ラグビー日本代表・田中史朗選手から聞いた「チームが結束した理由」に感動 → 気がついたら同僚を抱きしめていた

One for All、All for One。これはラグビーを表す表現として、しばしば使用される言葉である。1人はみんなのために、みんなは1つの目的のために──いよいよフィナーレを迎えようとしているW杯でも、気持ちの入った選手たちのプレーに涙した人は多いのではないだろうか。

特に史上初のベスト8に進んだ日本代表の結束力はスゴかった。前大会に続いて今大会も1つの目的のために一丸となり、世界をアッと言わせた活躍は記憶に新しい。今でも思い出すだけで泣けるが、なんとこの度フミさんこと田中史朗選手から話を聞ける機会に恵まれた。その結果、感動した記者(私)は同僚を抱きしめたのだった。

・六本木でのスペシャルトークショー

田中選手の話を聞けたのは、10月29日に行われたローレウス(スポーツを通じた社会貢献活動を行う団体)によるラグビーレジェンドスペシャルトークイベントでのこと。

登壇したのは元NZ代表キャプテンのショーン・フィッツパトリック氏、元南アフリカ代表のブライアン・ハバナ氏、南アフリカ代表のシャルク・ブリッツ選手、元日本代表キャプテンの箕内拓郎(みうち たくろう)氏、そして日本代表の田中史朗選手と豪華メンバー! ちなみにブライアン・ハバナ氏はW杯でベスト8の原動力となった福岡堅樹選手の憧れの存在だ。

話は主に日本開催のラグビーW杯について。海外から来たレジェンドたちの印象に残ったのは、日本の “おもてなし” や “リスペクト” の精神など。今回、大会中に台風の災害に遭ったが、日本という国が1つにまとまる姿は世界の模範と賞賛を惜しまなかった。

そして田中選手は反響の大きさに驚いていると語る。サッカーや野球をやっていた子どもたちがラグビーに関心を持つようになって嬉しい──とのことだったが、このあたりはググれば他メディアが詳しく書いているかと思うのでそちらを読んで欲しい。

・チームの結束力が高まった理由

さてさて、ここからは私自身がどうしても気になることがあったので田中選手に話を聞いた。ズバリ、どのようにしてチームは1つにまとまったのかということである。これはスポーツ選手だけでなく、どの組織でも当てはまることだからどうしても知りたかったのだ。

私事で恐縮ではあるが、私は元ラガーマン。どのスポーツでも似たケースはあると思われるが、スタメンを外れるとどうしてもギクシャクする光景を覚えている。それが一流の存在になればなおさら……と想像していたが、いかにしてプロフェッショナルたちはまとまったのだろうか。

──前大会もそうでしたが、今大会はより一層チームの結束力が高まっているように感じました。チームをまとめるために意識したことや皆で共有していたことはありますか?

田中選手「そうですねぇ、一緒にいる時間が長かったからこそ、常にミーティングをしている状況ではありました。トータルでいうと1年……250日近くずっといたので、その中でお互いが話す機会はありました」

──なるほど。一緒にいる時間が信頼関係を作っていたんですね。

田中選手「家族よりも長い時間、一緒にいましたからね。もう家族のようなもので、それがワンチーム……1つにまとまることができた理由でもあると思います」

──自然な形で結束していったということでしょうか?

田中選手「そうですね(^^)」

──ありがとうございました!

短い言葉ながらも、話の途中で胸を打ち抜かれた気がした。まるで家族のようと聞くと簡単なようだが、他人同士……ましてや超一流選手たちだからプライドだってあるはず。しかし、それを超越するほど日本代表には強固な信頼関係ができていたのだ。これはつまり “愛” と言っていいだろう。

そして私は自分を恥じた。他人同士が集まる環境で同じ意識を共有することは確かに難しい。思えば当編集部はそれぞれが自分の世界に入り、誰とも話さずに殺伐とした雰囲気の中で仕事をすることも少なくない。くっ……もっと周りと時間を共有しておけば……家族のように愛を持って接するべきだった!!

ということで、思い立ったら即行動。愛を持って同僚を抱きしめることにした。

そしてやるからにはトップに、であろう。感謝の気持ちを含め、上司だと普段はなかなか伝えられないことは多い。でも、今ならできる。

ボスのYoshioに後ろから近づき……

ギュッ!

最初こそ驚いていた(当たり前)が、田中選手の話をしたところ彼にも思いあたるフシがあったようだ。確かになァ……と遠くを見つめたYoshioは「俺にやらせてよ」と、仲間(部下)を抱きしめることにした。そして……

ギュッ!

ギュッギュッ!!

ギュッギュッギュッ!!!!

側から見ると私たちは何やってんだろうとも思ったが、そこに生まれたのは笑顔。ちょっと待てよ! 気持ちわりぃな!! ……と口では言うものの、いつもとは違うコミュニケーションをとることで一気に距離が縮まり、結束力も高まったような気がした。今の私たちなら強固なスクラムを組める!

何かを言い訳にしたり、粗探しなどをしてしまうこの世の中。しかし、田中選手の「家族のよう」という言葉でハッとさせられた。One for All、All for One。結束力に悩む人たちはぜひ “愛” を持って周りと接してみてほしい。1つの目標に全員で立ち向かえるはずだ。

・ラグビーW杯決勝に注目

最後に話をラグビーW杯に戻すが、決勝は11月2日の18時〜。イングランド代表と南アフリカ代表(スプリングボクス)が世界一の座を懸けて激突する。2007年大会の決勝カードが再び。ちなみに当時は15−6で南アフリカが勝利した。

余談ではあるが、これまでラグビーW杯は予選から全勝のチームしか優勝していないという歴史がある。イングランドはここまで全勝(1試合は中止で引き分け扱い)、対する南アフリカはプール戦の初戦でオールブラックス(ニュージーランド代表)に敗れている。絶対なんてないが、勝利の女神が微笑むのは果たして──。

Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.


Source: ロケットニュース24

【ラグビーW杯】小さな爆速男は日本の脅威! 南アフリカ戦は170センチのトライゲッター「チェスリン・コルビ」を警戒せよ

ラグビーW杯が2019年9月20日に開幕してから、気がつけば1カ月が過ぎようとしている。多くのドラマを生んだプール戦が終了し、10月19日からはいよいよ “負けたら終わり” の決勝トーナメントが始まる。

史上初のベスト8に進んだ日本の次なる相手は、スプリングボクスこと南アフリカ。2015年のW杯で大金星を挙げたイメージが強いが、言うまでもなく優勝候補の一角。プール初戦こそニュージーランド(オールブラックス)に13−23で敗れたものの、そこから3戦3勝で2位通過してきた強敵だ。

・誰を警戒すべきか

圧倒的なフィジカルを武器にして攻めるスタイルが伝統的な南アフリカ。警戒したいのは全員と言っても過言ではないが、チームカラーとは真逆の男に注意したい。そう、身長170センチ……プロラグビー選手としては小柄なチェスリン・コルビ(25歳)だ。

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God's plan 🙏🇿🇦 #ontothenextone #focused

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ポジションはウイング。快足を飛ばしてトライを奪う「フィニッシャー」の彼は、変幻自在のステップワークで相手を抜き去る。スピードを緩めたかと思えば、爆発的な加速力で一気にギアチェンジ。捕まえにくいこともあって、緩急をつけられたら簡単には止められない。

先日のオールブラックスとの試合でも、彼は相手を翻弄しまくり。大男たちの間をスルスルと抜け、次々にチャンスを作り出した。当然、日本戦でも厄介な存在となるのは間違いなく、ディフェンス面でも魂を込めた低いタックルを仕掛けてくるので注意が必要だ。

・直前のテストマッチで敗北

ちなみに、日本は本大会の直前に南アフリカと対戦している。テストマッチではあったが、7−41と大敗。出場していたコルビには2トライを奪われており、1つは抜け目ないプレーで独走を許してしまった。本番で同じ轍を踏むワケにはいかず、最大限の警戒をしたい。

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Japan bound with the brother's 🇯🇵

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そして南アフリカには初の黒人キャプテンとなったフランカーのシヤ・コリシをはじめとする屈強なFW陣、スタンドオフで司令塔のハンドレ・ポラードなど、世界トップレベルの選手たちがズラリ。4年前、歴史的敗北を喫したことで今大会は試合開始から全力で襲いかかってくるだろう。

・勝てない相手ではない

とはいえ、史上初のベスト8に進んで勢いのある日本は、奇跡と呼ばせない勝利を目指して戦える状態にある。ラグビーとは実力差が出るスポーツ。それでいて日本はアイルランドとスコットランドの強豪を続けて撃破したのだから、今の強さは決してフロックではない。

日本と南アフリカの試合は20日(日)の19時15分スタート。菊の季節に桜が満開──そうなるようブレイブ・ブロッサムズ(日本の愛称)には勇敢な戦いを期待したい。

参照元:Instagram @cheslin15
執筆:原田たかし


Source: ロケットニュース24

【ラグビーW杯】日本代表が決勝トーナメントに進むことができる条件まとめ / スコットランドに負けても可能性あり

自国開催のラグビーW杯は、いよいよ決勝トーナメントの椅子が決まる佳境を迎えている。ここまで日本代表は勝ち点14でプールAの首位。先日のサモア戦では勝利した上に4トライ以上のボーナスポイントを獲得し、初のベスト8へ向けて視界良好だ。

あとはスコットランドとの試合を残すのみ。しかし、ラグビーW杯の特殊な勝ち点方式もあって進出できるかは最終戦までもつれ込んでいる。先ほどスコットランドがロシアに61−0で完勝(ボーナスポイント1)したことで日本、アイルランド、スコットランドの三つ巴の争いへ。果たして大混戦から抜け出す2カ国はどこなのだろう。

・勝てば問答無用で進出

どうすれば日本の新しい歴史の扉は開かれるのか。3戦3勝にもかかわらず混戦となっているのは、前述したようにラグビーW杯の勝ち点方式にある。詳しく知らない人のため、まずはそちらをおさらいしておこう。

勝利 → 勝ち点4
引き分け → 勝ち点2
敗戦 → 勝ち点0
4トライ以上 → 勝敗にかかわらず勝ち点1
7点差以内で敗戦 → 勝ち点1

そう、ラグビーW杯はたとえ負けたとしてもボーナスポイントとして勝ち点1がもらえる仕組みなのだ。ちなみに、日本は2015年のW杯でボーナスポイントの差で決勝トーナメント進出を逃している。今大会同様、三つ巴の争いとなって3勝1敗で並んだ結果どうなったのかというと……

1位・南アフリカ → 3勝1敗、勝ち点16(ボーナスポイント4)
2位・スコットランド → 3勝1敗、勝ち点14(ボーナスポイント2)
3位・日本 → 3勝1敗、勝ち点12(ボーナスポイント0)
4位・サモア → 1勝3敗、勝ち点6(ボーナスポイント2)
5位・アメリカ → 4敗、勝ち点0

日本はボーナスポイント0で3位。ボーナスポイントが明暗を分けたため、いかに勝ち点1が大切なのか分かるだろう。ただ、今大会の日本は現時点で2点のボーナスポイントを加算して有利な状況にある。

それでは、ある程度ボーナスポイントの大切さが予習できたところで今大会の行方を考えてみよう。なお、勝負事に絶対はないが、実力差からアイルランドが12日のサモア戦で4トライ以上で勝利して勝ち点16とすると仮定している。

まず日本は勝利か引き分けであればその時点で決勝トーナメント進出が決まる。いわゆる自力突破である。もし敗北したならばどうなるのか。実をいうとボーナスポイント次第でベスト8に進出できる。前大会同様に勝ち点1が大きなウエイトを占めることになるのだ。

・日本が負けた場合

想像したくもないが、勝ち点14の日本が敗れるとしよう。その時点でスコットランドの勝ち点は14or15。仮に4トライ以上奪われたとしたら、15にまで伸ばされることになる。しかし、それでも日本には逆転の目がある。そう、自分たちも4トライ以上&7点差以内での敗北だと勝ち点16になるため、スコットランドを上回ることができるのである。

そしてスコットランドが3トライ以下で勝った場合だと、日本はボーナスポイントを1つ加算すればOK。逆に言えば、日本が4トライ以上した時点でスコットランドは崖っぷち。まずはスコットランドの攻撃をしっかりと受け止め、着実な試合運びをしたいところだ。

・台風接近でどうなる?

なお、アイルランドが12日のサモア戦で負け、もしくは3トライ以下の引き分けに終われば、その時点で日本の決勝トーナメント進出が決まる。結果はどうあれ、目の前の敵を倒すのみ。気持ちよく決勝トーナメントへ進むためにも、日本は全勝で予選を突破したい。

運命のスコットランド戦は13日(19時45分〜)の予定ではあるものの、台風19号が日本列島に接近中で週末に関東を直撃する予想なのが気がかりだ。9日時点で詳細は発表されていないが、仮に中止となると引き分け扱いで両者に勝ち点2が与えられて日本の予選突破が決まる。

また、アイルランド vs サモアも中止となった場合、戦わずして日本は決勝トーナメント進出。現在、台風に対してさまざまな案が検討されているようだが、できることなら全ての試合が行われて歴史の扉を開いてほしい。

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
イラスト:稲葉翔子


Source: ロケットニュース24

ラグビーあるある70連発

4年に一度でしかも自国開催のW杯、これで盛り上がらなかったらどうしよう……と不安が募っていたラグビー人はさぞホッとしていることだろう。いざ開幕すると日本代表は3戦3勝。プールAの首位に立っており、初の決勝トーナメント進出へ向けて爆進中とあって盛り上がりを見せている。

これを機にラグビー熱が高まることを願うばかり。どうにかしてラグビーのことをもっと知ってもらいたい……ということで “あるある” を70個厳選してみた。中にはラガーマンの “あるある” も存在するので「こういう心境でプレーしているのか」と楽しんでいただけたら幸いだ。それでは一気にいってみよう!

【ラグビーあるある70連発】

1. どんな天気でもラグビー日和
2. アメフトと間違えられがち(特にボール)
3. 意外と経験者の芸能人が多い
4. ジャニーズの経験者は貴重な存在
5. 身長や体重にかかわらず適材適所のポジションがある
6. 体が大きければフォワード
7. 小柄だとスクラムハーフ
8. 背が高ければロック
9. ルールが難しいと言われがち
10. でも本当はシンプル
11. とはいえ、経験者も分からないルールがある
12. ポジションの名前がカッコいい
13. 対になるポジションで絆が生まれる(プロップ、ロック、フランカー、センター、ウイング)
14. 順当な試合結果が出やすい(日本代表は2度の番狂わせ!)
15. 日本代表が勝っても渋谷が平和
16. バックスがミスしたらフォワードがイライラ
17. フォワードがミスするとバックスがイライラ
18. でも最後は「one for all、all for one」
19. ぶっ倒れても水をかけたら生き返る
20. ラックの下敷きは苦しいけど休める場所
21. 無傷で試合を終えることがない
22. ちょっとした怪我に驚かない
23. 何なら骨折でも驚かない
24. 脱臼癖がついている人がいる
25. 痛みは試合後まで気づかない
26. 試合後のシャワーが地獄
27. 足の毛が擦れて消失
28. トイメン(自分のマーク)がゴツいと泣きたくなる
29. 逆にヒョロッとしてると勝てる気しかしない
30. インターセプトは諸刃の剣
31. 思った以上にぶち抜けて独走すると、どうしたらいいか分からなくなる
32. プロップの独走は笑いが生まれる
33. フロントロー(スクラム最前列)が愛されキャラ
34. ペナルティーからちょん蹴りリスタート → ノックオン
35. ウイングのユニフォームが汚れていない
36. 外に人数が余っているときの興奮は異常
37. スクリューパスを覚えたら何でもスクリューかけがち
38. 気を良くしてスクリューキックまで覚えようとする
39. 試合になると焦ってスクリューキックを蹴れない
40. トライは何度やっても気持ちいい
41. トライしたことのない人たちの間で熾烈な競争が勃発する
42. プロが一触即発になったときの迫力がヤバい
43. しかし最後は紳士
44. 観客も紳士淑女が多い
45. 体を作るために始めた筋トレにハマる
46. ベンチプレスの記録表が部室に貼られる
47. 紙からはみ出す重りを上げる人が出てくる
48. Tシャツの袖をまくる or やたら脱ぐ
49. 腕や足の太さを比べて筋肉自慢
50. 選手登録では身長だけでなく体重もサバを読む
51. 太ることが正義
52. 練習がキツくていっそのこと怪我を願う
53. でも怪我をしたらしたでラグビーをやりたくなる不思議
54. サロメチールが親友
55. 意図していないところに塗って悲鳴
56. 街中でカンタベリーを着ている人に親近感
57. カンタベリーは学生にとって手が届きそうで届かない存在
58. 部室が臭い
59. 失神しそうなくらい臭いヘッドギアがある
60. 部活のカバンは正方形のエナメル
61. 入部の理由が偶然を装った強制になりがち
62. 太っている新入生が大好物
63. 人数が集まらないと片っ端から声をかけていく
64. 断られるのに慣れているから簡単にめげない
65. 黒いユニフォームが好き
66. オールブラックス(NZ代表)のハカがご馳走
67. ラグビー命のOBがいる
68. OBは年配になればなるほど短パンが短い
69. 子どもより親の方が熱心
70. 日本代表の活躍を見るとラグビーの良さが改めて分かる

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.


Source: ロケットニュース24

【ラグビーW杯】大混戦! 日本代表が決勝トーナメントへ進むには

2019年9月20日から11月2日にかけて開催中のラグビーW杯。ここまで日本代表は開幕2連勝を飾り、勝ち点9でプールAの首位に立っている。強豪のアイルランドに勝利したことでイケるんじゃないか──そんな雰囲気が漂っているが、安心するにはまだ早い。

なにせ、決勝トーナメントに進めるのは5カ国のうち上位の2カ国のみ。プールAは大混戦の様相を呈しているからだ。

・ラグビーW杯特有の勝ち点方式

まずは日本、アイルランド、ロシア、サモア、スコットランドの5カ国で争われているプールAの状況について簡単に説明しておこう。10月1日現在、前述したように首位は日本。それから勝ち点6のアイルランド、勝ち点5でスコットランドとサモア(得失点差でスコッドランドが3位)が追う。ロシアは2戦2敗で勝ち点0の最下位だ。

勝ち点9の日本が頭1つ抜けているように見えるが、混戦になっているのはラグビーW杯特有の勝ち点方式にある。サッカーであれば「勝ち3・引き分け1・負け0」とシンプルだが、ラグビーW杯は少々異なる。場合によっては負けても勝ち点を獲得できるのだ。以下、その詳細である。

勝利 → 勝ち点4
引き分け → 勝ち点2
敗戦 → 勝ち点0
4トライ以上 → 勝敗にかかわらず勝ち点1
7点差以内で敗戦 → 勝ち点1

すべてを満たせば最大勝ち点5を獲得できる。なお、全試合を終えて同じ勝ち点で並んだ場合は、「直接対決の勝者 → プール戦全体の得失点差 → プール戦全体のトライ差数 → プール戦全体の得点数 → プール戦全体のトライ数 → 抽選」で順位が決められる。

で、勝ち点1がなかなか曲者。アイルランドが日本戦で引き分けの可能性がゼロじゃないなか、ボールを蹴り出して試合を終わらせて負けたのも「勝ち点1」にこだわったから。つまり、アイルランドは残すロシアとサモアとの試合に勝つ自信がある……日本戦でリスクを冒して引き分けを狙うよりも、確実に勝ち点1を積み上げる方針に転換したのだ。

・日本優位だが……

そして9月30日に行われた「スコットランド vs サモア」の結果で、プールAはより混戦ムードとなった。初戦でアイルランドに敗れたスコットランドが34−0でサモアを完封。4トライ以上を挙げて勝利したことで勝ち点5を獲得した。

とはいえ、日本優位は変わりない。続くサモア、スコットランドに勝利すれば無条件で突破が決まる。考えたくはないが仮にスコットランドに敗れるとしたら、特殊な「勝ち点1」が明暗を分ける可能性もある。

・運命のスコットランド戦となるか

勝ち点1を巡る展開にしないためにも勝利することが何より大事。おそらくアイルランドは勝ち点16まで積み上げてくるはずなので、日本はサモア戦に勝つのはもちろんのこと、スコットランド戦にも負けられない。

思い返せば、スコットランドは4年前のW杯で10−45と大敗した因縁の相手。疲れや過密日程が敗因ともささやかれたが、またしても日本代表の大きな壁となって立ちはだかる。自国開催の今回、雪辱を果たすときだ。

グループステージで3勝1敗の好成績ながら、独特の勝ち点方式で呑んだ涙はもういらない。まずはサモア戦に集中。決して楽観視できる相手ではないが、日本代表は勝ち点5を上乗せしてスコットランドとの最終戦に臨みたいところだ。

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
イラスト:稲葉翔子


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【ラグビーW杯】日本代表の次戦・アイルランド代表は司令塔の「ジョナサン・セクストン」を警戒せよ

2019年9月20日に開幕したラグビーW杯。初戦でロシア代表と対戦した日本代表は試合序盤こそ浮き足立っていたが、徐々に自分たちのペースを取り戻すと30−10で勝利を収めた。トライ数のボーナスポイントも獲得し、勝ち点5と上々のスタートを切った。

しかし、決勝トーナメントへの道のりはまだまだ長いし、楽観視することはできない。なにしろ、次戦(28日)は同じプールAの中でも頭一つ抜けた存在のアイルランド代表──世界ランク2位(W杯が始まるまで1位)の難敵が待ち構えているのだ。

・北半球の雄

これまでのラグビー界といえば、南半球の強豪国を中心に回っていた。世界最強軍団のオールブラックス(ニュージーランド代表)をはじめ、オーストラリア代表、南アフリカ代表……過去のW杯優勝国をさかのぼると、2003年大会のイングランド代表を除けば全て南半球だから勢力図がよく分かる。

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@conormurray9 The best one yet…..

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ただ今回、優勝候補の一角として数えられているのがアイルランド代表だ。2018年のシックス・ネイションズ(欧州6カ国対抗)で全勝優勝すると、テストマッチではオールブラックスを撃破と成長著しい。現にW杯本大会の初戦ではスコットランド代表に27−3と完勝。突き入る隙を与えずノートライに押さえ込んだのは、記憶にも新しい。

重戦車のようなフォワードに堅すぎる守備……ひたすら強さが際立つ試合だったが、警戒すべきはやはりスタンドオフの司令塔「ジョナサン・セクストン(34歳)」。ラグビーではフォワードとバックスの間を繋ぐスクラムハーフとスタンドオフが試合の展開を左右することが多いが、彼はいろんな局面を打開できる厄介な選手だ。

・警戒すべきはキック

そしてもっとも気をつけたいのが精度の高いキック。彼はアイルランド代表のプレースキッカー(前大会の五郎丸選手の役割)というだけでなく、勝負どころのドロップゴールで3点をもぎ取る決定的な仕事もしてきたようにプレッシャーにだって強い。また、キックパスも使いこなすから日本代表は多彩な攻撃に手を焼くことになるだろう。

しかも、プレーは円熟味を増しており、キックだけでなくランやパス、試合をコントロールする頭脳とどれをとっても世界最高峰。それに加えて188センチ92キロの恵まれた体格だから、突破力にも気をつけたいところだ。では、日本代表はどう戦って勝機を見出すのか。

・どう戦えばいい?

答えは簡単。チームの心臓であるセクストンにプレッシャーを与え続けて仕事をさせないことである。長所は短所。80分を通して継続するのは至難の業だが、セクストンの存在を消すことができたならばアイルランドとはいえ必ずほころびが見つかるはずだ。

大方の予想ではアイルランド代表が有利。しかし、日本代表には格上の南アフリカ代表を撃破した経験がある。そして今回は、声援の後押しを受けるホームでの試合だから再び世界を驚かせる結果になっても何ら不思議ではない。キックオフは16時15分。決勝トーナメントを手繰り寄せる試合を期待して応援しよう。

参照元:YouTube、Instagram @sexton_johnny10
執筆:原田たかし


Source: ロケットニュース24

【ラグビーW杯】鳥肌待ったなし! オールブラックスが試合前にやるマオリ伝統の舞「ハカ」とは

2019年9月20日から11月2日にかけて日本で開催されるラグビーW杯。あと数日で本当に4年に一度の祭典が始まってしまう。ホスト国の日本はどこまで世界と渡り合えるのか──そう考えるだけでワクワクしてくるが、どうしても注目が集まるのはニュージーランド代表(オールブラックス)だろう。

それもそのはず、彼らはW杯2連覇中で前人未到の3連覇を狙う最強集団。世代交代も順調に進んでいて、他を寄せつけない絶対王者だからである。ただ、あらゆる国に勝ち越す強さの秘訣は実力だけじゃない。王者の威圧は戦う前から始まっているのだ。

・伝統の舞「ハカ」

オールブラックスという名の通り、彼らは試合になると黒いジャージに袖を通す。そしてキックオフ直前で決まって行われるのが伝統の舞「ハカ」。聞いたことのある方も多いだろうが、ニュージーランドの先住民・マオリが戦いの前に行っていた踊りに起源を持つ舞である。

大きく目を見開き、舌を出して腕を震わせる……それから手を叩き、足を踏み鳴らし、自らを鼓舞するのだが、これをオールブラックスがやると相手は圧倒されてしまう。なにせ、超がつくほどのラグビーエリートたちが全力ですべての魂をぶつけてくるのだ。

会場の雰囲気が一気に変貌する光景は何度見ても鳥肌もので、何なら見ているこちらも飲まれてしまう。それほどまでにハカの迫力は物凄く、対戦相手はいかにして威嚇(いかく)に耐えるかというのも見どころとなる。全員で肩を組んで並ぶ、ハカが終わってからウインドブレーカーを脱ぐなど、チームによって対策はさまざまだ。

・ハカは2種類

なお、ハカには「カマテ」と「カパ・オ・パンゴ」の2種類がある。新人選手がいるときは基本的にカマテ。あとは試合をやる土地などによって使い分けているが、どちらにしてもハカはハカ。知っているといないで楽しみに天と地ほどの差があるので、もし知らなかったならば今から覚えておこう。

オールブラックスの初戦は大会2日目の9月21日(18:45〜)。横浜国際総合競技場で強豪の南アフリカ代表(スプリングボクス)と激突する。はたして南アフリカ代表はどのようにしてオールブラックスのハカを受け止めるのか、そして最強集団はどちらのハカで戦闘モードに入るのか。試合前から注目どころは盛りだくさんだ!

参照元:YouTube[1][2]
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.


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ラグビーW杯は初心者でも楽しめる。なぜなら「経験者でもルールを分かっていない」から

2019年9月20日から開幕するラグビーW杯。ファンからすると「待ってましたぁ!!」と狂喜乱舞しながら過ごす約1カ月が始まるワケだが、一方で世間はどこか盛り上がりに欠けている……ように感じる。しかし、思い出そう。今から4年前、日本列島が五郎丸フィーバーで湧いたことを! ラグビーのルールがよく分からないにもかかわらず、盛り上がったことを!!

その歴史が証明しているように、実のところラグビーはルールを詳しく知らなくても問題ない。なぜなら……ド直球で理由を伝えるならば、そもそも経験者でもルールを完璧に把握していないからだ。筆者(私)みたいな経験者、意外といるはず!

・3年やっていても分からないルールがある

「別に入らなくてもいいから! 名前を書くだけだから!!」と入部届を書かされたことで、私のラグビー人生は半ば強制的に始まった。それからなんだかんだ高校3年間プレーしたが、今でも100%完璧にルールを言えるかと問われたら「NO」。確かこうだったかなぁ〜レベルだ。

実際、テレビの試合中継で丁寧に入れてくれるルールの説明を見て、初めて「えっ、こんなルールもあったのか」と驚くこともある。そんなことを言うと「ほ〜ら、やっぱり難しいんじゃないか」と思うかもしれないが、逆に捉えればルールを知らなくても3年間プレーできることに繋がるから安心して欲しい。

・絶対に覚えておくべきルール

もちろん、ルールの勉強はした。今から10年以上前、インターネットもそんなに普及していない頃だったので本を読んだり、ごくごく稀に放送される試合を見て学んでいた。しかし、いざ試合になるとどうだろう。

高校ラグビーというのもあったかもだが、使われるルールは決まったものが多く、中にはほとんど使わないものもチラホラ。つまり、細かいところまで把握する必要なんてどこにもなかったのだ。私の経験上、覚えておくべきことはたったの2つだけ。

「ボールを前に投げない」「ボールを前に落とさない」。これだ。あとはちょっとした反則なら基本的にはスクラムで再開すること、悪質な反則だと相手に有利な状況からプレーが始まると覚えておくと他の人とちょっと差がつく。

・キックに関して

そしてフォワードとバックスの役割、キック、得点の仕方をちょこっと覚えたら、もう楽しく試合を観戦する準備はできている。フォワードは巨漢や長身選手が務め、ゴリゴリの重戦車タイプと思ってもらえたらいい。一方、バックスはパスやラン、キックで前へと進む役割を担う。

キックに関しては「ワンバウンド」するかなどで少し複雑になるが、ラグビーは陣取りゲームであることを思い出そう。自陣深いところであれば、危機を脱するためにバウンドを考えずに蹴ってOKくらいで問題ない。一度蹴ると相手にボールを渡すことになるので、基本的にキックは陣地を取り返したい手段と考えよう。

ちなみに上空高く蹴り上げるキック(ハイパント)は、戦略的なもので競り合ってもう一度マイボールにしようとする手段でもある。細かいルールは存在するものの、覚えていなくても試合を観戦する上ではそんなに気にするポイントではない。

・とにかくトライの価値が高い

最後に難しく思いがちな得点についても、超簡単に説明しておこう。先述の陣地を考えたら、トライの価値が上がるのは自然と分かるだろう。ここでなぜトライが重要視されるかだが、トライ後にはコンバージョンキックという2点チャンスがもらえるから他ならない。トライの5点にキックも決まれば最大7点をとれる。

試合中でもキックでゴールを狙うこともできるが、こちらはその代わり3点。もし2本決めたとしても、トライの最大7点に及ばないからどのチームもトライを狙って戦うのだ。ここまで覚えるべきことは2つと言いつついろいろ説明してしまったが、難しいことは何1つない。

得点の説明をさらに分かりやすく言うなら、南アフリカ戦であそこまで熱狂したのはトライにある。残り1プレイで3点ビハインド、無難にキックを蹴って同点で試合を終えることは難しくなかったが、日本代表はあえて「勝利 or 敗北」の2択を選んだ。そして見事、歴史的な1勝をもぎとったからだ。

勝たなければあれほど騒がれなかっただろうし、歴史を塗り替えることもなかった。あれから4年──冒頭でもお伝えしたが、ここ日本で開催されるラグビーW杯まであとわずか。経験者でも分かっていないルールを細かく覚える必要はなく、初心者でも楽しめるのでまずは試合を見て欲しい。

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.


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【ラグビーW杯】ニュージーランド代表「オールブラックス」はなぜ強い? 開幕前にその理由が一発で分かる動画を見ておくべし!

4年に一度の「ラグビーW杯」が9月20日に開幕するまであと少し。すでにカウントダウンは始まっており、国の威信をかけたガチンコ勝負がここ日本で見られる。ホスト国として日本代表の活躍に期待したいが、圧倒的なド本命はやはりW杯2連覇中のニュージーランドで揺るがない。

通称・オールブラックス──ラグビーに詳しくなくてもその名を聞いたことがあるだろうが、漆黒のジャージをまとう彼らの強さは異次元中の異次元。なんと言っても、世界のあらゆる国に勝ち越しているのだ。一体何が不可能と思われているものを可能にしているのか、そして他国と違って何がどう秀でているのだろうか。

・ラグビーが人生

理由として最初に挙げられるのは「育った環境」だ。ニュージーランドで生まれた子どもたちは、幼い頃からラグビーに触れて育つ。当然ながら夢はオールブラックスの一員になること。黒いジャージを着用して伝統の舞「ハカ」を踊ることができるのはほんの一握りだけに、彼らはオールブラックスに対する思いが強いし、プライドを持って戦う。

そしてこれはオールブラックスの選手に直接聞いた話だが、国を背負って戦う「黒いジャージ」に袖を通して涙を流す選手もいるらしい。そう、彼らにとってラグビーというスポーツは人生そのもの。厳しい競争のピラミッドを勝ち抜き、夢を実現させた猛者(もさ)中の猛者……つまり超エリート集団が全身全霊で戦うから強いわけだ。

・経験が正しいプレーを選択させる

また、幼い頃からラグビーに触れている彼らは高いレベルのプレーを瞬時に共有することもでき、何度も失敗を経験してきたことでどの場面でも正しい判断を下せるという。どこに行くか分からない楕円球で常に正しいプレーを選択する──実際に遂行するのは難しいように聞こえるが、可能にしているのがオールブラックスである。

それでいて彼らは頭脳プレーも華麗にこなす。ラグビーはガチンコでぶつかり合うスポーツと思われがちだが、いかにミスをせず陣取りしていくかという顔も持ち合わせる。相手の些細なミスを逃さず、時と場合に応じてプレーできるのも強みだ。

・なぜオールブラックスが強いのか分かる動画

さて、それらを踏まえた上で YouTube にアップされている動画「Every All Blacks try in 2018」をご覧いただきたいのだが、内容はずばりオールブラックスのトライ集(2018年)だ。再生時間はおよそ12分とちょいとばかり長いように感じるが、実際にはあっという間。さまざまな形でトライを奪っていることが分かるため、一度再生してしまえば見入ってしまうだろう。

中でも注目して欲しいのは、基礎を忠実に守っているところ。ラグビーにおいて欠かせない「自分を犠牲にして仲間を活かす」プレーを全員が遂行している。ポジションはあってないようなもの。黒いユニフォームがどこからともなくフォローに顔を出すことで、迫力のある波状攻撃が生み出されているのがよく分かる。

他にも、異常なほど早いリカバリーをはじめ、体重が100キロ近い選手の独走、オフロードパス(自分を犠牲にしながらも仲間へ繋ぐパス)、ここぞという場面で使うキック……。攻撃のバリエーションの多さも目を引く。

・ニュージーランドの初戦は必見

ルールが難しいと言われがちなラグビー。しかし、前に落とす&投げることが反則だと分かっていたら、実はそんなに難しいことはないのでぜひW杯をじっくり観戦してみよう。なお、前人未到の3連覇に挑むオールブラックスの初戦は9月21日の南アフリカ(スプリングボクス)戦。いきなりの好カードなので注目だ。

参照元:YouTube
執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.


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ラグビーW杯を “登山” でPR / 出場国の最高峰にトライする「ラグビー登山家・長澤奏喜」を君は知っているか?

2019年9月20日にラグビーW杯が開幕するまであと1カ月を切った。4年に一度の祭典だけにあちこちでラグビーが取り上げられており、徐々に熱気が高まっている。ただ……まだ足りない。自国開催に加え、前大会で南アフリカに勝利したことで巻き起こった「五郎丸フィーバー」を思い出すと、まだまだ熱が足りない。

そのような状況を前から肌で感じていて、世界初のラグビー登山家に転身したのが長澤奏喜さん(34歳)。彼はW杯を盛り上げるためにラグビボールを抱え、出場国の最高峰にトライする挑戦を2017年から続けている。

・長澤さんってどんな人?

高校からラグビーを始めた長澤さんは、大学生活までプレーして一般企業に就職。どこにでもいる元ラガーマンだったが、2015年W杯の南アフリカ戦が転機となって世界初の「ラグビー登山家」になることを決意した。

理由は日本代表の勝利を期待していなかった自分を後悔していたこと、自国開催を控えながらも冷めていく世間のラグビー熱を見て、本気で日本代表を応援しようという気持ちになったからだ。そしてなにゆえ登山かというと、日の出がラグビーボールのように見えたことからヒントを得た。

それから長澤さんは退職し、本格的に「ラグビー登山家」としての活動をスタート。普通に考えたら仕事をやめるなんて決断はできないだろう。……だがしかし!

彼は行動に移した。本気で成し遂げようという気持ち、一生懸命さは人を動かすものである。これまで長澤さんは2019年6月の時点で出場25カ国のうち22カ国にトライしてきたのだが、いろんな人に支えられてきた。

一般人が侵入禁止になっている紛争地帯、野生のゴリラと一触即発、無人島で遭難など、数々の試練が訪れても、ラグビーという共通言語が長澤さんをトライに導き、世界各国の人々に「日本開催のラグビーW杯」を連想させてきた。

そして一歩目からおよそ2年半経った今、一大チャレンジは間もなく結実の時を迎えようとしている。7月、長澤さんは次なるトライを決めるべく残る3カ国のうちの1つ・ジョージアにいた。

・残すは富士山のみ

対戦相手はカズベック山。標高5033mという高さへ挑んだ長澤さんは、ホワイトアウトや傾斜55度と崖のようなポイントなど難所はあったが無事にトライ。ジョージアはラグビーが盛んな国ということもあって、ユニフォーム姿&ボールを持って登山するスタイルはあたたかく迎えてもらったそうだ。

続いてロシアのエルブルス山(5642m)へチャレンジ。ここではW杯で日本代表の初戦の相手ということもあって「おそロシア」な展開が待ち受けていた……

なんてことはなく、氷点下ちょいの中、上半身裸でトレーニングする軍人さんに出会ったり……

ファンキーな若者たちと交流があったり、そこはかとなくロシアっぽい体験もしながら……

無事にトライを決め、これにて残す山は日本のみとした。集大成となる富士山の登頂は24日(天候によって変更あり)で、そこから本大会にかけては開催都市の最高峰にトライする予定となっている。これまで何度も折れそうになったが、応援してくれる人のため、W杯のためを思えば踏ん張れたそうだ。

・ラグビーW杯まであと1カ月!!

この4年、ラグビーという競技は楕円球のボールのようにどこに行く未来なのか分からない状況に置かれていた。本当に盛り上がるのか、不安と期待が入り混じりながらあっちへコロコロ、こっちへコロコロ……。しかし、時は来た。

あと1カ月経てば、ラグビーW杯が開幕して世界中からファンが押し寄せるし、世界最高峰の戦いが日本で見られる。もしかしたら今はまだ興味がない人もいるかもしれない。でも本記事で「ラグビー登山家」の存在を知り、1人でも多くの人がラグビーに関心を持ってくれたら幸いだ。

そして何より自国開催のW杯は次にいつ巡ってくるか分からない。何しろ、オリンピックも半世紀かかったのだ。興味を持つなら今を逃していたらもったいない。日本の初戦は9月20日のロシア戦(東京スタジアム)。19時45分にキックオフ予定だから覚えておこう。

参照元:長澤奏喜HP「# World Try Project」Facebook、Instagram @nagasawa.sohki
執筆:原田たかし
Photo:長澤奏喜


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