測ができます。

3.まとめ

空き地

YNS / PIXTA(ピクスタ)

家を建てるために土地選びをする際は、「用途地域」を調べることで、ある程度の環境変化によるリスクが予想できます。

周辺に広い空き地があったときは「用途地域」を調べ、「建ぺい率」「容積率」、周辺住民からのヒアリングを行うことでさらに具体性が増します。

Source: 日刊住まい

旗竿地(はたざおち)ってなに?特徴を知れば理想の家づくりも

「旗竿地」という言葉を聞いたことがありますか?

土地の形状が「旗を立てた形」に似ているため、その名がついた、形にちょっとクセのある敷地のこと。

でも、メリット・デメリットをしっかり把握すれば、ちょっとリーズナブルに入手できる場合もあるのです!

今回は、旗竿地の特徴や、メリット・デメリットをご紹介します。

旗竿地の特徴。敷延(しきえん)とも呼ばれる

旗竿地とは、道路からの出入り口の幅が狭く、通路を通った奥に家の敷地があるタイプの土地。

その形状が「のぼり旗」のようであることから、この名前がついています。

別名、「敷延(しきえん)」(敷地延長に由来)とも呼ばれます。

市街地や都心に近づくにつれて住宅の需要が高まり、狭い土地でもなるべく多くの住宅を建てようとする場合に、旗竿地は増える傾向にあります。

ですので、旗竿地は「訳アリ」な土地ということではなく、様々な人が上手にその特性を活かして住んでいる土地でもあるんですよ。

 

旗竿地のメリットは?

都心

HIT1912 / PIXTA(ピクスタ)

旗竿地を選ぶメリットとしては、正方形や長方形の土地と比べると、やはり敬遠されがちな土地であるため、価格が2~3割低く設定されていることが多い点が挙げられます。

土地の値段を抑えて購入することで、住宅の方にその分のお金を回すことも可能になります。

また、道路から建物が見えないので、外装や外構にかける費用を内装に費やすなど、メリハリをつけて予算を分配することもできます。

飛び出し

あやともしゅん / PIXTA(ピクスタ)

道路から離れているという点では、子供がいる家庭の場合は道路への飛び出しの心配がない点もメリットと言えます。

設計という点では、ハウスメーカーなど規格がある程度決まっているところのものだと、敷地に対して大きすぎたり、間口(住宅の横幅)が合わないこともあるので、建築士に依頼するのがオススメです。

旗竿地に慣れている設計士もいるので、ノウハウを活かして、上手にニーズを盛り込んだ家づくりが可能になります。

 

旗竿地のデメリットは?

住宅密集地

ばりろく / PIXTA(ピクスタ)

旗竿地のデメリットは、まず出入り口が狭い点が挙げられます。

例えば、通路部分に車を停めるにしても、通路の幅と車の大きさによっては駐車ができない場合もありますし、2台以上の駐車の場合はどうしても縦列駐車となってしまいます。

また、家が奥まってしまうため、防犯という観点でも少し心配があります。

死角が多いため、セキュリティ対策をしっかりする必要があります。

工事

ABC / PIXTA(ピクスタ)

そして、住宅の建設費については、道路にトラックやクレーン車を駐車して作業することになるため、通常の建設費よりも高くついてしまう場合もあります。

この辺りは、住宅の構造を何にするか(木造や鉄骨造など)にもよるので、比較しながら費用と構造を検討しましょう。

 

旗竿地の特徴を上手に生かして、理想の家づくりを

旗竿地の特徴、メリット・デメリットについてご紹介しました。

どんな土地にも、法律の制限や土地の形状など、様々な条件があります。

条件もその土地のキャラクターの一部として、費用と求める条件とを整理しながら、理想の家づくりを進めたいですね。

Source: 日刊住まい