たい焼き屋なのにタイがいない謎の店 → そこにいたのは…… 六本木『OYOGE』

明治生まれ・魚のタイを模した甘味、たい焼き。生地にも中身にも一切タイは使われていないが、形はタイ。なぜお菓子の形をタイにしたのかは諸説あるものの、「めでタイ」からということからタイが選ばれた、というのが有力だそうだ。美味しいし、形も可愛くて好きだという方も多いだろう。

しかし、実はそんな「たい焼き」に不満を抱いている魚介類たちがいたのだ。令和2年・3月──「俺たちだって焼かれたい」と声を上げた3匹が「たい焼き」に反乱を起こし、タイのいない「たい焼き」屋が爆誕してしまった。

・「鯛のないたい焼き屋」

「たい焼き屋」なのに「タイがいない」とはどういうことなのか。タイでないのなら何がいるのか。謎のお店『OYOGE』は東京・六本木にあった。

その辺のたい焼き屋さんと同じように、型を使って「たい焼き」を焼いているようす。近づいてみると……

全部タイじゃない!! 何だこのお魚は。よく見る「たい焼き」のタイよりも細長いお魚がいる。

残りの2種類は、先ほど見た細長いお魚に似たものと……まさかの貝。もはやお魚ですらない。

確認してみると、ここの「たい焼き(各300円・税抜)」はアジにイワシ、アサリというラインナップのようだ。全然めでたくない……! しかし庶民的で、なんだか親しみやすいメンツだ。

「たい焼き」と銘打たれたアジ・イワシ・アサリを連れて帰り、改めてマジマジと見つめる。たい焼……う〜ん、アジの形をしているのに「たい焼き」とはおかしな話だ。

しかし「たい焼き」がタイでなければならない、と思うのは古いのかもしれない。今は令和、多様性が求められる時代だ。タイ以外のお魚だって、いや貝だって「たい焼き」になっていいんだ。多分。

「たい焼き」界に革命を起こした3匹を見つめていると、甘く香ばしい匂いが漂ってきた。たまらず口に運んでみると……なんだコレ、めっちゃくちゃ美味しい! 皮も中身もよくある「たい焼き」とは一線を画している。

表面はサクッと、口の中で柔らかくほどけるような香ばしい皮。そして、甘くなめらかなクリームのような餡。味までそんじょそこらの「たい焼き」とは違うのか。もはや「たい焼き」という概念があいまいになってくる。

実はタイならざる「たい焼き」たち、皮には洋菓子などで使われる素材を、中身にはつぶあんクリームチーズを使われていたのだ。3匹の反乱、恐るべし。

ちなみにお店には、これら3匹のためにフォトプロップスが用意されている。もちろん使い捨てタイプで、持ち帰ることが可能だ。それを使うと、イワシに労ってもらうことや、アサリに告白してもらうことも出来る。

もし地球上の人間すべてに誕生日をスルーされたとしても、ここに来ればアジやイワシ、アサリにお祝いしてもらえる。「たい焼き」界の革命児たちは、なんともスイートな奴らだった。

・完全キャッシュレス

実はたい焼き屋『OYOGE』、たい焼き以外でも時代の最先端を走っていた。たい焼き代の支払いはキャッシュレス決済のみ、現金を一切使用出来ない「完全キャッシュレス」なお店だったのだ。

クレジットカードはもちろん、交通系ICやPayPayなど、取り扱っている決済方法は25種類。筆者はスマホだけ持って「たい焼き」を買いに行った。便利な世の中になったなぁと思うものの、万一現金しか持っていないと「たい焼き」を買うことが出来ないため、注意が必要だ。

色々な意味で革命的な「鯛のないたい焼き屋」。気になった方はぜひ、時代の先端をいく3匹に会いに行ってみては。

・今回訪問した店舗の情報

店名 OYOGE
住所 東京 港区六本木7-13-10 1階
営業時間 10時〜23時

Report:伊達彩香
Photo:RocketNews24.


Source: ロケットニュース24