「育休を実は取得したかった」男性の本音。将来の不安が壁に

最近では、女性の活躍を応援する企業が増え、産休や育休を取得しながら働き続けるスタイルが当たり前になってきています。
一方で、男性の育休取得率は横ばいのまま。男性の育児休暇の取得が話題になってきている昨今、どのくらいの男性が育児休暇を取得しているのでしょうか?
育児と仕事に関する男性の本音に、日刊住まいライターが迫ります!

「男性の育休取得率は?」の質問に言葉を濁す企業

筆者は地方紙の取材などもしているのですが、その際企業に「女性社員の産休・育休の取得率はどうですか?」と尋ねると、ほとんどの場合、担当者は胸を張って「取得率は100%です」と答えます。
しかし、続けて「男性の育休取得率はどうでしょうか」と質問すると、トーンががらっと変わります。

「希望があれば取得できる体制は整えています。ただし、まだ前例がない状態でして……」と言葉を濁される場合がほとんど。

詳しく話を聞くと、「希望する社員がいない」というのが最大の理由のよう。うーん、本当にそうなのでしょうか。

知り合いの子育て中の男性と話をしていると、「育休をとってみたかったな」なんて言葉もポツリと聞かれます。

世代間のギャップが浮き彫りに

マーケティング会社のインテージが実施した調査によると、男性の育休取得率は7.9%。

数年前の別の調査では1%や2%という結果もありましたから、ここ数年でじわりと増加しているのが現状のよう。取得率を年代別に見ると、20代が20.4%、30代が14.9%と、ほかの世代と比較するとかなりの高水準であることが分かります。

最近では、男性の育休取得を必須化する企業が出てきたり、国が男性の育休取得義務化を検討したりと、世の中の動きが後押しする形で、その影響が数字に出ているように感じられます。

一方で、40代以上の世代では、そもそも男性の育休制度がなかったり、周りに育休を取る男性がいなかったという事情もありました。もし、管理職の立場になった彼らが「自分たちの時代は家庭は妻に任せて仕事に励んだ」と昔の感覚のままでいたら、「育休を申請したいけれど希望を言い出しにくい」という雰囲気になってしまうでしょう。

世代間のギャップを埋めるための企業内の努力も必要とされているかもしれません。

女性に比べると短い!男性の育休取得期間

女性の育休では半年や1年の長期間の取得が一般的です。

しかし、育休を取得しているという男性の取得期間は、4割以上が「1週間未満」。1か月に満たない、数週間の取得が全体の75%以上を占めています。

育休取得期間を男女で比較すると大きな開きがあり、「共働きで子育てをする」というスタイルは女性の育休で成り立っているというのが現状だと言えます。

「本当は育休を取得したかった」男性の本音

では、本当のところ、男性は育児と仕事についてどのように考えているのでしょうか。

育休を取得しなかった男性の中には「取得したかったが、取得しなかった/できなかった」という人が23.7%いることが分かりました。

年代別に見ると、若い世代で「取得したかった」という人の割合が増えていますが、40代や50代でも一定の割合で同様の思いを持つ人がいることが明らかに。

取得できなかった理由として最も多かったのは、「周りに育休を取得している男性が(ほとんど)いないから」(52.7%)、次に「育休中の収入減が不安だったから」(40.3%)、「元の業務/ポジションに復帰できるか不安だったから」(19.9%)というものでした。

思い返せば、女性の産休・育休取得率が低く、結婚や出産を機に退職することが珍しくなかった時代、同じようなことを女性も悩みとして挙げ、「だから結婚しない」「だから産まない」という声もよく聞かれたものです。

世の中の風潮が変わり、社会や会社のサポートを得ながら仕事と子育てを両立するのが当たり前になった今、女性だけでなく男性に向けてもその取り組みの枠を広げていく必要があるのではないでしょうか。

【参考】
男性の育休取得率は7.9%、取得できても1週間足らず ~ 取得しなかった人も2割超が「取得したかった」~

Source: 日刊住まい